イーサリアム(ETH)は2,600ドル台後半での推移が続いています。先週は2,700ドルから2,800ドルの厚い帯に挑みましたが上抜けは定着せず、週間ではほぼ横ばいで終えました。一方で大型の更新は試験網での実施日が10月6日に確定し、利用面の材料は前に進んでいます。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年9月28日 更新)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は2,600ドル台後半での推移となっています。先週半ばに2,800ドル台へ顔を出したあとは押し戻され、2,630ドルから2,700ドルのレンジに収まった状態です。
上値として意識されているのは2,700ドル、その上が2,800ドルです。2,800ドルは1年続いた下降線の上限にあたり、ここを越えられるかどうかが中期の焦点になります。下値は2,640ドル、次に2,540ドルが支えとみられています。
足元の下押しは、この銘柄に固有の材料ではありません。中東情勢を受けた原油高とドル高、米国債の利回り上昇が重なり、暗号資産全体に売りが出ています。
ただし下げ幅はビットコイン(BTC)より小さく、前日比は約0.3%安にとどまりました。2,700ドル手前で足踏みしているぶん、下げる余地も限られている状態です。
供給の側では、まとまった買い手が現れています。最大の企業保有者が1万7,362ETHを買い増し、保有量は600万ETHに達しました。流通供給の約4.9%を1社が握る規模です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)の先週1週間の値動き
先週は、週の前半に壁へ挑んで後半に力尽きる展開でした。9月21日の2,670ドル近辺から始まり、22日から23日にかけて2,800ドル台へ届きましたが、そこから週末まで2,690ドル前後で横ばいが続きました。
9月21日から27日までの週間騰落率は約1%の上昇です。週間の値幅は、安値の2,630ドル近辺から高値の2,804ドル近辺まで、およそ7%でした。
| 日付 | 水準 | 前日比 | 主な材料 |
|---|---|---|---|
| 9月21日(月) | 約$2,670 | 約+2.1% | 2月上旬以来の高値圏へ |
| 9月22日(火) | 約$2,756 | 約+3.0% | 厚い壁の帯に突入 |
| 9月23日(水) | 約$2,734 | 約-0.8% | 一時2,804ドルで帯を上抜け |
| 9月24日(木) | 約$2,682 | 約-1.9% | 手数料は前日の2倍以上に増加 |
| 9月25日(金) | 約$2,693 | 約+0.4% | 移動平均の配置は改善が続く |
| 9月26日(土) | 約$2,690 | ほぼ横ばい | 売り注文が買いを上回る |
| 9月27日(日) | 約$2,687 | ほぼ横ばい | 試験網の実施が10月6日に確定 |
週の山は9月23日でした。厚い壁とされてきた2,700ドルから2,800ドルの帯を一時上抜け、2,804ドルまで到達しています。ただし同日のうちに2,733ドルまで戻され、上抜けは定着しませんでした。
24日には2,681ドルまで下落しました。米国の景況指数が想定を上回り、金利の高止まりが意識された局面です。ここで注目すべきは、価格が下がる一方でネットワークの手数料が約69万6,000ドルと前日の2倍以上に増えたことです。使われ方と価格が逆を向いた日でした。
週の後半は2,690ドル前後での横ばいが続きました。7日間の変動率は市場全体を下回っており、上昇局面で置いていかれた形です。



イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



週間でほぼ横ばいだったこの銘柄に、見るべきものはあったのでしょうか。
あります。価格が動かなかった一方で、その下にあるものは動いていました。ネットワークの手数料は下落日に倍増し、大型の更新は試験網の実施日が確定し、最大の企業保有者は流通供給の約4.9%まで保有を積み上げました。価格だけを見ていると、この週は何も起きていないように見えます。
価格動向のセクションでは、2,700ドルと2,800ドルという2つの水準の意味を整理します。
ファンダメンタルズのセクションでは、更新の日程と利用の実態、そして企業の保有という3つの動きを分けて見ます。
この先の予定のセクションでは、10月6日の試験網と、その先に控える金融政策の会合を確認します。
横ばいの週に何が積み上がったのかは、後から振り返ったときにしか分かりません。ただ、積み上がっていたかどうかは、そのときに見ておくしかありません。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
2026年9月28日午後2時ごろ(JST)時点で、イーサリアム(ETH)は2,680ドル近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね43万円前後の水準です。
先週の値幅は、安値の2,630ドル近辺から高値の2,804ドル近辺までで、およそ7%でした。高値をつけたのは9月23日です。
時価総額は約3,272億ドルで、暗号資産では第2位を維持しています。史上最高値からの下落率は約46%です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 直近の水準(9月28日) | 約$2,680 | 約43万円前後で推移 |
| 前日比 | 約-0.3% | ビットコイン(BTC)より小幅 |
| 週間騰落率(9月21日〜27日) | 約+1% | 市場全体を下回る |
| 週間高値 | 約$2,804 | 9月23日に記録 |
| 週間安値 | 約$2,630 | 9月26日に記録 |
| 週間の値幅 | 約7% | 安値から高値まで |
| 上値抵抗 | $2,700、次に$2,800 | 後者は1年続いた下降線の上限 |
| 下値サポート | $2,640、次に$2,540 | 前者は直近で意識される水準 |
| 時価総額 | 約$3,272億 | 暗号資産で第2位 |
| 流通供給量 | 約1億2,209万ETH | 発行上限はない |
| 史上最高値 | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
| 史上最高値からの下落率 | 約-46% | ビットコイン(BTC)より深い |
2つの水準の意味は違います。2,700ドルは直近の売買でできた目先の重さですが、2,800ドルは1年続いた下降線の上限にあたります。前者を越えても局面は変わりませんが、後者を越えれば話が変わります。
移動平均の配置は改善が続いており、50日線と100日線の差は9月25日時点で143.9ドルまで広がりました。下向きの流れが弱まっていることを示す形です。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
先週この銘柄で進んだのは、価格ではなく中身のほうです。3つに分けて見ます。
1つ目は更新の日程です。年内に予定される大型の更新について、試験網での実施が10月6日に確定しました。ブロックあたりの処理量を2億まで引き上げる準備が進んでいます。
2つ目は利用の実態です。9月24日のネットワーク手数料は約69万6,000ドルで、前日の2倍以上に増えました。価格が下がった日に手数料が増えるのは、売買ではなく利用が生んだ需要だと考えられます。
3つ目は企業の保有です。最大の企業保有者が1万7,362ETHを買い増し、保有量は600万ETHに達しました。流通供給の約4.9%にあたります。
この3つは、どれも価格には表れませんでした。ただし方向は揃っています。処理量を増やす準備が進み、実際の利用が増え、長く持つ主体の保有が積み上がっている状態です。
一方で、保有の集中はリスクにもなります。1社が流通供給の約4.9%を握るということは、その1社の判断が相場に影響しうるということでもあります。



イーサリアム(ETH)のこの先の予定
直近で最も近い日程は10月6日です。大型の更新が、公開の試験網で有効化される予定です。
試験網での実施は、本体への適用に向けた段取りの一つです。ここで問題が出れば日程は後ろにずれます。過去にも予定が動いた経緯があるため、確定した日付として扱うのは避けたほうがよいでしょう。
金融政策の次の会合は10月27日から28日です。9月16日の会合では政策金利が0.25%引き上げられ、年内にもう一度の利上げも示唆されました。会合までに9月の雇用統計と物価指標が発表されます。
この銘柄にとっては、金利の見通しが直接効きます。利回りが上がれば、価格の上昇を待つ資産の相対的な魅力は薄れるためです。
| 時期 | 予定 | イーサリアム(ETH)への影響 |
|---|---|---|
| 10月6日 | 大型の更新が試験網で有効化 | 処理量の引き上げに向けた段取り |
| 10月中 | 9月の雇用統計・物価指標の発表 | 利上げの時期の織り込みが動く |
| 10月27日〜28日 | 金融政策の会合 | 年内の追加利上げの有無が焦点 |
10月6日の試験網と10月末の会合という2つの日程が、この先1か月の材料になるとみられます。2,800ドルの下降線を越えられるかは、この間の結果次第です。



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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