イーサリアム(ETH)は$1,880近辺で推移し、24時間の値幅は約$22という極端に狭い範囲にとどまりました。一方、上場企業がETHを売らずに担保として使い、人工知能向け設備の資金に充てる動きが決算で明らかになっています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月16日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,880近辺で推移しています。前日の$1,870近辺から約0.5%の上昇となりました。
チャートを直接参照したところ、24時間の高値は$1,885.38、安値は$1,863.04でした。値幅は約$22にとどまり、ほとんど動いていない状態です。
ビットコイン(BTC)の値幅も約$253と極端に狭く、市場全体が週末の薄商いのなかで停滞しています。
市場全体に占める比率は約10.1%で、前日から大きな変化はありません。ビットコイン(BTC)の比率が約56.3%へ低下するなか、水準を保っています。
ネットワークの利用は落ち着きました。標準的なガス価格は0.072 GWEIで、前日の0.094 GWEIから低下しています。
決算では、この銘柄を大量に保有する上場企業の資金の使い方に変化が見られました。売却せずに担保として活用する手法が広がりつつあります。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



保有するETHを売却して資金を得るのではなく、担保として差し入れて借り入れる。この違いは需給にどう影響するのでしょうか。
売却であれば、その分が市場に出て売り圧力になります。担保であれば市場には出ず、返済されれば手元に戻ります。同じ資金調達でも、市場への影響は正反対です。
価格動向のセクションでは、極端に狭まった値幅と、上下の節目を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、金融政策の見通しと、この銘柄に固有の感応度を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、上場企業の決算から見える資金の使い方に触れます。
保有企業がどう資金を工面するかは、この銘柄の需給を左右します。売る企業と担保に使う企業のどちらが増えるかは、継続して確認しておく価値があります。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月16日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,880近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね30万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の高値は$1,885.38、安値は$1,863.04でした。値幅は約$22で、極端に圧縮された状態です。
時価総額は約2,270億ドルで、市場全体に占める比率は約10.1%でした。24時間の出来高は週末で細っています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月16日) | 約$1,880 | 約30万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1,870近辺から約+0.5% | 小幅な戻り |
| 24時間高値 | $1,885.38 | $1,900には届かず |
| 24時間安値 | $1,863.04 | $1,857の支えは維持 |
| 24時間の値幅 | 約$22 | 極端に圧縮された状態 |
| 8月のレンジ | $1,840〜$1,930 | 3週間にわたり抜け出せず |
| 上値抵抗 | $1,900、次に$1,930 | 後者は8月11日に一時上抜け |
| 下値サポート | $1,857、次に$1,823 | 後者は8月2日の安値 |
| ガス価格(標準) | 0.072 GWEI | 前日の0.094 GWEIから低下 |
| 時価総額 | 約$2,270億 | 暗号資産で第2位 |
| 市場全体に占める比率 | 約10.1% | ビットコイン(BTC)は約56.3% |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 発行上限の定めはなし |
| 52週レンジ | $1,388.12〜$4,955.90 | 現在値は下限寄りの位置 |
| 史上最高値からの下落率 | 約-62.0% | ビットコイン(BTC)の約-50%より深い |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
3週間にわたり$1,840から$1,930という帯を抜け出せていません。ビットコイン(BTC)も$62,000から$65,000のレンジにあり、相場全体が同じ状況です。
下値では$1,857が引き続き支えとして機能しています。本日の安値$1,863.04はその手前で止まっており、この水準の重みは変わっていません。



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
金融政策の見通しは、緩む方向で固まりつつあります。8月12日の消費者物価指数が市場予想通りだったのに続き、8月13日の卸売物価指数は予想を下回りました。
8月7日の雇用統計では雇用者数が減少に転じており、9月の会合で金利が据え置かれるとの見方が強まっています。追加利上げの可能性は、8月上旬と比べて大きく後退しました。
イーサリアム(ETH)にとって、この環境は本来なら追い風です。ステーキングによる年2%台の利回りが安全資産の利回りと直接比較されるため、金利が下がるほど預けて得られる収益の価値は相対的に高まります。
それでも価格が動かないのは、別の要因が打ち消しているためです。為替市場ではドルが2週間ぶりの高値を付けており、暗号資産にとっては逆風となります。
制度面の不透明感も重しです。米証券取引委員会が8月14日に予定していた暗号資産の規則案をめぐる採決は、前日に中止されました。新たな日程は示されていません。
市場では、下落局面の終わりが近いとの見方も出ています。悪材料が続いても価格が崩れないことを、売りが一巡した兆候とみる考え方です。ただし、確認できるのは時間が経ってからになります。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
保有企業の資金の使い方に、新しい形が見られます。米ナスダック市場に上場するBit Digitalが8月13日に公表した第2四半期の決算によると、同社は6月末時点で164,310.5 ETHを保有していました。
注目すべきは、四半期を通じて1枚も売却していない点です。5月11日に8,568 ETHを2,000万ドルで購入した一方、売却はありませんでした。
資金が必要になった際には、別の手段を用いています。同社は保有するETHの一部を担保に5,000万ドルを調達し、その資金を人工知能向けの計算基盤を手がける関連会社へ最大1億5,000万ドルの融資枠として提供しました。
決算の数字自体は厳しい内容です。純損失は1億720万ドルで、うち約8,600万ドルは現金の動きを伴わない項目でした。保有資産の評価損が2,880万ドル、担保に用いたステーキング証券化トークンの評価減が4,600万ドルを占めます。
一方、事業は伸びています。売上高は3,210万ドルで前四半期比15%増、うち計算基盤の提供事業は2,380万ドルと42%増えました。株価は決算発表後にむしろ上昇しています。
同社の最高経営責任者であるSam Tabar氏は「事業の成績は改善しましたが、評価は改善しませんでした」と述べ、市場が同社を単なる保有企業として見ている点に不満を示しました。売らずに担保として活用する手法は、需給の面では売却よりも影響が小さくなります。



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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