イーサリアム(ETH)は7月31日に$1,900を割り込み、24時間で約3.3%下落しました。月間では2割近い上昇を確保したまま7月を終えましたが、最終日に主要銘柄そろって売られる展開となりました。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月1日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,863近辺で推移しています。前日の$1,918近辺から水準を切り下げ、24時間では約3.3%の下落となりました。
下げ幅はビットコイン(BTC)の約3%とほぼ同水準です。7月を通じてイーサリアム(ETH)は主要銘柄のなかで突出した強さを見せてきましたが、最終日の下落局面では相対的な優位は出ていません。
安値は$1,849.91で、これは直近7日間の安値と同じ水準です。$1,850という節目が意識される位置まで下げたあと、そこで止まっている形になります。
一方、上値では$1,975から$2,000の帯を突破できませんでした。7月中旬にはこの水準に届く場面がありましたが、月末にかけては届かないまま終わっています。
ただし、月間では健闘しました。チャートを直接参照したところ、直近30日間の騰落率は約18%高です。同期間のビットコイン(BTC)の約7%高を大きく上回っています。
本日は土曜日で、市場参加者は限られます。次の材料は来週の米雇用統計となり、それまでは$1,850の攻防が続くとみられます。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



7月を通じてビットコイン(BTC)を2倍以上のペースで上回っておきながら、下落局面では同じだけ売られたという事実を、どう受け止めればよいでしょうか。
資金フローの差は確かに存在しました。しかし、市場全体がリスクを落とす局面では、その差が価格を守る力にはならなかったということでもあります。
価格動向のセクションでは、$1,850の攻防と、届かなかった$2,000という節目を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、日本銀行の決定と円買い介入、そして株高と暗号資産安が同時に起きた異例の一日を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、自己保管をめぐる事件が規制された商品への追い風になる可能性と、停滞する法案審議について触れます。
相対的な強さは、平時には効きますが、有事には消えることがあります。7月の優位が8月も続くかどうかは、資金が戻る局面で改めて確認するしかありません。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月1日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,863近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね30万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の安値は$1,849.91で、7日間の安値と同水準でした。高値は$1,920台で、前日の高値圏から反落した形です。
24時間の出来高は約105億ドルで、前日の約102億ドルから小幅に増加しました。時価総額は約2,248億ドルとなり、前日の約2,314億ドルから目減りしています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月1日) | 約$1,863 | 約30万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1,918近辺から約-3.3% | ビットコイン(BTC)とほぼ同率の下落 |
| 24時間高値 | 約$1,920台 | 前日の高値圏から反落 |
| 24時間安値 | $1,849.91 | 7日間の安値と同水準 |
| 7日間レンジ | $1,849.91〜$1,973.35 | 約$123幅の往来 |
| 7日間変動率 | 約-2% | 週間では下落に転じる |
| 30日間変動率 | 約+18% | ビットコイン(BTC)の約7%高を上回る |
| 上値抵抗 | $1,900、次に$1,975 | 後者は7日間高値 |
| 下値サポート | $1,850、次に$1,800 | 前者は本日の安値圏 |
| ETH/BTC比率 | 約0.0297 BTC | 前日の約0.0298からほぼ横ばい |
| 24時間出来高 | 約105億ドル | 前日から小幅に増加 |
| 時価総額 | 約$2,248億 | 前日の約$2,314億から減少 |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
下落の規模に対し、強制的な決済は限定的でした。CoinDeskによると、Bitfinexのアナリストは、6月末の急落局面でレバレッジをかけた建玉がすでに整理されていたため、今回の下げでは追随する売りが出にくかったと分析しています。
この構造はイーサリアム(ETH)にも当てはまります。7月中旬に$1,975付近ではね返された際にも建玉の整理が進んでおり、今回の下げが一方的な崩れにつながらなかった一因とみられます。



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
7月31日は、日本の投資家にとって為替が主役の一日でした。Bloombergによると、日本銀行は政策金利を1%に据え置きましたが、基調的なインフレ率が2%の目標を上回る可能性を初めて警告し、9月にも動く可能性を示しました。
決定は8対1で、高田審議委員が1.25%への引き上げを主張して反対票を投じています。その数時間前には、政府が米国の協力を得たとみられる形で為替市場に介入し、円は一時的に大きく買い戻されました。
ドル円は一時158円を割り込んだあと、160円近辺まで戻しています。イーサリアム(ETH)のドル建て価格が約3.3%下げたのに対し、円建てでは為替の影響が下落幅を一部相殺した形になりました。
株式市場との連動も崩れています。CoinDeskによると、7月31日は韓国のKOSPIが15%上昇し、Nasdaq100の先物も1.23%高となる一方で、イーサリアム(ETH)とビットコイン(BTC)はそろって下落しました。
イーサリアム(ETH)は一般にビットコイン(BTC)より値動きが大きく、リスク資産としての性格が強いとされてきました。株高のなかで下げたという点は、その前提が一時的に働いていないことを示しています。
CoinDeskによると、暗号資産全体を示すCoinDesk 20指数は6月以降で8.7%上昇し、昨年7月以来の大きな月間上昇となりました。月間の強さと最終日の弱さが同居した形です。



出典:Bloomberg(日本銀行の決定と為替介入)、CoinDesk(株式市場との乖離と月間騰落)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
7月31日に市場が消化していたのは、自己保管をめぐる大規模な流出事件です。CoinDeskによると、ハードウェアウォレットのColdcardの脆弱性を突かれ、25分間で約3,800万ドル相当が抜き取られました。
直接の被害はビットコイン(BTC)ですが、イーサリアム(ETH)にとっても他人事ではありません。CoinDeskは、この事件が投資家を規制されたETFへ向かわせる可能性を指摘しています。
7月下旬にはステーキング報酬を投資家へ還元する設計のイーサリアム連動商品が新たに上場しており、自己保管を避けたい層の受け皿は広がっています。事件がその流れを後押しする可能性はあります。
一方、制度面の停滞は重しのままです。Bloombergによると、7月31日の下落は、米国の市場構造法案をめぐる勢いの後退と、CoinbaseおよびStrategyの決算不振が重なったことが背景にあります。
関連する動きとして、CoinDeskによると、ステーブルコイン最大手のTetherは第2四半期に15億ドルの営業利益を計上した一方、準備金の余剰分が半減しました。ステーブルコインの流通の多くはイーサリアム(ETH)上で行われており、この分野の収益構造の変化は間接的にネットワークの活動にも関わってきます。



出典:CoinDesk(自己保管をめぐる流出事件)、Bloomberg(法案の停滞と決算の影響)、CoinDesk(Tetherの第2四半期決算)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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