ビットコイン(BTC)は$63,300近辺まで戻し、200週移動平均に並ぶ水準まで回復しました。一方でハードウェアウォレットの流出被害は約8,860万ドルまで拡大し、保有者が資産を取引所へ戻すという異例の動きが確認されています。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年8月3日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
本日のビットコイン(BTC)は、$63,300近辺で推移しています。前日の$62,800近辺から水準を切り上げ、24時間では約1%の上昇となりました。
チャートを直接参照したところ、24時間の高値は$63,528、安値は$62,475でした。値幅は約$1,053で、前日の膠着状態からはやや広がっています。
注目したいのは、現在値が200週移動平均の$63,300とほぼ重なっている点です。7月31日に下抜けたこの水準へ、3営業日ぶりに戻ってきたことになります。
24時間の出来高は約153.7億ドルで、前日から約10.3%増加しました。週末に半減した商いが、月曜日のアジア時間に入って戻り始めています。
ただし、7日間では約2.2%安のままです。8月の初日としては小反発ですが、週間の下落基調を打ち消すには至っていません。
本日から本格的な取引週が始まります。今週は米雇用統計の発表を控えており、それまでは200週移動平均を挟んだ攻防が続くとみられます。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



取引所から資産を引き揚げて自分で管理することが正解とされてきた常識が、この数日で揺らいでいることをどう受け止めればよいでしょうか。
2022年の取引所破綻のあと、多くの保有者が資産を自己管理へ移しました。ところが今回は、ハードウェアウォレットの不具合をきっかけに、資金が取引所へ戻るという逆の動きが起きています。
価格動向のセクションでは、200週移動平均へ戻った現在値と、今週の攻防ラインを整理します。
オンチェーンデータのセクションでは、取引所への流入が2022年以来の規模に達したという数字を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、規制当局の判断が保留された派生商品の件と、業界内から出ている安全対策の呼びかけに触れます。
保管方法の選択は、価格とは別の次元の判断です。ただ、その判断が短期間に大きく傾くと、需給にも影響が及びます。数字の背後にある行動の変化を確認しておく価値のある局面です。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月3日午後2時ごろ(JST)のデータでは、ビットコイン(BTC)は$63,300近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね1,010万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の高値は$63,528、安値は$62,475でした。安値は前日の水準を維持しており、$62,000台前半で下値が固まりつつあります。
24時間の出来高は約153.7億ドルで、前日から約10.3%の増加です。時価総額は約1兆2,700億ドルとなり、24時間で約1.45%増えました。暗号資産全体に占める比率は約56.5%です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月3日) | 約$63,300 | 約1,010万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $62,800近辺から約+1% | 週明けに小反発 |
| 24時間高値 | $63,528 | 200週移動平均を一時上回る |
| 24時間安値 | $62,475 | 前日の下値圏を維持 |
| 24時間の値幅 | 約$1,053 | 前日の膠着からやや拡大 |
| 7日間変動率 | 約-2.2% | 週間では下落基調が継続 |
| 上値抵抗 | $63,300、次に$65,000 | 前者は200週移動平均 |
| 下値サポート | $62,475、次に$62,240 | 後者は7日間安値 |
| 200週移動平均 | 約$63,300 | 現在値がちょうど重なる |
| 24時間出来高 | 約153.7億ドル | 前日比約+10.3%と商いが回復 |
| 時価総額 | 約$1.27兆 | 24時間で約+1.45% |
| 市場全体に占める比率 | 約56.5% | 前日から小幅に低下 |
| 史上最高値(参考) | $126,198 | 2025年10月6日に記録 |
7月31日に下抜けた200週移動平均へ、価格がちょうど戻ってきました。この水準を明確に上回れば下落は一時的な調整と整理できますが、再びはね返されると抵抗として定着する可能性があります。
下値では$62,475、その下に7日間安値の$62,240があります。週末に商いが細るなかでも$62,000台前半が維持されたことは、目先の下値としては意味のある事実です。



ビットコイン(BTC)のオンチェーンデータ
本日のオンチェーンデータには、価格以上に注目すべき変化が出ています。CoinDeskによると、7月31日にビットコイン(BTC)の取引所への純流入が11,163BTCに達しました。多くがBinance、River、Kraken、OKXといった大手へ向かっています。
きっかけは、ハードウェアウォレットColdcardの脆弱性です。CoinDeskによると、Galaxy Researchは3度の攻撃で合計1,367.05BTC、約8,860万ドル相当が4,585のアドレスから抜き取られたと報告しました。第3波だけで207.73BTCが1,912のアドレスから流出しています。
この事件を受け、保有者が自己管理を一時的に諦める動きが広がりました。CoinDeskによると、CryptoQuantの集計では、7月31日の10BTC未満の取引所預け入れは7,300BTCと2月6日以来の高水準に達しています。
小口の動きはさらに顕著です。1BTC未満の送金の合計は7月31日に39,600BTCとなり、2022年11月16日の39,900BTCに迫りました。取引所が破綻した翌日以来の規模ということになります。
アクティブアドレス数も急増しました。7月30日の64万5,000から7月31日には約100万へと跳ね上がり、2024年12月10日以来の高水準です。CryptoQuantのモレノ氏は「事件のあと、人々は細心の注意を払って資産を移したようです」と述べています。
注目すべきは、この流れが2022年とは正反対だという点です。当時は取引所の信用不安から資産が自己管理へ移りましたが、今回は自己管理の不安から資産が取引所へ戻っています。取引所が保有するビットコイン(BTC)の合計は、事件前の2,703,837BTCから2,715,000BTCへ増加しました。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| 取引所への純流入(7月31日) | 11,163BTC | 大手取引所へ集中 |
| 10BTC未満の取引所預け入れ | 7,300BTC | 2月6日以来の高水準 |
| 1BTC未満の送金合計 | 39,600BTC | 2022年11月16日以来の規模 |
| アクティブアドレス数 | 約100万 | 前日の64万5,000から急増 |
| 取引所の保有合計 | 2,715,000BTC | 事件前は2,703,837BTC |
| 流出被害の合計 | 1,367.05BTC(約8,860万ドル) | 4,585アドレスが対象 |
| 第3波の被害 | 207.73BTC | 1,912アドレスから流出 |
| 攻撃者保有分の未使用率 | 100% | 換金されれば売り圧力に |



出典:CoinDesk(取引所への資金流入とアドレス数)、CoinDesk(流出被害の規模)
ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
規制の面では、派生商品をめぐる管轄争いが表面化しました。CoinDeskによると、米証券取引委員会(SEC)は、Nasdaqが上場を予定していた現金決済型のビットコイン指数オプションの承認を凍結し、再検討に入りました。
The Blockによると、SECは7月29日付の命令でCME Groupによる再審査の申し立てを認め、審議が終わるまで承認の効力を停止しています。CMEは、ビットコイン(BTC)は商品であるため、その価値に連動するオプションは米商品先物取引委員会(CFTC)の専属管轄に属すると主張しました。
賛否の意見書は8月24日まで受け付けられます。この判断は、証券取引所が商品に直接連動する派生商品を扱えるかという、より広い論点に関わってきます。
業界内では、保管方法をめぐる議論も起きています。CoinDeskによると、Binance創業者のCZ氏は今回の流出事件を受け、ウォレットを分散させるべきだと呼びかけました。
法人保有の側にも動きがありました。CoinDeskによると、Strategyは優先株STRCの配当を年12%に据え置きました。7月30日に82億ドルの純損失を計上したあとも、資金調達の条件は維持されている形です。



出典:CoinDesk(オプション承認の凍結)、The Block(管轄をめぐる申し立ての詳細)、CoinDesk(ウォレット分散の呼びかけ)、CoinDesk(Strategyの優先株配当)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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