「南アフリカランドに興味があるけれども、どんな特徴がある通貨なのだろうか」「南アフリカランドは高金利らしいけど、スワップポイントでどのくらい稼げるの」という疑問をお持ちの方がいらっしゃるでしょうか。
そんなあなたに南アフリカランドの特徴、見通し、リスク、投資法、おすすめのFX会社をお教えします。
FX南アフリカランドとは
注目が集まっている南アフリカの通貨、ランドの特徴やリスクについて、解説します。
南アフリカランドの特徴
南アフリカランドは、その名のとおり南アフリカ共和国の通貨です。通貨記号はZARで、日本円との通貨ペアはZAR/JPYと表示されます。
南アフリカ共和国は、金、ダイヤモンド、プラチナといった資源に恵まれた国であり、そのため南アフリカランドは、商品価格に大きく影響を受けるのが特徴です。
そして、南アフリカランドの最大の特徴は、高金利通貨であるという点です。
2022年7月21日時点での政策金利は5.5%と、日本とは比較にならないほど高金利です。そのため、日本人FX投資家の間では、スワップポイントを目当てに南アフリカランドへ投資する人も多くいます。
FX南アフリカランドの3つのリスク
高金利で人気の南アフリカランドですが、当然リスクもあります。中でも南アフリカランド特有のリスクは、以下の3点です。
南アフリカランド特有のリスク
- マイナー通貨としてのリスク
- 地勢的リスク
- フラッシュクラッシュ
1.マイナー通貨としてのリスク
高金利が魅力の南アフリカランドですが、インターバンク市場では取引量が少なくマイナーな通貨です。取引量の少ない通貨は、小さなきっかけで一方的な動きになったり、相場が荒れている時にスプレッドが大きく広がったりする傾向があります。
インターバンク市場とは
引用元:金融・証券用語解説 | 大和証券
金融機関などの限定された市場参加者が資金の運用と調達を行う市場のこと。
そのため高いレバレッジで取引をしていると、一瞬で資金の大半を失うリスクがあります。
2.地勢的リスク
アフリカ経済を引っ張っている南アフリカ共和国ですが、政治、経済、社会はまだ不安定です。その不安定さは、南アフリカランドにも大きく影響しています。
しかも、南アフリカ共和国の治安の悪さは有名で、日本の外務省の危険度情報でも、同国は「レベル1 十分に注意してください」に分類されているほどです。治安の悪さは、海外からの投資の呼び込むには、当然ながらマイナスです。
また、南アフリカ共和国の輸出入の相手国の1位は中国なので、中国経済の影響を大きく受けます。中国経済の減速懸念は、同時に南アフリカ共和国経済の不安要素でもあるのです。
3.フラッシュクラッシュ
フラッシュクラッシュとは、特にこれといった経済的な要因がないにもかかわらず、突然相場が一方方向に大きく動き、その後短時間で元の価格付近に戻る現象です。前触れもなく突然に起ることから、思わぬ価格でポジションが一気にロストカットされてしまうリスクがあります。
南アフリカランドのような取引量の少ないマイナー通貨では、フラッシュクラッシュが起りやすいと考えられています。フラッシュクラッシュの原因については明確にわからないことが多く、しかも突然に起ることから対処が難しいのが実情です。
投資家ができる対策としては、高レバレッジで取引をしないことや取引量の少なくなるニューヨークの午後5時頃や、クリスマス休暇前後はポジションをもたない、といったことくらいしかありません。
FX取引での南アフリカランド見通し
南アフリカでの政治的動向が、南アフリカランドに影響を与えています。ラマポーザ大統領率いる与党「アフリカ民族会議(ANC)」が、野党の「民主同盟(DA)」などと協力して「国民統一政府(GNU)」の樹立を目指しており、この発表が2024年6月上旬から通貨や株式市場にポジティブな影響をもたらしました。
しかし、南アフリカランド円は7月に日本政府および日銀による円買い為替介入の影響を受けて大きく下落しました。南アフリカ国内の電力問題やその他の経済問題も重なり、新規の買いポジションを保有するタイミングは慎重に見極めたほうがよいでしょう。
上の画像に示されている南アフリカランド円の週足チャートによると、テクニカル的には現在8円と9円の間でレンジ相場を形成しています。レンジの底である8円付近、または天井である9円を明確に上抜けたところがエントリーの狙い目と考えられます。
心理的な節目である10円で上値が抑えられる可能性も考慮し、10円を上抜けるまではポジションサイズを小さく保ち、10円を上抜けたら追加でポジションを加える戦略もおすすめです。
FX南アフリカランド投資の3つの稼ぎ方
南アフリカランドの具体的な稼ぎ方をご紹介します。
① FX南アフリカランド為替差益で稼ぐ
トレード方法
一番オーソドックスな投資法は、為替差益(キャピタルゲイン)で稼ぐスタイルです。南アフリカランドが上昇すると思えば買い、下落すると思えば売るという投資法で、他の通貨ペアを取引する場合とやることは同じです。
為替差益で稼ぐスタイルは、大きく分けてスキャルピング、デイトレード、スウィングトレード(スイングトレード)に分類できます。それぞれの取引方法は以下の通りです。
<取引スタイル>
取引スタイル | 取引スタイル | 取引期間 | 取引回数 | 難易度 |
---|---|---|---|---|
スキャルピング | 数秒から数分のごく短い時間の中で何度も売買を行い、少ない利幅を積み上げる取引 | 数秒から数分 | 非常に多い | 非常に難しい |
デイトレード | 数分~1日の間で売買を行う取引 | 数分間から長くて1日 | 多い | 難しい |
スウィングトレード | ポジションを数日から数週間にわたって保有する取引 | 数日から数週間 | 少ない | 難しい |
ただし、南アフリカランドはUSD/JPYやEUR/JPYといったメジャー通貨ペアに較べて価格が安い分、つい大きなポジションを取りがちになるので注意が必要です。
取引方法ごとのメリット
スキャルピング、デイトレード、スウィングトレードのいずれもやることはシンプルです。上手く流れに乗れば、大きく稼ぐことができます。それぞれのメリットは以下の通りです。
トレード方法 | メリット |
---|---|
スキャルピング | ・短時間で決済するので、相場変動による大きな損失を避けられる。 ・資金効率がよい。 |
デイトレード | ・ポジションを持ち越さないので、相場変動による大きな損失を避けられる。 ・資金効率が良い。 ・スキャルピングよりも疲れない。 |
スウィングトレード | 予想が的中した場合の利益がスキャルピングやデイトレードよりも大きい。 |
取引方法ごとのデメリット
スキャルピング、デイトレード、スウィングトレードのいずれもやることはシンプルですが、シンプル=簡単ではありません。そして当然ながらデメリットもあります。
トレード方法 | メリット |
---|---|
スキャルピング | ・瞬発的な判断力が求められる。 ・1回の利益が小さい。 ・積み重ねた利益を1回、2回の失敗で失うことがある。 |
デイトレード | ・スキャルピングほどではないが、1回の利益が小さい。 ・短期間の相場トレンドの予想は難しい。 |
スウィングトレード | ・ポジションをもつ期間がやや長いので、その間リスクにさらされる。 ・予想がはずれた場合の損失が大きい。 |
② 為替差益で稼ぐときは適度なレバレッジで
為替差益で稼ぐ方法はシンプルではありますが、決して簡単ではありません。上級者でも大きな損失を出す可能性があります。
現在、国内のFX会社は個人では25倍までのレバレッジで取引が可能です。
レバレッジとは
日本語にすると「てこの原理」という意味で、少額の資金で大きな金額を売買することができる仕組みです。例えば、資金が10万円でも、レバレッジ25倍を設定すると、250万円持っていることになり、損益も25倍になります。
しかし、これは「25倍までの取引ができる」のであって、「25倍の取引をしなければならない」のではありません。
レバレッジをかけないで取引しても何の問題もありません。各トレード方法のメリット、デメリットを理解して、自分の資金力にあった適度なレバレッジでトレードをしましょう。
FX会社では証拠金をシミュレーションできるツールが用意されています。口座開設していなくても利用できるので、取引に活用してみるのも一つの方法です。
2.FX南アフリカランドスワップポイントで稼ぐ
スワップポイントで稼ぐ方法とは?
南アフリカの政策金利は現在5.5%です。この高金利によるスワップポイントで稼ぎます。
スワップポイントとは、2ヵ国の通貨の間に金利差が生じている場合に、その差額を調整する額をスワップポイントと呼びます。南アフリカランドと日本円(ZAR/JPY)の通貨ペアでは、南アフリカランドの買いポジションをもってロールオーバーすると、スワップポイントを受け取れます。
逆に、南アフリカランドの売りポジションをもってロールオーバーすると、スワップポイントを支払う仕組みです。
ロールオーバーとは、ポジションを保有したまま次の営業日に繰り越すことです。
・ZAR/JPYをロールオーバーした場合のスワップポイントの受取りと支払い
ポジション | スワップポイント |
---|---|
ZAR/JPY買いポジション | 受取り |
ZAR/JPY売りポジション | 支払い |
米国のニューヨーク市場での取引が終了するとロールオーバーが行われます。日本時間では、冬は午前7時、夏は午前6時です。(ニューヨークの夏時間は毎年3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までです)
スワップポイントはFX会社によって差がありますので、高いスワップポイントを付与する会社を選んだ方が有利です
スワップポイントのメリット
スワップポイントを積み重ねて利益を得る手法ですので、南アフリカランドの日々の値動きが小さくても利益を出せます。
10万通貨保有した場合の期待スワップ額を見てみましょう。
運用期間 | スワップポイントの金額 | 利回り(レバレッジ3倍の場合) |
---|---|---|
1ヵ月 | 5,430円 | 1.90% |
1年 | 6万6,065円 | 23.60% |
5年 | 33万325円 | 117.80% |
10年 | 66万650円 | 235.60% |
35年 | 231万2,275円 | 824.50% |
1ヵ月の保有で5,430円のスワップポイントが見込まれ、お小遣いの足し程度にはなりそうです。利回りは1年間保有すると23.6%となり、ほとんど利息がつかない円の定期預金と比較すると、魅力的なリターンです。
南アフリカランドが上昇すれば、スワップポイントだけでなく為替差益も得られます。
デメリット
為替変動リスクが最大のデメリットです。利回りがよくても南アフリカランドが大きく下落すれば、トータルでの資産は減ってしまいます。ポジション維持のために追加の証拠金を入金し続けたが、耐えきれずにマイナスの状態でポジションを閉じるといったことも起りえます。
スワップポイントで稼ぐときも、こまめに為替変動をチェック
スワップ狙いでの投資法でもチャートを確認し、上昇トレンドになったと思われた時点で南アフリカランドの買いポジションをもつというスタイルで取引します。下落トレンドが明確になった場合は大きな損失を避けるため、たとえ含み損があってもポジションを閉じるのが賢明です。
レバレッジを高くすればするほどハイリスクとなり強制ロストカットの可能性も高くなりますので、高レバレッジな取引は避けた方がよいでしょう。さまざまなFX会社ではスワップシミュレーションというツールで、ロスカットラインなどをシュミレーションできるサービスを提供しており、口座開設していなくても利用できるので、活用することをおすすめします。
③ FX南アフリカランドサヤ取りで稼ぐ
サヤ取りとは
サヤ取りとは、同じような値動きをする銘柄の一方を買い、もう一方を売ることによりその価格差の収縮で利益をあげる手法です。売りポジションと買いポジションは必ず同時に仕掛け、手仕舞いも必ず同時に行います。値上がり、値下がりで利益をあげるわけではありませんので、相場の上げ下げを予想する必要がありません。
相場において最も難しいのは値動きの予想であり、サヤ取りはその予想をしなくても利益がだせる取引方法です。片張りの投資よりも得られる利益は少ないですが、その分リスクも低いのでミドルリスクミドルリターンな取引方法といえます。
・サヤ取り
銘柄 | ポジション | 損益 |
A | 買い | +100円 |
B | 売り | -80円 |
合計利益 | 20円 |
---|
FX南アフリカランドでの為替差益でのサヤ取り
FXでのサヤ取りは、2つの方法があります。1つは為替差益によるサヤ取りです。値動きがよく似た2種類の通貨ペアを選んで、一方の通貨ペアは売り、もう一方は買って、その価格差(サヤ)の収縮で利益がでるのを狙います。
まったく同じ値動きをする銘柄どうしでは価格差がなく利益が出せませんし、他方で値動きの違いが大きくては、片張りでポジションをとっているのと同じことになってしまいます。そこで、サヤ取りでは、ペアとなる銘柄選びが重要です。
セントラル短資FXでは、通貨ペアの相関性を調べることができます。
2つ目は、スワップポイントによるサヤ取りです。同じ南アフリカランドでも、FX会社によりスワップポイントに差があります。スワップポイントの高いFX会社で買いポジションをとってスワップポイントを受け取り、スワップポイントの低いFX会社で売りポジションをとってスワップポイントを支払います。両社のスワップポイントの差で利益をあげる方法です。
少ない利益をコツコツと積み上げる手法となります。
・スワップサヤ取り
ポジション | 1日のスワップ | |
A社のZRA/JPY | 買い | +100円 |
B社のZRA/JPY | 売り | -80円 |
1日の合計利益 | 20円 |
---|
【実践】FX南アフリカランドでのスワップポイントでのサヤ取り
南アフリカランドのスワップポイントのサヤ取りについて、メリットやデメリット、具体的な方法を解説します。
3つのメリット
スワップポイントでのサヤ取りのメリットは、下記の3点があります。
スワップポイントでのサヤ取りのメリット
- 為替の値動きは関係ない
- ミドルリスクミドルリターン
- ストレスが少ない
① 為替の値動きは関係ない
南アフリカランドに限らず、相場で最も難しいのは相場の方向性を予想することです。スワップポイントでのサヤ取りは、この最難関な作業をせずに利益が得られます。南アフリカランドが値上がりするか、値下がりするか、横ばいであるかは関係なく利益を得られるのがメリットです。
ただし、南アフリカランドの値動きをまったく無視して投資をしてよいわけではありません。この点については、具体例で解説します。
② ミドルリスクミドルリターン
スワップポイントでのサヤ取りは、毎日少ない利益をコツコツ積み上げる方法です。少ない利益でも毎日積み重ねてゆくことにより、トータルではミドルリターンを得られます。相場ですのでノーリスクではありませんが、買いか売るかの片張り投資よりもリスクは大幅に低くい取引方法です。
③ ストレスが少ない
スワップポイントでのサヤ取りは、南アフリカランドの値動きは基本的に関係ありません。値動きを気にしなくてよいので、相場に張り付く時間を少なくすることができます。トレーダーのストレスは非常に大きく、それが判断を狂わせることも多いのですが、スワップポイントのサヤ取りでは、そのストレスが大幅に少ないのがメリットです。
デメリット3つ
デメリット3つ
スワップポイントでのサヤ取りのデメリット
- 大きな利益は得られない
- 銘柄選びと資金管理に気を使う必要がある
- 片張り投資よりも資金が必要
① 大きな利益は得られない
スワップポイントでのサヤ取りは、FX会社間のスワップ差を利用して利益を積み重ねる投資法です。FX会社間のスワップ差は通常小さいので、短期間で大きな利益は得られません。
② 銘柄選びと資金管理に気を使う必要がある
スワップポイントでのサヤ取りは、まず銘柄を選ぶ必要があります。FX会社間のスワップ差の大きな銘柄を選ぶ必要があり、適切な銘柄がなければこの投資法は使えません。ポジションを仕掛けたあとも、FX会社間のスワップ差は変化しますのでそのチェックは欠かせません。
そして一番重要なのは資金管理です。売りポジション、買いポジションのどちらか一方は必ずマイナスになるので、必要証拠金を維持しているかどうか、強制ロストカットのリスクがないか、レバレッジは適切かといった項目を毎日チェックする必要があります。
この作業を怠ると、どちらかのポジションがロストカットされてしまい、積み重ねた利益が一瞬で吹き飛ぶ可能性があります。
③ 片張り投資よりも資金が必要
スワップポイントによるサヤ取りは、売りポジションと買いポジションを別のFX会社で組み合わせてひとつのポジションとしますので、片張りの投資よりも資金が必要となります。売りポジション、買いポジションのどちらかは必ずマイナスになりますので、強制ロストカットを避けるために資金に余裕をもたせなければいけません。
資金の効率性では片張り投資に劣る投資法です。
スワップポイントのサヤ取りの具体例
ポジションを仕掛ける
南アフリカランドでスワップポイントのサヤ取りを行うには、まずFX会社間でのスワップ差を確認して有利な会社を選択します。
2022年8月1日のZAR/JPYで最も有利な会社は、下記のとおりでした。
・ZAR/JPYの会社間スワップポイント差
FX会社 | 買いスワップ | 売りスワップ |
---|---|---|
ヒロセ通商 | 160円 | -280円 |
セントラル短資 | 40円 | -120円 |
ヒロセ通商でZAR/JPYを10万通貨買い、セントラル短資でZAR/JPY10万通貨売れば1日あたり40円の利益となります。仕掛ける時には、売りと買いを必ず同時に仕掛けます。指値注文では約定しなかったり、約定するまでに価格が大きく動いてしまったりする可能性があるので、相場が落着いている時を狙って成行きで注文します。
レバレッジと資金管理
南アフリカランドは2022年7月末で8円前後です。8円として計算すれば、ZAR/JPYを10万通貨仕掛けるのにレバレッジ25倍として、以下の金額でポジションを仕掛けることができます。
売りポジション3万2,200円
買いポジション3万2,000円
合計6万4,000円
しかし、これでは少し値動きしただけですぐにどちらかのポジションが強制ロストカットされてしまいます。高レバレッジをかければ、利回りは良くなりますがリスクも高くなります。
そもそも、リスクを避けてコツコツと稼ぐためにスワップポイントでのサヤ取りを行うのですから、高レバレッジでの仕掛けはしない方が良いでしょう。マイナー通貨の南アフリカランドは、値動きが荒くなることも多いので3倍以内のレバレッジで仕掛けるのが賢明です。
上記の例では、それぞれの口座で26万6,666円、合計53万3,333円となります。もっと高いレバレッジで投資したい方は、この投資法に慣れてからリスクを理解したうえで行ってください。
・資金管理
スワップポイントのサヤ取りは、南アフリカランドの値動きには基本的に関係ありません。しかし、どちらかのポジションは必ずマイナスになりますので、特に大きく相場が動いた場合などにはマイナスになったFX口座の証拠金維持率には十分に注意する必要があります。値動きの大きさには常に気を配り、証拠金が不足しないように気をつけましょう。
証拠金が不足した場合は、不足したFX会社へ資金を追加しなければなりません。資金には余裕を持たせておきましょう。
合計利益がプラスになるまでの期間
上記の例では、FX会社のスワップポイントに変化がない限りは1日40円の利益となります。ただ、ポジションを仕掛けた直後は売りと買いのそれぞれのポジションにスプレッドがありますので、その合計が含み損となります。
スプレッドは売値と買値の価格差で、隠れた手数料ともいえます。スワップポイントの積み重ねが、この手数料(スプレッド)を上回るまでは含み損状態です。では、含み損状態から合計利益がプラスになるまでの期間は何日でしょうか。
2つの口座のスプレッド
ヒロセ通商 原則固定0.8銭
セントラル短資 0.5銭(変動あり)
合計6万4,000円
1.3銭は、10万通貨のスワップポイントに換算すると1,300円です。そして、ポジションを閉じる時も同じスプレッドが必要となりますので、合計のスプレッドは2,600円となります。
2,600円÷40円=65日
上記の計算より、合計利益がプラスになるまでの日数は65日です。これはあくまでFX会社のスワップポイントに変化がなく、かつスプレッドが上記の数字どおりに約定した場合の日数です。スワップポイントのサヤ取りでは成行き注文が基本ですので、あなたに有利な方にも不利な方にも約定する可能性があります。
不利な方に約定するリスクを完全に避けることはできませんが、相場が落着いている時に仕掛ければリスクは多少おさえられます。
プラスになったらいつポジションを閉じるかは、あなた次第です。利益が出つづけている間はポジションを維持してもよいですし、もっと良い銘柄を見つけたらそちらへ乗り換えてもいいでしょう。
ポジションを終了させる時は、売りポジションと買いポジションを必ず同時に閉じます。 指値注文では約定しなかったり、約定するまでに価格が大きく動いてしまったりする可能性があるので、仕掛けた時と同じく相場が落着いている時を狙って成行きで注文をします。
FX会社のサヤの変化
レバレッジと資金管理以外に注意しなければならないのは、FX会社のサヤの変化です。FX会社のサヤが変化して利益が出なくなれば、当然ポジションを終了しないといけません。合計利益がすでにプラスになっていれば問題はありませんが、スプレッドによる損失をカバーする前に利益が出なくなってしまう場合もあるので、チェックしておく必要があります。
南アフリカランド円の取引におすすめのFX会社3選
南アフリカランド円の取引におすすめのFX会社は、以下の3社です。
GMOクリック証券
GMOクリック証券は100万口座を超えるなど、トレーダーから高い支持を集めているFX会社です。スワップポイントだけでなく、スプレッドや取引ツールなども高く評価されています。
GMOクリック証券では、多くの通貨ペアのスワップポイントが業界最高水準となっています。そのため、スワップポイント狙いの取引で複数の通貨ペアを取引したい場合に便利なサービスです。
例えば、南アフリカランド円とメキシコペソ/円、トルコリラ/円と米ドル/円といったようなポートフォリオを組む際に、それぞれの通貨ペアで高いスワップポイントが得られます。
2024年7月15日から19日までの期間のデータによると、南アフリカランド円の買いスワップポイントは10万通貨あたり200円であり、業界内でも高い水準に位置しています。このように、南アフリカランド円と他の通貨ペアのポートフォリオを効果的に組める点がGMOクリック証券の魅力です。
GMOクリック証券の取引ツールは、多くのトレーダーから高機能で使いやすいという評価を得ています。スワップポイント狙いの長期取引でも適切なタイミングでのエントリーや決済が必要になるため、取引ツールの質は重要なポイントです。
GMOクリック証券では多様な取引ツールを提供しています。例えば、スマホアプリの「GMOクリック FXneo」は、直感的な操作性とクリアなチャート表示が特徴で、トレーダーが発注しやすいツールです。
PCがない環境や外出先でもスマホひとつでチャート分析が行えるため、判断材料を確保した状態で取引に臨めます。
みんなのFX
みんなのFXは高水準のスワップポイントと、世界的に人気のある取引ツール「TradingView」を使用できる点が魅力です。また、高金利通貨に特化した為替ニュースを配信している点も、スワップポイント狙いの取引でおすすめできるポイントです。
みんなのFXのスワップポイントは、業界内でも高水準に設定されています。主要通貨ペアからマイナー通貨ペアまで幅広い通貨ペアのスワップポイントが高く設定されているため、複数の選択肢を持ちながらスワップポイント狙いの取引が可能です。
例えば、南アフリカランド円の買いスワップポイントが10万通貨あたり181円(2024年7月15日~19日の平均値)であったことからも、スワップポイントの効率のよい積み上げが期待できます。
また、チェココルナ/円やハンガリーフォリント/円といった他社での取り扱いが少ない高金利通貨も取引できるため、幅広い高金利通貨への投資を検討しているトレーダーにもおすすめです。
みんなのFXでは、高金利通貨に特化した為替ニュースを無料で提供しています。
高金利通貨は新興国の通貨であることが多く、情報入手が困難な傾向があります。トレーダー自らが情報収集するには時間や手間がかかるため、みんなのFXが提供するニュース配信サービスの存在は非常に有益です。
例えば、南アフリカランドの情報を得ようとしても、なかなか見つけられなかったり古い情報だったりすることはよくあります。そのため、一般的な情報サイトでは入手しづらい南アフリカランドやメキシコペソ、トルコリラなどの情報をすばやくチェックできることは、効率の面からもメリットの大きなものです。
LIGHT FX
LIGHT FXはみんなのFXと同じくトレイダーズ証券が運営するFXサービスですが、スワップポイントやスプレッドが優遇される「LIGHTペア」を提供している点が特徴です。自動売買機能やデモ口座を提供していない点はデメリットといえますが、スワップポイント重視の取引であればLIGHT FXは有力な選択肢の一つです。
LIGHT FXは通常の通貨ペアでもみんなのFXと同程度のスワップポイントを提供していますが「LIGHTペア」ではスワップポイントがさらに増額されます。LIGHTペアは通常の通貨ペアと比べ、1回の取引の最大発注数量や建玉数量の上限に制限があるもののスワップポイントやスプレッドなどが優遇されている点が特徴です。
例えばLIGHTペアの南アフリカランド円は、10万通貨あたり201円の買いスワップポイントを提供しており(2024年7月15日~19日の平均値)、通常の通貨ペアの181円と比較して高いレートです。そのため、スワップポイントを最大限に活用したい場合は、LIGHTペアでの取引が推奨されます。
みんなのFXと同様に、LIGHT FXでも高金利通貨に特化した為替ニュースを無料で配信しています。新興国の通貨であることが多い高金利通貨の情報は入手しにくいため、トレーダーにとって価値の高いサービスといえるでしょう。
例えば「今日のポイント」では、南アフリカランド円の取引に役立つ重要なニュースを配信しています。タイムリーに専門的な情報にアクセスできる点は、LIGHT FXで南アフリカランド円を取引する利点の一つです。