4月12日(日曜日)、イスラマバード米・イラン直接協議が21時間の交渉の末に合意なしで終了し、トランプ大統領が「直ちに米海軍によるホルムズ海峡封鎖を開始する」とSNSで宣言したことで、ビットコイン(BTC)は週末高値73,000ドルから71,000ドル台前半へと約2.5%下落——一週間前の停戦ラリーで積み上げた「平和プレミアム」が全て剥落しつつあります。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年4月12日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
4月12日(日曜日)のビットコイン(BTC)は、複数のデータで価格が確認されています。CoinDesk の4月12日午後4時51分(東部時間)更新記事では71,000ドルを下回る局面があったと報告されており、Bankless Timesの価格データ(4月12日午後10時24分UTC)では71,575ドル(24時間高値73,176ドル・安値71,223ドル・前日比−2.13%)が確認されています。FX Leadersの4月12日正午UTC記事では71,075ドル(前日比−2.3%・出来高280億ドル超)が記録されており、Cryptopond・Bitcoin.comの報告では71,067ドルへの下落が確認されています。週次ではCryptoSlateデータで+6.81%と、それでも前週末の67,000ドルから大きく上昇した水準を維持しています。円建てでは約1,101万〜1,109万円(1ドル≒155円換算)となります。
本日の値動きは二段階で進行しました。第一段階は土曜日深夜(米国時間)、JD.Vance副大統領がイスラマバードの記者会見で「合意に至らなかった」と発表したことによる71,500ドルへの急落(−2%前後)です。第二段階は日曜午前(米国時間)、トランプ大統領がTruth Socialに「米海軍が直ちにホルムズ海峡を封鎖する」と投稿したことによる70,900ドル台への追加下落(合計−2.5%)です。しかし注目すべきはこの下落が「限定的に留まっている」という事実です。CryptoSlateの分析が強調するとおり、「3月の戦争開始時(67,000ドル)の恐怖低値をはるかに上回る水準を維持しており、この下落が『値を保った』というシグナルである」という読み方が機関投資家の間で広がっています。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



「停戦ラリー→会談決裂→海軍封鎖宣言」という今週末の三連打を受けてもビットコイン(BTC)が71,000ドル台を維持していることは、短期的には「下げ渋り」として評価できます。しかしそれは同時に「73,000ドルを明確に上抜けできなかった」という事実の裏返しでもあります。
本稿では価格動向・チャート概況、オンチェーンデータ(ETFフロー・BRN分析・市場の二分構造)、マクロ環境(トランプ海軍封鎖・IEA備蓄期限・PPI発表予定・Fed)、ファンダメンタルズ(CLARITY法上院復会・SEC円卓会議・Kevin Warsh公聴会・Iran+BTC通行料)、地政学(イスラマバード会談決裂の詳細・海軍封鎖の意味・4月22日停戦期限)の5角度から分析します。本日から始まる規制の週(上院復会4/13・Kevin Warsh公聴会4/16・SEC円卓会議4/16)がマクロの逆風を相殺できるかどうかが、今週BTCが71,000ドル台を守りきれるかどうかの分水嶺となります。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
4月12日時点のデータでは、Bankless Timesの4月12日午後10時24分(UTC)確認で71,575ドル(24時間高値73,176ドル・安値71,223ドル・前日比−2.13%)が確認されています。FX Leadersの正午UTC記事では71,075ドル(前日比−2.3%)、Cryptopond・Bitcoin.comでは71,067ドルへの下落局面が報告されており、現在は71,000〜71,600ドルのレンジで推移しているとみられます。週次では+6.81%(CryptoSlate)と前週末67,000ドル台から大きく上昇した水準を依然として維持しています。
Blockhead Research Network(BRN)の最新分析によると「13,500,000アドレスが現在の価格水準で含み損を抱えており、$70,000の水準が即座の戦場」と分析しています。同分析はまた「72,000〜80,000ドルの間にビットコイン(BTC)供給が薄く、新たな触媒があれば急速な上昇が可能」という強気シナリオも同時に提示しており、上値の薄さがボラティリティの源泉となっています。短期保有者コスト基準(81,300ドル)とアクティブ投資家平均(85,000ドル)を奪還するまでは市場の構造的ポジションは回復したとは言えないとBRNは警告しています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(4/12) | 約1,101万〜1,109万円(約$71,067〜$71,575) | 前日比−2.1〜2.5%・Islamabad会談失敗+海軍封鎖で下落 |
| 4/11 週次高値 | $73,000〜$73,720 | CPI後の高値・週内最高値(土曜早朝まで維持) |
| 本日 24時間高値 | $73,176 | Vance発表前の土曜日高値(Bankless Times) |
| 本日 24時間安値 | $71,067〜$71,223 | 海軍封鎖宣言後の下値(Cryptopond・Bankless Times) |
| 週次リターン(4/12時点) | +6.81% | 週初67,000ドル台からの上昇を維持(CryptoSlate) |
| 戦時レンジ(7週間継続) | $65,000〜$73,000 | 73,000ドル突破3度失敗・上値が$74,000→$73,000に切り下がる可能性 |
| 主要上値抵抗 | $73,000〜$73,238(カップ&ハンドル ネックライン)/ $75,000 / $80,000〜$81,300 | 供給が薄い72,000〜80,000ドル帯・抜けると速い(BRN) |
| 主要下値サポート | $71,000〜$70,655 / $70,000〜$70,036 / $68,000〜$65,000 | $70,000が即時戦場(BRN)・$67,000が恐怖低値 |
| 時価総額 | 約$1.40兆(推計) | 週次+6.81%維持 |
| 史上最高値 | $126,198.07 | 2025年10月(現価格から約43%下方) |



ビットコイン(BTC)のオンチェーンデータ
今週(4月7〜11日)のスポットBitcoin ETF純流入については、Blockheadが引用したBRNデータで2億4,000万ドル(ETH 1億8,700万ドルを含む)が確認されており、週次では複数の週間不安定な機関需要から安定的な流入へと転換したことが示されています。CointribuneはSoSoValueデータとして週次7億8,900万ドル(2月27日以来最高)を報告しており、その約78%(6億1,200万ドル)をBlackRock IBITが占有していると伝えています。また4月11日付のCoinMarketCapによると、BlackRockクライアントが同日だけで2億6,937万ドルのビットコイン(BTC)を「地政学的不安定性に対するヘッジ」として購入したことが確認されています。
| 指標 | 数値(4月12日周辺) | 備考 |
|---|---|---|
| 週次スポットBTC ETF純流入(4/7〜11) | $7億8,900万(Cointribune)/ $2億4,000万(BRN) | BlackRock IBIT主導・2月27日以来最高水準 |
| BlackRock クライアント 4/11買い | $2億6,937万 | 「地政学的不安定性ヘッジ」として購入(CoinMarketCap) |
| 平均トランザクション手数料(4/11) | $0.3162 | 前日$0.4525から低下・前年比−79.79%(YCharts、CryptoSlate引用) |
| 短期保有者コスト基準 | $81,300 | ここを奪還するまで市場構造は改善しないとBRN警告 |
| アクティブ投資家平均(BRN) | $85,000 | ここが現在の強気転換の最終障壁 |
| 含み損アドレス数(BRN) | 1,350万アドレス | 現在価格で含み損・70,000ドルが即時戦場 |
| 72,000〜80,000ドルのBTC供給量 | 薄い(thin) | 新たな触媒があれば急速な上昇が可能(BRN・Blockhead) |
CryptoSlateが引用したGlassnodeの4月8日分析「Bouncing in a Bear」は本日も参照価値があります。同分析は「BTCの67,000→72,000ドルへの反発はスポット需要の弱さと先物活動の低下から強い確信が欠けている」と指摘しており、CryptoSlateは4月12日時点でも「価格は動いたが、チェーンはまだ広範な決済需要を示していない」という「確認ギャップ」が存在すると評価しています。海軍封鎖宣言という追加ショックにもかかわらず、このオンチェーン評価は変わっておらず、BTCが「生存」と「確認」の間の中間地帯にある状態が続いています。



出典:Blockhead(BRNデータ・ETFフロー・含み損アドレス・4/13)、bitcoinethereumnews(Glassnode分析・確認ギャップ・4/12)、Cointribune(週次ETF$7.89億・BlackRock優位)
ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
本日のマクロ環境における最大の新情報は、トランプ大統領によるホルムズ海峡海軍封鎖宣言です。CoinDesk の4月12日午後2時16分(東部時間)の報道によると、トランプ大統領はTruth Socialへの投稿でこの決定を発表し、WTI原油先物はHyperliquidで7%急騰、Brent原油も6%上昇(WTI出来高15.3億ドルと第3位の取引量を記録)しました。これは4月10日のCPI発表直後にビットコイン(BTC)が上昇した際に「エネルギー主導の一時的インフレは問題なし」という楽観論を吹き飛ばす材料となっています。
CoinDesk の同記事が引用したIEAのFatih Birol代表の警告は深刻です。「IEAの緊急備蓄放出はホルムズ閉鎖による4.5〜500万バレル/日の供給不足を補ってきたが、その緊急放出が限界に近づいており、もし解消されなければ今後数週間で不足量は1,000〜1,100万バレル/日に拡大しうる。これは現代の石油市場で前例のない供給ショックになる」と。IEA緊急備蓄の期限は4月19日前後に迫っており、海軍封鎖宣言はこのタイムラインをさらに複雑にしています。
来週のマクロ最重要イベントとしては4月15日(火曜日)の生産者物価指数(PPI)発表が挙げられます。Blockheadの分析によると「PPIは今週のFedスピーカー発言とともに、政策がさらに引き締まる可能性を占う指標となる」とされています。また4月28〜29日のFOMC(Powell最後の会合)に向けた利下げ観測は、本日の原油7%急騰によってさらに後退する可能性があります。Coinstack分析が以前から指摘していた「FedはBrent原油90ドル以上定着なら利下げシグナルを出せない」という条件が、今もって達成されていない状況が続いています。



出典:CoinDesk(海軍封鎖宣言・原油7%急騰・IEA備蓄警告)、Blockhead(PPI・Fed・ETFフロー・マクロ分析)、CoinDesk(海軍封鎖後のBTC下落・4/12)
ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
地政学的な逆風とは対照的に、本日から始まる週は規制面での重要イベントが集中しています。4月13日(月曜日)に米上院が復会し、CLARITY法の銀行委員会マークアップが4月後半に予定されています。4月16日(木曜日)にはSECによるCLARITY法公開円卓会議とKevin Warsh新Fed議長指名公聴会が同日開催される予定です。Coingapeが4月13日に報じた最新情報によると「財務長官Scott Bessent氏が議会にCrypto市場構造法案の可決を要請した」とあり、行政側からの法案推進シグナルが加速していることが示されています。
ビットコイン(BTC)固有のファンダメンタルズとして、Airdrop Alertが伝えた興味深い動向があります。イランが今回の停戦期間中にタンカーのホルムズ通行料として「1バレルあたり1ドル(満載スーパータンカーで約200万ドル)をBTC・USDT・中国元で支払い可能」とした件です。The Block(4月9日)がFT報道として確認したこのニュースは「ビットコイン(BTC)が制裁下でのドル外決済手段として国家レベルで採用された」という歴史的な意味を持ちます。今回トランプ大統領が海軍封鎖を宣言したことで通行料支払い機会は消滅しましたが、「国家がBTCを決済手段に採用しようとした前例」がイラン紛争の文脈で残ることになります。
CoinDesk の4月12日付の最新分析「Bitcoin analysts flag triggers for a massive surge to $88,000 even as war risks linger」は、本日の環境下でも強気シナリオを提示しています。同記事はETFフロー・コアインフレの軟化・ビットコイン(BTC)の72,000〜80,000ドル間の薄い供給帯という3要素が揃っていることを指摘し、「戦争リスクが燻り続ける中でも、新たな触媒(停戦恒久化・CLARITY法成立等)があれば88,000ドルへの急騰が起こりうる」とまとめています。



出典:CoinDesk($88,000トリガー分析・ETFフロー・4/12)、The Block(イランBTC通行料・FT報道)、Coinstack(CLARITY法・SEC円卓会議・Kevin Warsh・FOMCカレンダー)
ビットコイン(BTC)と地政学・国際情勢
本日4月12日の地政学的展開は「三重の打撃」として要約できます。第一打:土曜日夜(米国時間)、JD.Vance副大統領が21時間にわたるイスラマバード交渉の末に合意なく退席したと発表。TradingKeyによるとVance副大統領は「米国とイランの隔たりは依然として大きい」と述べ、イラン側は核プログラムの放棄を拒否、米国側はホルムズ海峡の先行開通を求め双方が最大限の主張を崩さなかったことが明らかになりました。第二打:日曜午前(米国時間)、トランプ大統領がTruth Socialに「米海軍がホルムズ海峡の封鎖を直ちに開始する」と投稿。USS Frank PetersonとUSS Murphyがイランが敷設した機雷の除去のために海峡へ進入したことが確認されました。第三打:Cryptopond(Bitcoin.com)によると、米国はまたイランが「1バレル1ドルの不法な通行料を徴収した」として批判し、「不法な通行料を支払う者は公海上の安全な通過を保証しない」とトランプ大統領が宣言しました。
CoinDesk の4月12日報道によるとトランプ大統領は「合意するかどうかは自分にとって重要ではない(Whether we make a deal or not makes no difference to me)」と発言しており、地域の同盟国の再武装を示唆しています。また独・伊・日・英のNATO加盟国が軍事参加を拒否し、ロシア・中国が4月7日の国連安保理決議(武力によるホルムズ開通を授権する決議)を拒否権行使で否決したことも確認されています。この「多国間封鎖支持の欠如」がホルムズ問題の長期化リスクを高めています。
CoinCentralが4月12日付で整理したシナリオによると、Forbes・Finance Magnatesが分析した「停戦失敗後のBTC」の二項対立は明確です。①外交が第2のルートを見つけた場合:80,000ドルが強気シナリオ、②紛争がエスカレートした場合:65,000〜66,000ドルの再テストがシナリオとして浮上しています。現在のビットコイン(BTC)(71,000〜71,500ドル)はこの二項対立の中間に位置しており、Investing.comの分析が指摘するとおり「多くの地域コンテイジオンリスクは3月の最初の攻撃時に既に織り込み済み」という評価がパニック売りを防いでいます。



出典:CoinDesk(Vance会見・合意なし・BTC−2%・4/12 UTC)、Cryptopond(海軍封鎖詳細・Trump Truth Social・Iran核問題)、CoinCentral(Forbes・Finance Magnatesシナリオ$65K〜$80K)、Investing.com(コンテイジオンリスク織り込み・海軍封鎖後の底堅さ)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
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