カリスマ転職エージェントとうたわれ、2,000名超の転職支援、1,000名を超える経営者の採用支援を手掛けた実績を持つ森本千賀子さん。現在は独立し株式会社morichの代表・オールラウンダー(全方位)エージェントとして幅広いサービスを展開しています。
今回は森本千賀子さんに、転職支援で心掛けていることや今求められる人材、転職エージェントの選び方についてお話を伺いました。森本さんがそっと教えてくれた「女性が柔軟にキャリアを形成するために大切なマインド」もお伝えしましょう。
転職はビジネスパーソンが自己実現するための手段ー今の時代の常識にー
ー転職によるバリューアップとは具体的にどのようなことを指すのでしょうか?日本とアメリカで、転職に対する価値観は、やはりまだ差があるのでしょうか?
森本さん:昔と比べれば、日本の中での転職に対する価値観は、変わったと感じております。日本には従来、終身雇用・年功序列・企業内組合など、「三種の神器」といわれる雇用システムが根付いていたんです。最初に入った会社で定年まで勤め上げるとか、まじめに長くコツコツ仕事していれば年齢のとともに給与額が上がったり、出世したり、それが当たり前でした。
しかし、トヨタ自動車代表・豊田章男さんの「雇用は守れない」という発言が話題を呼んだように、今、その三種の神器は崩壊しようとしています。業績の良し悪しにかかわらずどこの会社も、事業戦略の一環として「早期退職制度」を設ける、そんな時代になっています
早期退職制度とは
優遇措置を設けて自主的な退職を促す制度のこと
労働人生が50年程度、平均在籍年数が12~13年程度であることを考えると、3、4回転職することは一般的となりました。今の時代、転職はビジネスパーソンが自己実現するための手段として、当たり前になっているんです。
※参照:森本千賀子とは | 株式会社morich、平均勤続年数 |労働政策研究・研修機構
私のことを知ってもらい、相手のことを知るー転職支援で心掛けているのは信頼関係の構築ー
ー森本さんが転職希望者の方と向き合うときに大切にしていることをお聞かせください。
森本さん:転職希望者の方には本音でお話いただけるよう、信頼関係を構築することを大事にしています。カウンセリングでは、その方の表面的なニーズではなくて、もっと深いところにある、要望や抱えている課題をしっかり共有していただけるように、ヒアリングしなければなりません。
「信頼できる、自分のことを真剣に考えてくれている」そう思うことで転職希望者は、これからどうありたいか、どうしたいか、インサイトを開示してくれるようになるんです。転職希望者が深部に抱える課題を把握することで、我々は最適な選択肢を提示できます。相談してくれる方の心理的安全を形成することが、転職支援では不可欠となります。
ーカウンセリングのあいだの短時間で転職希望者の心理的安全を形成するのは大変だと思いますが。
森本さん:短時間で心理的安全を形成し信頼してもらうには、私が何者なのかをわかってもらうことがポイントとなります。そのために、私はオフィシャルサイトやSNSなど、いろんな手段でできるだけ自己開示して発信しています。
森本さんの発信(一部)
そうやっていろんなメディアやSNSを通じて今までどんな道を歩んできたのか、どんな人間なのか、私の人生を知っていただくと、カウンセリングが短時間であっても信頼関係を構築しやすくなります。なんでも本音で話していただけるよう、信頼関係ができているうえでお会いしたいできることが理想です。
ー私もオフィシャルサイトで森本さんの発信を拝見しました。「50人以上の同級生が集まり、駅のホームで校歌斉唱をして見送ってくれた。」このエピソードは印象的でした。
森本さん:そうですね、そういうエピソードを読んでいただけると、会う前からキャラクターと人柄がイメージできるじゃないですか(笑)ー「心理的安全」でいうと、友人や親も相談先の候補になると思いますが、転職について友人や親にではなく転職エージェントに相談する意味とは何でしょうか?
森本さん:転職の相談先の要素としてもう一つ必要なのが、「自分でも見つけられない自分の可能性を示してくれる」ということです。距離が近すぎる相手だと「あなたはこれをやったほうがいい。こっちが向いている」といった先入観が入りやすくなります。
私が転職エージェントとして心がけているのは、まっさらなスタンスでお会いして、0(ゼロ)から話を聞くことです。先入観のない状態で会話することで、直接対話の中から転職希望者に「私はこんなことが得意だったんだ、興味があったんだ」と気づいてもらうことが、私たちが介在する価値であると考えています。
「人の想いと企業の志をつなぎ、本流へと導く」社名に込められた想い
ー社名の「morich」は森本さんの呼び名「morichi」と水路「channel」を掛け合わせた造語であると聞きました。社名に込められた想いについてお聞かせください。
森本さん:昔は、人の活動が栄えた場所には必ず「水路」や「運河」(channel)がありました。関わるお客様(求人企業様や転職希望者様)がmorichというchannelを通して反映したり飛躍したり……「ひとつの媒体として人の想いと企業の志をつなぎ、本流へと導きたい」社名には、そんな想いを込めました。
あとは、運河や海峡を渡る・移動する・チャレンジすることによって転職者が新たな自分に出逢えたり、企業にイノベーションが生まれたり、そんな風に発展してほしい、という願いを込めています。私たちのサービス、転職や採用支援はブランドコンセプトの文脈に基づいて行われるものです。
ヒトで苦労する企業を救い飛躍的な成長へとつなげるー人材業界を選んだ理由ー
ー未上場時代から担当している顧客のなかで、IPO達成した企業は120社超にもなる森本さん、企業の採用を支援したいと思うようになったきっかけを教えてください。
森本さん:この世界に入るきっかけとなったのは、父に対する恩返しの気持ちからです。
私が小学生のころ、父は脱サラをして中小企業の経営を始めました。ブランド力も採用力もない中小企業でしたから、経営資源のひとつである「ヒト」の確保でものすごく苦労していたんです。
世の中の99.7%を占めるといわれる中小企業ですが、父親と同じように、社員の不足や管理、つまり「ヒト」で苦労している企業がたくさんあるのではと思いました。「私がかかわることによって、中小企業の採用力が掛け算になって増してほしい、父が会社経営で一番苦労していたヒトの課題解決を全うしたい」人材業界を選んだのは、そんな想いからでした。
具体的に企業支援においては、「まだ十分な採用ブランド力がないような、スタートアップやベンチャー企業の魅力を求職者に全力で伝える、それにより、優秀な人材が集まる、その人材が入ることで企業が飛躍的に成長しIPO達成する」そんな風に、企業の成長やバリューアップに寄与できることにやりがいを感じています。
参照:日本を支える中小企業
ー求められる人材は企業によっても違うと思います。企業にマッチする人材を引き合わせるとき、どのような視点でジャッジしているのでしょうか?
森本さん:企業様とのお引き合わせにおいては、求職者の方に「ビジョン・パーパスに対する共感があるかどうか」を見ています。
スタートアップやベンチャー企業、いわゆる中小企業ではいろんなことがあります。ちょっとした逆風で基盤がくずれたり、社員が一人抜けることで大きな影響があったり、順風満帆にいくことはありません。そんな中で絶えず頑張っていくには、どうしても、企業が掲げるビジョン・パーパスへの共感が必要になるんです。
特にスタートアップやベンチャー企業に参画するとき、「給与がいいから、かっこいいから」といった表面的な理由だとすぐに心が折れてしまいます。「自分が成長したい、給与をたくさんもらいたい」そんな風に矢印が自分に向いている方は、スタートアップやベンチャー企業にはあわないです。
空白の30年を超えて、今日本に必要なのは変化対応力がある人材
ー森本さんが考える、今後の日本で求められる人材とはどのような人材でしょうか?
森本さん:今後の日本で求められる人材とは、柔軟性や変化対応力がある人材です。日本の1990年以降は「空白の30年」などといわれます。日本がバブル景気真っ只中だった1989年、世界の時価総額ランキングの上位20社のうちの14社を日本企業が占めていたわけです。
それが今や1社、トヨタ自動車が入っているくらいで。日本経済は1990年代初頭に起きた「バブル崩壊」以降、先進国の中で唯一、事実上のゼロ成長が続きます。
低迷する日本と成長し続けている国との違いが何かというと、「変化に対応できたかどうか」ということだと思うんです。例えば、少し前までは誰もがガラケー(ガラパゴスケータイ)をつかっていたのが、今はスマホ、この先デバイスはどんどん変わります。そんな風に価値あるものがものすごいスピードで変化しています。
コンサバティブな日本人、特に大企業ほど、変わることに抵抗があり、対応できなかったんです。日本が今後、海外に乗り遅れず成長するには、変化を受け入れ対応していくことが必要です。そこで求められるのは柔軟性があり、変化に対応できる人材なんです。
ー特に、CxOクラスの人材にはどのような特性が必要でしょうか?
森本さん:CxOクラスの人材の共通点として挙げられるのが、掲げたビジョンやパーパスが広大な社会に向いている、という点です。そしてそのビジョンやパーパスを絶対実現させるという信念・執着心が他者と比べ突出していると感じます。
また、巻き込む力も並大抵ではありません。自分だけで自己完結するのでなく、内外に囚われず、「社外の人も応援団として巻き込みながら共につくっていく」そんなスタンスを持っています。
CxOクラスとしてトップに立ち、事業を引っ張っていくのは、「自分ひとり、ものすごい能力を持ったカリスマリーダー」ではありません。「能力を持つ人のフォロワーシップを育て巻き込んでいく」そんな人材であれば一人ひとりの個性を受け止め伸ばし、事業を成功へと導くことができます。
「生き残る人材」になるために必要なのは資格ではなく、巻き込む力
ー森本さんの発信で拝見しました「必要とされる人材になるために、自らキャリアを切り開いていくこと」とは、一人黙々とスキルを磨くこと、ただそれだけじゃないのかもしれません。
森本さん:そうですね。5年先、10年先も、食いっぱぐれることのない、絶対的なスキルや資格というものは存在しません。証券アナリスト資格など、難度が高いといわれる資格であっても、その能力はAIに代替されてしまうといわれます。「0コンマ1」の職人芸がAIに代替されるかもしれないこれからの時代、専門スキルでも資格でも、「これを持っていれば大丈夫」というものは存在しません。
こだわりすぎず、時代の変化に柔軟な思考と、掛け算の発想をもって対しながら周りを頼りつつ巻き込んでいく、これが必要とされる人材になるためのヒントです。
ー特に中途でそれなりのお給料で転職した方で、人に頼らず自分だけでなんとかしなきゃいけないという人は多いかもしれません。
森本さん:自分ひとりでできることや、出せるアイデアは限られているんです。「3人寄れば文殊の知恵」というように、色んなバックグラウンドを持つ人たちの知恵を集めることで新しくよりダイナミックな発想が生まれます。実績やスキルを持つ中途の方であれば尚更、ほかの人を巻き込み掛けあわさっていくことで、より一層大きなものを生み出していけるはずです。
女性のトライアングルハッピーのコツは「前倒しキャリア」と学習力
ー女性が柔軟にキャリアを形成するために大切なマインドを教えてください。
森本さん:女性が柔軟に働き活躍し続けるには、20代のときなど自由な時間で、前倒しキャリアをすること、また、学習力を磨くことが重要です。
結婚・出産という選択肢を考えている女性もいると思います。やっぱり、乳児期の赤ちゃんを育てる時には母乳でとなると女性でしかできません。子育てや家事においても、女性の特性を活かすことでもあるんです。そうなるとビジネスにおいて、どうしても時間的な制約がでてきてしまいます。
ですから女性は、「前倒しキャリア」で比較的自由な時間でもある自分の意志で選択ができるタイミング(20代)で、キャリアのレバレッジを上げておくという考え方が大事になります。キャリアのレバレッジを上げるとは、選べる選択肢をたくさん作っておく、ということです。20代のうちに前倒してどんどんキャリアを磨いて、選べる選択肢を増やしておけば、どのような状況でも活躍できる可能性が高くなります。そのために必要なのが、学習力です。
ー前倒しキャリアにおける学習力とは何を指すのでしょうか?
森本さん:「学習力」とは「新しいことを自ら学び、そのインプットした知識や知恵を活かしていく(アウトプットする)力」を指します。学ぶことと実践することの循環が大事ですので、「学習力」は経験によって磨かれます。ですから、20代のときにさまざまな新しいことに挑戦して経験を積んでおきましょう。学ぶ場所は会社だけとは限らず、副業やボランティア、ビジネススクールなど、サードプレイスでのコミュニティを通じて多様な価値観に触れ、より学びが深まります。場数を経験して、筋肉を鍛えておけば女性として柔軟にキャリアを形成していけます。
現代夫婦の理想のスタンスー自由でいたいなら奥さんの仕事を応援しようー
ー「女性には家にいてほしい」そんな男性にメッセージをいただけますか?
森本さん:全男性にいいたいのは、「自分が自由になりたいなら妻は仕事していたほうがいい」ということです。
男女問わず、自分ひとりで家族を養っていくのは大変です。住宅ローンひとつとっても、自分一人で返済することを考えると、制約条件になります。何より、子供の留学費用や、自分が病気になってしまったときなど、「家計のリスクを想定してリスクテイクすることで自分も家族もハッピーになる」ということを認識してほしいです。
また、自分(夫)が本当にやりたいことを見つけて転職したい・起業したいと思っても、給料が下がるという理由で実現できない場合も多々見てきました。リスクテイクの面でも、何かあったときに希望の選択肢を選べるという面でも、奥さんが仕事するメリットは大きいです。
ーよく「自由でいたいから奥さんには専業主婦でいてほしい」という男性もいますが、逆ということですね。
森本さん:そのとおりです。専業主婦だと給料が下がるような選択をしづらくなりますし、パートナーにとっての制約は大きくなりがちです。私は息子たちにも「仕事大好きな奥さんと結婚してね」と言ってますから(笑)。
ー女性会社員がトライアングルハッピー=パラレルキャリアを実現するためのコツを教えていただけますでしょうか。
森本さん:自分の人生は自分のものであり、自分らしく生きること、明確な意志を持つことを忘れないでほしいです。もしお子様がいるとしても、お子様の人生はお子様のものです。子供はいつか自立して、自分の世界を持ちます。
「キャリアオーナーシップ」という言葉があるように、女性もビジネスパーソンとしてキャリアのオーナーにならなければなりません。現代は、子育て支援など、働く女性にとって便利なサービスがありますし、リモートワークなど柔軟な働き方が選択できる時代になりました。
だからこそ自分が何をやりたいのか、明確な意志を持つことが大事です。意志があれば転職や副業など、やりたいことを実現できる環境を選んでいけます。
いい転職エージェントとは寄り添い、受け止め、動き、提案してくれる存在
ー自分にマッチする転職エージェントの選び方を教えてください。
森本さん:今、転職エージェントは五万とありますが、特徴を把握して使い分けることが大事です。大きくいいますと総合型とブティック(特化)型をひとつずつ選んで2つを使い分けることです。
総合型を利用する意味は求人の全体感をつかめること、幅広い選択肢から転職先候補を提案してもらえることです。例えば単なる相談なら、カウンセラーでいいわけです。転職エージェントというからには、転職希望者に対し、選択肢を提示できなければなりません。そういう意味で、圧倒的な求人数が強みである総合型転職エージェントをひとつ選びましょう。
あとはブティック型・特化型といわれる転職エージェントをひとつ選びます。 特化型を選ぶときは、20代に強い・女性に強い・管理職に強いなど、特色を理解して、自分の属性や望む進路にあう転職エージェントを選んでください。
ー転職エージェントに相談する適切なタイミングについて教えてください。
森本さん:今すぐ転職したいというタイミングではなくても、キャリアについて、迷ったり悩んだり葛藤があったりするとき「トントン」と扉をたたいてほしいです。自分で悶々としていても答えがでないことのほうが多いので。誰かと壁打ちすることで「ああ自分はこういうことに悩んでいたんだ、こんな解決の手段があるんだ」と気づくことがあります。
ー転職エージェントの良し悪しは担当者によるといわれますが、「いい担当者」とはどのような方でしょうか?
森本さん:いい担当者とは転職希望者にしっかり寄り添って、自分の要望や経験値、やりたいことを受け止めてくれる方です。また、「求人・企業に対して影響力があるかどうか」という点も重要になります。影響力を持つエージェントからの人材紹介はプレミアがつきます。影響力とは企業から信頼されているかどうか、実績があるかどうか、ということです。
ー森本さんは新卒の頃から企業への人材紹介においてご活躍されてきたと思われますが、それも影響力によるものでしょうか?
影響力は寄り添う力と、実績の掛け算です。実績がないころから、企業への寄り添い方は濃かったと思います。ほかの人と比べて、企業が困っていること求めていることにどうにかして応えたいという想いが強かったと自負しています。
だからこそ行動量につながったのです。同僚と比べても2倍は行動していたと思います。企業の期待に応えるために、経験がないならたくさん動くしかないと思っていました(笑)。
採用支援も、経験がない最初のころは手探りの状態になるので、量をやらないと結果につながってきません。量は質を凌駕する・・という事です。
発想の転換ですべての仕事が楽しくなる?仕事を楽しむコツは、目の前の仕事を200%やり切ること
ー人生の多くの時間を費やす仕事を楽しむコツを教えてください。
森本さん:楽しい仕事を探すという発想ではなく、目の前の仕事をどうやったら楽しめるか、ということを考えてみてください。
例えばコピーの仕事ひとつとっても、頼まれた人に「こいつ違うな」と、どうやったら思ってもらえるかを考えます。コピーした資料を使う人のニーズや、置かれてる状況を想像して2in1にすべきか、ホチキス止めすべきか、最大限満足してもらえる仕事をしようと一生懸命に考えるんです。
どんなつまらない仕事であっても、いかにして楽しめるかを考えることが大切です。
営業の新規開拓で電話をかけるときも、向こう側にめちゃめちゃイケメンの社長がいる、と妄想しながら電話をかけていました(笑)。
ーパフォーマンスが上がりますね(笑)
森本さん:目の前の仕事をどうやったら楽しむか、という風に発想を転換してみるとすべてのタスクが楽しいはずです。
ー自分本位でなく相手を想うことも仕事を楽しむコツですね。
森本さん:そうですね。もちろん立てた目標のもと、自分ひとりで仕事をやり遂げる達成感や楽しさはあると思うんです。でも、チームプロジェクトなど、複数の人とかかわる仕事で得られる達成感や楽しさは、人数分の累乗になります。あと、誰と仕事をするのかという点も大事です。
世界各国にmorichチャネルを開拓、誰もが国境にとらわれない働き方を選択できる時代へ
ー森本さんのキャリアビジョンをお聞かせください。
森本さん:キャリアビジョンというか、ひとつの通過点、マイルストーンとしてやりたいことは留学です。大学時代の挫折は英語です。比較的得意だった英語力を活かそうと思って英語学科を選択したのですが、英語の得意な同級生がゴロゴロいたので英語では勝てないと早々に戦線離脱したのです。その時の挫折を今も悔いています。ですので、必ず克服して、いろんな国の方とコミュニケーションをとれるようにしたいなと思います。
私が世界中の人と友達になり、世界各国にmorichのネットワークができれば、海外でも活躍する日本のビジネスパーソンが増えるのではと思っています。今後は、ビジネスパーソンが国境を越えて可能性を開花できるような採用や転職支援をしたいです。
今はインターネットがあれば日本にいながらにして、海外で自由に仕事ができるので。日本人が国境にとらわれない働き方を実現する際のチャネルとなりたいです。
ー日本の中だけで完結するビジネスも今後少なくなっていくと思うと、大変心強い志ですね。
森本さん:日本はまだまだダイバーシティの面でも遅れています。その点、海外では女性も活躍できる環境が整っています。私自身が国境にとらわれず活動することで、日本女性がより働きやすくなるなど、多くの人がビジネスにおける可能性を広げやすくしていけると思うんです。そんな世界を実現すべく、morichのチャネルを開拓していきたいです。
ー仕事を、人生を、本気で楽しもうとする、実績がありながらもまだまだ飛躍しようとする森本さん。そんな森本さんの原動力とは、困っている人を助けたい、人の役に立ちたい、世の中を良くしたい、という真摯な思いなのだと感じました。
morichというサービスがよりグローバルに展開されていったら、多くの人が国や常識にとらわれず、活躍できる場所を見つけられるのではないでしょうか。
人材紹介・採用課題解決、転職支援、ほか、morichは「形にこだわらない、マッチング」を軸にサービスを展開しています。
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1993年獨協大学外国語学部英語学科卒業後リクルート人材センター(現リクルート)に入社。転職エージェントとして企業への人材採用コンサルティング、採用支援、キャリア支援を推進。累計売上実績は歴代トップ。入社1年目にして営業成績1位を獲得し、全社MVPを受賞。以来、全社MVP/グッドプラクティス賞/新規事業提案優秀賞など受賞歴は30回を超える。
その後、株式会社リクルートエグゼクティブエージェントに転籍。CxO(経営幹部層)に特化した採用支援、キャリア支援に従事。2012年には、カリスマ転職エージェントとして、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演。個人事業主として副業・兼業しながらも2017年株式会社morich設立、代表取締役 兼 All Rounder Agentとして就任。25年在籍していたリクルートを同年9月で卒業、独立。
代表取締役として事業を行う傍ら、本業(転職エージェント)を軸にオールラウンダーエージェントとして活躍。2022年に「ガイアの夜明け」にも出演、日経経新聞「人間発見」に連載されるなどの各種メディア、『1000人の経営者に信頼される人の仕事の習慣』『本気の転職』等の著書の執筆を行う一方で、全国の経営者や人事、自治体、教育機関など講演・セミナーで日々登壇している。「形にこだわらない、morichのマッチング」というブランドコンセプトのもと展開するのは、今後の日本に必要な人材を遠くに飛躍させ、可能性を最大限にするサービスだ。
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