4月20日(月曜日)のビットコイン(BTC)は、週末のイランによる米イラン交渉拒否と米海軍のイラン船舶拿捕を受けて、74,000ドル台での攻防となっています。ただし、原油や欧州株と比べてBTCの下げ幅は限定的で、「地政学ショック吸収役」としての性質が注目される週明けとなりました。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年4月20日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
本日のビットコイン(BTC)は、74,335ドル付近で推移しています。週末にかけてイランが米国との2回目の交渉を拒否し、さらに米海軍がイラン籍船を拿捕したと伝えられたことで、リスクオフ材料が重なる形となりました。
注目すべきは、BTCの下げ幅が24時間で約-1.6%にとどまり、Brent原油の+5.7%急騰、欧州株価指数の-1.2%下落と比較して、相対的に底堅い推移を見せている点です。過去数回の「イランショック」のたびに、BTCの売り幅は徐々に小さくなってきており、地政学リスクをある程度織り込み済みの様相を示しています。
一方で、週次ベースでは依然として+4.8%のプラスを維持しており、先週1週間の急騰分の大半を保持しています。73,000〜74,000ドルが当面のサポートラインとして機能するかが、今週最大の焦点となります。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



このように考えられるのではないでしょうか。
本日の相場を読み解くうえで意識したい軸は、「地政学リスクに対するBTCの耐性が回を追うごとに高まっている」という点と、「DeFi市場の大規模エクスプロイトによる連鎖的なTVL減少」という2つの要素です。
後述の価格動向セクションでは、74,000ドル近辺の攻防と、73,000ドル・76,000ドルという両サイドの重要レベルを具体的な数値で確認していきます。オンチェーン項では、先週ピークを迎えたETF流入の持続性と、Kelp DAO事件によるDeFiセクターへの影響を整理します。
マクロ項では原油急反発・米株再開のインパクト、ファンダメンタルズ項では週次約10億ドルに達したBTC ETF流入と伝統金融勢の継続参入をお伝えします。最後に地政学項で、4月22日の停戦期限を前に重要となるポイントを整理します。
読者の皆さまには、目先のヘッドラインに過度に反応するのではなく、「BTCが地政学リスクをどう消化しているか」という構造的な視点を持っていただければと思います。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(2026年4月20日) | 約74,335ドル(約1,134万円) | 74,000ドルで踏ん張る局面 |
| 前日比 | -1.6%(24時間) | 原油・株より下げ幅は限定的 |
| 週次騰落率 | +4.8% | 先週の急騰分の多くを保持 |
| 週間高値 | 約78,348ドル | 4/17記録、2/4以来の高値 |
| 週末安値 | 約73,753ドル | 4/19に記録 |
| 直近30日レンジ | 約67,000〜78,348ドル | 値幅は約1.1万ドル |
| 上値抵抗 | 76,000〜78,000ドル | 前週に突破するも戻り売りが活発 |
| 次の抵抗 | 94,000ドル | 年初来始値、大きな節目 |
| 下値サポート | 73,000〜74,000ドル | 破ると70,500ドル試しの可能性 |
| 50日移動平均 | 約71,700ドル | 上抜け維持 |
| 200日移動平均 | 約87,519ドル | 長期線は依然として上値 |
| BTCドミナンス | 約57.3% | BTC優位の構造続く |
| 時価総額 | 約1.49兆ドル | 前日比で微減 |
| 史上最高値 | 約126,198ドル | 2025年10月6日、現在-41% |
2026年4月20日時点のデータでは、BTC/USDは74,335ドル付近で推移していました。4月19日には一時73,753ドルまで下落しましたが、その後74,000ドル台を回復し、そのまま週明けを迎えています。
日本円換算では、2026年4月20日時点で約1,134万円付近となっており、先週末の約1,173万円から約40万円の下押しです。
テクニカル面では、50日移動平均線(71,700ドル)を上抜けた状態を維持しており、日足構造は依然として強気寄りです。ただし、4月17日につけた高値78,348ドルから78,000ドル圏の上値抵抗を再度試すには、新たな上昇材料が必要となる状況です。
CoinDeskは、「73,000ドルを下抜けると、BTCの地政学耐性ストーリーが崩れる」と指摘しており、本日の74,000ドル前後のサポートが市場心理の試金石となっています。



出典:CoinDesk
ビットコイン(BTC)のオンチェーンデータ
この週末のオンチェーンデータは、「BTC ETF流入の強さ」と「DeFi市場の動揺」という対照的な2つのトレンドを示しています。先週のBTC ETF週次流入は約9.96億ドルと、2026年1月以来の最大規模を記録しました。4月17日単日では約6.64億ドルが流入し、BlackRock IBIT単体で約2.84億ドルを占めています。
一方で、Kelp DAOのLayerZeroブリッジから流出した約116,500 rsETH(約2.92億ドル相当)の影響で、DeFi全体のTVLは48時間で約132.1億ドル減少しました。Aaveからは88.45億ドルの預金が引き出されたと報じられています。
| 指標 | 数値 | 前日比・補足 |
|---|---|---|
| BTC ETF週次流入(〜4/17) | 約9.96億ドル | 2026年1月以来の最大規模 |
| 4/17単日ETF流入 | 約6.64億ドル | 4日連続の純流入 |
| BlackRock IBIT単日購入(4/17) | 約2.84億ドル | 8営業日連続でBTC購入 |
| 累計BTC ETF純流入 | 約560億ドル超 | 長期的な機関需要の土台 |
| DeFi TVL減少(48時間) | -132.1億ドル | Kelp DAO事件の波及 |
| Aave預金流出 | -84.5億ドル | 48時間で大規模なリスクオフ |
CoinDeskは、Kelp DAO事件について「LayerZeroが攻撃を北朝鮮Lazarus Groupによるものと特定し、Kelpの複数バリデータ推奨を無視した設定が原因」と報じました。DeFi市場全体のセキュリティ認識を揺さぶる事件ですが、BTC自体は直接の影響を受けていません。
むしろ、Kelp事件で不安が高まるDeFi市場から資金がBTCなど「よりシンプルで堅牢な資産」にシフトする可能性も指摘されています。



出典:Blockonomi
ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
マクロ環境は、米株市場の月曜再開を前に大きな変化を見せています。イラン軍のホルムズ海峡再支配と交渉拒否を受け、Brent原油は4月20日朝時点で+5.7%急反発し94ドル台を回復。WTI原油も90ドル近辺まで戻しています。
米株先物は、欧州株価指数が-1.2%下落するなか、やや弱含みで推移しており、月曜寄り付きでのS&P500・ナスダックの反応が注目されます。先週17日に過去最高値7,143ポイントを更新したS&P500ですが、地政学ヘッドラインへの反応次第で再びボラティリティが高まる可能性があります。
金利面では、米10年債利回りは4.24%付近を維持しており、ハト派期待は継続しています。4月29日のFOMCまでの9日間で、FRBのコミュニケーション次第では利下げ期待がBTC支援材料となる可能性が残っています。



出典:CoinDesk
ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
BTCのファンダメンタル面では、地政学的な動揺にも関わらず、機関投資家マネーの基調は堅調です。Blockonomiによると、4月11〜18日の1週間でBTC ETFは約9.96億ドルの純流入を記録し、2026年1月以来の最大規模を達成しました。
4月17日単日では6.64億ドルの流入となり、4日連続のプラス流入となっています。BlackRockのIBITは8営業日連続でBTCを購入し、累計1.34億ドル超を積み増しました。
伝統金融勢では、Morgan Stanleyの低手数料BTC ETF「MSBT」がローンチから6営業日でAUM1.2億ドル超に到達。Goldman SachsもBitcoin ETFの書類提出を行い、Charles Schwabは2026年内のスポット仮想通貨取引導入を発表しています。
企業勢では、Strategy(旧MicroStrategy)が優先株STRCの配当を隔月化することで、継続的なBTC購入資金を確保する仕組みを整備しました。また、香港ではHSBCとStandard Charteredが主要ステーブルコイン発行ライセンスを取得し、アジアにおける規制フレームワーク整備が着実に進んでいます。



出典:Blockonomi
ビットコイン(BTC)と地政学・国際情勢
本日の相場を動かしている最大の要因は、週末の米イラン交渉の決裂です。イランの国営通信IRNAは、テヘランが提案された2回目の交渉セッションから撤退したと報じました。イラン側は「ワシントンの過剰な要求と一貫性のない立場、および米国によるイラン港湾への海上封鎖継続」を理由として挙げています。
加えて、米海軍は週末にイラン籍船を拿捕しました。トランプ大統領は日曜夜のメッセージで「もう”ナイスガイ”は演じない」と警告し、緊張は新たな段階に入った可能性があります。
Polymarketでは「4月30日までにホルムズ海峡が正常化する確率」が28%まで低下し、当面は部分閉鎖が続くシナリオがベースケースとなっています。一方で、「6月末までの正常化」は81%YESで推移しており、中長期の外交解決期待は残されています。
停戦期限の4月22日までは、パキスタンを仲介役とする協議再開の可能性や、米国の軍事的圧力の強弱がBTC相場の主要な変動要因となりそうです。BTCは過去2カ月の間に、同じような「緊張→緩和→再緊張」のサイクルを複数回経験しており、市場の耐性は以前と比べて確実に高まっています。



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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| 設立 | 2024年11月13日 |
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