リップル(XRP)は$1.36近辺まで下落し、ウォーシュ議長の講演を受けて主要銘柄のなかで最も大きな下げ幅となりました。一方、Ripple社のステーブルコインは発行残高が20億ドルを超え、事業面では節目を迎えています。
リップル(XRP) 相場解説(2026年8月29日)
リップル(XRP)の注目ポイント
本日のリップル(XRP)は、$1.36近辺で推移しています。前日の$1.44近辺から約5.6%の下落となりました。
8月28日の講演が、直接のきっかけです。ウォーシュ議長が物価への警戒を崩さない姿勢を示し、金利の低下を見込んだ持ち高が整理されました。
下げ幅は主要銘柄のなかで最大です。同じ期間にビットコイン(BTC)は約3.1%、イーサリアム(ETH)は約3.0%の下落にとどまりました。
デリバティブの偏りが背景にあります。買い建てと売り建ての比率は2.53倍で、資金調達率も買い建てに費用がかかる状態が続いていました。
それでも8月の戻りは大きく残っています。8月11日の$0.99台からは、依然として3割を超える上昇です。
事業面では節目もありました。Ripple社が発行するステーブルコインRLUSDの発行残高が、20億ドルを超えています。
ZUU Web3 竹原リップル(XRP)に関するZUU Web3の見解



同じ講演に対して、この銘柄だけが他の主要銘柄の2倍近い下げ幅となった理由はどこにあるのでしょうか。
8月の上昇局面では、売り建ての強制決済が価格を押し上げました。その後は買い建てが積み上がり、今回はその整理が下げを加速させています。同じ仕組みが、方向を変えて働いた形です。
価格動向のセクションでは、下落した水準と、上下の目安を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、講演の中身と、金利への反応を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、ステーブルコインの節目と、9月の日程に触れます。
値動きの大きさは、この銘柄の性質として理解しておく必要があります。同じ材料でも振れ幅が出やすい点を前提に見ておくのが無難です。
リップル(XRP)の価格動向・チャート概況
2026年8月29日午後2時ごろ(JST)時点で、リップル(XRP)は$1.36近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね217円前後の水準です。
8月28日には$1.46まで上昇したあと、講演を受けて下げました。8月の高値$1.69からは約2割低い水準です。
時価総額は約853億ドルです。史上最高値の$3.65からの下落率は約63%となっています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月29日) | 約$1.36 | 約217円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1.44近辺から約-5.6% | 主要銘柄で最大の下落率 |
| 8月28日の高値 | $1.46 | 講演前に到達 |
| 8月の高値 | 約$1.69 | 8月17日から22日に記録 |
| 8月の安値 | 約$0.99 | 8月11日に記録 |
| 上値抵抗 | $1.40〜$1.42、次に$1.48〜$1.50 | 前者の回復が最初の目安 |
| 下値サポート | $1.34、次に$1.29〜$1.30 | 前者を割ると決済が連鎖する可能性 |
| 買い建てと売り建ての比率 | 2.53倍 | 買い建てに大きく偏った状態 |
| XRP/BTC比率 | 約0.0000174 BTC | 前日の約0.0000179から低下 |
| 時価総額 | 約853億ドル | 前日の約903億ドルから減少 |
| 流通供給量 | 約627億4,000万XRP | 上限1,000億XRPの約63% |
| 完全希薄化後の時価総額 | 約1,360億ドル | 現在との差は約507億ドル |
| 次回の預託解放 | 9月1日 | 供給の純増は続く見通し |
| 史上最高値からの下落率 | 約-63% | 8月19日の約-72.6%から改善 |
| 史上最高値(参考) | $3.65 | 2025年7月17日に記録 |
目先は$1.40から$1.42を回復できるかが最初の目安です。この水準を取り戻せれば、売り圧力が和らいだと判断できます。
下値では$1.34が意識されます。市場では、この水準を明確に割り込むと買い建ての決済が連鎖し、$1.29から$1.30の帯まで下げる可能性が指摘されています。



リップル(XRP)とマクロ環境との連動
8月28日の講演は、引き締め寄りの内容でした。ウォーシュ議長は物価の2%目標について、交渉の余地がない固定された水準だと述べています。
この夏の物価指標への評価も厳しいものでした。消費者物価指数と個人消費支出物価指数がいずれも予想を下回ったことについて、基調が大きく改善したことを示すものではないとしています。
金利は上昇しました。2年物国債の利回りは0.04ポイント上がって4.27%となり、ドルも強含んでいます。暗号資産市場全体の時価総額は2兆6,500億ドルまで減少しました。
この銘柄の下げ幅が最大となったのは、値動きの大きさによるものです。8月の上昇局面で買い建てが積み上がっていたため、金利上昇を受けた売りが増幅されました。
市場との対話についても変化がありました。同議長は、中央銀行が政策の道筋を事前に示すことをやめると明言しています。今後は経済指標そのものへの反応が大きくなる可能性があります。
ただし、この銘柄にとって決定的なのは9月15日の採決です。マクロ要因への感応度は他の銘柄より低い状態が続いており、制度面の日程を分けて確認しておく必要があります。



リップル(XRP)のファンダメンタルズ
事業面では、節目を迎えました。Ripple社が発行するステーブルコインRLUSDの発行残高が、20億ドルを超えています。
この規模は、同社の決済事業が実際に使われていることを示します。ただし、RLUSDの利用が増えてもXRPそのものの需要が同じだけ増えるわけではありません。
台帳上で必要となるXRPは、手数料と口座維持のための最低保有分にとどまります。事業の成長と通貨の価値が直結しない構造は、本シリーズで繰り返し扱ってきた論点です。
上場をめぐる動きもあります。この銘柄を保有する企業が、規制当局への登録手続きを完了しました。9月30日の株主投票を経て、市場での取引が始まる予定です。
制度面では、9月15日の採決が最大の焦点です。暗号資産の市場構造法案について、本会議での審議に進むかどうかが決まります。
ある金融機関は、法案が成立すれば上場商品へ80億ドル規模の資金が流入しうるとの試算を示しています。ただし、これは成立を前提としたものです。成立しなければ、審議は11月の中間選挙以降へ持ち越される可能性があります。



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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| 設立 | 2024年11月13日 |
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