イーサリアム(ETH)は8週間続いたETFの資金流出が反転し、$1,800台の節目を試す展開となっています。ビットコインを上回るパフォーマンスの裏には、企業による大規模なETH蓄積という構造的な需要が見え隠れしています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年7月12日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,820台まで値を戻し、直近24時間で約+2%の上昇となりました。$1,800という心理的な節目を上抜けする場面も見られ、底堅さが意識されています。
背景には二つの追い風があります。一つは、米国の現物イーサリアムETFが8週ぶりに純流入へ転じたこと。もう一つは、企業がETHをトレジャリー資産として積み増す動きが続いていることです。
特にETHは、この一週間でビットコイン(BTC)を上回る値動きを見せました。単なる連れ高ではなく、ETH固有の需給が効き始めているとの見方が広がっています。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



ETHがBTCを上回って上昇したこの動きを、あなたは一時的なものと見るでしょうか、それとも構造的な変化の始まりと見るでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は$1,800台を回復し、下値を切り上げてきました。この背景には、価格動向のセクションで整理するテクニカルな節目の攻防と、ファンダメンタルズのセクションで触れるETF資金の反転・企業トレジャリーの積み増しという、二つの需給要因があります。
とりわけ注目すべきは、特定の企業がETH流通量の約5%に迫る規模を保有し、その大半をステーキングに回している点です。市場に出回る流動的な供給が絞られつつあり、これが価格の下支えになっているとの見方があります。
一方で、こうした需要が少数の企業に集中していることは、裏を返せばリスクでもあります。仮にその企業が売りに転じれば、需給の構図は一変しかねません。強さの源泉が、そのまま脆さにもなり得る局面です。
ETFの資金回帰が本物か、企業の蓄積が続くのか。判断材料は出そろいつつありますが、価格の数字だけでなく「その裏で誰がどう動いているか」に目を向けて、ご自身なりに考えてみてください。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年7月12日時点(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,820台で推移していました。日本円に換算すると、おおむね27万円前後の水準です。
直近24時間では約+2%の上昇となり、$1,800の節目を上抜けする場面が見られました。イーサリアムETFへの資金流入を受け、週間ベースでも約+2.7%と堅調に推移しています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(7月12日) | 約$1,823 | 約27万円前後で推移 |
| 24時間変動率 | 約+2.0% | $1,800の節目を上抜け |
| 週間変動率 | 約+2.7% | ETF流入を受け堅調 |
| 直近レンジ | $1,560〜$1,830 | 7月に入り水準を切り上げ |
| 上値抵抗 | $1,806〜$1,807 | 50日EMAと重なる節目 |
| 次の抵抗帯 | $1,970近辺 | 100日EMA水準 |
| 下値サポート | $1,730近辺 | 維持できるかが焦点 |
| 200日移動平均線 | $1,693近辺 | 上抜けでトレンド良好 |
| 時価総額 | 約$2,200億 | 時価総額2位 |
| 史上最高値(参考) | $4,951 | 2025年8月24日に記録 |
テクニカル面では、50日EMAに相当する$1,806〜$1,807が目先の上値抵抗として意識されています。ここを明確に上抜ければ、次は100日EMAの$1,970近辺が視野に入るとの見方があります。
一方、200日移動平均線である$1,693近辺を上回って推移している点は、中期的なトレンドの構造が崩れていないことを示しています。下値は$1,730近辺のサポート維持が当面の焦点です。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
本日の最大の材料は、米国の現物イーサリアムETFが7月11日までの週に約8,442万ドルの純流入を記録し、8週連続の流出に終止符を打ったことです。CoinMarketCapによると、これは4月下旬以来で最大の週間流入額とされています。
加えて、企業によるETHの蓄積も相場を支えています。ETHトレジャリー最大手であるBitMine Immersion(BMNR)は、直近の一週間で42,197ETHを買い増し、保有量を約574万ETHへと積み上げました。これはETH流通量の約4.8%に相当します。
CoinDeskによると、同社は保有ETHの目標を「流通量の5%」に設定しており、その達成は目前に迫っています。会長のTom Lee氏は、規制の明確化を目指すClarity Actの成立期待を、ETH優位の一因として挙げています。
さらに、同社は保有ETHの約85%にあたる約488万ETHをステーキングに回しており、市場の流動的な供給を絞る効果も生んでいます。需給両面から、ETHの下支え要因が積み重なっている状況です。



出典:CoinDesk(BitMineのETH蓄積)、CoinMarketCap(ETF資金流入の反転)
イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
大口保有の動向は、本日のイーサリアム(ETH)を読み解く上で欠かせない要素です。特にBitMine一社によるステーキング規模は、オンチェーン上でも突出しています。
| 指標 | 数値 | 前週比・補足 |
|---|---|---|
| BitMine保有ETH | 約574万ETH | +42,197ETH(1週間) |
| 流通量に占める割合 | 約4.8% | 目標の5%に接近 |
| 同社ステーキング量 | 約488万ETH | 保有量の約85% |
| ステーキング評価額 | 約88億ドル | $1,800換算 |
| 年間ステーキング収益(見込) | 約2.35億ドル | 7日利回り年率2.68% |
これだけの規模がステーキングにロックされていることは、市場で自由に売買される流動的な供給が減少していることを意味します。短期的な需給の引き締まりにつながる要因とみられます。
ただし、これは同時に供給が特定主体に集中していることの裏返しでもあります。オンチェーンデータは強気材料であると同時に、集中リスクの所在も示している点に留意が必要です。



出典:KuCoin(BitMineの保有・ステーキング状況)、FXStreet(供給集中と価格抵抗)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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