ポイ活でクレジットカードを発行すると、高額ポイントを獲得できるため人気があります。しかし、短期間に何枚もクレジットカードを作りすぎると、思わぬリスクが発生する可能性があります。
本記事では2025年11月時点の最新情報をもとに、ポイ活でクレジットカードを作りすぎるリスクや、何枚まで作っていいのか、適切な申し込みペースについて解説します。
すでにポイ活でクレジットカードを作りすぎてしまった人に向けて、解約のタイミングや注意点も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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2006年に創刊され、2017年11月号を持って休刊となった月刊投資情報誌「NET MONEY」のWeb版を運営。株式やFX(外国為替証拠金取引)、仮想通貨、カードローン、クレジットカードなど、お金に関係するさまざまな情報を紹介。「お金の意思決定をもっと簡単に」をモットーに、"比較"と"選択"のメディアとして読者の意思決定をサポート。ポイ活でクレジットカードを作りすぎる5つのリスク
ポイ活でクレジットカードを作りすぎると、さまざまなリスクが発生します。短期間に3枚以上申し込むと「多重申し込み」と判断され、審査に通りにくくなるため注意が必要です。
ポイント目的であっても計画性なく作りすぎると、将来の住宅ローンやカード審査に影響する可能性があります。以下で5つのリスクを詳しく解説します。
申し込みブラックになる
短期間(1ヶ月以内)に3枚以上のクレジットカードに申し込むと、「申し込みブラック」と呼ばれる状態になり、新規カードの審査に通りにくくなります。
クレジットカード会社は審査時に、信用情報機関(CIC・JICC)から過去の申し込み履歴を確認します。短期間の多重申し込みは「資金繰りに困っている」と判断されるため、審査に悪影響を与える可能性があります。
申し込み情報は信用情報機関に6ヶ月間保存されるため、申し込みブラックになると最低6ヶ月程度は審査に通りづらい状態が続きます。
「申し込みブラック」は正式な金融用語ではなく俗称ですが、実務上は審査に大きく影響します。1ヶ月に3枚以上の申し込みは避けましょう。
信用情報に長期間記録が残る
クレジットカードの契約情報は、信用情報機関に契約中および解約後5年間記録が残ります。保有枚数の履歴はすべて審査時に確認されるため、作りすぎには注意が必要です。
日本にはCIC、JICC、KSCの3つの信用情報機関があり、それぞれで保存期間が定められています。以下の表で保存期間を確認しましょう。
| 情報の種類 | CIC | JICC | KSC |
|---|---|---|---|
| 申し込み情報 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 |
| 契約情報 | 5年 | 5年 | 5年 |
| 延滞・異動情報 | 5年 | 5年 | 5年 |
| 官報情報(破産等) | - | 5年 | 7年 |
短期間での契約・解約を繰り返すと「計画性がない」と判断される可能性があるため、ポイ活目的でも慎重に申し込むことが大切です。
支出管理が困難になり使いすぎる
複数のクレジットカードを持つと支出の把握が難しくなり、使いすぎのリスクが高まります。引き落とし日や明細がカードごとにバラバラになり、全体の支出が見えにくくなるためです。
クレジットカードの利用額は手取り収入の3分の1以内に抑えることが推奨されています。複数のカードを使い分けると、いくら使ったか把握しづらくなり、この目安を超えてしまうリスクがあります。
使いすぎに気づかず支払いが遅延すると、信用情報に「異動」として記録され、5年間残ります。ポイ活でカードを増やす際は、支出管理の方法も事前に検討しておきましょう。
パスワード・暗証番号の管理が煩雑になる
クレジットカードが増えるほど、暗証番号やログインID・パスワードの管理が複雑になり、セキュリティリスクが高まります。
同じ暗証番号を使い回すと、1枚のカード情報が漏洩した際に全カードが不正利用されるリスクがあります。一方、カードごとに異なる暗証番号を設定すると忘れやすくなります。
- 同じ暗証番号の使い回しによる不正利用リスク
- 異なる暗証番号を設定すると忘れやすい
- 使っていないカードは明細確認が疎かになる
- 不正利用に気づくのが遅れる
使っていないカードは明細確認が疎かになり、不正利用に気づきにくいというデメリットもあります。カード枚数は管理できる範囲に抑えることが重要です。
メインカードの限度額増額に影響する
複数のクレジットカードを持つと与信枠が分散され、メインカードの限度額増額が難しくなる可能性があります。
カード会社は申込者の「総与信枠」を考慮して限度額を設定します。すでに複数カードで与信枠を使っていると、追加の与信は認められにくくなります。また、年収に対して与信枠が過大だと、新規カードの審査にも通りにくくなります。
将来的にメインカードの限度額を上げたい場合は、不要なカードを整理しておくことも検討しましょう。
ポイ活のクレジットカード発行は何枚まで?作りすぎないための目安
ポイ活でクレジットカードを作りすぎないためには、適切な枚数と申し込みペースを把握しておくことが重要です。
日本人のクレジットカード平均保有枚数は約3枚(2025年3月末時点)です。ポイ活目的でも2~3枚程度に抑え、申し込みペースは1~2ヶ月に1枚が目安となります。
クレカの適正保有枚数は2~3枚
一般的にクレジットカードの保有枚数は2~3枚が適正とされています。日本クレジット協会の調査によると、2025年3月末時点でクレジットカード発行枚数は3億1,364万枚で、成人1人あたり約3枚を保有している計算になります。
3枚程度であれば管理も容易で、信用情報への悪影響も少ないです。用途別(メイン利用・サブ利用・特定店舗用など)に使い分けることで、効率的にポイントを貯められます。
JCBの2024年度調査によると、クレジットカードの保有率は87%、利用率は83%と高水準を維持しています。生活費の44%をクレジットカードで支払っているという結果も出ています。
申し込みペースは1~2ヶ月に1枚が目安
申し込みブラックを避けるには、1~2ヶ月に1枚のペースで申し込むのが安全です。最低でも6ヶ月で3枚以内に抑えることで、多重申し込みと判断されるリスクを軽減できます。
申し込み情報は信用情報機関に6ヶ月間保存されるため、1ヶ月に3枚以上申し込むと多重申し込みと判断されるリスクがあります。6ヶ月経過すれば申し込み記録は消えるため、計画的に間隔を空ければ影響を最小限にできます。
| 申し込みペース | リスク評価 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 1ヶ月に1枚 | 低リスク | ★★★ |
| 1ヶ月に2枚 | 中リスク | ★★☆ |
| 1ヶ月に3枚以上 | 高リスク(申し込みブラックの可能性) | ★☆☆ |
作るクレカを厳選する3つの基準
ポイ活でクレジットカードを作る際は、以下の3つの基準で厳選することが重要です。
- 年会費:無料または条件付き無料のカードを選ぶ
- ポイント獲得条件:達成しやすい条件のカードを選ぶ
- 継続利用の可能性:短期解約を避けるため、長く使えるカードを選ぶ
年会費無料でないと維持コストがかかり、ポイント獲得分が相殺されてしまいます。また、ポイント獲得条件が厳しい(○万円以上利用必須など)とポイントを取りこぼす可能性があります。
短期解約は信用情報に悪影響を与えるため、継続して使えるカードを選ぶことも大切です。2年目以降に年会費が発生するカードは特に注意しましょう。
ポイ活で作りすぎたクレジットカードは解約すべき?
使わないクレジットカードは基本的に解約すべきですが、短期解約は信用情報や社内審査に悪影響を与える可能性があります。
解約のベストタイミングは入会から1年以上経過後、年会費発生前です。6ヶ月以内の短期解約を繰り返すと「入会特典目的」と判断され、同系列カードの審査で不利になるリスクがあります。
使わないクレジットカードを持ち続けるデメリット
使わないクレジットカードを持ち続けると、以下の3つのデメリットがあります。
- 年会費の負担:2年目以降に年会費が発生するカードも多い
- 不正利用リスク:明細チェックが疎かになり、不正利用に気づきにくい
- 与信枠の無駄遣い:使っていないカードでも与信枠を消費している
使っていないカードでも与信枠を消費しており、メインカードの限度額に影響する場合があります。不要なカードは整理することで、必要なカードの限度額を確保しやすくなります。
クレジットカード解約のタイミングと注意点
クレジットカード解約のベストタイミングは、入会から1年以上経過後、かつ年会費発生前です。
1年以上経過していれば短期解約とは判断されにくく、年会費発生前に解約すれば無駄なコストを避けられます。解約前には以下の点を確認しておきましょう。
- 残ポイントの有無と有効期限
- 定期支払い(サブスク等)の登録有無
- ETCカードや家族カードの連携
- 未決済の分割払いやリボ払い残高
一度も使わないまま解約すると、入会特典目当てと見なされるリスクがあります。少なくとも数回は利用してから解約することをおすすめします。
短期解約のリスク
6ヶ月以内の短期解約を繰り返すと、「社内ブラック」になり、同系列カードの審査に半永久的に影響するリスクがあります。
カード会社は信用情報機関の情報に加え、社内の顧客情報も確認します。社内ブラックの情報は信用情報機関の記録と異なり、半永久的に消えないのが特徴です。
短期解約は「入会特典目的」「信用力が低い」と判断されるため、契約日・解約日の記録は約5年分保存されます。短期解約の繰り返しは、住宅ローンや自動車ローンの審査にも影響する可能性があるため注意が必要です。
クレジットカード作りすぎを避けるポイ活術
クレジットカード発行以外にも、高額ポイントを稼げる案件は多数あります。FX口座開設や証券口座開設は10,000ポイント以上獲得できることも多く、信用情報にも影響しません。
アンケートモニターやネットショッピング経由など、日常的に小さなポイントを積み重ねる方法も併用することで、リスクを分散しながらポイ活を続けられます。
クレカ発行以外の高額ポイント案件
FX口座開設、証券口座開設、保険相談などは、クレジットカード発行と同等以上の高額ポイント(10,000ポイント以上)を獲得でき、信用情報にも影響しません。
| 案件の種類 | 獲得ポイント目安 | 信用情報への影響 |
|---|---|---|
| FX口座開設 | 10,000~30,000ポイント | なし |
| 証券口座開設 | 数千~10,000ポイント | なし |
| 保険相談 | 5,000~15,000ポイント | なし |
| クレジットカード発行 | 5,000~20,000ポイント | あり |
FX口座開設は取引条件達成で10,000~30,000ポイント獲得可能な案件が多いです。証券口座開設は口座開設のみで数千ポイント獲得できる案件もあります。これらは信用情報機関への照会がないため、クレカ審査への影響がありません。
手軽に稼げるポイ活方法
高額案件だけでなく、アンケートモニター、ポイントサイト内ゲーム、ネットショッピング経由など手軽なポイ活方法も併用することで、安定してポイントを稼げます。
- アンケートモニター:1回数円~数十円だが隙間時間に取り組める
- ポイントサイト内ゲーム:毎日コツコツポイントを貯められる
- ネットショッピング経由:普段の買い物でポイント還元
- アプリダウンロード:無料アプリのインストールでポイント獲得
日常的に小さなポイントを積み重ねることで、クレジットカード発行に頼らない安定したポイ活が可能です。高額案件と手軽な案件をバランスよく組み合わせることで、リスクを分散しながらポイントを貯められます。
ポイ活でのクレジットカード作りすぎに関するよくある質問
ポイ活でクレジットカードを作りすぎることについて、よくある質問をまとめました。
1ヶ月に3枚以上申し込むと「申し込みブラック」状態になり、審査に通りにくくなる可能性があります。申し込み情報は6ヶ月間信用情報機関に記録されるため、計画的に間隔を空けて申し込むことが重要です。
法律上の上限はありませんが、日本人の平均保有枚数は約3枚です。管理のしやすさや信用情報への影響を考えると、2~3枚程度に抑えるのが適正とされています。
申し込み情報は6ヶ月間保存されるため、6ヶ月経過すれば記録は消えます。ただし、審査に落ちた履歴自体が消えるわけではなく、新規申し込みの際に影響する可能性は残ります。
禁止されていません。ただし、入会特典目的で作ってすぐ解約する行為を繰り返すと、カード会社の社内ブラックになるリスクがあります。
基本的には解約すべきです。年会費の負担、不正利用リスク、与信枠の無駄遣いなどのデメリットがあります。ただし、短期解約は避け、1年以上経過してから解約することをおすすめします。
入会から1年以上経過後、かつ年会費発生前がベストタイミングです。解約前にポイントの失効確認と定期支払いの移行を忘れずに行いましょう。
影響する可能性があります。特に6ヶ月以内の短期解約を繰り返すと「社内ブラック」として記録され、同系列カードの審査に半永久的に影響することがあります。
1~2ヶ月に1枚のペースが安全です。最低でも6ヶ月間で3枚以内に抑えることで、申し込みブラックを避けられます。
CIC、JICC、KSCの3つの機関があり、クレジットカードやローンの申し込み・契約・支払い履歴を管理しています。カード会社は審査時にこれらの機関から情報を照会します。
FX口座開設(10,000~30,000ポイント)、証券口座開設(数千ポイント)、保険相談などの案件があります。これらは信用情報に影響しないため、クレカ発行と併用するとリスクを分散できます。
まとめ
ポイ活でクレジットカードを発行すると高額ポイントを獲得できますが、作りすぎには注意が必要です。
短期間に3枚以上申し込むと「申し込みブラック」状態になり、新規カードの審査に通りにくくなるだけでなく、将来の住宅ローンやカード審査にも影響する可能性があります。
ポイ活でクレジットカードを作る際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 保有枚数は2~3枚程度に抑える
- 申し込みペースは1~2ヶ月に1枚
- 年会費・ポイント獲得条件・継続利用の可能性で厳選する
- 短期解約は避け、1年以上使ってから解約する
- クレカ以外の高額ポイント案件も活用する
計画的な申し込みと適切な枚数管理を心がけることで、リスクを最小限に抑えながらポイ活を楽しむことができます。