イーサリアム(ETH)は$1,880近辺で小幅に下落し、5週間続く狭いレンジのなかにとどまっています。一方、米大手運用会社が9億ドル規模の連動商品にステーキングと四半期ごとの現金分配を加える方針を示しました。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月13日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,880近辺で推移しています。前日の$1,890近辺から約0.5%の下落となりました。
8月12日に発表された7月の米消費者物価指数は、前年同月比3.4%と市場予想に一致しました。基調的な物価も2.5%で予想通りとなり、相場を動かす材料にはなっていません。
チャートを直接参照したところ、8月に入ってからのレンジは$1,840から$1,930です。現在値はその中間付近で、方向感を欠いた状態が続いています。
下値では$1,857が引き続き支えとして意識されます。この水準は8月を通じて複数回試されながら、いずれも守られてきました。
一方、制度面では動きがありました。米大手運用会社が、自社の連動商品にステーキング機能と四半期ごとの現金分配を加える方針を示しています。
ETH/BTC比率は約0.0296で、前日からほぼ横ばいです。市場全体に占める比率は約10.2%となっています。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



価格の上昇だけを期待する商品から、保有しているだけで現金が入る商品へと設計が変わることは、この銘柄の位置づけをどう変えるのでしょうか。
四半期ごとに現金が支払われる仕組みは、株式の配当に近い性質を持ちます。年金基金や機関投資家が投資対象を選ぶ際の基準に、乗りやすくなるという意味があります。
価格動向のセクションでは、5週間続くレンジと、上下の節目を整理します。
オンチェーンデータのセクションでは、上昇したネットワークの利用状況と、資金フローの動きを取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、この分配の仕組みと、運用各社の対応の違いに触れます。
ただし、分配のために保有分を売却する場合もあるとされています。収益を得る仕組みが、必ずしも需給の改善だけを意味しない点は、あわせて確認しておく必要があります。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月13日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,880近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね30万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、市場全体に占める比率は約10.2%でした。ビットコイン(BTC)の約57.0%と比べると、資金の集中が続いている構図が確認できます。
8月12日は、指標発表前に$1,915まで上昇したあと押し戻される展開でした。8月に入ってからのレンジ$1,840から$1,930を、上下いずれにも抜け出せていません。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月13日) | 約$1,880 | 約30万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1,890近辺から約-0.5% | 指標通過後も動きは乏しい |
| 8月12日の高値 | $1,915近辺 | 指標発表前に到達 |
| 8月のレンジ | $1,840〜$1,930 | 抜け出せない状態が継続 |
| 上値抵抗 | $1,925、次に$1,950 | 後者は100日移動平均が位置 |
| 下値サポート | $1,857、次に$1,823 | 後者は8月2日の安値 |
| 直近の高値 | $1,934.33 | 8月11日に一時上抜け |
| ETH/BTC比率 | 約0.0296 BTC | 前日からほぼ横ばい |
| 時価総額 | 約$2,268億 | 暗号資産で第2位 |
| 市場全体に占める比率 | 約10.2% | ビットコイン(BTC)は約57.0% |
| ガス価格(標準) | 0.079 GWEI | 前日から上昇 |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 発行上限の定めはなし |
| 史上最高値からの下落率 | 約-62% | ビットコイン(BTC)の約-50%より深い |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
2週間近く同じ帯にとどまっている点は、ビットコイン(BTC)の5週間に比べれば短いものの、方向感の乏しさという意味では共通しています。
上値では$1,925が最初の関門です。8月11日に$1,934.33まで上抜ける場面がありましたが定着せず、以降は届いていません。下値では$1,857が守られるかが焦点となります。



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
ネットワークの利用は、8月に入って着実に回復しています。ネットワークのデータを直接参照したところ、8月13日午後2時ごろ(JST)時点の標準的なガス価格は0.079 GWEIでした。
8月9日時点の0.052 GWEIと比べると、5割ほど上昇しています。取引の需要が戻っていることを示す変化です。
ガス価格の上昇は、消却される量の増加も意味します。手数料の一部が消却される設計のため、利用が活発になるほど供給は絞られる仕組みです。ただし絶対水準としては依然低く、供給への影響は限定的にとどまります。
資金フローも改善が続いています。米国の現物イーサリアムETFへの流入は、8月に入って回復基調にあり、先週の純流入額は約2億4,500万ドルと約4カ月ぶりの規模でした。
ステーキングの動向も注目されます。運用各社が既存の商品に機能を追加する動きが進んでおり、預けられる量は今後さらに増える見通しです。ステーキングに回された分は即座に引き出せないため、市場に出る供給を抑える方向に働きます。
ただし、市場全体に占める比率は約10.2%にとどまります。ビットコイン(BTC)の約57.0%と比べると、資金の集中が解消される兆しはまだ見えていません。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| ガス価格(標準) | 0.079 GWEI | 8月9日の0.052 GWEIから上昇 |
| 現物ETFの週間純流入 | 約2億4,500万ドル | 約4カ月ぶりの規模 |
| 市場全体に占める比率 | 約10.2% | ビットコイン(BTC)は約57.0% |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 消却設計でわずかに減少方向 |
| 時価総額 | 約$2,268億 | 暗号資産で第2位 |
| ETH/BTC比率 | 約0.0296 BTC | 前日からほぼ横ばい |



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
上場商品の設計に、また一つ変化が加わります。CoinDeskによると、Fidelityは8月12日、自社の現物イーサリアムETFであるFETHにステーキング機能と四半期ごとの現金分配を加える方針を示しました。純資産は約8億9,800万ドルで、米国では最大級の規模です。
提出された変更後の登録書類によると、通常の環境では保有するETHの最大100%までステーキングに回せる設計です。下限は設けられておらず、解約や費用の支払いに備えて一定量は預けずに残すとされています。
報酬の配分も明示されました。得られた報酬の85%を基金が受け取り、残る15%が運営会社、保管業者、検証作業の担い手へ支払われます。基金の取り分はまず運営費用に充てられ、残りが四半期ごとに現金で分配される仕組みです。
背景にあるのは、2025年11月に米税務当局が示した指針です。一定の要件を満たす信託がステーキングを行っても、税務上の扱いが変わらないことが認められました。8月10日にも、別の運用会社が同じ要件に対応するため信託契約を改定しています。
各社の対応は分かれています。CoinDeskによると、Fidelityは既存の商品に機能を追加する形で、GrayscaleやMorgan Stanleyと同じ道をたどります。一方、BlackRockは既存商品を変更せず、ステーキング専用の別商品を新たに設けました。
投資家にとって注意すべき点もあります。CoinDeskによると、分配のための現金が不足する場合、基金は保有するETHを売却する可能性があるとされています。収益を受け取る代わりに、保有量が目減りする局面もありうるということです。



出典:CoinDesk(連動商品へのステーキング機能追加と分配の仕組み)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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|---|---|
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