イーサリアム(ETH)は2,700ドル台を回復しました。先週は2,670ドルから2,700ドルの狭い範囲で動きの乏しい展開が続きましたが、米国の雇用統計を受けて金利の見通しが変わり、週明けに水準を上げています。あわせて、年内に予定される大型の更新が公開の試験網で稼働する日程を迎えました。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年10月5日 更新)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は2,700ドル台での推移となっています。先週は2,670ドルから2,705ドルという非常に狭い範囲で動いており、週明けに一段上げた形です。
水準を押し上げたのは、この銘柄に固有の材料ではありません。10月2日に発表された9月の米雇用統計が市場予想を大きく下回り、10月の利上げを見込む確率が大幅に下がりました。利回りの先行きが変わったことで、暗号資産全体に買いが入っています。
上値として意識されているのは2,800ドルです。1年続いた下降線の上限にあたり、9月下旬に一度2,804ドルまで届いたものの定着しませんでした。下値は2,650ドル、次に2,540ドルとみられています。
一方で、この銘柄の固有の材料は技術面で進んでいます。年内に予定される大型の更新について、公開の試験網での稼働日が10月6日に設定されました。日本時間では午後10時53分ごろの予定です。
ただし試験網での稼働は、本体への適用に向けた段取りのひとつです。ここで問題が出れば日程は後ろにずれます。本体での実施日は、現時点では決まっていません。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)の先週1週間の値動き
先週は、1週間を通してほとんど動かない展開でした。9月28日の2,688ドル近辺から始まり、10月4日も2,687ドル近辺で終えています。週のあいだ、2,668ドルから2,705ドルの範囲を出ていません。
9月28日から10月4日までの週間騰落率は、ほぼ0%でした。週間の値幅も、終値ベースでは約1.4%にとどまっています。
| 日付 | 終値 | 前日比 | 主な材料 |
|---|---|---|---|
| 9月28日(月) | 約$2,688 | 約-0.3% | 中東情勢を受けた売りが続く |
| 9月29日(火) | 約$2,688 | ほぼ横ばい | 金利上昇のなかで下げ止まる |
| 9月30日(水) | 約$2,677 | 約-0.4% | 2,700ドルの手前で重い |
| 10月1日(木) | 約$2,685 | 約+0.3% | 雇用統計を控えて動きが乏しい |
| 10月2日(金) | 約$2,705 | 約+0.8% | 雇用統計が予想を大きく下回る |
| 10月3日(土) | 約$2,668 | 約-1.4% | 上げ幅を戻して週の安値 |
| 10月4日(日) | 約$2,687 | 約+0.7% | 2,680ドル台へ戻す |
雇用統計が出た10月2日も、上昇は約0.8%にとどまりました。同じ日のビットコイン(BTC)が約1.5%上げ、一時8万7,000ドルを超えたことと比べると、反応は小さかったことになります。
そして翌10月3日には、その上げ幅を戻して週の安値をつけています。材料に素直に反応しきれなかった週と言えます。
週明けの10月5日には2,726ドルまで上昇しました。前日比では約1.5%で、同じ日のビットコイン(BTC)の約2.1%を下回っています。



イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



雇用統計という大きな材料が出たのに、なぜこの銘柄の反応は小さかったのでしょうか。
資金の向き先に理由があります。先週から週明けにかけて、市場全体に占めるビットコイン(BTC)の比率は60%近辺まで上昇しました。リスクを取る動きが戻っても、その資金は最初にビットコイン(BTC)へ向かい、他の銘柄には後から回ってくる傾向があります。先週のこの銘柄は、その「後から」の側にいました。
価格動向のセクションでは、2,700ドルと2,800ドルという2つの水準の意味を整理します。
ファンダメンタルズのセクションでは、10月6日に迎えた試験網の稼働が何を変えるのかを見ます。
この先の予定のセクションでは、試験網のあとに控えている日程を確認します。
価格が動かない週に中身が前へ進むことは、珍しいことではありません。ただし、進んだ中身がいつ価格に反映されるのかは、誰にも分かりません。分かるのは、進んだかどうかだけです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
2026年10月5日午後2時ごろ(JST)時点で、イーサリアム(ETH)は2,726ドル近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね43万円前後の水準です。
先週の値幅は、終値ベースで安値の2,668ドルから高値の2,705ドルまで、約1.4%でした。9月下旬の週間値幅が約7%だったことと比べると、大幅に縮小しています。
時価総額は約3,328億ドルで、暗号資産では第2位を維持しています。史上最高値からの下落率は約45%です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 直近の水準(10月5日) | 約$2,726 | 約43万円前後で推移 |
| 前日比 | 約+1.5% | ビットコイン(BTC)の約+2.1%を下回る |
| 週間騰落率(9月28日〜10月4日) | ほぼ0% | 7日間で水準が変わらず |
| 週間高値(終値ベース) | 約$2,705 | 10月2日に記録 |
| 週間安値(終値ベース) | 約$2,668 | 10月3日に記録 |
| 週間の値幅 | 約1.4% | 9月下旬の約7%から縮小 |
| 上値抵抗 | $2,800、次に$2,920 | 前者は1年続いた下降線の上限 |
| 下値サポート | $2,650、次に$2,540 | 前者は先週の安値圏 |
| 時価総額 | 約$3,328億 | 暗号資産で第2位 |
| 流通供給量 | 約1億2,209万ETH | 発行上限はない |
| 史上最高値 | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
| 史上最高値からの下落率 | 約-45% | ビットコイン(BTC)の約-31%より深い |
2つの水準の意味は違います。2,700ドルは直近の売買でできた目先の重さですが、2,800ドルは1年続いた下降線の上限にあたります。前者を越えても局面は変わりませんが、後者を越えれば見える景色が変わります。
史上最高値からの下落率は約45%で、ビットコイン(BTC)の約31%より14ポイント深い位置にあります。同じ時期に同じ材料で動いていても、戻りの進み方には差が出ている状態です。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
価格が動かなかった週に、技術面の日程がひとつ進みました。
年内に予定される大型の更新が、10月6日に公開の試験網で稼働する予定です。日本時間では午後10時53分ごろとされており、時刻まで指定された形で告知されています。
この更新は、実行する側と合意を取る側の2つの変更をまとめたものです。柱は2つあります。ひとつは、ブロックを提案する役割と組み立てる役割を分ける仕組みを標準として実装すること。もうひとつは、ブロックごとに使うデータをあらかじめ列挙しておく仕組みの導入です。
どちらも、処理を速くするための土台にあたる変更です。役割を分ければ組み立てる側が専門化でき、使うデータを先に列挙しておけば検証を並行して進められます。利用者から見える機能が増えるわけではありませんが、同じ時間で処理できる量を増やす方向の変更です。
試験網で稼働するには、その網を動かしている参加者が、あらかじめソフトウェアを対応版へ更新しておく必要があります。更新が行き渡らなければ、稼働そのものがつまずきます。
本体への適用日は、現時点では決まっていません。試験網での結果を見てから判断される見込みです。



イーサリアム(ETH)のこの先の予定
直近では10月6日の試験網の稼働が最初の節目です。ただし予定は動きます。この更新も、試験網の実施日が9月下旬まで固まっていませんでした。当日の発表を確認するのが確実です。
試験網で問題が出なければ、次は本体への適用日が決まる段階に入ります。ただしその時期は示されていません。過去の更新では、試験網から本体まで数か月を要した例もあります。
金融政策の次の会合は10月27日から28日です。先週の雇用統計を受けて、市場は据え置きを有力と見る方向へ傾きました。会合までに9月の物価指標が発表されます。
この銘柄にとっては、金利の見通しが直接効きます。価格の上昇を待つ資産は、安全な資産の利回りが高いあいだは相対的な魅力が薄れるためです。利上げ観測が後退しても、利回りそのものが下がるまでは逆風が残るとみられます。
| 時期 | 予定 | イーサリアム(ETH)への影響 |
|---|---|---|
| 10月6日 | 大型の更新が公開の試験網で稼働 | 本体適用に向けた段取りの第一歩 |
| 10月中 | 9月の物価指標の発表 | 据え置き観測が維持されるか |
| 10月27日〜28日 | 金融政策の会合 | 利回りの先行きが焦点 |
| 未定 | 更新の本体への適用 | 試験網の結果を見てから決まる見込み |
技術の日程と金利の日程が、同じ10月に並んでいます。2,800ドルの下降線を越えられるかは、この2つのどちらが先に効くか次第とみられます。



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
ビットコイン・イーサリアム・XRPをはじめとする主要銘柄の相場レポートを毎日更新。価格動向・オンチェーンデータ・マクロ環境・ファンダメンタルズを多角的に分析してお届け。読者が「自分で判断できる力」を養えることを第一に、中立・正確な情報発信。
法人概要
会社ミッション:「お金の情報格差を解消する。」
| 社名 | 株式会社NET MONEY(NET MONEY Co.,Ltd.) |
|---|---|
| 設立 | 2024年11月13日 |
| 代表取締役 | 竹原 壮起 |
| 住所 | 〒140-0002 東京都品川区東品川2丁目3番12号 Tennozu Bay Tower 22階 |
株式会社ZUU グループ会社一覧
ZUU Singapore
株式会社ZUUM-A
株式会社COOL
<加入団体>
第二種金融商品取引業協会
日本投資顧問業協会
<登録番号>
第二種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第 2229 号
株式会社COOL SERVICE
<加入団体>
日本貸金業協会 会員 第005946号
<登録番号>
東京都知事(3)第31603号
株式会社Unicorn(第一種少額電子募集取扱業者)
<加入団体>
日本証券業協会
<登録番号>
第一種少額電子募集取扱業者 関東財務局長(金商)第3110号
株式会社ZUU Wealth Management
(※2023年1月31日に株式会社AWZから商号変更)
<登録番号>
金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第923号
ZUU Funders株式会社
株式会社ZUU IFA
株式会社経済界
株式会社NET MONEY