近年、メタバース(仮想空間/VR空間)への関心が高まっています。メタバースを理解する上では、仮想通貨やNFTなど、関連するテーマについても知っておく必要があります。
本記事では、メタバースの意味や、メタバースと仮想通貨やNFTの関連性をわかりやすく解説します。また、メタバースの価格変動の影響を受けやすいと予測できる「メタバース関連銘柄」を多数ご紹介します。
メタバースは、投資テーマとしてだけでなく、私たちの仕事や私生活を大きく変える可能性を秘めています。メタバースへの理解を深め、投資判断やビジネスに活かしましょう。
メタバースとは?
メタバースとは、インターネット上に存在する3次元の仮想空間(VR空間/バーチャル世界)のことです。「超越した」という意味を持つ「メタ(meta)」と「宇宙」という意味を持つ「ユニバース(universe)」を組み合わせた造語です。
もともと、多くのオンラインゲームには、インターネット上の仮想空間が存在するといえます。また、2007年には、3次元の仮想空間で現実世界と同じように生活を楽しめる「セカンドライフ」というゲームが流行しました。メタバースも、このような従来の仮想空間の延長線上にあるといえます。
しかし、デジタルコンテンツに資産価値を持たせるNFTの登場や、テレワークの普及をはじめとする社会の変化によって、仮想空間がより多くの場面で活用される可能性が出てきました。このような時代の流れを受けて、今改めて仮想空間がメタバースとして注目されているのです。
メタバースの活用事例
ブロックチェーン「Decentraland」では、メタバース内の土地「LAND」を購入し、建物を作ったり他のプレイヤーと交流したりできます。土地を転売して売却益を得たり、土地を貸し出して賃料を得たりすることもできます。また、土地に建物を建設し、自分のアート作品を展示して他のプレイヤーに販売したり、会員制のコミュニティを作ったりすることもできます。
さらにメタバースは、ゲームなどのエンタメ分野に限らず、ファッションやアート、ビジネスなど、あらゆる分野での活用が期待されています。
2021年12月に、KDDIがメタバース内の「バーチャル大坂」で「M-1グランプリ2021」をライブ配信し、話題となりました。参加者もアバターとして、メタバース内の会場に参加できます。また、吉本興業は2021年12月にメタバース事業のプロジェクトチームを立ち上げ、所属タレントのアバター作りを進めています。
今後こういった活動が盛んになれば、ライブ会場やコンサートホールに足を運ばなくても、自宅に居ながらにして臨場感のある演出を楽しめるようになるでしょう。
ファッションブランドや老舗百貨店も、メタバース事業に次々と参入しています。ルイ・ヴィトンは2021年に「Louis: The Game」というNFTゲームをリリースしました。プレイヤーはルイ・ヴィトンの歴史を解き明かす旅を楽しみながら、アバターの着せ替えも楽しめます。
スポーツブランドのナイキは、2022年4月からNFTスニーカーの販売を開始しました。中には約1,700万円という高額で落札された商品もあります。
また、三越伊勢丹はメタバース内に伊勢丹新宿店をバーチャル出店し、話題となりました。バーチャル店舗では、実際にショッピングを楽しめます。また、CG化された販売員とコミュニケーションをとったり、家族や友人と一緒に店舗を回って会話を楽しんだりもできます。
すでに、メタバース内でアバターを通じてファッションやショッピングを楽しむ時代が到来しつつあるのです。
Facebookは、2021年に社名を「Meta」に変更し、メタバース事業に注力することを世界に示しました。Metaが発表した「Horizon Workrooms」では、ヘッドセットをつけることで、会議で空間を共有しているかのような臨場感でバーチャル会議(リモート会議)に参加できます。
メタバースと仮想通貨の関連性
仮想通貨は、メタバースの中で、現実のお金のように通貨として使われます。たとえば、キャラクターやアイテムを売却して仮想通貨を稼いだり、仮想通貨を用いて土地やアイテムを購入したりできます。
仮想通貨とは、簡単にいうと、インターネット上で取引できる通貨のことです。
仮想通貨はよく電子マネーと混同されますが、電子マネーは、日本円や米ドルといった法定通貨を電子化し、インターネット上で利用できるようにしたものです。一方、仮想通貨は、国家や中央銀行が管理する法定通貨とはまったく異なる存在です。
最初の仮想通貨であるビットコインは、2009年に誕生しました。値動きが激しいことから、投資対象として注目されてきましたが、決済手段としても利用できます。
現在、さまざまな企業や団体が、メタバースを提供しています。メタバースによって、通貨として利用できる仮想通貨も異なります。
メタバースとNFTの関連性
NFTは「Non-Fungible Token」の略で、日本語で「非代替性トークン」といいます。
NFTでは、多くの仮想通貨で採用されているブロックチェーン技術が活用されています。ブロックチェーン技術によって、デジタルコンテンツを「非代替性=替えのきかないもの=唯一無二のもの」と証明できるようになりました。
ブロックチェーンとは、情報を分散して保存し、ユーザー同士が共同管理するデータベースのようなものです。たとえば、ブロックチェーン技術を使ってデジタルアート作品をNFT化すると、作成者であるアーティストの情報や、その後アート作品を手にした人の情報を、すべて改ざん不可能な形で記録できます。
これまで、インターネットなどを通じた音楽や映像などのデジタルコンテンツは、複製(コピー)が簡単にできることが問題視されてきました。しかし、NFTによって、デジタルアート作品やキャラクター、アイテムなどあらゆるデジタルコンテンツに資産価値を持たせることができるようになったのです。
メタバースでは、キャラクターやアイテム、土地など多くのデジタルコンテンツがNFT化されています。NFT化されているからこそ、キャラクターやアイテム、土地に希少性が生まれ、資産価値が高まります。
また、NFT化されたデジタルコンテンツは、仮想通貨によって売買が可能です。仮想通貨は、取引所で交換すれば、日本円として引き出すこともできます。
仮想通貨やNFTによって、メタバースでお金を稼いだり投資したりといった経済活動が容易にできるようになったのです。
メタバースに関連する仮想通貨の選び方
メタバースは、仮想通貨やNFTとともに、世界中の人々の注目を集めています。メタバースの利用シーンが増えたり、NFT取引が活発になったりすることで、メタバースに関連する仮想通貨の価値も高まっていく可能性があります。
早いうちからメタバース関連銘柄に投資しておくことで、メリットを享受できるかもしれません。続いては、メタバース関連の仮想通貨に投資したい方向けに、銘柄の選び方を解説します。
メタバースの将来性を分析する
現在、多くのメタバースが存在します。まずはメタバースの将来性を分析しましょう。
注目度の高いメタバースには「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」や「Decentraland(ディセントラランド)」があります。
「The Sandbox」は、オープンワールドをプレイヤーが自由に移動して遊ぶサンドボックスゲームの一種です。ゲームの目的はプレイヤーが自由に設定します。「The Sandbox」では、キャラクターやアイテムを作成したり、オリジナルゲームを開発したり、さまざまな遊び方ができます。
「Decentraland」は、イーサリアムブロックチェーンを活用したメタバースです。プレイヤーはLANDと呼ばれる土地を購入し、建物やアイテムを作ったり、他のプレイヤーと交流したり、自由に遊べます。2021年6月に大手オークションハウス「サザビーズ」がバーチャルギャラリーをオープンするなど、企業からの注目度も高まっています。
「The Sandbox」や「Decentraland」は、カスタマイズ性に優れ、自由度が高いことが特長です。プレイヤーのアイデア次第で、仮想通貨を稼いだり、ビジネスを始めたり、コミュニティを作ったり、さまざまな活用が考えられます。
メタバースで使われている仮想通貨を確認する
メタバースの将来性を分析したら、続いては、メタバースで通貨として使われている仮想通貨を確認しましょう。
たとえば、「The Sandbox」では仮想通貨のSAND(サンド)が、「Decentraland」では仮想通貨MANA(マナ)が通貨として使われています。
将来性のあるメタバースで使われている仮想通貨は、メタバースのユーザー数増加とともに、値上がりする可能性があります。メタバースの多くはまだ開発途上の段階にあり、少しずつ機能が公開されていく予定です。今のうちにメタバース関連銘柄を購入しておくことで、値上がりによるメリットを享受できるかもしれません。
国内の取引所で取り扱いがあるかをチェックする
仮想通貨を購入したり、日本円として引き出したりするためには、仮想通貨取引所で口座開設する必要があります。取り扱っている仮想通貨の銘柄は、取引所によって異なります。
現在、数多くの取引所が存在しますが、初めて取引所で口座開設するなら、金融庁の認可を取得した日本国内の大手取引所が安心です。気になる銘柄を見つけたら、国内の取引所で取り扱いがあるかどうかをチェックしましょう。
日本国内の大手取引所の中で、取り扱っている銘柄数が豊富なのは、コインチェックです。コインチェックでは、2022年5月現在、18種類の仮想通貨を取り扱っています。「The Sandbox」で使われる仮想通貨SANDの取り扱いもあります。
仮想通貨の注目度の高さを調査する
国内の取引所で取り扱いがあることを確認したら、仮想通貨の注目度の高さを調べましょう。
仮想通貨は、法定通貨とは異なり、法律による裏付けがありません。法定通貨であれば、通貨として利用することが法律で定められており、国の信用が価値の裏付けとなっています。しかし、仮想通貨にこのような裏付けはないため、注目されなくなれば価値がゼロになってしまうリスクがあります。
注目度の高さを知る指標の1つは、仮想通貨の時価総額です。時価総額とは、すべての仮想通貨の総額のことで、1枚あたりの仮想通貨の価値に発行数量を掛けて計算します。時価総額の高さは、多くの投資家から注目されている目安となります。
関連プロジェクトやニュースから仮想通貨の将来性を考察する
仮想通貨に投資する前に、仮想通貨に関連するプロジェクトやニュースについて情報収集し、仮想通貨の将来性をさまざまな角度から考察しましょう。関連プロジェクトやニュースが多いことは、注目度の高さを知る上でも参考になります。
仮想通貨やメタバースプロジェクトの開発にかかわる団体が、公式ホームページで今後のロードマップを公表していることもあるので、確認しておきましょう。公式ホームページや公式Twitterの情報が頻繁に更新されている仮想通貨やプロジェクトは、今後も滞りなく開発が進む可能性が高いといえます。
また、公式ホームページには、パートナーシップを締結した企業名が掲載されていることもあります。企業やブランドとのタイアップや、メタバースへの有名企業のバーチャル出店なども、チェックしておきたい情報です。
そのほかにも、仮想通貨の開発者のインタビュー記事や、出資企業の情報、ファンドからの資金調達額なども、仮想通貨の将来性を判断する上で参考になります。
メタバース関連の仮想通貨銘柄おすすめ13選
続いては、メタバース関連の仮想通貨の銘柄を具体的に紹介していきます。仮想通貨が利用されるサービスの特徴や将来性、メタバースやNFTとの関連性、日本国内の取引所での取り扱いの有無などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)は、ビットコインに次いで時価総額2位を誇る仮想通貨です。ビットコイン以外の仮想通貨を総称してアルトコインといいますが、イーサリアムはアルトコインの代表格です。ビットコイン同様、仮想通貨の中で価値がゼロになる可能性が低いと言われています。
イーサリアムは、ビットコインと同じくほとんどの取引所で取り扱いがあり、メタバースでも広く利用されています。
イーサリアムは、当時19歳のヴィタリック・ブテリン氏が考案しました。ヴィタリック・ブテリン氏は、ビットコインを電卓に、イーサリアムをスマートフォンにたとえています。
ビットコインは最初に登場した仮想通貨であり、現在も時価総額1位を誇りますが、処理速度が落ちるスケーラビリティ問題にも直面しています。イーサリアムは今後、より汎用性の高い仮想通貨として成長していくことが期待されます。
イーサリアムの特徴は、契約を自動実行するスマートコントラクト機能が実装されていることです。そのため、メタバースを始めさまざまな分野での活用が検討されており、スケーラビリティ問題の解決に向けても熱心に取り組んでいます。
サンド(SAND)
サンド(SAND)は、NFTゲーム「The Sandbox」で利用されている仮想通貨で、イーサリアムブロックチェーン上で発行されています。
「The Sandbox」では、サンドを使ってメタバース内のゲームに参加したり、NFTマーケットプレイスでキャラクターやアイテムを売買したりできます。また、メタバース内の土地であるLANDを転売したり貸し出したりすることで、サンドを受け取ることもできます。
「The Sandbox」は2022年5月現在、α版が公開されていますが、完成版はまだローンチされていません。完成版がローンチされ、ユーザー数が増えることで、仮想通貨サンドの価格も上昇する可能性があります。
2022年5月末現在のサンドの価格は175円です。ビットコインやイーサリアムと比べるとかなり価格が低く、少額から購入できるのもメリットです。
国内の取引所では、コインチェックが仮想通貨サンドを取り扱っています。コインチェックは、国内初の取引所運営のNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」も提供しています。NFTゲームでメタバースを体感し、仮想通貨を稼ぎたい人は、コインチェックでの口座開設を検討しましょう。
ディセントラランド(MANA)
ディセントラランド(MANA)は、NFTゲーム「Decentraland」で利用できる仮想通貨です。
「Decentraland」では、メタバース内で土地を購入したり、建物を建設したりして、プレイヤーは自由にゲームを楽しみます。また、MANAを消費して土地やアイテムを購入したり、土地やアイテムの売却によってMANAを稼いだりできます。
2021年6月には、大手オークションハウス「サザビーズ」が、「Dencentraland」のメタバースにバーチャルギャラリーをオープンしたことが話題になりました。ロンドンに実際に存在するギャラリーを模した外観で、展示されているアート作品が気に入れば、オークションページに移動することもできます。
「Decentraland」に注目している企業は多く、メタバースの発展とともに、仮想通貨MANAが値上がりする可能性があります。
しかし、仮想通貨MANAは2022年5月現在、国内の取引所では取り扱いがありません。そのため、MANAを購入するには、海外の取引所で口座開設する必要があります。
海外の取引所では、中国発の大手仮想通貨取引所のBINANCE(バイナンス)が有名で、MANAも取り扱っています。2022年5月現在、日本語サイトもあり、日本国内にいても口座開設できます。
ただし、BINANCEは金融庁の認可を受けずに営業しており、過去に金融庁から警告を受けたこともあります。リスクを十分に理解した上で口座開設をしましょう。
エンジンコイン(ENJ)
エンジンコイン(ENJ)は、数百万人が利用するNFTプラットフォーム「Enjin Platform」で利用されている仮想通貨です。
「Enjin Platform」では、オンラインゲームで利用できるNFTを簡単に作成できます。また、メルティングという機能があり、必要なくなったNFTをメルト(溶解)してエンジンコインに戻すことができます。
「Enjin Platform」には、数多くのNFTゲームのプロジェクトが公開されています。メタバース関連では、夢のガレージを作る「MotoBloq」、近未来メタバースで冒険する「アルターバース」といったプロジェクトがあります。
NFTゲームで得たアイテムは仮想通貨に戻すことができ、取引所を介して日本円として引き出すことも可能です。NFTゲームによる「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」が注目されている今、「Enjin Platform」の利用者は、ますます増加すると予想されます。
エンジンコインは、2021年のNFTブームで大きく値上がりし、数ヵ月で約40倍に達したことで話題になりました。2022年5月末現在は約90円に値下がりしているため、今が買い時といえるかもしれません。
日本国内の取引所では、コインチェックとGMOコインがエンジンコインを取り扱っています。
アスター (ASTR)
アスター (ASTR)は、ステイクテクノロジーズが開発する日本発のパブリックブロックチェーン「アスターネットワーク(Astar Network)」の仮想通貨です。
ステイクテクノロジーズのCEOは、26歳の起業家、渡辺創太氏です。アスターは、日本人が携わるプロジェクトとして、国内でも注目度が高い仮想通貨です。
アスターは、2021年12月、相互互換性を持つポルカドットに接続するブロックチェーンの1つとなり、2022年1月に仮想通貨取引所に上場しました。また、アメリカの仮想通貨ファンドやプロサッカー選手の本田圭佑氏などから、約25億円の資金を調達したことでも話題になりました。
また、Astar Networkは、2022年5月に、メタバース事業に注力する株式会社Synamon(シナモン)とパートナーシップを締結しました。Astar NetworkはNFT領域に注力するとしており、Synamonとの連携によって、開発はますます加速していくと予想されます。
国内外から注目を集める仮想通貨アスターですが、まだローンチしたばかりの仮想通貨ということもあり、2022年5月現在、国内の取引所では取り扱いがありません。アスターを購入するには、海外の取引所で口座開設する必要があります。
中国発の大手仮想通貨取引所のBINANCEではアスターを取り扱っていますが、金融庁の認可を受けずに営業しているため、リスクを十分に理解した上で口座開設をしましょう。
アクシーインフィニティ(AXS)
「Axie Infinity(アクシーインフィニティー)」は、ユーザー数が多いことで知られる人気のNFTゲームです。「Axie Infinity」で使える仮想通貨がアクシーインフィニティ(AXS)で、メタバース関連銘柄として注目されています。
「Axie Infinity」では、アクシーというNFT化されたモンスターを育成し、プレイヤー同士で対戦して遊びます。成績に応じてお金を稼げることに加え、育成したキャラクターを他のプレイヤーにレンタルしたり、2匹のキャラクターを繁殖させて生まれたキャラクターを売却したり、色んな稼ぎ方ができます。
新興国では「Axie Infinity」で生計を立てる人も登場しており、「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」の考え方が浸透してきました。今後ますます「Axie Infinity」の利用者は増えると予想されます。
ただし、アクシーインフィニティは、2022年5月現在、国内の取引所では取り扱いがありません。アクシーインフィニティを購入するには、海外の取引所で口座開設する必要があります。
中国発の大手仮想通貨取引所BINANCEはアクシーインフィニティを取り扱っていますが、金融庁の認可を受けずに営業しているため、リスクを理解して口座開設しましょう。
スターアトラス(ATLAS)
「StarAtlas(スターアトラス)」は、ハリウッドのSF映画のような圧巻のグラフィックを誇るNFTゲームで、メタバース関連プロジェクトとして国内外の注目を集めています。スターアトラスで利用できる仮想通貨がスターアトラス(ATLAS)です。
「StarAtlas」では、「人類(MUD)」「異星人(Ustur)」「アンドロイド(ONI)」の3つの派閥を選択し、ミッションを引き受けたり、宇宙ステーションを建設したり、他のプレイヤーと協力しながらゲームを楽しみます。
仮想通貨スターアトラスは、ゲーム内の土地や宇宙線の燃料を購入する時や、設備修復サービスを受ける時など、あらゆる場面で通貨として利用できます。
「StarAtlas」は、2022年5月現在、すべての機能が解放されているわけではありません。公式ホームページでは、2022年中に少しずつ公開されていくと記載されています。「StarAtlas」の公開にともない、仮想通貨スターアトラスの価格が値上がりする可能性があります。
スターアトラスは、2022年5月現在、国内の取引所では取り扱いがありません。スターアトラスを購入するには、BINANCEなど海外の取引所で口座開設する必要があります。BINANCEは中国発の取引所ですが、日本語にも対応しており、スターアトラスの購入ガイドも用意されています。
しかし、BINANCEは金融庁の認可を受けずに営業しているため、リスクを理解して口座開設しましょう。
フェイム(FAME)
フェイム(FAME)は、ポーランドで設立された人気の格闘技団体「FAME MMA(フェイムエムエムエー)」が発行する仮想通貨です。
「FAME MMA」は、YouTuberやインフルエンサーの格闘技イベントを開催し、国内外で人気を博しています。そのため、YouTuberやインフルエンサーの拡散力によって、仮想通貨フェイムも価格が急上昇すると期待を集めました。
また、2022年4月に格闘家の朝倉未来氏と「青汁王子」と呼ばれる三崎優太氏がアンバサダーに就任したことから、日本でも多くの人に注目されました。
2022年4月末には、大手仮想通貨取引所OKX(オーケーエックス)に上場したことから、価格が一時急騰しました。
しかし、その後に大暴落したことで、SNS等ではアンバサダーの2人への批判が相次ぐ結果となりました。2022年5月末現在、フェイムは5円前後で推移しています。
三崎優太氏自身も自身のYouTube動画で、3億ぐらいフェイムを購入したものの、若干損失が出る結果になったと報告しています。理由としては、スタートから価格が高かったことを挙げています。
エバードーム(DOME)
「Everdome(エバードーム)」は、火星移住をテーマにした火星が舞台のメタバースプラットフォームです。現実世界のようなリアリティの高いグラフィックが注目を集めており、2022年5月15日には、「エバードームシティ」の初のプレビュー画像が公開され話題となりました。
アバターは、乗客となって火星に行き、エバードームシティの市民となります。公開されたマップによると、エバードームは6つの地区から構成されることが分かります。
「Everdome」で利用できる仮想通貨が、エバードーム(DOME)です。
2022年3月には、アルファロメオF1チーム・オーレンが、エバードームとのパートナーシップを発表しました。メタバースによって、より臨場感や没入感のある観戦が可能となることが期待されます。
また、2022年5月30日に、大手仮想通貨取引所のOKXがエバードームの多くの土地を取得したことが公式ホームページで報告されました。
F1チームや大手取引所も注目する「Everdome」は、公式ホームページで丁寧な情報発信がなされており、今後ますます注目度が高まっていく可能性があります。それにともない、仮想通貨エバードームの価格も上昇する可能性があります。
エバードームは、2022年5月現在、国内の取引所では取り扱いがありません。エバードームを入手するには、Bybit(バイビット)など海外の取引所で口座開設する必要があります。
ワックス(WAXP)
「WAX(ワックス/ワールドワイド・アセット・エクスチェンジ)」は、OPSkins(オプスキンズ)が立ち上げたオンラインゲームアイテムの分散型取引プラットフォームです。OPSkinsとは、週間取引数200万件を誇る世界最大規模のオンラインゲーム内アイテム取引サイトです。
OPSkinsが立ち上げた分散型取引プラットフォーム「WAX」では、ブロックチェーン技術が活用されています。注力されたセキュリティ対策の元、スピーディにゲーム内アイテムを売買できます。
WAXで利用できる仮想通貨がワックス(WAXP)です。メタバースゲーム、NFTゲームが盛り上がるにつれ、WAXの利用者も増加し、仮想通貨ワックスの価値も上昇する可能性があります。
しかし、2022年5月現在、ワックスは国内の取引所では取り扱いがありません。ワックスを入手するには、BINANCEなど海外の取引所で口座開設する必要があります。
シータネットワーク(THETA)
THETA(シータ)は、ブロックチェーン技術を活用した動画配信ネットワークです。THETAで利用できる仮想通貨がシータネットワーク((Theta Network)です。
YouTubeなど従来の動画配信プラットフォームでは、管理者としての企業が存在しました。そのため、広告配信などを通じて、管理コストを担う企業側の利益を確保する必要がありました。
一方THETAは、中央管理者のいない分散型の動画配信プラットフォームです。そのため、ユーザーがより利益を獲得しやすくなります。
また、サーバー負荷を軽減することで、より高品質な動画配信を実現することも目指しています。THETAは、従来の動画配信プラットフォームに代わる存在として注目されています。
THETAは2022年にソニーとの提携を発表し、ソニーの「空間再現ディスプレイ」と互換性を持つ限定の3DNFTがリリースされました。
「空間再現ディスプレイ」では、目の位置を追跡することで、左右の目に最適な立体映像を生成します。メガネやヘッドセットなどの機器を装着しなくても、スマートに立体映像を視認できる技術として注目されています。
立体映像の視認はメタバースの発展において重要な技術であり、THETAへの注目度が高まるにつれ、仮想通貨シータネットワークも値上がりする可能性があります。
しかし、2022年5月現在、シータネットワークは国内の取引所での取り扱いがありません。シータネットワークを入手するには、BINANCEなど海外の取引所で口座開設する必要があります。
ブロックトピア(BLOK)
BLOKTOPIA(ブロックトピア)は、「学ぶ、稼ぐ、遊ぶ、つくる」をテーマにした、国内外から注目を集めるメタバースプロジェクトです。BLOKTOPIAで利用できる仮想通貨がブロック(BLOK)です。
BLOKTOPIAをプレイするBloktopiansは、メタバース内の不動産を購入し、転売したり貸し出したりして仮想通貨ブロックを稼ぎます。また、広告掲載を通じて広告収入を得られる機会が用意されているのもBLOKTOPIAの大きな特徴です。
BLOKTOPIAでは、アバターや購入した不動産を自分らしくカスタマイズできます。カスタマイズに必要なアイテムは、NFTマーケットプレイスで売買できます。
また、使い勝手のいいビルダーツールが用意されており、プレイヤー自身がアート作品等を作成し、イベントに参加することも可能です。
仮想通貨ブロックは、メタバースやNFTなどトレンドと深く関連する銘柄で、市場規模の拡大とともに値上がりする可能性があります。
しかし、2022年5月現在、ブロックは国内の取引所での取り扱いがありません。ブロックを入手するには、KuCoin(クーコイン)など海外の取引所で口座開設する必要があります。
スシスワップ(SUSHI)
SushiSwap(スシスワップ)は、イーサリアムブロックチェーン上に構築されたDEX(分散型取引所)です。DEXとは、ブロックチェーン技術を活用して運営される取引所のことです。DEXを利用すれば、従来の取引所を介さなくても、仮想通貨の取引が可能です。
SushiSwap は、同じくDEXであるUniswap(ユニスワップ)から派生しましたが、ユニークな名前から一気に認知度が高まりました。SushiSwapが発行する独自トークンがスシスワップ(SUSHI)です。
SushiSwap は多くのプロダクト開発に取り組んでおり、その中には「Shoyu(ショウユ)」という名称のNFTプラットフォームもあります。すでにプラットフォームには、静止画ではなく動画を組み込んだアート作品や、日本のアニメにちなんだアート作品など、多くのNFTアート作品が展示されています。
「Shoyu」では注目のアーティストがトップページに表示されるなど、作品を出品するアーティストにとってうれしい機能も盛り込まれています。
今後、SushiSwap やNFTマーケットプレイス「Shoyu」の利用者が増加したり、新たなプロダクト開発によって注目を浴びたりすることで、仮想通貨スシスワップも値上がりする可能性があります。
スシスワップを入手するには、まず日本国内の取引所で口座開設し、イーサリアムなどの仮想通貨を購入した上で、スシスワップと交換する必要があります。
また、DEXはブロックチェーン技術を活用しており、セキュリティ対策に力を入れている点が特徴ですが、ウォレットを自分で管理しなければなりません。ウォレットの秘密鍵を紛失すると仮想通貨を引き出せなくなってしまうため、注意しましょう。
メタバース関連の仮想通貨が買える仮想通貨取引所4選
メタバース関連銘柄は数多くありますが、日本国内の取引所では取り扱いのない銘柄や、英語の情報が中心で日本国内では情報を入手しづらい銘柄もあります。まずは日本国内の取引所で口座開設し、取り扱いのあるメタバース関連銘柄への投資を検討しましょう。
続いては、メタバース関連の仮想通貨を購入できる日本国内の大手取引所を4つご紹介します。どの取引所も、金融庁の認可を取得して運営されています。
Coincheck
コインチェックは、仮想通貨の取り扱い銘柄数が豊富な取引所です。2022年5月現在、18種類の仮想通貨を取り扱っています。ビットコインやイーサリアムはもちろん、メタバース関連銘柄であるサンドやエンジンコインの取り扱いもあります。
また、コインチェックは国内初の取引所運営のNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」を提供しています。「Coincheck NFT」では、人気のNFTゲーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」や「Crypto Spells(クリプト・スペルズ)」のゲーム内アイテムを売買できます。
コストを抑えて手軽にNFTを売買したい人は、コインチェックでの口座開設を検討しましょう。
また、最低投資額が500円相当額からと日本円で設定されているため、初心者にとってわかりやすいのもポイントです。アプリも直感的に操作でき、初めてでもスムーズに仮想通貨を購入できます。
コインチェックには、仮想通貨を貸し出して利息を受ける貸暗号資産サービスや、電気料金・ガス料金の支払いでビットコインをもらえるといった個性的なサービスもあります。
銘柄数が豊富なコインチェックでは、今後、ほかのメタバース関連銘柄の取り扱いがスタートする可能性もあります。値動きの激しい仮想通貨では、情報が出回ってから投資するまでのスピードが重要です。早めに口座開設しておけば、チャンスを逃さず投資できるでしょう。
DMM Bitcoin
DMM Bitcoinは、レバレッジ取引に強みを持つ取引所です。2022年5月現在、現物取引(通常の取引)では11種類の仮想通貨に投資でき、レバレッジ取引では15種類の通貨ペアに投資できます。メタバース関連銘柄としては、イーサリアムとエンジンコインを取り扱っています。
レバレッジ取引とは「てこの原理」を活用した投資手法のことです。通常取引では、元手が10万円なら、投資できるのは10万円までです。購入時より60%値上がりしたとすると、6万円の利益がでます。一方、レバレッジ取引でレバレッジを2倍に設定したとすると、10万円の元手で20万円分の取引ができます。購入時より60%値上がりしたとすると、受け取れる利益は12万円です。
レバレッジをかけることで、元手の数倍の利益を獲得できるのです。ただし、利益だけでなく損失も2倍になることから、レバレッジ取引はハイリスクハイリターンの手法といえます。まずは通常の取引で経験を積み、慣れてきたらレバレッジ取引に挑戦しましょう。
DMM Bitcoinでは、イーサリアムやエンジンコインのレバレッジ取引も可能です。今のうちに投資経験を積み、大きく値上がりする局面で、レバレッジ取引に挑戦してみるのも1つです。
GMOコイン
GMOコインは、仮想通貨の取り扱い銘柄数が豊富な取引所で、2022年5月現在21種類の仮想通貨を取り扱っています。メタバース関連銘柄としては、イーサリアムとエンジンコインを取り扱っています。また、相互互換性を持つポルカドットの取り扱いもあります。
GMOコインは、2021年と2022年に、2年連続でオリコン顧客満足度調査の暗号資産取引所現物取引で第1位を獲得しました。「口座開設」「取引のしやすさ」「システムの安定性」など全8項目で、すべて1位を獲得しています。
GMOコインでも、10種類の通貨ペアでレバレッジ取引が可能です。レバレッジ取引に対応しているメタバース関連銘柄は、イーサリアムです。
bitFlyer
bitFlyer(ビットフライヤー)は、6年連続でビットコイン取引量No.1を誇る取引所です。2022年5月現在、15種類の仮想通貨を取り扱っています。ビットコインやイーサリアムのほか、リップルやライトコインなど数多くのアルトコインに投資できます。
bitFlyerで取り扱いのあるポルカドットは、相互互換性を持つことが特徴です。メタバース関連銘柄である仮想通貨アスターは、2021年12月にポルカドットに接続するブロックチェーンの1つとなりました。異なるブロックチェーンをつなぐ存在として、今後ポルカドットが存在感を増していく可能性があります。
bitFlyerは、取引の最小注文数量が小さいのも特徴です。銘柄にもよりますが、1円など少額から仮想通貨に投資できます。
また、ショッピングや旅行予約、ふるさと納税でビットコインを受け取れる個性的なサービスもあります。友達や家族を招待するとビットコインを受け取れる招待プログラム(招待した側は500円分、招待された側は1,000円分)もあるので、口座開設を検討してみましょう。
メタバースに関連する仮想通貨銘柄の将来性
メタバースは、巨大市場として多くの企業から注目されています。メタバースに関連する企業や社会の動きを知り、メタバース関連銘柄の将来性を分析していきます。
マイクロソフト社は、リモート会議に対応したオンラインビジネスツール「Microsoft Teams」を、2022年内にもメタバース仕様にすると発表しています。Webカメラに映る人物を3D化するだけでなく、仮想キャンパスや仮想会議室の実現も構想しているといいます。
2020年から2021年にかけて、コロナ禍でリモートワークが急速に普及しました。今後、メタバース事業の発展によって、さらにリモートワークが浸透すると考えられます。
2021年には、世界中から100万人以上が来場するバーチャルイベント「バーチャルマーケット2021」がメタバースで開催されました。現実世界を再現した「パラリアル渋谷」「パラリアル秋葉原」などが話題を呼び、多くの企業が出店しました。
BEAMSは、バーチャルマーケット2021に出店し、リアル商品と3Dモデル商品の両方を販売しました。BEAMSスタッフが操作するスタッフアバターに話しかけ、商品について質問できるなど、現実のショッピングに近づける工夫がなされました。
バーチャル大丸・松坂屋も出店し、グルメをリアルな3Dで表現して、その場で購入できるようにしました。また、100人以上が集まる「メタバース宴会」も開催されました。
移動や接触が制限されるコロナ禍において、ショッピングや音楽ライブ、映画鑑賞、スポーツの試合観戦など、多くの娯楽が今後はメタバースへと移行していく可能性があります。
メタバースに多くの企業が参入すれば、メタバースを利用する消費者が増加する見込みです。また、メタバースが存在感を増し、生活の中に浸透すれば、メタバース関連銘柄が値上がりする可能性があります。
また、今後も新たなメタバース関連銘柄が数多く登場すると考えられます。既存のメタバース関連銘柄に加えて、新しく登場するメタバースやメタバース関連銘柄の情報にもアンテナを張っておきましょう。
今のうちにメタバース関連銘柄への投資を検討しよう
メタバースには多くの企業が注目しているものの、まだ私たちの生活にメタバースが浸透しているわけではありません。検索エンジンやSNSと比べると、メタバースを利用したことがない人のほうが圧倒的に多いでしょう。
だからこそ、メタバース関連銘柄に投資することで、市場の成長とあわせて大きな利益を獲得できる可能性があります。
今のうちに取引所で口座開設し、メタバース関連銘柄に投資しておけば、メタバースイベントの開催や人気のメタバースゲームの登場によって、仮想通貨が値上がりする可能性があります。投資のリスクを理解した上で、メタバース関連銘柄の購入を検討してみてください。
メタバースと仮想通貨に関するQ&A
メタバースの有名どころはどこですか?
注目度の高いメタバースは次の通りです。
・The Sandbox(ザ・サンドボックス)
・Decentraland(ディセントラランド)
「The Sandbox」や「Decentraland」では、プレイヤーは自由に移動し、自分で目的を設定してゲームを楽しめます。土地を購入し、建物やアイテムを作ったり、他のプレイヤーと交流したりできます。
土地やキャラクター、アイテムはNFT化されているため、転売したり、貸し出したりして、仮想通貨を稼ぐことも可能です。
「The Sandbox」では仮想通貨のSAND(サンド)が、「Decentraland」では仮想通貨MANA(マナ)が通貨として使われています。
メタバースはいつからある?
メタバースという言葉が最初に登場したのは、SF小説の中です。アメリカのSF作家ニール・スティーヴンスン氏は、1992年に「スノウ・クラッシュ」という小説を発表しました。小説の中では、オンライン上の仮想通貨「メタバース」が登場します。
メタバースは「超越した」という意味を持つ「メタ(meta)」と「宇宙」という意味を持つ「ユニバース(universe)」を組み合わせた造語です。
もともと、多くのオンラインゲームにはインターネット上の仮想空間が存在していました。メタバースも仮想空間の延長線上にあるといえます。技術革新や社会の変化を受けて、今改めて仮想空間がメタバースとして注目されているのです。
メタ(旧Facebook)はいつから参入した?
Facebookは、2021年に社名を「Meta(メタ)」に変更しました。メタは、FacebookやInstagramといった人気のソーシャルメディア(SNS)を運営する企業です。しかし、社名変更によって、ソーシャルメディア企業にとどまらず、メタバース事業に注力していくことを世界に広く示しました。
その後、臨場感や没入感のあるバーチャル会議(リモート会議)を実現する「Horizon Workrooms」の提供もスタートしています。今後、ビジネスシーンでメタバースが活用される場面もより増えていくことでしょう。