イーサリアム(ETH)は$1,917近辺で横ばいとなり、現物ETFへの資金流入は4営業日続きました。一方、ステーキング報酬を削る提案に対して、大手の保有企業が正面から反対を表明しています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月9日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,917近辺で推移しています。前日の$1,915近辺からほぼ横ばいで、$1,900台を維持しました。
チャートを直接参照したところ、ETH/BTC比率は約0.0295で、前日から変化していません。8月7日の米雇用統計を受けた上昇のあと、水準を保ったまま週末を迎えています。
上値では$1,930から$1,940の帯が引き続き重い状態です。8月7日に$1,929.36まで迫りましたが、その後は再挑戦の動きが出ていません。
資金フローは改善しています。現物ETFへの純流入は8月7日に約4,960万ドルとなり、4営業日連続の流入です。7月に細っていた資金が、8月に入って戻り始めました。
7日間では約3%の上昇です。8月2日に記録した$1,823.55という下値からは、着実に水準を切り上げています。
ただし、本日は日曜日で参加者は限られます。上値抵抗帯への5度目の挑戦は、週明け以降になるとみられます。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



ステーキングの報酬を削る提案に、機関投資家の側から強い反対が出ているという構図をどう読めばよいでしょうか。
提案する研究者は、報酬が高いままだと預入が大手へ集中し、分散性が損なわれると考えています。反対する企業は、その報酬こそがこの銘柄を利回りの生まれる資産にしていると主張しています。
価格動向のセクションでは、横ばいが続く水準と、越えられない上値抵抗帯を整理します。
オンチェーンデータのセクションでは、4営業日続いた資金流入と、週末に細ったネットワークの利用状況を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、反対意見の中身と、業界内で割れている評価に触れます。
設計の変更は、誰かの利益を減らして別の何かを守る作業でもあります。どちらが正しいかを急いで決める必要はありませんが、論点の所在は把握しておく価値があります。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月9日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,917近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね30万円台前半の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の出来高は約91億ドルで、前日の約90億ドルとほぼ同水準です。時価総額は約2,310億ドルとなり、暗号資産全体に占める比率は約10.1%でした。
7日間では約3%の上昇です。ビットコイン(BTC)の約3.2%高とほぼ並んでおり、8月上旬に続いた劣後の傾向はいったん止まっています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月9日) | 約$1,917 | 約30万円台前半で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1,915近辺からほぼ横ばい | $1,900台を維持 |
| 8月7日の高値 | $1,929.36 | 上値抵抗帯にあと一歩 |
| 7日間変動率 | 約+3% | ビットコイン(BTC)とほぼ並ぶ |
| 上値抵抗 | $1,930、次に$1,965 | 前者は4度はね返されている帯 |
| 下値サポート | $1,860〜$1,845、次に$1,823 | 後者は8月2日の安値 |
| ETH/BTC比率 | 約0.0295 BTC | 前日から横ばい |
| 24時間出来高 | 約91億ドル | 前日の約90億ドルとほぼ同水準 |
| 時価総額 | 約$2,310億 | 前日の約$2,311億から横ばい |
| 市場全体に占める比率 | 約10.1% | ビットコイン(BTC)は約56.8% |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 発行上限の定めはなし |
| 史上最高値からの下落率 | 約-61.2% | ビットコイン(BTC)の約-48.5%より深い |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
週間の騰落率がビットコイン(BTC)とほぼ並んだ点は、8月上旬との違いです。8月4日までは連日で下回っていましたが、その傾向はいったん解消しています。
上値では$1,930が5度目の関門です。雇用統計という強い材料でも届かなかった以上、突破には資金流入の継続か新たな材料が必要とみられます。



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
資金フローの改善が続いています。ファンドのデータを直接参照したところ、米国の現物イーサリアムETFは8月7日に約4,960万ドルの純流入を記録しました。これで4営業日連続の流入となります。
同じ日、ビットコイン連動のETFには約1億200万ドルが流入しました。両者を合わせると約2億2,000万ドルで、最大手の運用会社が流入を主導しています。
一方、ソラナ(SOL)やリップル(XRP)に連動する商品には、目立った動きがありませんでした。資金が上位2銘柄へ集中している構図が確認できます。
ネットワークの利用は、週末に入って落ち着いています。同じ時点の標準的なガス価格は0.052 GWEIで、8月7日時点の0.096 GWEIから低下しました。取引の需要が減ったことを示す変化です。
供給は横ばいです。流通供給量は約1億2,068万ETHで、手数料の一部が消却される設計により、わずかながら減少方向にあります。ただし利用が細れば消却量も減るため、週末は供給の圧縮も進みにくくなります。
| 指標 | 数値 | 傾向・補足 |
|---|---|---|
| 現物ETFの純流入(8月7日) | 約4,960万ドル | 4営業日連続の流入 |
| ビットコイン連動ETFの純流入 | 約1億200万ドル | 同日、両者合計で約2億2,000万ドル |
| 他の主要銘柄の連動商品 | 目立った動きなし | 資金は上位2銘柄へ集中 |
| ガス価格(標準) | 0.052 GWEI | 8月7日の0.096 GWEIから低下 |
| 流通供給量 | 約1億2,068万ETH | 消却設計でわずかに減少方向 |
| 市場全体に占める比率 | 約10.1% | 前日から横ばい |
| 24時間出来高 | 約91億ドル | 前日とほぼ同水準 |



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
ステーキング報酬をめぐる議論が、一段と熱を帯びています。The Blockによると、大手の保有企業であるSharpLinkの最高経営責任者であるJoseph Chalom氏が、報酬を段階的に消却する提案に正式に反対を表明しました。
この提案は、預けられるETHが増えるほど検証者への報酬を消却していくもので、約18カ月かけて移行し、流通供給の約半分にあたる6,025万ETHが預けられた時点で新規発行分の利回りがゼロになります。
Chalom氏の主張は4点です。第一に、利回りの低下が分散型金融の借り入れコストを押し上げ、流動性を細らせること。第二に、利回りを生むという性質こそが機関投資家にとっての魅力であること。
第三に、報酬が検証者や開発者、関連する基盤の運営を支えていること。第四に、時期が悪いという点です。ステーブルコインやトークン化資産を通じて機関投資家の関心が高まっている局面で利回りを削れば、その流れを損なうという指摘です。
数字の裏付けも示されています。The Blockによると、現在のステーキング利回りは年2.75%程度で、取引手数料に由来する分は全体の約15%にすぎません。ステーキング証券化トークンには約350億ドルが預けられており、その多くが融資の担保として使われています。
ただし、業界の見方は一様ではありません。大手のステーキング事業者からは、この提案が複数の目的を同時に達成しようとしており、意図と逆の結果を招きかねないという指摘が出ています。一方、運用会社の調査担当者からは、反対論が論点をとらえていないという反論もあります。提案自体は草案の段階で、次回のアップグレードに含まれない可能性が高いとみられます。



出典:The Block(保有企業による反対表明と論点)、CoinDesk(提案の内容と審議状況)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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