親からお金を借りると贈与税がかかる?税金がかかる理由や対処法を解説!
親からお金を借りることを言いづらくて迷っていませんか?
この記事では、親子関係を良好に保ちながら、スムーズにお金を借りる方法を解説します。また、親からお金を借りると税金がかかるかもしれない理由や、正しい手順やマナーについても紹介します。
親からお金を借りる際の適切な伝え方
親に「お金を借してほしい」とは言いにくいものですが、さまざまな事情によりやむを得ないケースもあるでしょう。そういった場合は、理由を明確に伝えることが大切です。
ここでは、親からお金を借りる際の伝え方について、具体的なポイントを3つ紹介します。
借りる理由を具体的に伝える
まず、親にお金を借りる際は、借りる理由を具体的に伝えることがとても重要です。金額と用途を明確にして、誠意を持って伝えることが大切です。
例えば、「留学に行くために20万円借りたい」「急な医療費が必要になったため」といった理由は理解されやすく、親も納得しやすいでしょう。
借りる理由が漠然としていると、親側も不安を感じてしまいます。「なぜお金が必要なのか?」という疑問を解消し、具体的に伝えることで協力を得やすくなるでしょう。
また、借りる金額についても「どうしてその額が必要なのか」を詳しく説明することが重要です。後々のトラブルを避けるためにも、詳細な金額まで落とし込んで伝えてみてください。
返済スケジュールを提示する
お金を借りる場合に重要なのが、返済の約束を守ることです。そのため、借りる際には必ず返済スケジュールを提示しましょう。
「毎月15日に〇〇円を振り込み、1年間で完済する」といったように、現実的でわかりやすい返済計画を立てることが大切です。
返済の見通しがついていれば、親もお金を貸しやすくなります。また、もし返済が遅れそうになった場合は早めに連絡をして、状況を説明して調整してもらうようにしましょう。トラブルなく信頼関係を維持するには、誠実に対応することが重要です。
借用書を用意し親に安心感を与える
親からお金を借りる際には、借用書を作成するようにしましょう。具体的な借入額や返済期日、返済方法などを詳細に記載しておくことで、親からの協力を得やすくなります。
「親子間でのやり取りなのだから、そこまでしなくてもよいのでは…」と思うかもしれませんが、後々の誤解やトラブルを避けられることはもちろん、贈与税への対策にもなるため、借用書の用意はおすすめです。
親からお金を借りるとき税金が発生する?贈与税について解説
親からお金を借りる際にもっとも注意しなければならないのは、贈与税が発生する可能性があることです。借りたお金が贈与とみなされた場合、国に対して贈与税を納める必要があります。
年間110万円以上の金額は贈与税の対象になる可能性がある
贈与税とは、お金を無償で受け取った場合、その受け取った金額に対して課される税金のことです。
贈与税の基礎控除額は、年間110万円と定められています。つまり、1年間に受け取った贈与の合計額が110万円を超える場合、超過分に対して贈与税を納めなければなりません。
親からお金を借りる場合、基本的には返済の約束をした金額が「借金」として認められます。しかし、返済の意思や計画が曖昧な場合は「贈与」であると判断されてしまうこともあります。
少額を借りる場合は問題ありませんが、その年ですでに贈与を受けていたり、大きな金額を借りたりする場合は注意しましょう。
親からお金を借りるとき贈与税を回避するための具体的な方法
贈与税を発生させないためには、借入であることを明確にすることが重要です。税務署に贈与として認識されないためにも、万が一に備えて借金であることを証明できるようにしておきましょう。
以下では、親からお金を借りるとき贈与税を回避するための具体的な方法を解説します。
借用書を作成して借入であることを明確化
親から大きな額を借りる場合、万が一に備えて借用書を作成しておきましょう。
借用書には、借りた金額や返済期限、利息の有無などを記載し、署名・押印も行いましょう。
文書でしっかりと記録を残すことで、「借りたお金」であることを証明しやすくなります。親子間でのやり取りだからと気を抜かず、法的効力のある仕様にしておくことが重要です。
親への返済を銀行口座振込で記録に残す
親にお金を返済する際、現金を手渡すのではなく、銀行口座に振り込むようにしましょう。銀行口座を利用すれば返済記録が残るため、もし税務署からの確認が入った時でも返済が行われた事実を証明できます。
どの口座でやり取りを行ったかわかるようにしておき、振込明細書や取引履歴をすぐに辿れる状態にしておくことが重要です。
利息を1%程度設定して金銭貸借契約を証明する
無利息の貸付は、贈与と見なされる可能性が高くなります。高額な利息を設定する必要はありませんが、確実に贈与税を避けたい場合は1%程度の利息を設定するとよいでしょう。
税務署から見ても、利息が付いていることで金銭貸借契約であることが明確になり、贈与税と見なされるリスクを減らせます。
親からお金を借りるとき贈与税の非課税範囲に該当するもの
親から借りたお金が贈与であると見なされた場合でも、実はすべての資金が贈与税の対象になるわけではありません。一定の条件を満たせば、贈与税が非課税となる場合があります。
以下では、親からお金を借りるときに非課税となる範囲について見てみましょう。
教育資金(最大1,500万円まで非課税)
教育資金については、「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」により、親や祖父母から30歳未満の子・孫への贈与は優遇措置を受けられ、最大1,500万円までが非課税となります。
例えば入学金や授業料、学校の寮費・通学費のほか、給食費や修学旅行代といった内容も含まれます。また、500万円までであれば習い事関連にも適用できます。
ただし、教育資金の非課税枠を使用するには以下の手順を踏まなければなりません。
- 親子間で「贈与契約書」を作成
- 教育資金口座を開設して「教育資金非課税申告書」を提出
- 最大1,500万円までの贈与資金を預け入れる
- 領収書等を金融機関に提出
- 教育資金口座から必要資金を引き出す
結婚費用(最大300万円まで非課税)
結婚資金のための資金であれば、最大300万円まで非課税で受け取ることが可能です。
結婚に必要な費用として使用されることを前提としており、該当するのは結婚式の費用や、新婚生活に必要な家具・家電といった費用などが用途対象となります。
この贈与特例も親から子どもへ贈与された金額が非課税となります。
ただし、この資金を「結婚に関する費用」として使わなかった場合、贈与税が課されることになるため注意が必要です。使途を証明できるよう、領収書や支出明細などを適切に保管しておきましょう。
生活費や仕送りは課税対象外
毎月の生活費や仕送りに関しては、基本的に贈与税の対象外となります。生活費として必要な金額を送る行為は、一般的に贈与ではなく扶養義務の履行と見なされるためです。
ただし、過剰な金額を送金している場合や、生活費として認められる範囲を超えた金額を贈与した場合には、税務署が贈与税として判断することも考えられます。
大きな金額のやり取りが発生する場合は、贈与に該当しないかどうかを事前に確認しておきましょう。
親からお金を借りるメリット
親という身近な存在から借りることで得られるメリットはいくつかあります。ここでは、以下3つのメリットについて解説します。
金利がかからない場合が多い
親からお金を借りる大きなメリットは、金利がかからない場合が多いことです。借入れの際のルールを双方の合意によって自由に決められるためです。
通常、銀行や消費者金融などからお金を借りると金利がかかり、期限が設けられることが一般的ですが、親からお金を借りる場合、こうした規定はありません。
多くの場合、高い金利を設定することなく、金利なしでお金を貸してくれます。
審査不要で柔軟な借入れが可能
審査不要で柔軟な借入れが可能なことも、親からお金を借りるメリットです。
銀行や消費者金融からお金を借りる場合、信用情報や収入証明を提出して審査を通過する必要があります。しかし親からお金を借りる場合、このような審査も不要です。
急にお金が必要となった場合も、親子間での信頼関係があれば、特に気まずさを感じることもなく、すぐにお金を貸してもらえる可能性があるでしょう。
信用情報に影響がない
信用情報に影響がないことも大きなメリットです。
銀行や消費者金融からお金を借りる場合、信用情報に記録されます。そのため万が一返済が遅れてしまうと、今後の借入が難しくなる可能性もあります。
しかし親からお金を借りる場合、信用情報に登録されることはなく、返済履歴が金融機関に伝わることもないため、次回以降の借入れに影響を与えることはありません。
親からお金を借りるデメリット
親からお金を借りることにはメリットが多い一方、デメリットもあります。お金の貸し借りが原因で親子関係に亀裂が入ることもあるため、注意が必要です。
以下では、親からお金を借りることに伴うデメリットをご紹介します。
親子関係が悪化する可能性がある
親からお金を借りる大きなデメリットの一つは、親子関係が悪化するリスクがあることです。お金を借りる理由や背景、頼み方などによっては、親から不信感をもたれてしまうかもしれません。
また、返済が遅れたり、借りたお金の扱い方が誠実ではなかったりする場合も、親子関係に亀裂が入る可能性があります。
親からお金を借りる際は、返済の計画や方法についてきちんと話し合い、信頼関係を大切にすることが重要です。
返済を前倒しでお願いされる可能性がある
親子間でのお金のやり取りでは、金融機関のような明確な取り決めが交わされません。
柔軟性が高いことがメリットである一方、さまざまな事情から、貸し手である親が急に返済を前倒しでお願いしてくることもあります。
こういったトラブルを防ぐには、親の生活に支障の出ない範囲でお金を借りるようにして、返済スケジュールについてあらかじめしっかりと合意を得ておくことが重要です。
借入後に信頼を維持する行動
親から借りたお金をきちんと返済することはもちろんですが、その過程でどのような行動を取るかも大切です。
借入後も良好な関係性を維持するために、借入後に信頼を維持する行動について見てみましょう。
定期的な進捗報告で信頼を損なわない
ただお金を返すだけでなく、定期的な報告も心がけましょう。「今月も〇日に1万円振り込みます」「予定通り◯月までに返せそうです」といったように、自発的な連絡があれば、親も不安を感じにくいでしょう。
また、お金を借りた目的の達成状況も伝えられるとベストです。例えば、留学のための資金を借りた場合、留学先での近況もあわせて報告することで、より自分の状況が伝わりやすくなります。
もしトラブルが発生して返済が遅れそうになった場合は、早めに相談することも重要です。何も知らせないまま返済を遅らせると、信頼を損ねてしまう可能性があります。
常に誠実な進捗報告を心がけて、親子間での良好な関係を保ちましょう。
借入後も感謝の気持ちを伝え続ける
お金を借りるときや、借りた直後は感謝の言葉を伝えやすいものです。しかし、その後のお礼がおろそかになってしまう方も少なくありません。
借入後も良好な関係を築くためには、お金を借りた後も感謝の気持ちを伝え続けることが大切です。
お金を貸してくれたことに対する感謝だけでなく、「おかげで生活が安定しました」「資格を取得できました」といったように、具体的にどのように助けられたかを伝えることもポイントです。
親からお金を借りる際の注意点
親からお金を借りる際には注意が必要です。ポイントは、借入額を親の負担にならない範囲に抑えること、そして何より返済能力を超えた借入れはしないことです。それぞれ詳しく解説します。
借入額を親の負担にならない範囲に抑える
お金を借りる際は、くれぐれも親の負担にならない借入額で借りるようにしましょう。親の経済状況によっては、大きな金額を用意することが難しいかもしれません。
生活に支障をきたすような額を借りてしまうと、トラブルに発展したり、返済を前倒しで依頼されたりする可能性があります。
年金生活をしている場合や、すでに他の負担がある場合など、親の経済状況を無視して借りることは避けるべきです。親の状況も配慮して、大きな負担にならない範囲内で金額を設定しましょう。
返済能力を超えた借入れはしない
返済能力を超えた借入れをしないことも重要です。明らかに返済できないような金額を借りてしまうと、返済が滞るリスクが高くなります。親との信頼関係が崩れるだけでなく、自分自身の生活にも悪影響を及ぼすかもしれません。
借りる前に自分の返済能力を冷静に見極め、返済スケジュールを無理なく守れる範囲で借りるようにしましょう。
毎月の収入と支出を見直したうえで、返済可能な金額を計算することがポイントです。
親から借りられない場合の対処法
事情によっては親からお金を借りるのが難しい場合もあるでしょう。ここでは、親から借りられない場合の具体的な対処法を2つ紹介します。
カードローンを検討する
親からの借入が難しい場合、金融機関の利用も検討してみましょう。すぐにお金が必要な場合、短期間で資金を調達できる方法として消費者金融カードローンがおすすめです。
即日融資を受けられるうえ、原則、郵送物がなく電話による在籍確認がないところもあるので、周囲にバレずに借入れできます。
下記はNET MONEY編集部がおすすめする消費者金融カードローン4社です。自分の状況や目的に最適なカードローンを選択しましょう。
アコム | プロミス | アイフル | レイク | |
---|---|---|---|---|
金利 | 年3.0~18.0% | 年4.5~17.8% | 年3.0~18.0% | 年4.5~18.0% |
借入限度額 | 800万円 | 500万円 | 800万円 | 500万円 |
融資スピード | 最短20分※1 | 最短3分※1 | 最短18分※1 | 最短25分※1 |
申込条件 | 20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方 | 満18歳~74歳までの安定した収入のある人※2 | 満20歳以上の定期的な収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方 | 満20歳~70歳の安定した収入がある人 |
無利息期間 | 初回契約日の 翌日から 30日間※3 |
初回借入れ日の 翌日から 30日間 |
初回契約日の 翌日から 30日間 |
・初回契約日の 翌日から 30日間 ・初回契約日の 翌日から 60日間 (Web申込限定) ・初回契約日の 翌日から 180日間 (借入額5万円まで) |
電話による 在籍確認 |
原則なし※4 | 原則なし※5 | 原則なし※5 | 原則なし |
詳細 | 公式サイトは こちら |
公式サイトは こちら |
公式サイトは こちら |
公式サイトは こちら |
※注釈
副業や短期アルバイトで資金を作る
親からお金を借りるのではなく、自分の力で資金を作る方法もあります。短期アルバイトや副業をすることで、急な支出を補うことができます。
最近ではネットを活用した仕事やフリーランスの仕事も増えており、自分のライフスタイルに合った働き方ができます。また、家にある不要な物を売ったり、趣味を生かした仕事を始めたりすることもおすすめです。
親からお金を借りる際にやってはいけない行動
親からお金を借りる際には、将来的な関係性を損ねないためにも、避けるべき行動がいくつか存在します。
具体的に、以下4つの行動は避けましょう。
嘘をついて借入する
親からお金を借りる際にもっとも避けるべきなのは、借入理由についての嘘をつくことです。もし嘘がばれた場合、信頼関係が壊れる可能性が高く、親との関係にも大きな影響を与えることになります。
借りる理由は、誠実に伝えることがとても重要です。どのような理由でお金が必要なのかを正直に話して、親に理解してもらいましょう。
ギャンブルや投資を理由に借りる
ギャンブルや投資を理由にお金を借りることは避けるべきです。余剰資金で嗜む程度であれば問題ありませんが、お金がないときにリスクの高い行動を取ることは避けましょう。
確実にお金を返済できる保証がないだけでなく、親からの信用も失ってしまいます。
借入目的が不適切だと信用を失う
借入の目的が不適切だと、親からの信用を失うことになります。例えば、贅沢品や遊びなど、貸す側にとって腑に落ちないような理由でお金を借りることは避けましょう。
借りたお金は、生活に必要な支出や緊急の事態など、必要に迫られた目的に使うことが基本。借入後も親に感謝の気持ちを伝え、しっかりと返済する姿勢を見せることが大切です。
曖昧な返済計画で借入する
返済計画が曖昧なままお金を借りてしまうと、後々トラブルを招く原因となります。
返済計画はできるだけ詳細に立て、あらかじめ親に伝えておくことが重要です。万が一、予想外の支出や収入の減少がある可能性も踏まえて、返済計画を柔軟に見直すことも考慮しておきましょう。
親からお金を借りる時によくある質問(Q&A)
- 親からお金を借りると贈与税は発生しますか?
- 年間110万円以上の借入は贈与とみなされる可能性があるため注意が必要です。
- 借用書は必ず作成しなければいけませんか?
- 必ず作成しなければいけないわけではありませんが、贈与税対策とトラブル防止のため作成を推奨します。
- 親に相談する際に効果的な伝え方は?
- 具体的な用途と返済計画を用意し、誠実に説明することが重要です。