イーサリアム(ETH)は6月24日、ハイテク株の世界的な急落に巻き込まれ、1650ドル前後まで下落しました。ビットコインを上回る下落率となり、高ベータ資産としての弱さが鮮明になる一方、最大の保有企業は巨額の含み損を抱えながらも買い増しを続けており、評価が大きく分かれています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月24日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、1650ドル前後まで下落しました。前日6月23日には24時間でおよそ6%下げ、ビットコインの下落率を上回りました。長く支えてきた1700ドルの節目を割り込んでいます。
下落の主因は、暗号資産固有の材料ではなく、世界的なハイテク株の急落に伴うリスクオフです。イーサリアムはベータ値が高く、市場全体の下げを増幅する形で売られました。
本日のイーサリアム(ETH)は、高ベータゆえの目先の弱さと、大口保有企業の根強い買いという、相反する力が交錯する局面にあります。投資家にとっては、この急落の裏で続く蓄積の動きをどう読むかが問われる場面です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



市場全体に大きく巻き込まれて下げるいま、あなたはこの弱さを構造的なものと見るか、それとも大口が買い向かう好機と捉えるでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、1700ドルを割り込む一方、大口保有企業の買いが意識される対照的な状況にあります。価格動向のセクションでは、ビットコインを上回る下落率と、次の支持帯をめぐるテクニカル構造を確認します。
マクロ環境のセクションでは、今回の下落の震源地となった世界的なハイテク株の急落と、高ベータ資産であるイーサリアムへの波及を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、巨額の含み損を抱えながらも蓄積を続ける、大口保有企業の動向を取り上げます。
注目すべきは、高ベータゆえに下落が増幅される一方で、長期保有を前提とする企業の買いが下値で意識されている点です。目先の急落に動揺するのか、それとも静かに進む蓄積を重く見るのか。今の相場は、その2つを切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月23日9時時点(米国東部時間)のデータでは、イーサリアム(ETH)は1654ドル前後で推移していました。前日朝からおよそ106ドルの下落で、約6%安となっています。
CoinGeckoによると、6月23日のイーサリアムは24時間で約6.1%下落し、週間では約7.9%安となりました。6月16日に付けた1847ドルの高値から、数日で大きく水準を切り下げています。8月の史上最高値の約4946ドルからは、約66%下回る水準です。
テクニカル面では、50日・200日移動平均線(いずれも1670ドル前後)をともに下回りました。複数の市場分析によると、1700ドルを割り込んだことで、次の下値目標として1580ドル、さらに1550〜1500ドルが意識されています。一方、14日RSIは売られ過ぎ圏に近く、短期的な反発の可能性も残っています。市場心理を示すFear & Greed Indexは20前後と「極度の恐怖」圏にとどまりました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月24日) | 約1654ドル | 約6%安、1700ドルを割り込む |
| 前日比 | 約-6% | ビットコインの下落率を上回る |
| 直近高値(6月16日) | 約1847ドル | そこから水準を切り下げ |
| 上値抵抗 | 約1700〜1740ドル | 回復には節目の奪回が必要 |
| 下値サポート | 約1580ドル / 1550〜1500ドル | 割れると一段安のリスク |
| 50日移動平均線 | 約1670ドル前後 | 価格は同線を下回る |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル前後 | 下回り中期は弱含み |
| 14日RSI | 30前後 | 売られ過ぎ圏に接近 |
| Fear & Greed Index | 20前後(極度の恐怖) | 市場心理は慎重 |
| 時価総額 | 約2000億ドル | 暗号資産で第2位を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約66%下 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)の下落を引き起こしたのは、世界的なハイテク株の急落です。米テクノロジー株で始まった売りがアジア市場に波及し、韓国の総合株価指数(KOSPI)が10%安となるなど、AI関連の半導体株を中心としたリスクオフの連鎖が広がりました。
イーサリアムがビットコインを上回って下落したのは、ベータ値が高いためです。ベータ値が高い資産は、市場全体が上昇する局面では大きく上げる一方、下落局面では下げも増幅されやすい特性があります。今回はその弱い側面が表れた形です。
加えて、米国の金融政策の重しも続いています。ウォーシュ議長が追加利上げの可能性を示唆し、米長期金利が上昇したことで、利回りを生まないリスク資産であるイーサリアムには逆風が強まりました。当面はハイテク株の動向と、月末の米経済指標が、方向を左右するとみられます。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
価格が急落するなか、イーサリアム(ETH)の最大の保有企業の動向が注目されています。Investing.comによると、企業のBitMine Immersion Technologiesは保有量を562万ETHまで積み増し、デジタル資産と現金などを合わせた運用資産は約104億ドルに達しました。これはイーサリアム総供給量の約4.66%に相当します。
もっとも、その保有は大きな含み損を抱えています。The Blockによると、同社のイーサリアム保有はこれまでの下落で推定約89億ドルの含み損となり、株価も2025年に同戦略を採用して以来の安値水準まで下げました。ビットコイン保有で知られるStrategyと同様の、企業財務への懸念が意識されています。
それでも、同社は買い増しを続けています。The Blockによると、会長のトーマス・リー氏は今回の急落を「表面的なもの」と評し、保有の約85%をステーキングして年間約2億7000万ドルの利回りを得ながら、長期保有を続ける方針を示しました。企業の含み損という逆風と、確信に基づく蓄積という支援が併存しています。



出典:Investing.com(BitMineの保有量・ステーキング)、CoinDesk(含み損・株価の下落・リー氏の見方)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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