ビットコイン(BTC)は米雇用統計の大幅な下振れを受けて$65,300台まで上昇し、8月の高値を更新しました。7月の雇用者数が減少に転じたことで、9月の追加利上げ観測が急速に後退しています。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年8月8日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
本日のビットコイン(BTC)は、$64,850近辺で推移しています。前日の$64,690近辺から約0.2%の上昇で、5営業日続けてのプラスとなりました。
値動きの主役は、8月7日に発表された米雇用統計です。チャートを直接参照したところ、24時間の高値は$65,312で、8月に入ってからの最高値を更新しました。
7月の非農業部門雇用者数は2万3,000人の減少でした。市場予想が8万人程度の増加だっただけに、方向が逆になったことになります。
7日間では約3.2%の上昇です。7月31日に$63,000を割り込んだ局面から見れば、1週間で明確に水準を切り上げました。
下値では、50日指数平滑移動平均の$64,587を上回った状態を維持しています。前日に「越えた線が支えに変わるか」と記した点は、いまのところ肯定的な形で推移しています。
ただし、本日は土曜日で参加者は限られます。統計の織り込みが本格化するのは、週明けの取引が始まってからとみられます。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



雇用が減り、過去の数字まで下方修正されたという報告を受けて価格が上がった事実を、素直に喜んでよいものでしょうか。
上昇の理由は明快です。労働市場の弱さが追加利上げの可能性を消し、資金調達の環境が緩むという読みが働きました。金利が下がれば、利息を生まない資産の相対的な不利は薄れます。
価格動向のセクションでは、更新した8月の高値と、支えに変わりつつある移動平均を整理します。
オンチェーンデータのセクションでは、採掘企業が資産を動かしている動きを取り上げます。
マクロ環境との連動のセクションでは、統計の中身と、市場が織り込みを変えた経緯を詳しく見ていきます。
景気の悪化が続けば、いずれ企業収益や投資余力そのものが細ります。金融緩和への期待と景気後退への懸念は、どこかで綱引きになります。今回の上昇がどちらの側に立っているのかは、意識しておく価値があります。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月8日午後2時ごろ(JST)のデータでは、ビットコイン(BTC)は$64,850近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね1,030万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の高値は$65,312、安値は$64,124でした。統計の発表直後に高値を付け、その後は$64,000台後半で落ち着いています。
24時間の出来高は約211億ドルで、前日の約205億ドルから小幅に増加しました。時価総額は約1兆3,000億ドルとなり、暗号資産全体に占める比率は約57%です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月8日) | 約$64,850 | 約1,030万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $64,690近辺から約+0.2% | 5営業日続けてのプラス |
| 24時間高値 | $65,312 | 8月に入ってからの最高値 |
| 24時間安値 | $64,124 | 統計発表前の水準 |
| 7日間変動率 | 約+3.2% | 週間で明確にプラス |
| 上値抵抗 | $65,500、次に$67,000 | 後者は100日指数平滑移動平均の手前 |
| 下値サポート | $64,587、次に$63,657 | 前者は50日、後者は200週の移動平均 |
| 50日指数平滑移動平均 | $64,587 | 上回った状態を維持 |
| 200週移動平均 | 約$63,657 | 中期の下値目安 |
| 24時間出来高 | 約211億ドル | 前日から小幅に増加 |
| 時価総額 | 約$1.30兆 | 前日の約$1.298兆から増加 |
| 市場全体に占める比率 | 約57% | 前日から横ばい |
| 流通供給量 | 約2,007万BTC | 上限2,100万BTCの約95.6% |
| 史上最高値(参考) | $126,198 | 2025年10月6日に記録 |
上値では$65,500が最初の関門です。ここを越えれば、7月に何度もはね返された$67,000台までは目立った抵抗が薄くなります。
下値では、50日指数平滑移動平均の$64,587が最初の防衛線です。この水準を割り込むと、200週移動平均の$63,657が次の目安になります。



ビットコイン(BTC)のオンチェーンデータ
統計を挟んだ局面で、採掘企業の動きに注目が集まりました。CoinDeskによると、MARA Holdingsが200BTC、約1,286万ドル相当をNYDIGへ送金し、Riot Platformsも381BTC、約2,451万ドル相当を同社へ移しています。
採掘企業から外部へ資産が動く場合、売却の準備とみられることが一般的です。CoinDeskは、ただしNYDIGが保管や融資も手がけているため、保管のまま置かれる可能性や別の目的である可能性もあると指摘しています。
採掘事業の採算は厳しい状況が続いています。8月1日には採掘難易度が前年比で低下したことが確認されており、計算能力あたりの想定収益も低水準にとどまります。運転資金を確保するための売却が出やすい環境です。
一方、供給の構造は変わりません。ネットワークのデータを直接参照したところ、流通供給量は約2,007万BTCで、上限2,100万BTCの約95.6%に達しています。1ブロックあたりの報酬は3.125BTCです。
市場全体に占める比率は約57%でした。7月末以降、資金がビットコイン(BTC)へ集まる傾向が続いており、統計を受けた上昇局面でもその構図は維持されています。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| 採掘企業の送金(1社目) | 200BTC | 時価で約1,286万ドル相当 |
| 採掘企業の送金(2社目) | 381BTC | 時価で約2,451万ドル相当 |
| 送金先 | 保管・融資を手がける事業者 | 売却準備とは断定できず |
| 1ブロックあたりの報酬 | 3.125BTC | 新規供給は年々減少 |
| 流通供給量 | 約2,007万BTC | 上限2,100万BTCの約95.6% |
| 市場全体に占める比率 | 約57% | 資金の集中傾向が継続 |
| 24時間出来高 | 約211億ドル | 前日から小幅に増加 |



ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
8月7日の米雇用統計は、市場の想定を大きく裏切る内容でした。The Blockによると、7月の非農業部門雇用者数は2万3,000人の減少となり、8万人程度の増加という予想から大きく外れました。
過去分の修正も重い内容です。The Blockによると、6月分は5万7,000人増から2万人増へ下方修正されました。5月分も12万9,000人増から6万3,000人増へ引き下げられ、両月合わせて10万3,000人分が消えた計算になります。
一方、失業率は4.2%から4.1%へ低下しました。平均時給は前月比0.1%の上昇にとどまり、予想の0.3%を下回っています。賃金の伸びが鈍いことは、インフレ圧力の後退を示す材料です。
市場の織り込みは一変しました。CoinDeskによると、発表前の時点で9月の利上げ確率は55%と見込まれていました。Capital.comのRodda氏は「これは非常に大きな驚きで、9月の利上げは完全に消える可能性があります」と述べています。
反応は素直でした。The Blockによると、ビットコイン(BTC)は$65,000を超え、当日は約2%高となりました。株式市場でもS&P500種株価指数が0.5%高で寄り付き、ナスダック総合株価指数は1%超上昇しています。
7月29日のFOMCでは3人の地区連銀総裁が利上げを主張して反対票を投じていました。今回の統計は、その主張の根拠を弱める内容です。9月15日から16日の会合に向けて、市場の見方は据え置き寄りに傾いたとみられます。



出典:The Block(雇用統計の内容と市場の反応)、CoinDesk(雇用統計前の織り込みと採掘企業の資産移動)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
ビットコイン・イーサリアム・XRPをはじめとする主要銘柄の相場レポートを毎日更新。価格動向・オンチェーンデータ・マクロ環境・ファンダメンタルズを多角的に分析してお届け。読者が「自分で判断できる力」を養えることを第一に、中立・正確な情報発信。
法人概要
会社ミッション:「お金の情報格差を解消する。」
| 社名 | 株式会社NET MONEY(NET MONEY Co.,Ltd.) |
|---|---|
| 設立 | 2024年11月13日 |
| 代表取締役 | 竹原 壮起 |
| 住所 | 〒140-0002 東京都品川区東品川2丁目3番12号 Tennozu Bay Tower 22階 |
株式会社ZUU グループ会社一覧
ZUU Singapore
株式会社ZUUM-A
株式会社COOL
<加入団体>
第二種金融商品取引業協会
日本投資顧問業協会
<登録番号>
第二種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第 2229 号
株式会社COOL SERVICE
<加入団体>
日本貸金業協会 会員 第005946号
<登録番号>
東京都知事(3)第31603号
株式会社Unicorn(第一種少額電子募集取扱業者)
<加入団体>
日本証券業協会
<登録番号>
第一種少額電子募集取扱業者 関東財務局長(金商)第3110号
株式会社ZUU Wealth Management
(※2023年1月31日に株式会社AWZから商号変更)
<登録番号>
金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第923号
ZUU Funders株式会社
株式会社ZUU IFA
株式会社経済界
株式会社NET MONEY