株式会社東海理化電機製作所
(画像=株式会社東海理化電機製作所)
木村 圭子(きむら けいこ)
株式会社東海理化電機製作所 エグゼクティブオフィス直轄ダイバーシティ推進室長
1991年、(株)東海理化(登記社名 東海理化電機製作所)入社。総務部、人事部にて、主に、広報、採用、コンプライアンス対応を中心に従事。2010年人事部採用室長、2017年人事部主査・主幹を経て、2022年1月エグゼクティブオフィス直轄ダイバーシティ推進室長。東海理化ならびに東海理化グループのDE&I推進を担当。
株式会社東海理化電機製作所
東海理化は「人が手掛けないことこそやる」の創業精神のもと、70年を超える長きにわたり、自動車用スイッチやキー製品、シフトレバーやシートベルトなど、様々な製品を通じて成長してきました。人間工学を柱とする技術開発と常に最高の品質を追求し、グローバルに展開する生産技術・製造技術を通して、世界中の人とクルマを豊かにつないでいます。その技術をさらに進化させ、顧客・地域・社会課題の解決を目指し、新たな価値を創造しています。

目次

  1. ダイバーシティ経営において目指す姿
  2. ダイバーシティ経営への取り組み
  3. 取り組みを行う上での苦労
  4. 社員の価値向上に向けた取り組み
  5. ダイバーシティ経営の目標
  6. 社員への期待と将来像

ダイバーシティ経営において目指す姿

株式会社東海理化電機製作所
(画像=株式会社東海理化電機製作所)

まず、東海理化は「社員と会社が共に成長し、社会に貢献すること」を目指しております。そして、その目標の実現のためには、社員の多様性や個性を尊重し人材の価値を最大限に高めていくことが必要不可欠です。

そのため、2021年には経営トップによる東海理化ダイバーシティ宣言を行い、「誰もが自分の個性を最大限発揮できる会社であるために」というタイトルのもと、社長の二之夕自らが「東海理化で働く様々な個性を持つ全ての人材が、互いに認め合う風土の中で意欲高く切磋琢磨しながら成長し活躍できる企業と働く環境の確立を目指します」という宣言を発表しております。そして翌年の2022年には、ダイバーシティ経営をスピード感をもって実行すべく、トップ直轄の組織としてダイバーシティ推進室を新設し活動を続けています。

ダイバーシティ経営への取り組み

弊社ではこれまで、性別や世代の違い、障がいの有無などを問わず多様な人材の活躍を推進してきました。とりわけ、女性活躍推進については、出産、育児といったライフイベントをむかえても安心して働き続けられる制度構築、風土醸成はもとより、家庭とのバランスを上手くとりながらも仕事を通じて成長実感や働きがい、キャリアップが目指せるよう環境整備を進めています。

その中でも主に3つの活動をご紹介します。

1つ目は、性別のみを事由とした暗黙の役割分担の解消です。例えば、弊社で従来あった総合職と業務職などの職種の区別を一本化しました。これにより、女性の成長機会が増え、育成のスピードも加速し、意欲のある女性社員の昇格、登用が進んでいます。

2つ目は、安定的に働き続ける環境を作るための取り組みです。これは女性に限ったことではありませんが、配偶者の方が転勤となった場合に帯同をしたり、介護、留学やボランティア等の自己啓発により、弊社での就業が困難となった社員に、原則職場へ復帰する機会を提供し、就労の継続、キャリアの継続ができるように優先的に再雇用する制度として「おかえりなさい制度」という制度を設けています。

そして、3つ目は、女性の成長を支援するためのキャリアデザインセミナーや、子育てや仕事の悩みを共有できるワーママ会などを強制参加ではなく手上げ制で開催しております。これらの取り組みでは、成長したい、活躍したい女性を支援することで、より意欲的に働けるような環境作りを心がけています。

これらの取り組みの結果、次世代育成推進対策推進法にもとづき「プラチナくるみん」の認定や、女性活躍推進法に基づき女性活躍に関する状況が優良であるとして「えるぼし」の最高位である3つ星の認定を厚生労働省より取得しており、昨年は愛知県からあいち女性輝きカンパニーといった表彰を受けるなど社外的にも高い評価をいただいています。

取り組みを行う上での苦労

これは女性に限らず言えることではありますが、当初は、ダイバーシティということに対して、言葉は理解していても、なぜ企業として取り組む必要があるのかという点が社内に伝わっていないという課題がありました。そのため、会社として積極的に取り組む意義を全ての社員にわかりやすく伝えることを常に心がけております。

そのために、弊社では定期的にダイバーシティ推進イベントを開催していますが、イベントを通じて得た気づきや醸成された意識をどのようにして行動変容につなげていくかという課題があると感じています。

社員の価値向上に向けた取り組み

2023年の夏から主に若手をターゲットとした異業種との交流を始めました。この交流会では、通常の仕事では接することのない異業種の方々との交流を通じ得られる価値観や新しい視点を取り入れることによって、自身の成長やイノベーションに繋げることを目的としています。

ダイバーシティ経営の目標

ダイバーシティ経営の目標は、全ての社員が活躍できる会社を目指すこと、そして、ジェンダーやジェネレーション、ハンディキャップといった属性にかかわらず、全ての社員が活躍できる職場環境づくりをすることです。働きがいや働きやすさを感じ、仕事に対して一生懸命に取り組めるための意識啓発や、行動への第一歩を踏み出せるための活動をしていきたいと思っています。

具体的な目標としては、2026年までに女性管職の数を22名以上にすることを掲げています。これは女性を優遇するということではなく性別に関係なく公平に成長機会を与えることによって得たい一つの指標であり、女性活躍の通過点と捉えています。

社員への期待と将来像

互いに違いを認め合い違うことを楽しめる、そして多様な仲間がいるからこそ挑戦できるという環境を全員で作り上げていきたいと思います。全ての社員一人ひとりが最大限に能力を発揮し、共に働く仲間と協力し、チャレンジし、未来を共創できるようダイバーシティ推進の取り組みを加速していきます。

氏名
木村 圭子(きむら けいこ)
会社名
株式会社東海理化電機製作所
役職
エグゼクティブオフィス直轄ダイバーシティ推進室長