リップル(XRP)は$0.997近辺まで水準を切り下げ、再び$1を下回りました。一方、Ripple社の仲介部門は2億7,500万ドルの社債発行を完了しており、企業としての成長と通貨の価格の乖離が改めて浮き彫りになっています。
リップル(XRP) 相場解説(2026年8月19日)
リップル(XRP)の注目ポイント
本日のリップル(XRP)は、$0.997近辺で推移しています。前日の$1.003近辺から約0.6%の下落となりました。
チャートを直接参照したところ、$1という節目を再び割り込んでいます。8月11日以降、この水準を挟んだ攻防が続いている状態です。
同じ期間にビットコイン(BTC)は約0.2%、イーサリアム(ETH)は約0.6%上昇しました。主要3銘柄のなかで下落したのは、この銘柄だけです。
24時間の出来高は約7億6,400万ドルで、前日から約5.1%減少しました。前日に膨らんだ売買は、1日で落ち着いています。
一方、企業側では大きな動きがありました。Ripple社の仲介部門が8月18日、2億7,500万ドルの社債発行を完了しています。
本日は米国時間に前回の金融政策会合の議事要旨が公開されます。ただし、この銘柄はマクロ要因への感応度が低い状態が続いています。
ZUU Web3 竹原リップル(XRP)に関するZUU Web3の見解



投資適格の格付けを得て社債を発行できる企業が背後にありながら、その企業名を冠する通貨が$1を割り込んでいる状態を、どう整理すればよいのでしょうか。
企業の信用力は、事業の収益力と資産で評価されます。一方、通貨の価格は需給で決まります。両者を結びつける仕組みが弱ければ、乖離は続きます。
価格動向のセクションでは、$1をめぐる攻防と、上に並ぶ移動平均を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、本日の議事要旨と、この銘柄が外部要因に反応しにくい理由を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、今回の社債発行の中身と、そこから読み取れることに触れます。
企業の成長と通貨の価値は、必ずしも同じ方向を向きません。両者を分けて評価する視点が、この銘柄を見るうえでは欠かせなくなっています。
リップル(XRP)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月19日午後2時ごろ(JST)のデータでは、リップル(XRP)は$0.997近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね159円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の出来高は約7億6,400万ドルで、前日から約5.1%減少しています。時価総額は約625億ドルです。
完全希薄化後の時価総額は約1,001億ドルで、現在との差は約376億ドルです。史上最高値の$3.65からは約72.6%低い水準にあります。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月19日) | 約$0.997 | 約159円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1.003近辺から約-0.6% | 主要3銘柄で唯一の下落 |
| 24時間高値 | $1.00 | 節目を回復できず |
| 24時間安値 | $0.99 | $0.99台での攻防が続く |
| 上値抵抗 | $1.00、次に$1.0572 | 後者は20日指数平滑移動平均 |
| 下値サポート | $0.99、次に$0.95 | 前者は直近の安値圏 |
| 50日指数平滑移動平均 | 約$1.0969 | 戻りの二つ目の関門 |
| 100日指数平滑移動平均 | 約$1.1777 | 中期の上値目標 |
| 24時間出来高 | 約7億6,400万ドル | 前日比約-5.1% |
| 時価総額 | 約625億ドル | 暗号資産で第6位 |
| 完全希薄化後の時価総額 | 約1,001億ドル | 現在との差は約376億ドル |
| 流通供給量 | 約626億8,000万XRP | 上限1,000億XRPの約63% |
| 市場全体に占める比率 | 約2.8% | ビットコイン(BTC)は約56.8% |
| 史上最高値からの下落率 | 約-72.6% | 主要銘柄のなかで最も深い |
| 史上最高値(参考) | $3.65 | 2025年7月17日に記録 |
$1という節目を挟んだ攻防が、8月11日から1週間以上続いています。回復しては割り込む展開の繰り返しで、方向が定まっていません。
上値では20日指数平滑移動平均の$1.0572が最初の本格的な関門です。回復には約6%の上昇が必要で、現在の勢いでは距離があります。



リップル(XRP)とマクロ環境との連動
本日は、米国時間に前回の金融政策会合の議事要旨が公開されます。7月29日の会合では政策金利が据え置かれましたが、採決は9対3で、3人の地区連銀総裁が利上げを主張して反対票を投じました。
足元の指標は、金利を下げる方向を示しています。8月7日の雇用統計では雇用者数が減少に転じ、8月12日の消費者物価指数は市場予想通り、8月13日の卸売物価指数は予想を下回りました。
本来であれば、利回りを生まない資産にとって追い風となる環境です。しかし、この銘柄は反応していません。
本日もビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が上昇するなか、この銘柄だけが下落しました。8月7日の雇用統計の日、8月18日の市場全体の戻りに続いて、3度目の同じ展開です。
この銘柄の値動きを規定してきたのは、一貫して制度面の日程です。上院の市場構造法案は9月中旬以降へ持ち越され、規制当局の規則案をめぐる採決も8月14日に中止されたまま、新たな日程が示されていません。
金融政策の見通しが緩んでも、それだけでこの銘柄が動き出す保証はありません。制度が動くか、供給の増加を吸収する需要が生まれるか。そのどちらかが必要な状態が続いています。



リップル(XRP)のファンダメンタルズ
企業としての資金調達は、順調に進んでいます。Bloombergによると、Ripple社の仲介部門であるRipple Primeは8月18日、2億7,500万ドルの社債を私募で発行したと発表しました。
条件も明らかになっています。同社によると、この債券は2031年に満期を迎え、年利率は8.25%です。格付け会社KBRAからは投資適格にあたるBBBの格付けを得ました。
資金の使い道は、米国事業の拡大です。当初の計画より発行額を増やしており、機関投資家からの需要が想定を上回ったことを示しています。
この部門は、今年に入って資金調達を重ねてきました。CoinDeskによると、5月には運用会社から2億ドルの融資枠を確保しています。2025年に買収した仲介会社を基盤に、収益は前年比で3倍に伸びたとされています。
ただし、年利率8.25%という条件は決して低くありません。同時期の米国債の利回りが4%台であることを考えると、市場が相応のリスクを織り込んでいることになります。
より重要なのは、この事業がXRPの需要を直接生むわけではない点です。仲介や清算のサービスは、株式や債券を含む多様な資産を扱います。企業が成長しても、通貨の価格に結びつく経路は限られたままです。



出典:Bloomberg(社債発行の条件と格付け)、CoinDesk(仲介部門のこれまでの資金調達)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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