4月9日(木曜日)、停戦合意から48時間以内にイランが「3条項が違反された」と主張しホルムズ海峡の通航を再停止したことで、前日に7%超の急騰を記録したイーサリアム(ETH)はCoinMarketCapで本日2,184.45ドル(前日比−2.28%)と反落局面に入っています。翌10日に発表される米CPI(消費者物価指数)と4月10日のパキスタン・イスラマバードでの米・イラン直接協議が、今後の方向性を占う重要な分岐点となっています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年4月9日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)の最大の注目点は、前日(4月8日)に7%超の急騰を演じた後の「ポスト・カタリスト消化」の質です。CoinMarketCapでは2,184.45ドル(前日比−2.28%・24時間出来高201億ドル)、TradingViewでは2,185.3ドル(前日比−0.74%)という数値が本日確認されています。CoinDesk の4月9日午前4時13分(東部時間)レポートでは「ETH fell 2.6% to $2,180」と報じられており、前日の停戦ラリー高値2,273ドルから約4%の反落となっています。
下落幅が限定的に見えるのは、「停戦そのものの崩壊」ではなく「停戦のほころび」という段階にとどまっているためです。イラン国会議長ガリバフ氏が主張した「3条項違反」の詳細は明示されていませんが、背景にはイスラエルによるレバノン攻撃があり、イランは「レバノンは停戦対象外」というイスラエルの主張に反発しています。これによりホルムズ海峡の通航は一時許可から再停止に逆戻りし、ブレント原油は前日の急落から2%反発し97ドル付近に戻っています。
一方でイーサリアム(ETH)固有の重要な動きが続いています。CoinDesk が4月6日に報じたBitmine Immersion Technologiesの保有ETHが4,803,000枚(流通量の3.98%)に達したこと、週次での+5.2%のゲインが維持されていること、そして明日4月10日に発表される3月CPI次第では「利下げ観測の再浮上→リスクオン→ETH再上昇」というシナリオも射程に入っています。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



停戦ほころびによる−2〜3%の下落よりも、明日4月10日に発表される3月CPI(消費者物価指数)の方が今日の相場の潜在的インパクトとして重視されていると読むことができます。CoinMarketCapの価格分析によると「3月CPIが軟調なら2,150ドルへの回復ラリーの可能性がある一方、強い数値なら2,000ドルのサポートテストリスクが生じる」と分析されています。
本稿では価格動向・チャート概況、オンチェーンデータ(ステーキング・ETF)、マクロ環境(CPI・原油・Fed)、ファンダメンタルズ(Bitmine・Glamsterdam・レポ市場)、地政学(停戦ほころびの詳細)の5角度から分析します。短期的には2,150〜2,200ドルが抵抗帯として機能しており、ここを突破・定着できるかが今週の焦点です。一方で週次で+5.2%のゲインを維持していること、BTCの−0.5%に対してETHの−2.6%という下落率の差が「高ベータ資産」としての性質を改めて示しています。停戦が維持されFedの利下げ観測が高まるシナリオでは、ETHはBTCを再びアウトパフォームする可能性があります。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
4月9日時点のデータでは、CoinMarketCapで2,184.45ドル(前日比−2.28%・24時間出来高201.1億ドル・時価総額2,636億ドル)が確認されています。TradingViewではリアルタイム価格2,185.3ドル(−0.74%・出来高201.0億ドル)が表示されており、CoinDesk の4月9日午前4時13分(東部時間)レポートでは2,180ドル(−2.6%)という数値が報告されています。前日4月8日の停戦後高値は2,273ドル(Bloomberg・新高値)でしたので、そこから約4%の反落となっています。円建てでは約338万円前後(1ドル≒155円換算)で推移しているとみられます。
チャート面では、CoinMarketCapの価格分析によると「7日SMAが2,091ドル・30日SMAが2,097ドル」であり、本日価格はこれらを依然として上回っています。SpotedCryptoが指摘するように「2,138〜2,200ドルのレジスタンスクラスター(50 EMA+心理的水準)を明確に上抜けることが短期トレンド反転のシグナル」であり、本日はその水準付近での攻防が続いています。下方サポートとしては2,050〜2,000ドルが最重要の防衛ラインで、ここを守れるかどうかがビアリッシュシナリオ(2,000ドル割れ→1,800ドルテスト)の発動を防ぐ鍵となります。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(4/9) | 約338万円(約$2,180〜$2,185) | 停戦ほころびで前日比−2.3〜2.6% |
| 4/8 高値(停戦後) | $2,273(Bloomberg) | 3月18日以来の3週間ぶり高値 |
| 週次リターン(4/9時点) | +5.2%(CoinDesk)/ +1.62%(TradingView週次) | 週次では依然プラス維持 |
| 24時間出来高 | 約$201億(前日の$263億から縮小) | 消化局面で出来高減少(CoinMarketCap) |
| 主要上値抵抗 | $2,138〜$2,200 / $2,290 / $2,300 | 50 EMA+心理水準クラスター(CMC分析) |
| 50日SMA | 約$2,127〜$2,138 | 4/8に突破・本日は付近で推移 |
| 主要下値サポート | $2,050〜$2,000 / $1,955 | 割れると$1,800〜$1,900テストリスク |
| 時価総額 | 約$2,636億 | 時価総額ランキング2位(CoinMarketCap) |
| 史上最高値 | $4,951〜$4,953.73 | 2025年8月24日(現在価格から約56%下方) |



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
CoinDesk の4月6日報道によると、Bitmine Immersion Technologies(BMNR)はETH保有量が4,803,000枚(時価約102億ドル)に達し、流通量の3.98%を占めるまでになりました。同社はMavan Staking Networkを通じて3,330,000 ETHをステーキングし(時価約71億ドル)、年換算1億9,600万ドルの利回りを得ています。CEOのTom Lee氏は「ETHは戦時においてS&P500を11.3%、金を18.4%アウトパフォームしており、戦時における価値保全資産だ」と述べており、Binanceリサーチ4月レポートのデータを裏付けています。
| 指標 | 数値(4月9日周辺) | 備考 |
|---|---|---|
| ステーキング総量 | 約3,870〜3,880万ETH(約31〜32%) | 流通量の約32%がロック(CoinGecko・SpotedCrypto) |
| Bitmine ETH保有量 | 4,803,000 ETH(流通量の3.98%) | 2026年最大の機関保有量(CoinDesk 4/6) |
| Bitmine ステーキング収益 | 年換算$1億9,600万(APR約2.78%) | Mavan Network・全額ステーキング時$2.82億まで拡大予定 |
| ETH先物OI | 約$321億(4/8 CoinGabbar) | 停戦後の急騰で増加・高レバレッジ環境継続 |
| 取引所ETH残高 | 多年来低水準継続(約1,490万ETH前後) | 売り圧力の構造的低下が続く |
| WEEX清算クラスター(上方) | $2,145突破で$4.98億・$2,198突破で$8.02億 | 短期の強制清算トリガー水準(WEEX 4/8) |
| WEEX清算クラスター(下方) | $1,955割れで$6.30億のロング清算リスク | 逆方向の清算カスケードリスク(WEEX 4/8) |
| 週次RSI | 30付近(サイクル底値圏) | 2022年低値と同水準・過去は91〜127%のラリーに先行(SpotedCrypto) |
SpotedCryptoが強調する重要なオンチェーンシグナルは、週次RSIが30付近という水準です。これは2022年のFTX崩壊後の底値と同水準であり、その後91〜127%のラリーが発生した先例があります。さらに1億2,000万ドルのETF流入と多年来低水準の取引所残高がRSIシグナルを補強しています。ただし、歴史的なパターンはあくまでも参考情報であり、停戦崩壊リスクや原油高騰リスクがこの構造を破壊する可能性は依然として残っています。



出典:CoinDesk(Bitmine ETH保有・ステーキング収益)、SpotedCrypto(週次RSI・オンチェーン底値シグナル)、WEEX(清算クラスター分析)
イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)の−2〜3%という下落は、「ホルムズ海峡再停止→ブレント原油2%反発→リスクオフ」という連鎖のETH版です。CoinDesk は「ビットコインの次の大きな動きは原油次第であり、今は完全なコイン投げの状態」と分析しており、ETHも同様の「原油連動」局面が続いています。ブレント原油が97ドルで推移し続ける限り「インフレ高止まり→Fed利下げ困難」というシナリオが続くため、ETHへの本格的な機関資金流入は制約されます。
最も注目されるマクロ材料は明日4月10日(金曜日)発表の3月CPI(消費者物価指数)です。CoinMarketCapの価格分析が明確に示すとおり、「ソフトなCPI(前月比0.2%以下)なら2,150ドルへのラリー・ホットなCPI(前月比0.4%以上)なら2,000ドルサポートテスト」という二項対立が市場の焦点です。Bitfinexブログが分析した「原油15〜16%の下落が定着すれば利下げ観測が前進しETHは8万ドルBTC到達時に連動上昇するシナリオ」は、まさにCPIの結果次第で現実味が変わります。
FRBのFOMC議事録(4月8日公表)では一部の当局者が年内利下げに言及しており、この「利下げ可能性」という種火は残っています。もし3月CPIが予想を下回れば、その種火が再点火し4月28〜29日のFOMCに向けた利下げ期待が高まる展開が考えられます。Fundstratの Tom Lee氏(Bitmine CEOも兼任)がCoinGeckoで「ETHはイラン紛争勃発以来2番目に優れたパフォーマンス資産」と評価したのも、こうした構造的な金融政策感応度を踏まえたものです。



出典:CoinDesk(停戦ほころびと市場反応・4/9)、CoinMarketCap(CPI連動価格分析)、Bitfinex Blog(油価・Fed利下げ・BTCシナリオ)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
本日のファンダメンタルズ面では、引き続きBitmine Immersion Technologies(BMNR)の動向が最大の注目ポイントです。CoinDesk によると同社は4月6日にNYSE AmericanからNYSEへ株式上場を移転しており、「ETHは戦時の価値保全資産」というナラティブを機関投資家へ積極的に発信しています。同社の年換算ステーキング収益1億9,600万ドルという実績は、ETHが「価格上昇だけでなく利回りも生む資産」であることを具体的な数字で示しています。
開発面では6月目標のGlamsterdamアップグレードへのカウントダウンが続いています。Phemexの詳細分析によるとDevnet-4でのEIP-7732(Enshrined Proposer-Builder Separation)・EIP-7928(Block-Level Access Lists)のテストが完了し現在Devnet-5への移行段階にあります。Glamsterdamはガス手数料78.6%削減・処理速度10,000TPS・ガスリミット3倍超(6,000万→2億)という目標を持ち、「The Merge以来最大のアップグレード」と評されています。OpenPRが伝える最新分析では「Glamsterdamが予定通り6月に実施されれば、ETHの2,800ドル再試験シナリオが現実味を帯びる」とされています。
SEC ETFステーキング承認の期限も4月中に設定されており、BlackRockがすでに申請済みです。承認されれば既存スポットETH ETFの収益性が大幅に改善し、ETFからのETHへの流入が加速する可能性があります。また4月16日にはSECがCLARITY法に関する公開円卓会議を開催予定で、ETH・XRP・BTCを含む主要銘柄の規制フレームワーク明確化が進む見通しです。



出典:CoinDesk(Bitmine NYSE上場・Tom Lee発言)、OpenPR(Glamsterdam・ファンダメンタルズ総合)、Phemex(Glamsterdamアップグレード詳細)
イーサリアム(ETH)と地政学・国際情勢
本日のイーサリアム(ETH)下落を引き起こした直接の地政学的要因は、CoinDesk (4月9日午前4時13分東部時間)が伝えたイラン国会議長ガリバフ氏の「3条項違反」発言です。具体的な条項の詳細は明示されませんでしたが、背景にはイスラエルのレバノン空爆があり、イランは「この地域は停戦対象外」というイスラエルの主張を拒絶し、ホルムズ海峡での通航を一時的に再停止しました。Brent原油は水曜日の急落(−15%、92ドル)から2%反発し97ドル付近へ戻っています。
QCP Capitalのレポートは「これは一時停止であり、持続的な解決策ではない。停戦はイランがホルムズを今後数週間どう管理するかに条件付きだ」と冷静に評価しています。一方でCoinCentral によるとパキスタン首相は4月10日(金曜日)にイスラマバードでの米・イラン直接協議開催を確認しており、外交チャンネルそのものは維持されています。ETH固有の視点では、Binanceリサーチが4月6日に発表したレポートが「ETH紛争32日間でS&P500比+11.3%・金比+18.4%のアウトパフォーム」を記録したと指摘しており、仮に停戦が恒久化した場合のETHのアップサイドはBTCより大きいというパターンが継続しています。
今後の地政学シナリオ別のETH価格見通しについては、Coingabbarの分析を参考にすると、①恒久停戦達成:油価85ドル以下定着→Fed利下げ観測→ETH2,300〜2,800ドルへ回復シナリオ、②停戦ほころびが続くが崩壊しない:現状維持で2,150〜2,250ドルのレンジ継続、③停戦完全崩壊:油価115ドル以上急反発→インフレ→ETH2,009ドル以下のサポートテスト、という3段階のシナリオが想定されます。



出典:CoinDesk(停戦ほころびと市場反応・4/9)、Coingabbar(ETHシナリオ別分析)、Bitcoin Ethereum News(Binanceリサーチ地政学分析)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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|---|---|
| 設立 | 2024年11月13日 |
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(※2023年1月31日に株式会社AWZから商号変更)
<登録番号>
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