生命保険によっては契約者貸付制度を利用してお金を借りることができます。
本記事では、生命保険の契約者貸付制度の利用方法やメリット・デメリットを解説します。
生命保険に加入していて、審査なしでキャッシングがしたい方はぜひ参考にしてみてください。
お金を借りられる！生命保険の契約者貸付制度とは
生命保険に加入している方は、生命保険の契約者貸付制度を利用できる可能性があります。急な出費でお金を借りたいという方は、生命保険の契約者貸付制度を利用することもひとつの方法です。
ここでは、生命保険の契約者貸付制度について解説します。
解約返還金の一定範囲内で借り入れができる制度
生命保険の契約者貸付制度は、解約返還金の一定範囲内で借り入れができる制度です。保険を解約することなくお金が借りられるので、急な出費や子どもの教育資金などでお金が必要なシーンで利用できます。
また、通常のローンやキャッシングなどと比較すると金利が低い傾向にある点もメリットのひとつです。なるべくトータルの返済額を減らしたい方にも向いています。
契約内容や契約期間によっては利用できないこともある
生命保険の契約者貸付制度は、生命保険に加入している方であれば誰でも利用できるというわけではありません。
契約者貸付制度は解約返還金の一定範囲内で借り入れができる制度のため、そもそも解約返還金がない生命保険では利用できません。
たとえば、定期保険や医療保険などの掛け捨て型保険の多くは、無解約返戻金型となっています。
そのため、加入している生命保険が契約者貸付制度の対象であるか必ずチェックしておきましょう。
生命保険の契約者貸付制度を利用するメリット
生命保険の契約者貸付制度は、生命保険に加入している方にとって便利な制度です。ここでは、生命保険の契約者貸付制度を利用するメリットを紹介します。
保険を解約することなく利用できる
生命保険の契約者貸付制度には、保険を解約することなく利用できるメリットがあります。
生命保険の契約者貸付制度は、解約返還金の一定範囲内で借り入れができる制度のため、イメージとしては解約返還金を前借りしている状態です。
そのため、これまで支払ってきた保険金が無駄になることもありません。保険による保障を残しつつお金が借りられるのはうれしいポイントです。
借り入れ時の審査が不要
審査を受けることなく借り入れできるのは、生命保険の契約者貸付制度のメリットです。これは、自身が積み立てた解約返還金が担保となっているためです。
ただし、解約返還金が担保となっているとはいえ、借り入れ額を返済しないと保険が無効になってしまうこともあるので注意しましょう。
返済期限がない
生命保険の契約者貸付制度には、明確な返済期限が設けられていないケースがほとんどです。そのため、経済状況に応じて無理なく返済計画が立てられます。
ただし、返済期間が長期化すると利息も増えてしまうため、可能であれば早めに返済するよう心がけると良いでしょう。
金利が2.0％～6.0％程度と低い
生命保険の契約者貸付制度は、一般的なローンやキャッシングなどと比較すると金利が低い傾向にあります。金利は保険会社によって異なりますが、2.0％～6.0％程度が相場です。
一方で銀行カードローンでは年1.5～15.0%程度、キャッシングでは年15.0～18.0%程度の金利が上乗せされます。
金利の比較
| 生命保険の 契約者 貸付制度 |
銀行 カードローン |
クレジット カードの キャッシング |
|---|---|---|
| 2.0％～6.0％ | 1.5％～15.0％ | 15.0％～18.0％ |
このように、生命保険の契約者貸付制度は低い金利でお金を借りられることがメリットといえるでしょう。
生命保険の契約者貸付制度を利用するデメリット
生命保険の契約者貸付制度には、メリットだけでなくデメリットもあります。デメリットを把握したうえで生命保険の契約者貸付制度の利用の是非を決めましょう。
ここでは、生命保険の契約者貸付制度のデメリットを解説します。
借り入れ可能額が少ない場合がある
生命保険の契約者貸付制度のデメリットは、場合によっては借り入れ可能額が少ない場合があることです。
具体的には、解約返還金の7～9割程度のお金が借りられますが、解約返戻金が少ない生命保険を契約している場合や、保険契約が短期間の場合は希望の金額を借りられない点に注意しましょう。
返済が滞ると保険が解約される可能性がある
返済が滞ったり貸付の元利合計が解約返戻金の額を超えたりした場合、保険が解約される可能性がある点はデメリットの一つでしょう。借りたお金の返済期限は設けられていないため、留意する必要があります。
ただし、気づかないうちに保険が解約されることはありません。保険が解約される前には保険会社からその旨の連絡と、今後の対応が案内されます。
保険を解約したくない場合は、決められた期日までに所定の金額を返済しましょう。
返済前に亡くなると全額受け取れない
生命保険の契約者貸付制度を利用し、返済途中に契約者本人が亡くなってしまった場合、保険金を全額受け取ることはできません。
万が一返済途中に契約者本人が亡くなってしまった場合、本来支払われる保険金から返済額と利息が差し引かれた額が受け取れます。
遺族に少しでも多くのお金を残したいという方は、確実に返済ができるよう返済計画を立て、早めに返済しておきましょう。
生命保険の契約者貸付制度を利用する流れ
生命保険の契約者貸付制度を利用する際、どのような流れで手続きを進めるべきか分からず困っている方もいるでしょう。
ここでは、生命保険の契約者貸付制度を利用する流れを解説します。生命保険の契約者貸付制度の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
オンラインで相談する
最初に紹介するのは、保険会社の公式ホームページから相談する方法です。公式ホームページから申し込む際は、契約者マイページにログインし、手順に沿って申し込みを行いましょう。
- 第一生命ホームページから契約者専用サイトへログインする
- 「資金の借り入れ・引き出し（クイックWebサービス）」から案内に従って操作する
- 第一生命から登録済みの口座へ送金が行われる
電話や店舗で相談する
保険会社によっては、電話で申し込むこともできます。保険会社のフリーダイヤルに電話をかけるか店舗へ出向き、生命保険の契約者貸付制度を利用したい旨を伝えましょう。
その後、必要書類や手続きについて案内があります。請求書類に必要事項を記入し、必要小類をそろえたうえで提出しましょう。
- 手続きを行う契約の証券番号を「保険証券」や「生涯設計レポート」などで確認する
- 契約者本人から第一生命コンタクトセンターへ連絡する
- 手続きに関する案内を受ける
- 必要書類を提出する
- 第一生命から登録済みの口座へ送金が行われる
生命保険の契約者貸付制度の利用条件
生命保険の契約者貸付制度には審査はありませんが、利用条件が定められているので注意が必要です。
ここでは、生命保険の契約者貸付制度の利用条件を解説します。生命保険の契約者貸付制度の利用を検討している方は、参考にしてください。
契約者本人のみが利用できる
生命保険の契約者貸付制度は、契約者本人のみが利用できます。家族や親族であっても、契約者が自身でない限り借りることはできません。
また、よくある間違いとして、契約者と被保険者の関係があります。たとえば夫が妻に生命保険をかけている場合、妻は被保険者であって契約者ではありません。そのため、この場合に生命保険の契約者貸付制度が利用できるのは夫のみである点に注意しましょう。
有効な生命保険に加入している
生命保険の契約者貸付制度は、生命保険に加入しているすべての方が利用できるわけではありません。
たとえば、契約している生命保険が掛け捨てで解約返還金がない場合などは対象外です。
そのため、生命保険の契約者貸付制度を利用する際は、加入している生命保険が契約者貸付制度の対象かどうか確かめましょう。
生命保険の契約者貸付制度を利用する際の注意点
生命保険の契約者貸付制度を利用する際は、いくつかのポイントに注意しましょう。ここでは、生命保険の契約者貸付制度を利用する際の注意点を解説します。
借り入れ額に下限が設けられている生命保険は一定期間の借り入れが不可になる
保険会社によっては、借り入れ額に下限が設けられているケースがあります。この場合は、解約返戻金が下限に到達するまでの一定期間、借り入れができないので注意が必要です。
| 生命保険 | 借り入れ額の下限 |
|---|---|
| メットライフ生命 | ・初回10,000円以上 ・2回目以降に電話や書面で申し込むと100円単位 ・2回目以降にWebまたはアプリで申し込むと10,000円単位 |
| オリックス生命 | ・貸付限度額または10,000円以上 |
| アフラック | ・初回50,000円以上 ・2回目以降10,000円以上 |
| 大同生命 | ・5,000円以上 |
契約者貸付は家族に知られる可能性がある
生命保険の契約者貸付制度を利用することで、同居の家族に知られてしまう可能性があります。なぜなら、契約書類などが自宅に郵送されるためです。
そのため家族に知られることなくお金を借りたいという方には不向きです。どうしても家族に知られたくない場合は、郵便物をこまめにチェックするなどの対処をしましょう。
加入している保険によって金利が変わる
生命保険の契約者貸付制度は、加入している保険によって金利が変わることにも注意が必要です。契約者貸付制度の金利は2.0％～6.0％程度と一般的なローンやキャッシングなどと比較すると金利が低い傾向にありますが、加入している保険によっても金利はさまざまです。
そのため、生命保険の加入時には生命保険の契約者貸付制度の利用を見据え、金利が低い生命保険を選ぶことも重要です。
掛け捨ての場合は利用できない可能性がある
生命保険の契約内容や契約期間によっては、生命保険の契約者貸付制度を利用できないケースもあるため注意しましょう。
たとえば、契約している生命保険が掛け捨てで解約返還金がない場合などは利用できません。
そのため、生命保険の契約者貸付制度を利用する際は加入している生命保険が契約者貸付制度の対象であるかをあらかじめ確認しておきましょう。
生命保険の契約者貸付制度以外でお金を借りる方法
「生命保険に加入したばかり」「自分の名義で契約している保険がない」など、生命保険の契約者貸付制度を利用できないケースもあるでしょう。
そんなときは、生命保険の契約者貸付制度以外でお金を借りる方法がおすすめです。
ここでは、生命保険の契約者貸付制度以外でお金を借りる方法を紹介します。
クレジットカードのキャッシング枠を利用する
クレジットカードを持っている場合は、キャッシング枠を利用する方法があります。クレジットカードを発行する際に、すでに審査を通過している人は、このキャッシング枠で現金を引き出せます。
まずは手持ちのクレジットカードにキャッシング枠があるかどうかを確認しましょう。
クレジットカードのなかにはキャッシング機能が付帯されていないカードもあるので、その場合はキャッシング枠を申請しましょう。
下記はおすすめのクレジットカードです。参考にしてください。
| ACマスターカード | セゾンカードインターナショナル | エポスカード | |
|---|---|---|---|
| 年会費 | 無料 | 無料 | 無料 |
| キャッシングスピード （枠がある場合） |
24時間最短10秒で振込 ※1 | 最短数十秒 | 即時 |
| カード発行スピード （最短） |
最短即日 | 最短5分 | 最短即日 |
| 少額融資 | 1,000円～ | 1,000円～ | 1,000円～ |
| 金利 （実質年利） |
3.0％～18.0％ ※2 | 12.0％～18.0％ | 18.0％ |
| 詳細 | 申込みはこちら | 申込みはこちら | 申込みはこちら |
※注釈
※2 キャッシング枠利用時
大手消費者金融カードローンを利用する
大手消費者金融カードローンを利用するのもひとつの方法です。
カードローンは早ければ即日融資が可能なので、すぐにお金が必要という方にも適しています。
また1万円からの少額融資に対応しているうえ、初めての利用なら一定期間利息がかからない無利息期間サービスがあるのでおすすめです。
| プロミス | アイフル | アコム | レイク | |
|---|---|---|---|---|
| 審査時間 | 最短3分※1 | 最短18分※1 | 最短20分※1 | 最短15秒 |
| 融資時間 | 最短3分※1 | 最短18分※1 | 最短20分※1 | 最短25分※1 |
| 限度額 | 500万円 | 800万円 | 800万円 | 500万円 |
| 金利 （実質年率） |
年4.5%～17.8% | 年3.0%～18.0% | 年3.0%～18.0% | 年4.5%～18.0% |
| 無利息期間 | 初回借入日の翌日から30日間 | 初回契約日の翌日から30日間 | 初回契約日の翌日から30日間※2 | ・初回契約日の翌日から30日間 ・初回契約日の翌日から60日間 （Web申込限定） ・初回契約日の翌日から180日間 （借入額5万円まで） |
| 電話による 在籍確認 |
原則なし※3 | 原則なし※3 | 原則なし※4 | 原則なし |
| 詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※注釈
※2 適用条件 アコムでのご契約がはじめてのお客さま
※3 審査結果によっては勤務先に電話連絡が入る場合があります。
※4 原則、電話での確認はせずに書面やご申告内容での確認を実施
※お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
※審査の結果によりお電話での確認が必要となる場合があります。
プロミスは今すぐお金を借りたい人に最適
| 申込条件 | 18歳～74歳までの安定した収入のある人（※1） |
|---|---|
| 金利（実質年率） | 年4.5～17.8％ |
| 審査時間 | 最短3分（※2） |
| 融資時間 | 最短3分（※2） |
| 借入限度額 | 500万円 |
| 無利息期間 | 初回借入日の翌日から30日間 |
| 電話による在籍確認 | 原則なし（※3） |
| 郵送物 | 原則なし |
※注釈
※2 お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
※3 審査結果によっては勤務先に電話連絡が入る場合があります。
プロミスは最短3分（※）で融資が受けられるカードローンです。大手消費者金融のなかでも融資スピードは最速です。また24時間振り込みが可能なので、急な出費にも対応できます。
申し込みから借り入れ、返済までWeb上で完結するのもうれしいポイント。郵便物が届くこともないので、プライバシーを保護したい方にもぴったりです。
アイフルは柔軟に審査対応してくれる
| 申込条件 | 20歳～69歳の安定した収入がある人 |
|---|---|
| 金利（実質年率） | 年3.0～18.0％ |
| 審査時間 | 最短18分（※1） |
| 融資時間 | 最短18分（※1） |
| 借入限度額 | 800万円 |
| 無利息期間 | 初回契約日の翌日から30日間 |
| 電話による在籍確認 | 原則なし（※2） |
| 郵送物 | 原則なし |
※注釈
※2 審査結果によっては勤務先に電話連絡が入る可能性があります。
アイフルグループは大手消費者金融の中でも唯一、銀行傘下ではなく独立系企業として運営しています。そのため、アイフルは非常に柔軟な審査対応を行っていると言われています。
たとえば、 Web申込み後に電話（0120-201-810）をかけてオペレーターに急いでいることを伝えると優先的に審査を進めてもらえます。
またアイフルは最短18分で融資を受けられます。カードや郵便物が自宅に届くこともないので、周りに知られることなく借りられます。
アコムは初めて利用する人におすすめ
| 申込条件 | 20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方 |
|---|---|
| 金利（実質年率） | 年3.0～18.0％ |
| 審査時間 | 最短20分（※1） |
| 融資時間 | 最短20分（※1） |
| 借入限度額 | 800万円 |
| 無利息期間 | 初回契約日の翌日から30日間※2 |
| 電話による在籍確認 | 原則、お勤め先へ 在籍確認の電話なし |
| 郵送物 | 原則なし |
※注釈
※2: 適用条件 アコムでのご契約がはじめてのお客さま
アコムは、初めてカードローンを利用する人に最適な消費者金融です。アコムの新規契約者数は16万人超えと、ほかの大手消費者金融と比較しても多いのが特徴です（下表）。
| アコム | 166,969人 |
|---|---|
| プロミス | 154,599人 |
| アイフル | 140,726人 |
アコムが多くの人から選ばれている理由は、初めて借入れする人に向けたサービスが手厚いからです。
また最短20分で借り入れ可能で、契約日の翌日から30日間は無利息になる「30日間金利0円サービス」の利用もできます。
レイクは最大180日の無利息期間サービスがある
| 申込条件 | 20歳～70歳の安定した 収入がある人 |
|---|---|
| 金利（実質年率） | 年4.5～18.0％ |
| 審査時間 | 最短15秒 |
| 融資時間 | 最短25分（※） |
| 借入限度額 | 500万円 |
| 無利息期間 | 初回契約日の翌日から・30日間・60日間（Web申込限定）・180日間（借入額5万円まで） |
| 電話による在籍確認 | なし |
| 郵送物 | なし |
※注釈
21時（日曜日は18時）までのご契約手続き完了（審査・必要書類の確認含む）で、当日中にお振込みが可能です。一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。
レイクは最大180日間の無利息期間サービスがあります。借入額5万円までという条件ですが、期間内に完済すれば利息なしで借り入れできます。
また、Web申し込みなら60日間の無利息期間サービスもあるので、状況に合わせて利用しましょう。
生命保険の契約者貸付制度に関するよくある質問（Q&A）
ここでは、生命保険の契約者貸付制度に関するよくある質問とその答えを解説します。生命保険の契約者貸付制度を利用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 生命保険の契約者貸付制度とは？
- 生命保険の契約者貸付制度は、解約返還金の一定範囲内で借り入れができる制度です。保険を解約することなくお金が借りられる点や審査不要でお金が借りられる点がメリットです。また、返済期限がない点や2.0%～6.0％程度の金利でお金が借りられる点も魅力です。
- 契約者貸付は返さなくても良いですか？
- 生命保険の契約者貸付制度には返済期限はありませんが、返済義務がないということではありません。返済が滞ったり貸付の元利合計が解約返戻金の額を超えたりした場合、保険が解約される可能性があるので注意しましょう。
- 契約者貸付には審査がありますか？
- 生命保険の契約者貸付制度は審査なしで借り入れが可能です。しかし生命保険の契約者貸付制度を利用するためには以下の条件を満たしている必要があります。
- 契約者本人のみが利用できる
- 有効な生命保険に加入している
- 契約者貸付の借り入れはいくらまで？
- 生命保険の契約者貸付制度を利用することで、解約返還金の7～9割程度のお金が借りられます。しかし、解約返戻金が少ない生命保険を契約している場合や保険契約が短期間の場合は希望の金額を借りられないこともあるので注意しましょう。
