楽天カードにも「家族カード」があり、楽天ポイントもためやすくなるだけでなく、カードの利用代金が1つの銀行口座から引き落とされるため、家計が管理しやすくなります。またプレミアムカードは本会員の会費が1万円以上かかりますが、家族カードなら550円と格安で作れます。
楽天カードの家族カードは便利な反面、使う際の注意点もあります。
たとえば、本会員のカード利用限度額(利用可能枠)が、家族カード全体の限度額となります。家族カードそれぞれに設定できるわけではありません。このため、カードを持たせた家族がたくさん使えば、自分が使える額が少なくなってしまいます。
ただ、クレジットカードの使いすぎに注意するのは当然ですし、家族カードには、デメリットを上回るメリットもあります。
今や楽天は、買い物ができる楽天市場だけでなく、証券、銀行、ふるさと納税、生保・損保(自動車・火災保険ほか)、モバイルなど、ありとあらゆるサービスが揃っています。楽天ポイントをためる機会、チャンスが増えているわけです。
この記事では、楽天カードの会員が、家族カードを作ることで得られるメリットと、作る際の注意点を詳しく解説します。
家族がそれぞれ別のカードを作ってポイントをためている、子供が大きくなってクレカを持たせたいという人は、検討してみましょう。
楽天カードの家族カードとは?
楽天カードの家族カードは、本会員1人につき、家族に最大2枚発行できるカードで、受けられる特典は本カードと同じ。楽天市場でのポイントの通常還元率は3%となり、海外旅行保険も付帯します。
また本会員が楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードを持っていれば、家族会員も「空港ラウンジ」などゴールドカードまたはプレミアムカードと特典を受けられます。
さらに、ゴールドとプレミアムの年会費は、それぞれ本会員は2,200円と11,000円ですが(いずれも税込)、家族会員はいずれも1人、550円(税込、1枚あたり)です。
なお、「家族」には、配偶者(同性パートナー含む)や親、18歳以上の子どもが含まれます。“生計を共にしていれば”対象となるため、子どもが進学して家を離れている場合や、親と別世帯で住んでいる場合でも、家族カードを作れます。
楽天カードの家族カードを発行するメリット
楽天カードの家族カードを発行すると、本会員、家族会員どちらにもメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。
本会員のメリット | 家族会員のメリット |
---|---|
・1つの口座から引き落とせるので家計が管理しやすい ・家族みんなで楽天ポイントを貯められる |
・妻(夫)や子どもの審査が不要 ・楽天カードゴールド・プレミアムは家族の年会費が1人あたり550円に |
本会員のメリット1. 1つの口座から引き落とせるので家計が管理しやすい
楽天カードで家族カードを発行すれば、それぞれのカードの利用代金を1つの口座から引き落とせるため、家計管理がしやすくなります。
家族が別々のカードを持って、別々の口座から利用代金を引き落としていると、世帯で1ヶ月あたりいくら支出したのかが分かりにくくなってしまいます。
しかし、家族カードの利用代金は、本カードで登録している口座から引き落とされるため、月あたりの支出額がいくらなのかを把握しやすく、節約・貯金にもつながるでしょう。
楽天カードは、会員ページ「楽天e-NAVI」、利用明細や限度額をチェックできますが、家族会員も使えるため、夫婦での家計管理が簡単になります。
これに対して、「楽天ポイントをためたいけど、引き落とし口座は分けたい」なら、家族カードではなく、夫婦、家族それぞれが、自身の楽天カードを発行するとよいでしょう。
本会員のメリット2. 家族みんなで楽天ポイントを貯められる
楽天カードの家族カードなら、家族がカードで支払うたびに楽天ポイントが貯まるため、本会員1人がカードを使う場合よりもはるかに効率よくポイントが貯まります。
たとえば楽天経済圏を利用する3人家族が、楽天サービスで月におよそ20万円使用した場合を例に、1ヶ月で貯まるポイント数をシミュレーションしてみましょう。
本会員 | 配偶者 | 子ども | |
支出金額 | ・楽天ぐるなびで職場の同僚3人で食事:2万円 ・楽天トラベルで家族旅行の予約:6万円 ・楽天モバイルで家族の携帯代金の支払い:1万円 ・楽天生命で家族の生命保険の保険料払込:2万円 |
・楽天市場で食品や日用品の買い物:6万円 ・楽天市場で美容品や化粧品の購入:3万円 |
・楽天ブックスで資格取得のための参考書購入:1万円 ・Rakuten Fashionで衣類の購入:1万円 ・通学のためのモバイルSuicaチャージ:1万円 |
---|---|---|---|
合計支出額 | 23万円 | ||
獲得 ポイント数 |
・カード利用:1,100ポイント ・ぐるなび特典:600ポイント |
・カード利用:900ポイント ・楽天市場SPU:7,200ポイント |
・カード利用:300ポイント |
獲得 ポイント合計 |
10,100ポイント |
上記のシミュレーションでは月の支出が20万円程度だった場合、約10,000ポイントを受け取れます。ポイントだけで月の支出が1万円分抑えられたら家計の大きな助けになるでしょう。
貯まったポイントは原則本会員に付与されますが、「家族でポイントおまとめサービス」を使えば、本会員から家族会員にポイントを移行できます。
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家族会員のメリット1. 妻(夫)や子どもの審査が不要
家族カードは、配偶者や子どもの審査なくカード発行ができます。そのため、専業主婦のように収入のない配偶者や、アルバイトをしていない大学生も発行できます。
家族カードの審査でチェックされるのは本会員の与信なので、配偶者や子どもは家族カードの審査を受ける必要がないからです。
家族カードの発行時は、ほかのカードと同じように審査がありますが、審査を受けるのは本カードの会員であり、家族の収入や勤務先、信用情報などは見られません。
ただし、本会員の信用情報や支払能力に問題がある場合は家族カードの審査に落ちる可能性があるため、本会員は支払遅延や延滞に注意が必要です。
家族会員のメリット2. 楽天カードゴールド・プレミアムは家族の年会費が1人あたり550円に
楽天ゴールドカードと楽天プレミアムカードは、新たに発行するとそれぞれ2,200円と11,000円の年会費がかかりますが、家族カードであれば1人あたりたったの550円(税込)で発行できます。
家族会員の年会費 | 550円(税込) | 550円(税込) |
通常の年会費 | 2,200円(税込) | 11,000円(税込) |
お得になる金額 | 1人1650円お得! | 1人10,450円お得! |
もちろん家族会員も、楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードを保有した時と同等の豪華な特典を楽しめます。
ゴールドランク以上になると空港ラウンジが使えるようになります。さらに、このほかの魅力として、楽天プレミアムカードはプライオリティパスの利用が可能になる上に、3つの保険が自動付帯になります。
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楽天カードの家族カードを発行するデメリット
楽天カードの家族カードには、本会員、家族会員ごとにデメリットがいくつかあります。
本会員のデメリット | 家族会員のデメリット |
---|---|
・家族全員が利用するので限度額に達しやすい ・個別に限度額を設定できない |
・ETCカードの発行ができない ・本会員にカード利用明細が通知される ・本カード会員と同じカードデザインと国際ブランドしか選べない ・キャッシングを利用できない場合がある |
本会員のデメリット1. 家族全員が利用するので限度額に達しやすい
家族カードは本会員の利用限度額を共有して使うため、家族がカードを使う機会が多いほど本会員が利用できる金額が少なくなってしまいます。このため、家族全員でその枠内におさまるよう、計画的に使う必要があります。
たとえば、楽天カード本会員の利用上限が50万円の場合に、家族カードをして、本人と家族がそれぞれが同じ額だけ使う場合を考えてみましょう。この場合、一人当たり使える枠は、家族カードを1枚発行する場合は平均25万円(50万円の1/2)、2枚発行する場合は平均約16万6000円になります(同じく1/3)。
ただし、これは全員が同じだけ使うと仮定した場合です。同じく利用限度額が50万円で、家族カードを1枚発行し、本会員と2人がカードを使う場合、家族カードで40万円使うと、本会員は10万円までしか使えません。つまり、誰かが高額な買い物をすると、その分、他の家族の利用限度額が減ってしまうのです。
特にサブスクや保険料、年金などをクレジットカードで支払っている人は、利用上限に達してしまうと料金未納扱いとなってしまいます。利用限度額を確認し、家族一人ひとりがどれくらいまでの金額を使うのかを事前に決めましょう。
楽天カードの限度額の確認は、楽天カードアプリや楽天e-NAVIから確かめられます。
「誰がどれくらい使っているのか」「残りいくら利用できるのか」をスマホから簡単にチェックできて便利です。アプリから増枠に申込めるので、審査によっては限度額を増やせます。
本会員のデメリット2. 家族で個別に限度額を設定できない
楽天カードの家族カードは個別に限度額を設定できません。そのため、たとえば子どもが家族カードを使いすぎてしまって、引き落とし額が想定以上になるリスクがあります。
家族一人ひとりの利用額をコントロールしづらいので、家族全員の支出を利用限度額内に調整するのが手間になります。また、子どもがカードを使いすぎてしまう可能性があるので、ゲームへの課金額や飲食費、趣味の費用などを「月◯万円まで」というように家族でルールを決めておきましょう。
もし「子どもが家族カードを使いすぎてしまうのではないか」と不安が残る場合は家族カードを発行するのをやめて、子どもには別途楽天カード アカデミーに申し込んでもらうのが良いでしょう。楽天カード アカデミーは利用可能枠が30万円以下と低く設定されているので使いすぎを防止できます。
家族会員のデメリット1. 家族カードではETCが発行できない
家族カード会員本人は自分専用のETCカードを発行できません。ETCカードは本カードに付帯するカードであり、家族カードと同じ扱いとなっているため、ETCカードを発行できるのは本会員のみです。
ETCカードは、車載器に差し込むことで有料道路の料金所をノンストップでスムーズに通れるようになります。長距離のドライブや旅行で高速道路を使う時、ETCカードがないとETC専用料金所を通れない上に、いちいち止まってその場で現金やクレジットカードで決済しないといけなくなってしまい大変不便です。
別途、ETCカードを発行したい場合は、本カードを新規で申込みましょう。
家族会員のデメリット2. 本会員に家族カードの利用明細が通知される
家族カードを使う人は、本会員に購入履歴が知られてしまいます。よって、秘密に高額な支出をしたり使いすぎたりしても、本会員にはすぐにバレてしまうのです。
家族カードは本カードに付帯するものであるため、家族会員はいつどこで何にカードを使ったのかがすべて本会員に知られます。
一方、本会員は本カード、家族カードすべての利用状況を常に把握できます。利用明細はカードごとにわけて見られるため、1人あたり出費がどれくらいなのかもチェックできます。
楽天カードの利用明細は、以下のように「いつ」「どこで」「いくら」使ったかがすぐに判別できるようになっています。
さまざまな情報が一目見て判断できるため、家族会員は本カード会員の同意を得ずに使いすぎてしまわないように十分気をつけなければなりません。
もし、家族に知られたくないお買い物をする場合は、その商品については家族カードを使わないか、自分のクレジットカードを発行してお買い物しましょう。
家族会員のデメリット3. 本カード会員と同じデザインと国際ブランドしか選べない
楽天カードの家族カードのデザイン、ブランドは本カード会員のものと同じものしか選べません。家族カードは本カード付帯のカードだからです。
楽天カードはデザインもブランドも多様な選択肢があります。
デザイン | ブランド |
---|---|
・ノーマル ・お買い物パンダ ・西友 ・YOSHIKI(アーティスト) ・武尊(格闘家) ・ディズニー ・ヴィッセル神戸 ・東北楽天ゴールデンイーグルス ・ゆうちょ銀行 |
・Visa ・Mastercard ・JCB ・AMEX |
しかし、家族カードは本カードのデザインと同じものが発行され、異なるデザインは選べません。
たとえば、本カードのデザインが「お買いものパンダ」でブランドがVisaの場合、家族カードも「お買いものパンダ」デザインでVisaブランドのカードが発行されます。
家族会員のデメリット4. 楽天カードの家族会員はキャッシングを利用できない場合がある
楽天カードの家族カード会員は、キャッシング機能を使えない場合があります。家族カードのキャッシング枠は本カードと枠を共有しているためです。
家族カードでは、ショッピング枠だけでなくキャッシング枠の利用も本カードの限度額範囲内までとなっています。本カードで利用限度額いっぱいまでキャッシングしている場合は、家族カードでの借入はできません。
もし本会員、家族会員ともにキャッシング利用する機会があるなら、キャッシング枠の利用限度額を高くして申し込んだり、別のクレジットカードにキャッシング枠を付帯させたりするとよいでしょう。
楽天カードの家族カードの作り方
楽天カードの家族カードは、Webから申し込みます。楽天カードの家族カードの申込方法は、新たに家族カードを作る家族が、既に楽天カードを持っているかどうかによって変わります。
申込方法 | |
---|---|
楽天カードを 持っている場合 |
楽天e-NAVIで発行手続きをする |
楽天カードを 持っていない場合 |
楽天カード申込時に家族カードを併せて発行する |
家族カードの発行方法をおさえて、スムーズに手続きを済ませましょう。
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楽天カードユーザーなら「楽天e-NAVI」から発行する
楽天カードを持っている人は、楽天e-NAVIから家族カードを発行します。
はじめに、楽天e-NAVIにアクセスしましょう。ログイン後に「お申し込み」のタブを選択し「カードのお申し込み」にアクセスします。
次に「家族カード」を選択してください。家族カードが「未保有」になっているか確かめたうえで選択します。
「家族カード」を選ぶと、申込画面に移ります。申し込む家族の名前や生年月日、続柄などを入力しましょう。暗証番号もこの時点で入力します。番号は忘れずに控えておきましょう。
すべて入力を終えたら、内容を確認しましょう。間違いがなければ、規約に同意の上、本人確認に進みます。本人確認が済めば、申込完了です。
カードは郵送で送られてきます。日数は1週間~10日程度かかります。
カードの郵便物は日本郵便の「本人限定郵便」か佐川急便の「受取人確認サポート」で送られてくるため、本会員でなければ受け取れません。受け取る際は本会員の本人確認書類の提示が必要なので、あらかじめ免許証やマイナンバーカードを用意したうえで受け取りましょう。
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楽天カードユーザーでないならカード申込み時に発行申請をする
まだ楽天カードを保有していない場合は、楽天カードの申込時に併せて発行しましょう。本カード申込の完了後に、付帯サービスを申し込む形で発行します。
はじめに、楽天カードの公式サイトにアクセスし、楽天カードの申込ページに移ります。
申込ページで、氏名や勤務先、口座情報などを入力しましょう。
勤務先の入力が完了したら、口座情報の登録手続きをします。オンラインで手続きできる場合は、支払口座の銀行のWebサイトに遷移して手続きします。後日手続きする場合は「入会後の口座登録手続きに変更する」を選択して次に進みましょう。
口座情報の登録が完了したら、内容確認をして申込完了です。この後に「付帯サービスの申し込み」で家族カードを選択し、同様に氏名などを入力していきましょう。入力を完了して内容をチェックすれば、手続きは終わりです。
家族カードに関するよくある質問
- 楽天カードの家族カードは恋人にも発行できる?
- 原則として家族カードを申込めるのは本会員と生計をともにする配偶者、両親、子どもとなっているため、同棲中のカップルには家族カードが発行できないと考えられます。
ただし、近年では同性カップルや事実婚の内縁のパートナーも、申込み可能な家族カードが増えています。
結婚を前提とした長期間の同棲で、事実婚の状態であると認められれば家族カードを発行できる可能性はゼロではありません。一般的に次のような条件を満たしていれば同棲カップルではなく、内縁関係であると区別されます。
- 家族カードの暗証番号はどうなる?
- 楽天カードの家族カードの暗証番号は申込時に、家族会員ではなく本カード会員が設定します。暗証番号は本カードと別にすることも、同じにすることもできます。
暗証番号を変えたい場合は「楽天e-NAVI」にログインします。
本会員が変更する場合は本会員の楽天IDと本カードのセキュリティコードを使って手続きします。家族会員の場合は、家族会員のIDと家族カードのセキュリティコードを利用します。
- 家族カードを紛失した場合はどうする?
- 家族カードを紛失してしまった場合は、本会員から楽天カードのサポートへ連絡しましょう。家族会員からの問い合わせは受け付けていません。
もし子どもや親など家族会員がカードを失くしてしまった場合は、すぐに本会員に連絡して本会員からサポートへ問い合わせてもらいましょう。
- 離婚したら楽天カードの家族カードは使えなくなる?
- 離婚した場合は楽天カードの家族カードは使えなくなります。楽天カードの家族カードは、あくまで戸籍上家族である配偶者や親、子どもが利用対象です。
離婚すると婚姻関係を解消し元の戸籍に戻ることになるため、家族関係ではなくなります。よって、離婚後は原則として家族カードを使えません。
家族カードの解約を希望する場合は、チャットサポート(営業時間 9:30~25:30)もしくは楽天カードコンタクトセンター(営業時間 9:30~17:30)に連絡しましょう。
- 家族カードの審査に落ちてしまった場合に考えられる原因は?
- 家族カードの審査に落ちてしまう要因としては、本会員の信用情報に問題があると考えられます。本会員が過去にクレジットカード支払いの遅延や滞納をしたことがないかよく確認したうえで申し込みましょう。
また、申込要件に合致していない人の家族カードを作成しようとしても審査落ちします。楽天カードの家族カードは、配偶者や親、子ども以外の人の名義での作成はできません。要件をよく読んだうえで手続きしましょう。