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(画像=インターリンク株式会社)
武本 淳(たけもと じゅん)
インターリンク株式会社代表取締役社長

都立高等学校を卒業後、大手商社の契約社員採用から社会人キャリアをスタート。
法人営業担当として大手通信キャリアのモバイルソリューションを使って顧客の業績向上の企画提案を行い10年間従事し、個人トップセールスを2期連続達成するなど自社の業績、顧客満足度の向上に寄与。
2006年1月インターリンク株式会社へ入社。受託事業と人材アウトソーシング事業を急成長させ2012年2月、代表取締役社長に就任。
働く人の幸せ創造カンパニーを理念に掲げ『HRTech業界のリーディングカンパニー』の実現を目指す。

インターリンク株式会社

インターリンク株式会社は、「働く人の幸せ創造カンパニー」を経営理念に掲げ、Webインテグレーション事業、システム開発事業、SES事業、HRTech事業といった4つの事業を通し『今日も幸せだと実感できる社会と未来を創る』サービスを展開しています。

## 創業から現在に至る事業変遷

―初めに、創業から現在までの事業の変遷を教えていただけますか?

インターリンク株式会社・武本 淳氏(以下、社名・氏名略)::はい、まず当社の創業者は私ではなく、1995年に私の父が創業した会社です。当時はWindowsが日本に上陸し、社会全体がIT革命の始まりを期待し、ワクワクしていました。私がまだ高校生だった頃、インターリンクは企業のセールスプロモーションやイベント関係、展示会を中心にノベルティー作成やイベントブースの運営、設営などを手がけていました。
しかし、Windows95が出てきて、本格的にITの時代になり、紙からウェブという分野にシフトし、ウェブの制作やシステム開発を受託する事業をスタートしました。これが私たちの会社の創業のきっかけで、そこから順調に事業が軌道に乗りました。
その後、IT技術者の派遣という事業も始めました。企業が自社の社員としては採用できないが、常駐してほしいというニーズが出てきたからです。その事業を立ち上げ、成長させるために、私は父から手伝ってくれと頼まれ、インターリンクに転職し、ITエンジニアやクリエイターの派遣事業の責任者を務めることになりました。ウェブの制作開発とIT人材の派遣という二つの事業ができたことで、企業に対してワンストップでサービスを提供できるようになりました。
2020年、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、テレワークや働き方改革が推進された背景もあり、当社がこれまでに培ってきたノウハウを活かし、自社サービスをリリースしました。同時に、HR Techという分野にも事業を展開し、ウェブの制作開発、IT人材、HR Techの3つの柱を持つようになりました。
今日では、企業の課題解決や従業員の定着率向上、採用、ストレスチェックなど、企業の様々な課題解決に対応できるようになりました。

―素晴らしい成長ですね。では、エンジニアやクリエイターの定着率を上げるためには、何が重要だと考えていますか?

もちろん、賃金的な労働条件や、自分たちがエンジニアやクリエイターとして成長できる仕事が重要です。自分のスキルに直結する仕事をやりたいという思いも強いですね。
また、私の考えでは、仕事を選ぶ、または転職を考える理由として、良いコミュニケーションと雰囲気が重要だと思っています。
私自身、転職を3回経験しましたが、自分が評価されていると感じられるか、周りとのコミュニケーションや人間関係が良好か、そして仕事としてやりたいのかやりたくないのか、この三つが重要な要素です。

自社事業の強み

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(画像=インターリンク株式会社 事業概要)

―では次に、インターリンクの強みについて教えていただけますか?

私たちの強みは、ITを活用したコミュニケーションです。顧客の課題解決までを与件定義から一緒に考え、形にしていくことが得意です。また、作成したものが課題を解決できているのか、新たに機能を追加する必要があるのかなど、作成後も一緒に改良を続けます。これにより、お客様からリピート率80%以上の高い評価をいただいています。

インターリンクのブレイクスルー

―なるほど、それは素晴らしいですね。では、過去のブレイクスルーについて教えていただけますか?

2018年、私が代表となって6年目の年でした。中々思うような企業成長が遂げられない中で、創業時からあった経営理念を新たな幹部たちと再創出する一大決心をし、私たちは何のために会社を存続させ、どう成長をさせていくのかの根源となるビジョナリー経営を作ろうとしました。経営理念をはじめ、会社のミッションやビジョンを明確にすべく、幹部10数人が一同に集まり丸1日の社外研修を数日に分けて幹部合宿を開催しました。
その時に知恵を出し合った結果が今ある当社のミッションビジョンであり、経営理念の礎となっているのですが、従業員ひとりひとりがこれから会社をどう成長させていきたいのか自分事として会社の成長と自分の成長を同じ目線で捉えること、感じられること、イメージができることを意識して作ったことが、今となっても色褪せず、社員を大切にする企業文化や自走できる組織を作れたと考えています。
会社が向かうべき方向性を明確にした事で、会社のミッションビジョンに共感した従業員が会社の成長を自らが促すことを意識してくれるようになりましたし、経営側もより従業員の教育においては注力をしなければと行動に移すようになりました
あるべき姿を見いだせた事で当社の強みである従業員の人間力の高さという新たな会社の価値創造に貢献をしてくれました。顧客の信頼を得ることができたのは大変喜ばしいことであり、それがリピートや新たな取引につながり、結果的に業績が伸びる要因となっています。

思い描く未来構想とビジョン

―では、武本代表が思い描く未来はどのようなものでしょうか?新規事業や20年後、30年後のビジョンなど、具体的に教えていただけますか?

私たちが目指すところは、従業員だけでなくお客様や社会全体が働く上で幸せを感じられる社会を作ることです。具体的には、ITを使って人々の生活を便利にし、私たちのメンバーが自分の仕事が社会に貢献していると感じられる環境を作り出すことです。そして、そのような会社を作り上げることで、最終的には上場を目指すというのが私のロードマップです。
また、私たちの会社では、ウェルビーイングを重視したサービスを提供しています。それが評価され、働きがいのある企業を調査する団体であるGPTWにランクインする企業も増えてきました。

―特に、飲食やホテルのようなサービス業では、チップという形で労働者を評価する文化が欧米にはありますが、日本にはないですよね。

そうです。サービス業で働く人々は、給料が厳しい環境で働いている方が多いです。そして、これから少子高齢化が進む中で、働く人々が良い条件で働けるようにするためには、企業が給料を出せない場合でも、サービスとしてチップを導入することを考えています。
私たちが開発しているプラットフォームでは、自分が働いたサービスに対する価値や誇りを感じられるように、プラスアルファ、チップや承認などを得ることができます。これをさらに発展させて、インフラやフォームといったサービスを作り上げることで、会社として社会に貢献し、投資家からリターンを得られるような仕組みを作り上げたいと考えています。

―それはHRテックの事業の一部ということですね?

はい、その通りです。HRテックの事業の一部となっております。私たちが目指しているのは単にチップだけではなく、チップがなくても他者からの評価を得られるような仕組みです。

―具体的にはどのような評価を得られるのでしょうか?

例えば、いいねやグッドボタンが押されるなど、自分のサービスや技術が評価され、それが定量的に集まると、その人が本当に技術やサービスが良いという評価につながります。このような明確な評価制度が、企業の採用や離職防止につながると考えています。
また最近は、評価制度に関する依頼が増えています。私たちのプラットフォームを使って、評価制度を組み込むという依頼です。そういった依頼を活かして、事業の拡大を目指しています。

―最後に将来的な上場の目標は設定していますか?

はい、2033年、つまり10年後を目指しています。今年から10年先を見据えたロードマップを作成し、会社の成長を図っています。

氏名
武本 淳(たけもと じゅん)
会社名
インターリンク株式会社
役職
代表取締役社長