イーサリアム(ETH)は$1,868近辺でほぼ横ばいとなり、上昇したビットコイン(BTC)に再び水をあけられました。一方、世界最大の資産運用会社が短期金融商品をイーサリアム(ETH)上でトークン化する新商品を投入しています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年8月4日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,868近辺で推移しています。前日の$1,875近辺からわずかに水準を切り下げ、約0.4%の下落となりました。
同じ期間にビットコイン(BTC)は約1%上昇しています。8月に入ってからの4営業日のうち3日で下回っており、7月に積み上げた相対的な優位は縮小が続いています。
チャートを直接参照したところ、24時間の高値は$1,894.64、安値は$1,828.28でした。$1,900の手前ではね返される一方、下値では$1,828まで売られる場面がありました。
ETH/BTC比率は約0.0293で、前日の約0.0296から低下しています。7月に上昇を続けたこの比率は、8月に入って方向を変えつつあります。
24時間の出来高は約71億ドルで、前日から約31%増加しました。ビットコイン(BTC)の約66%増と比べると、資金の戻り方は控えめです。
7日間では約3.6%安と、ビットコイン(BTC)の約1.7%安を下回っています。今週は8月7日の米雇用統計を控えており、それまでは$1,828から$1,900のレンジ内での推移が見込まれます。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



価格が振るわない一方で、世界最大の資産運用会社が決済基盤としてこのネットワークを選んだという事実を、どう位置づければよいでしょうか。
短期の値動きは資金フローで決まりますが、基盤としての採用は数年単位の判断です。二つの時間軸が食い違うことは珍しくありません。
価格動向のセクションでは、$1,900の壁と、低下が続くETH/BTC比率を整理します。
マクロ環境との連動のセクションでは、今週の米雇用統計と、止まったままの資金フローを取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、新たに投入されたトークン化商品の中身と、その背景にある狙いに触れます。
採用が進んでも、それがすぐ価格に反映されるとは限りません。ただ、何が積み上がっているのかを把握しておくことは、価格だけを追うより判断の幅を広げてくれるはずです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年8月4日午後2時ごろ(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,868近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね30万円前後の水準です。
同じ時点のデータでは、24時間の高値は$1,894.64、安値は$1,828.28でした。値幅は約$66で、前日の約$52から広がっています。
24時間の出来高は約71億ドルで、前日から約31%の増加です。時価総額は約2,254億ドルとなり、暗号資産全体に占める比率は約9.9%でした。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(8月4日) | 約$1,868 | 約30万円前後で推移 |
| 前日水準・前日比 | $1,875近辺から約-0.4% | ビットコイン(BTC)の約+1%に劣後 |
| 24時間高値 | $1,894.64 | $1,900の手前ではね返される |
| 24時間安値 | $1,828.28 | $1,823の下値圏は維持 |
| 24時間の値幅 | 約$66 | 前日の約$52から拡大 |
| 7日間変動率 | 約-3.6% | ビットコイン(BTC)の約-1.7%を下回る |
| 上値抵抗 | $1,900、次に$1,930 | 前者は3営業日連続で届かず |
| 下値サポート | $1,828、次に$1,800 | 前者は本日の安値 |
| ETH/BTC比率 | 約0.0293 BTC | 前日の約0.0296から低下 |
| 24時間出来高 | 約71億ドル | 前日比約+31% |
| 時価総額 | 約$2,254億 | 暗号資産で第2位 |
| 市場全体に占める比率 | 約9.9% | 10%を下回る水準 |
| 史上最高値(参考) | $4,946.05 | 2025年8月24日に記録 |
上値では$1,900が3営業日連続で届かない水準となっています。7月中旬に$1,975まで戻した勢いは、いまのところ再現できていません。
一方、下値では$1,828で止まりました。8月2日に記録した$1,823.55という水準が、依然として下値の目安として機能しています。この水準を割り込むと、$1,800までは目立った支えがありません。



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
今週は、久しぶりに大きなマクロ材料が控えています。CoinDeskによると、8月7日発表の米雇用統計が、7月からの反発が続くかどうかを左右する最大の材料とされています。
望ましい結果は、雇用の伸びが緩やかにとどまることです。強すぎれば追加利上げ観測が再燃し、弱すぎれば景気後退への懸念が強まります。イーサリアム(ETH)はステーキング利回りを安全資産と比較される資産だけに、金利の方向は他の銘柄以上に重要です。
CoinDeskは、中東情勢の展開も今後数日で重要度を増す可能性があると指摘しています。加えて今週は、ステーブルコインUSDCを発行するCircleの決算も予定されています。
資金フローには弱さが残ります。CoinDeskによると、7月の回復を支えた現物ETFへの買いは止まり、ビットコイン(BTC)では直近1週間で約4,000BTC相当の純流出に転じました。
市場心理を圧迫する要因も続いています。ハードウェアウォレットの脆弱性をめぐる流出事件は5日目に入り、自己保管への信頼が揺らいだままです。CoinDeskは、損失の規模を考えれば価格の下げは抑制的だとも指摘しています。
7月にイーサリアム(ETH)を押し上げたのは、他の銘柄を上回る資金流入でした。その流れが止まった以上、8月は相対的な優位が縮むという見方も成り立ちます。



出典:CoinDesk(今週の重要イベント)、CoinDesk(資金フローと市場心理)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
価格とは対照的に、基盤としての採用は前進しています。CoinDeskによると、世界最大の資産運用会社であるBlackRockは8月3日、トークン化した短期金融商品を2本投入しました。
1本目は、既存の短期金融ファンドの受益権をイーサリアム(ETH)上でトークン化したものです。機関投資家は、承認されたウォレット間で持ち分を移転できます。運用対象は現金、短期の米国債、米国債を担保とする翌日物の買戻し条件付き取引です。
2本目は新設で、配当を毎日再投資する仕組みを備え、複数のブロックチェーンに対応します。デジタル資産を扱う機関投資家の利用を想定した設計です。両商品とも、今年5月に米証券取引委員会(SEC)へ届け出が行われていました。
背景にあるのは、ステーブルコインの準備資産という市場です。CoinDeskによると、同社の最高財務責任者であるMartin Small氏は第2四半期の決算説明会で、すでにCircleの準備資産600億ドルを運用しており、これは3,000億ドル規模のステーブルコイン市場の約4分の1にあたると述べました。同氏は「準備資産の運用者として第一の選択肢になりたい」と語っています。
市場規模は小さくありません。CoinDeskによると、米国の短期金融ファンドの残高は8兆4,000億ドルを超えています。そのごく一部でもトークン化が進めば、基盤となるネットワークの利用は大きく変わります。
イーサリアム(ETH)にとって重要なのは、1本目の商品が基盤として同ネットワークを選んだ点です。価格が振るわない局面でも、機関投資家向けの決済基盤としての位置づけは着実に積み上がっています。



出典:CoinDesk(トークン化商品の投入とステーブルコイン準備資産)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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