イーサリアム(ETH)は$2,350近辺まで上昇し、7日間の騰落率は約25%に達しました。現物ETFへの資金流入は1億8,900万ドルと2025年10月以来の規模で、8月に整えたステーキング機能付きの商品が資金を集め始めています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月21日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$2,350近辺で推移しています。前日の$2,250近辺から約4%の上昇で、3日続けての値上がりとなりました。
7日間の騰落率は約25%です。同期間のビットコイン(BTC)を上回っており、7月以来続いていた出遅れが解消されつつあります。
変化したのは資金の流れです。8月19日の現物ETFへの純流入は1億8,900万ドルとなり、2025年10月以来の規模に達しました。
この数字には背景があります。8月10日の税務上の期限に向けて運用各社がステーキング機能を組み込んだ結果、利回りを伴う商品として資金を集められるようになりました。
チャートを直接参照したところ、200日指数平滑移動平均が位置する$2,122を明確に上回っています。今年の下落局面を通じて上値を抑えてきた水準です。
ただし、短期間での上昇幅は大きく、調整が入りやすい状態でもあります。$2,200を維持できるかが目先の確認点です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



8月上旬に運用各社が急いで進めた信託契約の変更が、いま資金流入という形で表れていることをどう捉えればよいのでしょうか。
制度の整備は、進んでいる最中には価格に反映されません。器ができてから、そこに資金が流れ込むまでには時間差があります。今回はその時間差が縮まった局面といえます。
価格動向のセクションでは、上抜けた長期の移動平均と、上下の目安を整理します。
オンチェーンデータのセクションでは、資金流入の規模と、預けられている数量を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、8月に整った商品設計の中身と、その意味に触れます。
ただし、1日の流入で流れの転換が確定するわけではありません。同じ規模の買いが続くかどうかを、数日かけて確認する必要があります。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月21日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$2,350近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね37万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の出来高は約261億ドルでした。時価総額は約2,836億ドルで、暗号資産のなかでは第2位を維持しています。
史上最高値の$4,946.05からの下落率は約52%まで縮まりました。8月18日時点の約61%からは、大きく改善しています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月21日) | 約$2,350 | 約37万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $2,250近辺から約+4% | 3日続けての上昇 |
| 7日間変動率 | 約+25% | ビットコイン(BTC)を上回る |
| 上抜けたレンジ | $1,840〜$1,930 | 3週間続いた帯 |
| 200日指数平滑移動平均 | 約$2,122 | 明確に上抜けた状態 |
| 上値抵抗 | $2,400、次に$2,500 | いずれも心理的な節目 |
| 下値サポート | $2,200、次に$2,122 | 後者は長期の移動平均 |
| 24時間出来高 | 約261億ドル | 急騰前の4倍を超える水準 |
| 時価総額 | 約$2,836億 | 前日の約$2,735億から増加 |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 発行上限の定めはなし |
| 52週レンジ | $1,388.12〜$4,955.90 | 下限圏からは明確に脱する |
| 史上最高値からの下落率 | 約-52% | 8月18日の約-61%から改善 |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
| ETH/BTC比率 | 約0.0313 BTC | 8月19日の約0.0294から上昇 |
200日指数平滑移動平均の$2,122を上抜けたことで、中期の基調が転換した可能性が出てきました。この水準は今年の下落局面を通じて上値を抑えてきた線です。
ただし、7日間で25%という上昇幅は大きく、調整が入りやすい状態でもあります。下値では$2,200、その先に$2,122が目安となります。



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
資金の流れに、明確な転換が出ています。CoinDeskによると、8月19日の米国の現物イーサリアムETFへの純流入は1億8,900万ドルに達しました。2025年10月以来の規模です。
同じ日、ビットコイン連動の商品には5億1,700万ドルが流入しています。こちらは5月上旬以来の大きさで、両方の商品に資金が戻ったことになります。
この流入は、8月19日の上昇が単なる強制決済によるものではなかったことを示しています。CoinDeskは、夏の静かな相場のなかで資金の流れが徐々に改善していたと整理しています。
供給の面でも締まりが続いています。最大の企業保有者の公表資料によると、同社は約579万ETHを保有し、そのうち約85%をステーキングに回しています。直近1週間でも約1万ETHを買い増しました。
ステーキングに預けられた分は、すぐには市場へ戻りません。取引所に置かれた資産と比べ、売却の候補になりにくい状態です。
ただし、注意点もあります。CoinDeskは、1日の大きな流入が上抜けを裏付けるものの、持続性までは示さないと指摘しています。同規模の買いが2日、3日と続くかどうかが焦点です。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| 現物ETFの純流入(8月19日) | 1億8,900万ドル | 2025年10月以来の規模 |
| ビットコイン連動商品への流入 | 5億1,700万ドル | 同日、5月上旬以来の大きさ |
| 最大企業保有者の保有量 | 約579万ETH | 直近1週間で約1万ETHを買い増し |
| 同社のステーキング比率 | 約85% | 売却の候補になりにくい状態 |
| 24時間出来高 | 約261億ドル | 急騰前の4倍を超える水準 |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 消却設計でわずかに減少方向 |
| 時価総額 | 約$2,836億 | 暗号資産で第2位 |



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
今回の資金流入には、8月を通じた準備がありました。米税務当局が2025年11月に示した指針では、暗号資産の投資信託がステーキングを行っても基金の段階で課税されない扱いが認められています。
適用を受けるための期限は8月10日でした。条件は、得られた報酬を少なくとも四半期ごとに投資家へ分配することです。
運用各社は、この期限に向けて信託契約の書き換えを進めました。8月6日にはGrayscaleが保有するETHのほぼ全量を常時ステーキングに回す設計へ変更し、8月12日にはFidelityが同様の方針を示しています。
CoinDeskによると、Fidelityの商品は純資産が約8億9,800万ドルで、通常の環境では保有量の最大100%までステーキングに回せる設計です。報酬の85%を基金が受け取り、費用を差し引いた残りが四半期ごとに現金で分配されます。
この変更により、上場商品は単に価格に連動するだけの器から、利回りを伴う商品へと性格を変えました。年金基金や資産運用会社が投資対象を選ぶ際の基準に乗りやすくなります。
8月19日の流入が2025年10月以来の規模に達したのは、この設計変更が完了した直後です。制度の整備と資金の流入が結びついた形といえますが、因果関係を確定させるにはもう少し時間が必要です。



出典:CoinDesk(ステーキング機能の追加と分配の仕組み)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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