イーサリアム(ETH)は週間で約10%上昇し、ビットコイン(BTC)を明確に上回る強さを見せています。焦点は「ETH/BTC比率0.0286」という一点です。長らく上値を抑えてきたこの壁を破れるかが、今週のFOMCと合わせて問われます。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年7月20日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,865〜$1,920近辺で推移しています。先週は半導体株安で一時$1,820まで下げましたが、週間では約10.7%上昇し、主要銘柄のなかで最も強い値動きとなりました。
回復を支えたのが、ETFへの資金流入です。米国の現物イーサリアムETFには週の最初の3営業日だけで約9,600万ドルが流入し、前週の週間合計約8,400万ドルをすでに上回りました。
そして今、市場が最も注目しているのが「ETH/BTC比率」です。イーサリアムがビットコインに対して強いかを示すこの指標が、0.0282まで回復しました。0.0286という壁を破れるかが、当面の最大の焦点です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



ETHがBTCを上回った一週間を、あなたは本格的な転換の始まりと見るでしょうか、それとも一時的な戻りと見るでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、$1,900近辺で週明けを迎えました。価格動向のセクションでは、$1,950の抵抗とETH/BTC比率0.0286という二つの壁を整理します。そして、ファンダメンタルズのセクションでは、ETF資金の流入先の偏りと、その持続性を掘り下げます。
重要なのは、この上昇が「相対的な強さ」を伴っている点です。同じ材料で上げても、ETHの上昇率がBTCを上回るなら、そこには資金の選好が働いています。Fundstratの創業者Tom Lee氏も、7月13日に東京での講演を前に、この比率を「暗号資産復活のサイン」として注目すべきだと発信しました。
ただし、慎重さも必要です。一週間の優位は傾向とは言えません。3カ月の趨勢では依然としてBTCが優位であり、0.0286は何度も上値を抑えてきた水準です。本物の転換なら、押し目でも相対的な強さを保つはずです。
比率の突破に期待するのか、3カ月の趨勢を重く見るのか。判断材料は交錯していますが、「ドル建ての上昇」と「BTCに対する強さ」を分けて見る視点を持って、ご自身なりに考えてみてください。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、2026年7月20日時点(JST)のデータでは、イーサリアム(ETH)は$1,865〜$1,920近辺で推移していました。日本円に換算すると、おおむね28万円前後の水準です。
週間では約10.7%の上昇となり、7月15日には$1,931の高値を付けました。その後、半導体株安で$1,820まで押し戻されたものの、週末にかけて再び$1,900台を回復しています。ただし史上最高値$4,953からは約61%低い水準です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(7月20日) | 約$1,865〜$1,920 | 約28万円前後で推移 |
| 週間変動率 | 約+10.7% | 主要銘柄で最も強い |
| 直近高値 | 約$1,931 | 7月15日に到達 |
| 直近安値 | 約$1,820 | 7月17日の半導体株安局面 |
| ETH/BTC比率 | 約0.0282 | 6月安値0.026から約8.5%回復 |
| 比率の上値抵抗 | 0.0286 | 複数回はね返された壁 |
| 上値抵抗 | $1,950、次に$2,000 | $1,950は繰り返し上値の壁 |
| 下値サポート | $1,900、次に$1,820 | $1,900維持が構造の鍵 |
| RSI(日足) | 約65超 | 過熱圏に接近 |
| 年初来変動率 | 約-32% | BTCを下回るパフォーマンス |
| 時価総額 | 約$2,320億 | 時価総額2位 |
| 史上最高値(参考) | $4,953 | 2025年8月24日に記録 |
テクニカル面では、$1,950が2026年後半を通じて上値を抑えてきた水準です。Phemexによると、$1,900を維持できれば短期の構造は良好に保たれる一方、割り込めば直近安値が再び意識され、ETFの資金流入も一過性の出来事として片づけられかねません。
より重要なのがETH/BTC比率です。TradingNewsによると、比率は6月安値の0.026から0.0282へと約8.5%回復しましたが、0.0286が繰り返し上値を抑えています。RSIは65を超えており、過去には短期的な天井に先行した水準でもあります。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
先週のイーサリアム(ETH)の強さを支えたのが、ETFへの資金回帰です。Cryptonomistによると、米国の現物イーサリアムETFには週の最初の3営業日で約9,600万ドルが流入し、前週の週間合計約8,400万ドルをすでに上回りました。
注目すべきは、その流入先の偏りです。水曜日の総流入額約5,380万ドルのうち、BlackRockのETHA単独で約4,530万ドルを占めました。手数料の高いGrayscaleの商品からは流出が続いており、低コスト商品への集中が鮮明です。
実需の面でも動きがあります。7月1日に稼働したRobinhood Chainは、分散型取引所での取引が1日8億ドルを超える規模に達しました。このネットワークは手数料の支払いにETHを使うため、イーサリアム経済圏への直接的な需要となります。
一方で、注意点もあります。大型アップグレード「Glamsterdam」は第3四半期後半へ延期され、目先の技術的な起爆剤を欠いています。また、上院民主党のCLARITY Act不支持により、規制の明確化への期待も後退したままです。



出典:Cryptonomist(ETF資金流入とRobinhood Chainの取引規模)、Phemex(ETHAへの資金集中と主要水準)
イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
今週のイーサリアム(ETH)にとって最大の変数が、7月28〜29日のFOMCです。予測市場では金利据え置きの確率が94%と見られていますが、Warsh FRB議長のタカ派的な姿勢が続くかどうかが焦点となります。
ETHは金利動向に特に敏感な資産です。米国債利回りが上昇すると、ステーキング利回り(年率約3%)の相対的な魅力が薄れ、機関投資家の資金が債券へ向かいやすくなります。FOMC後の言葉が、この綱引きを左右します。
先週の値動きは、マクロへの感応度の高さを示しました。Phemexによると、7月14日の6月CPIの好結果でETHは4.73%上昇しBTCの3.18%を上回った一方、17日の半導体株安局面ではBTCの約2倍下げました。上下ともに振れ幅が大きいのが特徴です。
加えて、中東情勢も無視できません。7月8日の停戦崩壊後、ブレント原油は$86近辺まで上昇しました。原油高がインフレを再燃させれば、FRBの姿勢はさらに硬化しかねず、ETHにとって逆風となります。



出典:Phemex(CPI後のETHとBTCの上昇率比較・中東情勢)、Bitcoin News Digest(FOMC据え置き確率とWarsh議長の姿勢)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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