イーサリアム(ETH)は24時間で約18%上昇し、$2,250近辺まで急騰しました。米財務省が長期国債の買い戻しを倍増させると発表したことをきっかけに、暗号資産市場では過去最大規模の売り建て決済が発生しています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月20日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$2,250近辺で推移しています。前日の$1,918近辺から約17%の急騰となりました。
きっかけは、米財務省が長期国債の買い戻し規模を少なくとも2倍の40億ドルへ拡大すると発表したことです。長期金利が急低下し、ドルも約0.8%下落しました。
チャートを直接参照したところ、この24時間で安値$1,905.44から$2,250超まで上昇しています。3週間続いた$1,840から$1,930のレンジを、一気に上抜けた形です。
値動きを増幅させたのは、売り建ての強制決済です。この銘柄だけで約10億2,000万ドル、市場全体では24億9,000万ドルを超え、単日としては過去最大の規模となりました。
7日間の騰落率は約20.7%です。同期間のビットコイン(BTC)を上回っており、久しぶりに明確な優位を示しています。
目先の焦点は、200日指数平滑移動平均が位置する$2,122です。この水準は今年の下落局面を通じて上値を抑えてきました。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



この急騰を引き起こしたのが国債の買い戻しという、イーサリアム(ETH)とは無関係な材料だったという事実を、どう受け止めればよいのでしょうか。
資金調達の環境が緩めば、リスクを取る資産全体に資金が向かいます。この銘柄が最も大きく動いたのは、リスクの度合いが高い順に資金が流れたためとみることもできます。
価格動向のセクションでは、上抜けたレンジと、目前に迫る長期の節目を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、財務省の発表の中身と、金利への影響を取り上げます。
オンチェーンデータのセクションでは、過去最大の売り建て決済と、資金フローの実態に触れます。
外からのきっかけで動いた相場は、そのきっかけが消えれば戻りやすくなります。上昇の中身が持続的な買いによるものかどうかを、数字で確認しておく必要があります。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月20日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$2,250近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね36万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、この24時間の安値は$1,905.44でした。そこから$2,250超まで、約18%の上昇です。
時価総額は約2,735億ドルで、市場全体に占める比率は約11.1%へ上昇しました。24時間の出来高は約285億ドルと、前日の約60億ドルから4倍以上に膨らんでいます。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月20日) | 約$2,250 | 約36万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1,918近辺から約+17% | 3週間の膠着を一気に上抜け |
| 24時間安値 | $1,905.44 | 急騰前の水準 |
| 7日間変動率 | 約+20.7% | ビットコイン(BTC)を上回る |
| 200日指数平滑移動平均 | 約$2,122 | 下落局面を通じて上値を抑えた水準 |
| 上値抵抗 | $2,200、次に$2,400 | $2,122を終値で超えた場合の目安 |
| 下値サポート | $2,000、次に$1,930 | 後者は上抜けたレンジの上限 |
| 日足の相対力指数(RSI) | 約75.7 | 買われすぎとされる70を超える |
| 24時間出来高 | 約285億ドル | 前日の約60億ドルから4倍以上 |
| 時価総額 | 約$2,735億 | 前日の約$2,314億から急増 |
| 市場全体に占める比率 | 約11.1% | 24時間で大きく上昇 |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 発行上限の定めはなし |
| 52週レンジ | $1,388.12〜$4,955.90 | 下限圏からは脱する |
| 史上最高値からの下落率 | 約-54% | 前日の約-61%から改善 |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
最大の焦点は、200日指数平滑移動平均の$2,122を終値で上回れるかです。この水準は今年の下落局面を通じて上値を抑えてきた線で、上抜けが定着すれば$2,200、さらに$2,400が目安となります。
ただし、日足の相対力指数は約75.7と、買われすぎとされる30日移動平均から21ポイント離れた位置にあります。短期的な調整が入りやすい状態でもあります。



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
今回の急騰は、暗号資産の外側から始まりました。米財務省が長期国債の買い戻し規模を少なくとも2倍の40億ドルへ拡大すると発表したことがきっかけです。
この措置により、長期金利は急低下しました。ドルも約0.8%下げ、リスクを取る資産全体に資金が向かう環境が整いました。
市場では、この措置を量的緩和に準じるものと呼ぶ見方も出ています。ただし、中央銀行による資産購入とは仕組みが異なり、同一視すべきではないという指摘もあります。
イーサリアム(ETH)にとって、金利の低下は他の銘柄以上に意味を持ちます。ステーキングによる年2%台の利回りが安全資産の利回りと比較されるため、金利が下がるほど預けて得られる収益の相対的な価値が高まるためです。
制度面でも前向きな材料が重なりました。8月19日にはホワイトハウスで暗号資産業界の関係者との会合が開かれ、規制当局が示す資金調達の適用除外案への期待も高まっています。
同じ日に公開された前回会合の議事要旨は、利上げを求める声が3人を超えて広がっていたことを示しました。それでも9月の利上げ確率は34%まで低下しており、市場は財務省の措置による流動性の改善を優先して評価した形です。



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
値動きを増幅させたのは、レバレッジをかけた持ち高の強制決済です。市場データを直接参照したところ、直近24時間の清算額はこの銘柄だけで約11億1,000万ドルに達しました。
そのうち約10億2,000万ドルが売り建ての決済です。下落を見込んだ持ち高が買い戻しを迫られ、その注文自体が価格をさらに押し上げました。
市場全体では、売り建ての決済額が24億9,000万ドルを超えました。単日としては、暗号資産市場で過去最大の規模とされています。
ただし、上昇のすべてが強制決済によるものではありません。この銘柄が20%を超えて上昇する一方、先物の出来高は約70%減少したという分析もあり、レバレッジが主な原動力ではなかった可能性が指摘されています。
資金フローも改善しています。米国の現物ETFへの純流入は8月17日と18日の2営業日で約1億230万ドルとなり、8月全体では約3億4,300万ドルに達しました。
ネットワークの利用も急増しました。直近24時間の手数料は約18万9,479ドル、プロトコル収益は約3万9,626ドルです。前日までの水準から大きく増えており、実際の取引需要が伴っていることを示しています。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| 24時間の清算額 | 約11億1,000万ドル | この銘柄のみの数字 |
| うち売り建ての決済 | 約10億2,000万ドル | 全体の9割超を占める |
| 市場全体の売り建て決済 | 24億9,000万ドル超 | 単日で過去最大の規模 |
| 現物ETFの純流入(8月17〜18日) | 約1億230万ドル | 2営業日の合計 |
| 8月の現物ETF純流入 | 約3億4,300万ドル | 8月18日までの累計 |
| 24時間ネットワーク手数料 | 約18万9,479ドル | 取引需要が大幅に増加 |
| 24時間プロトコル収益 | 約3万9,626ドル | 前日から大きく増加 |
| 24時間出来高 | 約285億ドル | 前日の約60億ドルから4倍以上 |



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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| 社名 | 株式会社NET MONEY(NET MONEY Co.,Ltd.) |
|---|---|
| 設立 | 2024年11月13日 |
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