ビットコイン(BTC)は6月27日、6万237ドル前後へと小幅に持ち直しました。前日に発表された米PCE物価指数が市場予想を上回り、一時5万8000ドル台まで下落して2024年後半以来の安値を付けたのち、6万ドルの大台を回復しています。最大の保有企業Strategyの評価額が保有ビットコインを下回るなど、需給の構造変化が新たな焦点です。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年6月27日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
ビットコイン(BTC)は、6万ドルの大台を回復し、6万237ドル前後で推移しています。前日6月26日には米PCE物価指数の上振れを受けて一時5万8000ドル台まで下落しましたが、その後は買い戻しが入りました。
注目すべきは、最大の法人保有者Strategyの異変です。同社の評価額(企業価値)が、保有するビットコインの価値を下回る状態に陥り、これまで強気の象徴だった同社の資金調達モデルが転機を迎えています。
本日のビットコイン(BTC)は、インフレ指標と大型満期という二大イベントを通過し、長期の節目で底入れを探る局面にあります。投資家にとっては、この水準が底値圏となるのか、それとも一段安の通過点なのかを見極めることが重要です。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



二大イベントを終えて下値を試したいま、あなたはこの水準を底値圏と見るか、それともさらなる調整の通過点と捉えるでしょうか。
本日のビットコイン(BTC)は、6万ドルを挟んだ攻防のなか、複数の材料が交錯しています。価格動向のセクションでは、5万8000ドル台からの反発と、200週移動平均線という長期の節目を確認します。
マクロ環境のセクションでは、上振れしたPCE物価指数の結果と、強まる金融引き締め観測を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、Strategyの評価額が保有ビットコインを下回った問題と、その需給への影響を取り上げます。
注目すべきは、インフレという外部の逆風に加え、最大の買い手だったStrategyの構造的な変化という、需給の転換点が重なっている点です。目先の戻りに期待するのか、それとも構造変化の重みを冷静に見極めるのか。今の相場は、底入れの条件を見極める視点を投資家に求めているといえそうです。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月27日7時26分時点(米国東部時間)のデータでは、ビットコイン(BTC)は6万237ドルで推移していました。前日比はおよそ1.5%の上昇です。
前日6月26日には、Fortuneのデータによると朝9時15分時点で5万8980ドルまで下落し、2024年後半以来の安値圏を付けました。今月の高値圏から大きく水準を切り下げましたが、その後は6万ドルを回復しています。10月の史上最高値の約12万6000ドルからは、ほぼ半値の水準です。
テクニカル面で最も重要なのが、200週移動平均線です。Tech Timesによると、この水準は2015年以降のすべての主要な弱気相場で大底の目安となってきました。足元では5万8000〜6万1300ドル付近にあり、6月初旬に今サイクルで初めてこの線に接触しました。市場心理を示すFear & Greed Indexは13と、サイクルで最も深い「極度の恐怖」圏まで低下しています。一方、こうした極端な悲観は、過去には反発の前兆ともなってきました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月27日) | 約6万237ドル | 6万ドルの大台を回復 |
| 前日比 | 約+1.5% | 急落からの戻り |
| 当日安値(6月26日) | 約5万8000ドル台 | 2024年後半以来の安値圏 |
| 月間始値(6月) | 約7万3674ドル | 月間では約18%安 |
| 上値抵抗 | 約6万2000〜6万5600ドル | 戻り売りが意識される |
| 下値サポート | 約5万8115ドル | 割れると5万5000ドルが視野 |
| 200週移動平均線 | 約5万8000〜6万1300ドル | 長期的な大底の目安 |
| 50日移動平均線 | 約6万5600ドル前後 | 価格は同線を大きく下回る |
| 14日RSI | 31前後 | 売られ過ぎ寄り |
| Fear & Greed Index | 13(極度の恐怖) | サイクルで最も深い悲観 |
| 時価総額 | 約1.21兆ドル | 暗号資産で最大規模を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約12万6080ドル(2025年10月) | 現値は同水準から約半値圏 |



ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
前日のビットコイン(BTC)急落の引き金となったのが、上振れした米PCE物価指数です。The Blockによると、6月26日に発表された5月のコアPCE物価指数は前年比3.4%と、2023年10月以来の高い伸びとなりました。FRBが最も重視するインフレ指標の上振れは、金利を高水準で長く維持するとの観測を強めました。
この結果を受けて、利下げ観測はさらに後退しました。同メディアによると、市場では9月の利下げ確率が約52%で織り込まれていましたが、Sygnumは今後2〜3会合での据え置きを予想するなど、よりタカ派的な見方も出ています。Deutsche Bankは2026年内に2回の利上げを予想しており、利回りを生まないビットコインには逆風です。
市場では、こうした下落が暗号資産固有の問題ではない点も指摘されています。The Blockによると、ビットコインの市場占有率(ドミナンス)が約55%を保っていることは、資金が市場の外へ逃げ出すのではなく、より質の高い資産へ移動していることを示すとされています。当面は、PCE通過後の資金フローと、AI関連株の動向が、相場の方向を左右するとみられます。



出典:The Block(コアPCEの結果・利下げ観測の後退・ドミナンス)
ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
足元で需給の最大の焦点となっているのが、最大の法人保有者Strategyの構造的な変化です。CoinDeskによると、6月26日に同社の企業価値ベースの評価指標「エンタープライズmNAV」が1を下回りました。これは、市場が同社全体の価値を、保有するビットコインの価値よりも低く評価していることを意味します。
具体的には、同社の株価が約82ドルまで下落した結果、企業価値は約504億ドルとなり、約60000ドルのビットコイン価格で換算した保有資産の価値(約511億ドル)を下回りました。これまで同社は保有資産を上回る評価を背景に、新株発行で資金を調達してきましたが、評価額が資産を下回ると、新株発行は既存株主の価値を希薄化させてしまいます。
The Blockによると、同社が発行する優先株は年間約12億ドルの配当義務を伴う一方、手元資金は約14億ドルまで減少しています。優先株STRCは一時71.40ドルと額面を約26%下回りました。日本のMetaplanetなど、同様の戦略を採る企業も軒並み評価額が資産を下回っており、ビットコインを大量保有する企業の資金調達モデルが、市場全体で試練を迎えています。最大の買い手の一つだったStrategyが買い増しを止めれば、需給の重要な支えが細る懸念があります。



出典:CoinDesk(エンタープライズmNAVが1を下回る)、The Block(配当義務・手元資金・STRCの下落)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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