ビットコイン(BTC)は$63,850近辺まで下落し、前日まで支えとして機能していた50日指数平滑移動平均を再び下抜けました。米消費者物価指数の発表を翌日に控え、様子見のなかで水準を切り下げています。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年8月11日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
本日のビットコイン(BTC)は、$63,850近辺で推移しています。前日の$65,200近辺から約2.1%の下落となりました。
チャートを直接参照したところ、50日指数平滑移動平均の$64,587を再び下回っています。8月4日に上抜けてから支えとして機能してきた水準を、5営業日で割り込んだ形です。
現在値は、200週移動平均の$63,657とほぼ重なる位置にあります。7月31日に下抜け、8月4日に回復したこの長期の節目が、再び攻防の焦点となります。
24時間の出来高は約213億ドルで、前日の約120億ドルから大幅に増えました。前日まで続いた極端に狭いレンジが、下方向へ解けた格好です。
一方、暗号資産全体に占める比率は約57.3%と、24時間で1.65ポイント上昇しました。ビットコイン(BTC)が下げるなかで、他の銘柄はそれ以上に売られたことになります。
明日8月12日には米消費者物価指数の発表を控えています。7日間では約0.1%高とほぼ横ばいで、この結果が次の方向を決める可能性が高いとみられます。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



採掘企業が半年で2万3,000枚を超えるビットコイン(BTC)を手放していたという開示を、どう受け止めればよいでしょうか。
掘った分を保有し続けるという前提が変わりつつあります。採算の悪化と、人工知能向けの設備投資という新たな資金需要が重なり、保有分が資金源として使われる構図が定着しました。
価格動向のセクションでは、下抜けた50日指数平滑移動平均と、目前に迫る長期の節目を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、明日の物価指標と、その前段にある材料を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、この売却の規模と、その資金がどこへ向かったのかを見ていきます。
供給側の主体が売り手に回れば、需給の前提は変わります。誰が買っているかと同じくらい、誰が売らざるを得ないかを確認しておく必要があります。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月11日午後2時ごろ(JST)のデータでは、ビットコイン(BTC)は$63,850近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね1,020万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の出来高は約213億ドルで、前日の約120億ドルからほぼ倍増しました。時価総額は約1兆2,810億ドルとなり、前日の約1兆3,100億ドルから目減りしています。
暗号資産全体に占める比率は約57.3%で、24時間では1.65ポイント上昇しました。7日間の騰落率は約0.1%高です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月11日) | 約$63,850 | 約1,020万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $65,200近辺から約-2.1% | 5営業日ぶりの下落 |
| 7日間変動率 | 約+0.1% | 週間ではほぼ横ばい |
| 上値抵抗 | $64,587、次に$65,234 | 前者は50日指数平滑移動平均 |
| 下値サポート | $63,657、次に$62,662 | 前者は200週移動平均 |
| 50日指数平滑移動平均 | $64,587 | 5営業日ぶりに下抜け |
| 200週移動平均 | 約$63,657 | 現在値がほぼ重なる |
| 24時間出来高 | 約213億ドル | 前日の約120億ドルからほぼ倍増 |
| 時価総額 | 約$1.281兆 | 前日の約$1.31兆から減少 |
| 市場全体に占める比率 | 約57.3% | 24時間で1.65ポイント上昇 |
| 24時間ネットワーク手数料 | 約14万3,049ドル | 取引の需要は落ち着いた水準 |
| 流通供給量 | 約2,007万BTC | 上限2,100万BTCの約95.6% |
| 史上最高値(参考) | $126,198 | 2025年10月6日に記録 |
注目したいのは、下落しながら市場全体に占める比率が上がった点です。他の銘柄がより大きく売られたことを意味し、資金が上位へ退避する局面で典型的に見られる動きです。
目先は200週移動平均の$63,657を守れるかが焦点です。7月31日に下抜けた際は$62,232まで下げており、この水準を割り込むと同じ展開を意識せざるをえません。



ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
明日8月12日には、今週最大のマクロ材料である米消費者物価指数が発表されます。8月7日の雇用統計が大幅に下振れしたあとだけに、物価の動向が金融政策の見通しを左右します。
雇用統計では、7月の非農業部門雇用者数が2万3,000人の減少となりました。5月分と6月分も合わせて10万3,000人分が下方修正され、9月の追加利上げ観測は急速に後退しています。
物価の伸びが鈍ければ、その流れは一段と強まります。逆に想定を上回れば、雇用の弱さと物価の高止まりが同時に進む厄介な状況となり、金融政策は身動きが取りにくくなります。
その懸念を強めているのが原油です。CoinDeskによると、イエメンのフーシ派によるサウジアラビアへの攻撃を受けて中東情勢が緊迫し、北海ブレント原油は1バレル83ドルを超えました。
ただし、明日発表されるのは7月分の統計です。8月に入ってからの原油高は反映されないため、影響が数字に表れるのは次回以降となります。今回は雇用統計との整合性が主な論点です。
本日の下落は、この発表を前にした持ち高の調整という側面が強いとみられます。出来高が倍増している点からも、様子見というより実際の売買を伴った動きだったことがうかがえます。



ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
採掘企業の保有姿勢の変化が、数字で明らかになりました。米証券取引委員会への8月6日付の提出書類によると、大手採掘企業のMARA Holdingsは2026年上半期に23,093BTCを売却し、約16億3,000万ドルを得ています。
平均売却価格は1BTCあたり$70,631でした。この結果、6月末時点の保有量は35,577BTCとなり、2025年末の53,822BTCから約3分の1減っています。
売却の大半は第1四半期に集中しました。同期に20,880BTCを約15億ドルで売却し、うち約11億ドルは転換社債の買い戻しに充てられています。第2四半期には2,422BTCを採掘する一方、2,213BTCを平均$73,078で売却しました。
業績は厳しい内容です。上半期の売上高は3億4,950万ドルと前年同期の4億5,240万ドルから減少し、純損失は18億7,000万ドルとなりました。前年同期は2億7,480万ドルの純利益でした。保有分の公正価値が約14億ドル目減りしたことが主因です。
一方、事業自体は拡大しています。6月末の稼働中の計算能力は70.3エクサハッシュ毎秒と1年前の57.4から増え、電力容量も1.9ギガワットへ拡大しました。CoinDeskによると、同社は人工知能や高性能計算向けの基盤事業へ軸足を移しており、オハイオ州の発電設備の買収も進めています。
掘った分を保有し続けるという従来の前提は、すでに変わりました。8月7日には別の大手2社が計581BTCを外部へ移したことも確認されています。採掘企業が構造的な売り手として市場に存在する状況は、当面続くとみられます。



当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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