ビットコイン(BTC)は一時$70,000に到達し、6月以来の高値を記録しました。米財務省が長期国債の買い戻しを倍増させると発表したことをきっかけに、記録が残るなかで最大規模となる売り建ての強制決済が発生しています。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年8月20日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
本日のビットコイン(BTC)は、$69,300近辺で推移しています。前日の$64,200近辺から約7.9%の急騰となりました。
きっかけは、8月18日に米財務省が公表した措置です。長期国債の買い戻し規模を1回あたり20億ドルから少なくとも40億ドルへ倍増させると発表し、9月9日から実施されます。
チャートを直接参照したところ、8月19日には安値$64,112から一時$70,000近辺まで上昇しました。$70,000台に乗せたのは6月以来です。
値動きを増幅させたのは、売り建ての強制決済です。売り方の損失は24時間で約27億ドルに達し、2021年以降の記録では最大規模となりました。
制度面でも前進がありました。上院銀行委員会の委員長が、市場構造法案の9月中の進展に自信を示し、9月15日に手続き上の採決が予定されていることが明らかになっています。
ただし、上昇の持続には条件があります。強制的な買い戻しが一巡した後も、現物の買いが続くかどうかが問われます。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



7週間動かなかった相場がわずか数時間で$5,000以上も上昇した背景に、この銘柄固有の材料が何かあったのでしょうか。
答えは、国債市場の措置と、それによって追い込まれた売り方の買い戻しです。新たな買い手が現れたというより、下落を見込んでいた持ち高が消えたことによる上昇でした。
価格動向のセクションでは、上抜けた水準と、次に意識される節目を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、財務省の措置の中身と、金利への影響を取り上げます。
オンチェーンデータのセクションでは、過去最大規模となった強制決済の実態に触れます。
強制的な買い戻しは、燃料が尽きれば止まります。上昇が続くかどうかは、ここから現物の買いが入るかにかかっています。数字で確認しながら見ていく局面です。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月20日午後2時ごろ(JST)のデータでは、ビットコイン(BTC)は$69,300近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね1,100万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、8月19日の安値は$64,112、高値は$70,000近辺でした。値幅は約$5,900に達し、前日までの膠着とは対照的な動きです。
7週間続いた$62,000から$66,000という帯を、一気に上抜けました。時価総額は約1兆3,900億ドルまで拡大しています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月20日) | 約$69,300 | 約1,100万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $64,200近辺から約+7.9% | 3月以来の大きさの単日上昇 |
| 8月19日の高値 | $70,000近辺 | 6月以来の水準 |
| 8月19日の安値 | $64,112 | 急騰前の水準 |
| 1日の値幅 | 約$5,900 | 数時間で大半が動く |
| 上抜けたレンジ | $62,000〜$66,000 | 7週間続いた帯 |
| 上値抵抗 | $70,000、次に$71,500 | 後者は200日指数平滑移動平均 |
| 下値サポート | $69,000、次に$67,176 | 後者は短期保有者の平均取得価格 |
| 短期保有者の平均取得価格 | 約$67,176 | 現在値はこれを上回る |
| 長期保有者の平均取得価格 | 約$52,699 | 長期保有層は利益圏 |
| 200日移動平均 | 約$69,884 | 現在値とほぼ重なる |
| 時価総額 | 約$1.39兆 | 前日の約$1.29兆から急増 |
| 流通供給量 | 約2,007万BTC | 上限2,100万BTCの約96% |
| 史上最高値からの下落率 | 約-45% | 前日の約-49%から改善 |
| 史上最高値(参考) | $126,198 | 2025年10月6日に記録 |
今回の上昇で、短期保有者の平均取得価格である$67,176を上回りました。直近に購入した層が損益の分岐点を超えたことになり、この水準は今度は下値の支えとして意識されます。
上値では200日移動平均の$69,884が目前です。この線は今年の下落局面を通じて上値を抑えてきた水準で、終値で超えられるかが最初の関門となります。



ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
今回の急騰は、暗号資産の外側から始まりました。CoinDeskによると、ベッセント財務長官が国債の買い戻し規模を倍増させると表明したことが、直接のきっかけです。
対象は残存10年から20年、および20年から30年の国債です。1回あたりの上限を20億ドルから少なくとも40億ドルへ引き上げ、9月9日から実施されます。
市場はこれを、30兆ドルを超える国債市場の流動性を支える措置と受け止めました。金融環境が緩めば、リスクを取る資産に資金が向かいやすくなります。
実際、30年物国債の利回りは約20年ぶりの高水準となる5.33%台から5.2%台前半へ低下しました。ドルも下落し、株式や金を含む幅広い資産が買われています。
ただし、規模としては限定的です。同じ8月19日に公開された前回会合の議事要旨は、利上げを求める声が反対票を投じた3人を超えて広がっていたことを示しました。金融政策そのものが緩和に転じたわけではありません。
制度面でも前進がありました。CoinDeskによると、上院銀行委員会の委員長は8月18日の会合で、市場構造法案が9月に前進する可能性が高いと述べています。9月15日には手続き上の採決が予定されており、それまでに報酬や倫理規定をめぐる論点を詰める時間が残されています。



出典:CoinDesk(急騰の背景と法案の日程)、CoinDesk(財務省の措置と関連株の反応)
ビットコイン(BTC)のオンチェーンデータ
今回の値動きは、強制決済によって大きく増幅されました。CoinDeskによると、直近24時間で売り方が失った金額は約27億ドルに達し、2021年までさかのぼる記録のなかで最大規模となりました。
清算の総額は約30億ドルで、対象となった取引者は172,108人にのぼります。そのうち約92%が売り建てで、買い建ての約2億5,700万ドルに対して10倍以上の開きがありました。
集中の度合いも際立ちます。CoinDeskによると、約14億ドル分の決済はわずか4時間ほどの間に発生しました。売り方の買い戻しが次の買い戻しを呼ぶ連鎖が起きた形です。
参考までに、過去最大の清算は2025年10月10日に発生した190億ドルです。史上最高値を更新した数日後の急落局面で、今回とは逆方向の動きでした。
CoinDeskは、今回の上昇が脆弱である可能性を指摘しています。新たな需要ではなく強制的な買いによるものであり、売り方が一掃された時点で上昇の燃料も失われるためです。
関連する株式も大きく動きました。暗号資産の取引所を運営する企業の株価は13%高、別の大手取引所も11%高となり、この分野のほぼ全体が上昇しています。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| 売り方の損失(24時間) | 約27億ドル | 2021年以降の記録で最大 |
| 清算の総額 | 約30億ドル | 対象は172,108人 |
| 売り建ての比率 | 約92% | 買い建ては約2億5,700万ドル |
| 短時間に集中した決済 | 約14億ドル | およそ4時間の間に発生 |
| 参考:過去最大の清算 | 190億ドル | 2025年10月10日の急落局面 |
| 暗号資産関連株の上昇 | 最大13%高 | この分野のほぼ全体が上昇 |
| 流通供給量 | 約2,007万BTC | 上限2,100万BTCの約96% |



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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