クレジットカードの支払方法を知ることは、カード利用者にとってメリットがあります。締め日・確定日・支払い日の意味を理解し、上手にクレジットカードを使いこなしましょう。

また、締め日・支払い日を利用者が自由に選択できるおすすめのクレジットカードも紹介します。

クレジットカードの支払いのしくみ

(画像=PIXTA)

クレジットカードの特徴は、「後払い」の支払方法が採用されていることです。

クレジットカードを使った時点では、通常から利用額が引き落とされることはありません。1ヵ月分の利用額がまとめて翌月請求され、口座から引き落とされるという支払方法が一般的です。

「後払い」であることが、デビットカードやプリペイドカードとの違いです。

デビットカードは「即時決済」という支払方法を採用しており、カードで決済したタイミングで、通帳から利用額が引き落とされます。プリペイドカードは「前払い」という支払方法で、事前にチャージした金額の範囲内でしか利用できません。

後払いのメリットは、手持ち資金に余裕がなくても決済できることです。通常は残高に余裕があったとしても、突然の出費で残高が心もとなくなることもないとは言い切れません。そんな事態に備えるリスクヘッジとしても活用できます。

後払いという支払方法を採用しているからこそ、クレジットカードではカード発行時に審査が行われます。クレジットカード会社としては、後払いでも問題なく資金を回収できるかどうかを見極めておかなければなりません。逆にいえば、クレジットカードを持っているということは、審査に通った証となり、社会的な信用にもつながります。

海外ではクレジットカードは一定のステータスとして認知されています。

クレジットカードの締め日・確定日・支払い日について

続いて、締め日・確定日・支払い日の違いを解説します。クレジットカード決済を安心して使うためにも、それぞれの違いを押さえておきましょう。

締め日とは

締め日とは、クレジットカードの利用を締め切る日のことです。たとえば、締め日が15日なら、前月16日から今月15日までの利用額が、翌月にまとめて引き落とされます。

確定日とは

確定日とは、カード利用者への請求額が確定する日のことです。一般的に、締め日から10日ほどあとに確定日がきます。確定日に、クレジットカード会社は加盟店から請求を受け、カード利用者への請求額が確定します。

しかし、確定日までに加盟店側で請求がされなかった場合、次回の請求にずれ込むことがあるため、注意しましょう。

支払い日とは

支払い日とは、前月の締め日までの利用分が、カード利用者の口座から引き落とされる日のことです。たとえば、締め日が15日で支払い日が翌月10日という場合、前々月の16日から前月15日までの利用額が今月10日に引き落とされます。

締め日・確定日・お支払い日はクレジットカード会社ごとに異なる

締め日・確定日・支払い日は、クレジットカードによって異なります。

締め日は、カード利用者が覚えやすいよう、5日・15日・20日・月末など切りのいい数字で設定されていることが多いです。支払い日は、翌月上旬(10日ぐらいまで)というケースと、翌月下旬(15~30日の間)というケースがあります。

締め日・支払い日が固定されているクレジットカードが多いものの、締め日・支払い日にいくつかの選択肢があり、カード利用者が都合によって自由に選べるクレジットカードもあります。

締め日・支払い日を選択できると、クレジットカードを利用する時の自由度が高まります。

締め日を調節して支払い日を調整する方法

締め日と支払い日を意識することで、どんなメリットが得られるのでしょうか。具体例をもとに見ていきましょう。

締め日が15日で支払い日が翌月10日で、9月中に買い物をしたとすると、買い物した日と実際に決済される日は次の通りです。

9/14に買い物→10/10に引き落とし
9/16に買い物→11/10に引き落とし

たった数日の違いで、口座から実際に引き落とされる日を1ヵ月もずらせるのです。「今月は出費が多かった」「残高が心もとない」という時は、締め日を調節することで、支払を先送りにするのも1つの選択肢です。

支払い日に支払いができなかったときのリスク

残高が心もとない時は、支払い日がくる前に引き落とし額と残高を必ずチェックしましょう。もし支払い日に請求額が引き落とされないと、最悪の場合、クレジットカードの利用を停止されてしまう可能性があります。

クレジットカードの支払方法「後払い」であり、決済されるまでは、いわばクレジットカード会社からお金を借りている状態です。万一決済できなかった場合、すぐにクレジットカード会社に連絡して支払い意思があることを伝えるなど、誠意ある対応を心がけましょう。

クレジットカードの利用停止に追い込まれると、信用情報に傷がつき、数年間にわたってクレジットカードを発行できなくなることがあります。

「他の会社でクレジットカードを作ればいい」と考えるかもしれませんが、一度信用情報に傷がつくと、会社を変えても簡単にクレジットカードを発行することはできません。

信用情報はCICやJICCなどの信用情報機関に一定期間保存され、クレジットカード会社や銀行は、信用情報を照会して審査を行います。そのため、クレジットカードの発行だけでなく、住宅ローンを組めなくなるなど、さまざまな問題へと発展する可能性があります。

クレジットカードを作る時は、支払い日の重要性を認識して、自分にとって有利な支払い日を設定できるかどうかも注目して選びましょう。

締め日や支払い日が選べるクレジットカード3選

締め日や支払い日があらかじめ決められているクレジットカードが多いですが、中にはカード利用者の希望に応じて、いくつかの選択肢から選べるクレジットカードも存在します。3つのクレジットカードを紹介するので、順番に見ていきましょう。

エポスカード

ブランド:VISA
対象者:満18歳以上(高校生は除く)
年会費:永年無料
付帯保険:海外旅行傷害保険
ポイント:エポスポイント
締め日、支払い日:締め日27日支払い日翌月27日or締め日4日支払い日翌月4日

エポスカードでは、締め日と支払い日が同じなので、覚えやすいのがメリットです。また、引き落としまでの期間が長いため、余裕を持ってやりくりできます。

エポスカードのカード番号と名前は裏面に書かれており、セキュリティに配慮されています。また、スタイリッシュな印象の縦型カードであることも特徴です。

エポスカードを利用すると、200円につき1ポイントが貯まります。また、ネットショップよっては、2~30倍のポイントがつくこともあります。ゲームで勝つとポイントが貯まるなど個性的なサービスもあるので、ぜひ試してみてください。

エポスカードでも、タッチ決済が可能なので、withコロナ時代も安心です。また、紛失・盗難時は全額保証されるなど、保証も充実しています。

エポスカードゴールドもあるので、ステータスを重視するなら、ゴールドカードを発行することも検討しましょう。エポスカードゴールドなら、空港ラウンジを無料で利用でき、ポイント還元率も優遇されます。

アメリカン・エキスプレス・カード

ブランド:AMERICAN EXPRESS
対象者:満18歳以上(高校生は除く)
年会費:1万3,200円
付帯保険:最高5,000万円の海外旅行傷害保険
ポイント:ポイント
締め日、支払い日:口座振替金融機関による

アメリカン・エキスプレスは国際ブランドの名前で、通称アメックスと呼ばれます。年会費は高い傾向がありますが、ステータスの高さは圧倒的です。海外で利用すれば一目置かれるでしょう。

アメックスカードでは、締め日と支払い日は口座振替金融機関によって異なります。締め日が20日前後なら支払い日は翌月10日、締め日1日前後なら支払い日当月21日、締め日が5日前後なら支払い日は当月26日となることが一般的です。

アメックスカードを利用すると、100円につき1ポイントが貯まります。中には、ボーナスポイントが貯まる店舗もあります。貯まったポイントは支払いに使える他、マイルや提携ポイントとの交換も可能です。

また、カード会員専用の旅行サイトがあり、電話1本で旅行を手配できます。さらに、手荷物無料配送サービスや国内外にある29の空港ラウンジの無料利用など、優待サービスが充実しています。

支払方法を知って賢くクレジットカードを活用しよう

締め日や支払い日を理解し、自分に合ったクレジットカードを使うことで、出費が重なった時もやりくりしやすくなります。万一の事態に備え、クレジットカードを作っておくといいでしょう。

最近はキャッシュレス決済が一般的になりつつあり、クレジットカードの人気もますます高まってきました。ポイントや優待サービスも賢く活用しながら、お得に生活しましょう。