4月8日(水曜日)、米・イランの「2週間停戦合意」を受けてイーサリアム(ETH)はビットコイン(BTC)を上回る7%超の急騰を記録し、Bloombergが報じた高値は2,273ドルに達しました。6週間にわたって圧縮されてきた弱気センチメントが一気に解放された本日、ETHは特に「高ベータ資産」としての性質を存分に発揮しています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年4月8日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日最大の注目点は、米・イラン停戦合意を受けてイーサリアム(ETH)がビットコイン(BTC)を上回る上昇率を記録したことです。CoinDesk によると日本時間8日午前4時(東部時間4月8日午前4時)時点で2,252.77ドル・24時間出来高123.8億ドルが確認されています。CoinMarketCapでは現在価格2,258.59ドル(前日比+7.00%)・出来高263.1億ドルという数値が示されており、Bloombergはシンガポール時間正午時点での高値を2,273ドル(前日比+7.4%)と報じました。CoinDesk の清算データによると、このETH急騰で1億2,600万ドルのETHショートが清算されており、BTC(2億4,500万ドル)に次ぐ規模のショートスクイーズとなっています。
BTCの上昇率(約+3〜5%)に対しETHが+7%超を記録したことは「高ベータ資産」としての性質を如実に示しています。BinanceリサーチがApril 2026レポートで指摘した「イラン紛争32日間でETHがBTCより大きく動いた(ピーク+22% vs BTC+14%)」という傾向が本日も再現されています。
一方、本日はWEEX Crypto Newsが「ETHが2,145ドルを突破すると累計ショート強制清算は約8億ドル規模に達する可能性がある」と分析しており、高値圏での急激な戻りリスクも意識されています。2,198ドル突破では同清算規模が8億200万ドル、逆に1,955ドルを下回った場合は6億3,000万ドルのロング強制清算が連鎖する「双方向リスク」が現在の市場環境に存在しています。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



停戦合意で6週間分の弱気ポジションが一掃され、ETHが7%超上昇した本日——では「2週間後に恒久停戦が成立した場合、ETHはどこまで行けるのか」という問いが次の焦点になります。
本稿では価格動向・チャート概況、オンチェーン・清算データ、マクロ環境との連動、ファンダメンタルズ(Glamsterdamアップグレード・BlackRock ETHB・チャールズ・シュワブ参入)、地政学の5つの角度からこの問いに迫ります。価格面では2,250〜2,300ドルという「戦時レンジ上値抵抗帯」への到達が最重要チャートイベントです。この水準を明確に実体で上抜ければ、次のCMEギャップ(2,405〜2,665ドル)への道が開けます。
中期的なカタリストとして、6月目標のGlamsterdamアップグレード(ガス手数料78.6%削減・処理速度10,000TPS達成)、BlackRockのETHBステーキングETF(3月12日上場済)、チャールズ・シュワブのETH直接取引参入(2026年上半期中)、SEC ETFステーキング承認の期限(4月中)という複数の構造的追い風が存在します。2週間の停戦期間中にこれらのカタリストが重なることで、停戦を前提とした場合のETHの回復余地はBTC以上に大きいとみられています。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
4月8日時点のチャートデータでは、CoinDesk によると日本時間4月8日午前4時(米東部時間)に2,252.77ドル(24時間出来高123.8億ドル)を記録しました。CoinMarketCapでは同日現在価格2,258.59ドル(前日比+7.00%)・出来高263.1億ドルが確認されています。Bloombergのシンガポール正午時点報告では一時高値2,273ドル(前日比+7.4%)に達しており、DL Newsの早期データでは2,244ドル(+6.45%)という数値も確認されています。前日終値は約2,100〜2,114ドルでしたので、約140〜160ドルの急騰となりました。日本円換算では約35万円前後(1ドル≒155円換算)とみられます。
チャート面では、2月末から続いた戦時レンジ(約2,000〜2,200ドル)の上限への突破試みが本日の焦点です。4月6日に50日移動平均線(約2,127ドル)を奪回し、本日の急騰でその上の200日移動平均線(約2,059〜2,128ドル)も明確に上抜けた形となっています。次の主要抵抗帯は2,300ドルであり、MEXCのデータによると「4月末には2,300ドル」が複数のテクニカルフレームワークで示す第一目標とされています。さらにその上にはCMEギャップ(2,405〜2,665ドル)が控えており、停戦が恒久化した場合の回復余地として意識されています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(4/8) | 約35万円(約$2,252〜$2,273) | 停戦発表後の急騰・前日比+7〜7.4% |
| 24時間高値 | $2,273 | Bloomberg シンガポール正午時点 |
| 4/7 前日終値付近 | 約$2,100〜$2,114 | 停戦前の下圧局面(CoinDesk・CoinMarketCap) |
| 24時間出来高 | 約$124億〜$263億 | 急騰に伴い大幅増(CoinDesk・CMC) |
| 主要上値抵抗 | $2,300 / $2,405〜$2,665(CMEギャップ) | 4月末目標・その後の回復レンジ |
| 50日移動平均線 | 約$2,126〜$2,127 | 4/6奪回・本日も上方維持 |
| 200日移動平均線 | 約$2,059〜$2,128 | 本日の急騰で明確に上抜け |
| 主要下値サポート | $2,145 / $2,000 / $1,955 | $1,955割れで6.3億ドルロング清算リスク(WEEX) |
| 時価総額 | 約$2,726億 | 時価総額ランキング2位(CoinMarketCap) |
| 史上最高値 | $4,953.73 | 2025年8月24日 |



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
CoinDesk (4月8日午前4時25分東部時間)が報じたCoinGlassデータによると、停戦発表後の急騰でETHのショートポジション清算は1億2,600万ドルに達しました。これは全暗号資産の総清算額5億9,500万ドルの約21%を占める規模であり、ビットコイン(BTC)(2億4,500万ドル)に次ぐ第2位です。WEEX Crypto Newsの分析によると、ETHが2,145ドルを突破した時点で主要取引所の累計ショート強制清算は約4億9,800万ドル、さらに2,198ドルを超えると8億200万ドル規模の清算が発生する可能性があると指摘されています。
| 指標 | 数値(4月8日) | 備考 |
|---|---|---|
| ETHショート清算(24時間) | $1億2,600万 | 停戦後急騰・3/4以来の大規模スクイーズ(CoinDesk) |
| 追加ショート清算トリガー | $2,145突破で約$4.98億、$2,198で約$8.02億 | WEEX Crypto News分析(4/8) |
| ロング清算リスク(下振れ時) | $1,955割れで$6.30億 | 逆方向の清算カスケードリスク(WEEX) |
| ステーキング総量 | 約3,880万ETH(約31.8%) | 922,000超アクティブバリデーター |
| バリデーター入場待ち | 約285〜340万ETH | 新規ステーキング需要旺盛を示す |
| デリバティブOI | 640万ETH相当(最高値水準に接近) | 高レバレッジ環境・双方向の急変動リスク(CMC) |
| 取引所ETH残高 | 多年来低水準(約1,490万ETH) | 売り圧力の構造的低下が継続 |
| Ethereum Foundation ステーキング | 7万ETH(約$1.57億)完了 | 4月3日達成・供給圧縮要因として継続 |
デリバティブのオープンインタレスト(OI)が640万ETH相当と2025年高値水準に近づいていることは、現在の市場が高レバレッジ環境にあることを意味します。これは価格が2,200ドル超を維持できれば次々とショートが清算されて上昇が加速するポジティブフィードバックループを生む一方で、万が一停戦が崩れた場合にはロング清算の連鎖が急落を増幅するリスクも内包しています。



出典:CoinDesk(清算データ詳細)、WEEX Crypto News(清算トリガー分析)
イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)の7%超上昇は、停戦によるマクロ環境の劇的な好転を直接反映しています。CoinDesk が伝えるとおり、WTI原油は停戦前の115ドル台から約95ドルへと10%超急落し、Brentも99ドル付近まで低下しました。S&P500先物が+1.9%・Nasdaq先物が+2.2%と大幅反発する中、ETHはこれらリスク資産の中で最も大きな上昇率を記録しており、「高ベータのリスクオン資産」としての性質が本日も確認されています。
Binanceリサーチが4月6日に公表した月次レポートが示した「ETHの地政学的耐性データ」は、本日の局面をより深く理解する上で重要な文脈を提供します。同レポートによるとイラン紛争勃発からの32日間でETHはピーク時+22%を記録し、BTC(ピーク+14%)・S&P500(−8%)・金(−13%)・銀(−22%)をすべて上回りました。このデータは「停戦実現→リスクオン→ETHがBTCを上回るアウトパフォーム」というパターンが機能していることを示しています。
注目すべきは、原油価格の低下がイーサリアム(ETH)にとって特有の追い風となることです。マイニングコストに大きく依存するビットコイン(BTC)と異なり、イーサリアム(ETH)はプルーフ・オブ・ステーク(PoS)移行済みでエネルギーコストの影響が直接的ではありません。ただしインフレ低下→利下げ観測再浮上という連鎖はETHを含む全リスク資産の追い風となります。今週発表予定のCPIデータと4月28〜29日のFOMCに向けたFedの姿勢変化がETHの次の方向性を左右するとみられています。



出典:CoinDesk(原油・株先物データ)、Bitcoin Ethereum News(Binanceリサーチ4月レポート)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
本日の停戦ラリーに加え、イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ面でも重要な動きが続いています。6月目標のGlamsterdamアップグレードは、Phemexの詳細分析によるとガス手数料78.6%削減・ブロックごとのガスリミットを6,000万から2億へ3倍超拡大・処理速度を現在の約1,000TPS相当から最大10,000TPSに引き上げるという「The Merge以来最大の変革」として位置づけられています。このアップグレードが予定通り実施されれば、Uniswapのようなスワップコストが現在の3〜8ドルから1ドル未満に下がり、これまでコスト面でSolanaに流れていた開発者・ユーザーのEthereumへの回帰が期待されています。
機関投資家側でも動きが続いています。BlackRockのステーキングETF「ETHB」が3月12日にNasdaqで上場し、初日に1億5,500万ドルの流入を記録したことはInvesting.comが確認しています。チャールズ・シュワブは2026年上半期中にETH直接取引サービスを開始する予定で、約11.9兆ドルの顧客資産を持つ同社の参入はETH需要の新たな供給源となります。SECが4月中にスポットETHETFへのステーキング機能承認の期限を迎えることも引き続き注目点で、承認されれば現行ETFの収益性が大幅に向上し、機関投資家のETH保有インセンティブが高まります。
さらにUBS・ソシエテ・ジェネラル・フランス銀行による12.5兆ドル規模のレポ市場のEthereum移行(4月6日確認)という長期的な機関需要ドライバーも進行中です。CoinMarketCapのAI分析によると「この運用移行の1%でも達成されれば1,250億ドルがオンチェーンに流れ込む規模」であり、Ethereumがグローバル金融インフラとしての地位を着実に固めていることを示しています。



出典:Phemex(Glamsterdamアップグレード詳細分析)、Investing.com(BlackRock ETHB上場・機関動向)、Coin Turk(レポ市場のオンチェーン移行)
イーサリアム(ETH)と地政学・国際情勢
本日4月8日のイーサリアム(ETH)急騰の直接の引き金は、トランプ大統領が米東部時間4月7日夜8時直前にTruth Socialへ投稿した「2週間の双方向停戦合意」の発表です。TheStreetが報じた停戦宣言の内容によると、トランプ大統領はパキスタン首相・軍参謀長の仲介要請を受けて2週間の爆撃停止を宣言し、条件としてホルムズ海峡の「完全・即時・安全な開放」を求めました。イラン外相アラグチー氏は「攻撃が停止されれば防衛作戦を停止する」と確認し、DL Newsによるとイランは停戦中に油送船がホルムズ海峡を通過できることを認めましたが「技術的制限」と「イラン軍との調整の必要性」という但し書きが付きました。
Binanceリサーチが示したデータは、今回の停戦がETHにとって特に重要な意味を持つことを示しています。紛争32日間でETHはBTCを上回りピーク+22%を記録しており、同レポートは「地政学的正常化、世界貿易の再開、流動性環境の改善」が4月の相場見通しの3大カタリストであると位置づけています。ホルムズ海峡の閉鎖によって世界石油供給の20%が止まっていた状況が改善されれば、インフレ期待低下→Fed利下げ観測再浮上→リスク資産全般への資金流入というポジティブな連鎖がETHにも波及します。
ただしDL Newsが指摘するように、今回の停戦は「ほとんどの争点は合意されたが、2週間で最終合意を確定させる」という条件付きのものです。2週間後の4月21日前後がイーサリアム(ETH)の次の重大な地政学的節目となります。恒久停戦に向けた会談は今週金曜日にパキスタンで始まる予定であり、その進捗が今後のETH価格の上昇余地を左右するとみられています。



出典:DL News(停戦確認・イラン声明)、Bitcoin Ethereum News(Binanceリサーチ地政学分析)、TheStreet(停戦宣言内容)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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| 設立 | 2024年11月13日 |
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<登録番号>
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(※2023年1月31日に株式会社AWZから商号変更)
<登録番号>
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