イーサリアム(ETH)は7月9日、1,740ドル前後で小幅に軟化し、ビットコイン(BTC)の反発にやや後れを取りました。価格が伸び悩む一方、ニューヨークで開かれた大型カンファレンスには大手金融機関が集結し、機関投資家のイーサリアム(ETH)への関心の高さが際立っています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年7月10日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、地政学リスクの余韻が残るなかで1,740ドル前後の小幅な値動きにとどまり、ビットコイン(BTC)の反発に比べてやや力強さを欠く展開となっています。
CoinDeskによると、イーサリアム(ETH)は7月9日午前時点で約1,741ドルと、24時間では小幅な下落となりました。前日の中東情勢を巡るリスク回避の流れが一部残り、上値の重い状態が続いています。
もっとも、週間ベースでは約6.8%高を維持しており、7月初旬からの反発基調は保たれています。価格の伸び悩みとは対照的に、機関投資家の関心はむしろ高まっています。
CoinMarketCapによると、7月9日にニューヨークで初開催された大型カンファレンス「ETHConf」には、BlackRockやDTCC、Swift、Coinbaseなど大手金融機関から150人を超える登壇者が集まり、イーサリアム(ETH)の金融インフラとしての成熟が議論されました。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



足元の価格の伸び悩みと、機関投資家の高まる期待——この両者のギャップを、どう読み解けばよいのでしょうか。
イーサリアム(ETH)を巡っては、開発者や経営者からは「イーサリアムの夏」と呼ばれる強気な声が上がる一方、価格はなお1,700ドル台で停滞しています。この乖離が、現在の相場の特徴といえます。
この後の価格動向・チャート概況では、伸び悩み局面で意識される上値抵抗と、重要な支持帯となる水準を整理します。マクロ環境との連動のセクションでは、地政学リスクの余韻と、リスク選好の回復について掘り下げます。
さらにファンダメンタルズのセクションでは、大型カンファレンスに象徴される機関投資家の関心の高まりや、大口保有企業の買い集めといった需給の強さを整理します。市場では、こうした地力が価格に反映されるのは時間の問題との見方がある一方、明確な上昇には具体的な買い材料が必要との慎重な声も残っています。
期待と価格の乖離を、どう捉えるか。目先の値動きにとらわれすぎず、読者自身の視点で考えていただきたい局面です。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、7月9日午前11時31分時点(米国東部時間)のデータでは、イーサリアム(ETH)は1,741ドル台で推移していました。日本円換算ではおおむね1ETH=約28万円前後の水準です。
同時点の24時間下落率は約1.2〜1.6%で、前日の1,770ドル台からやや水準を切り下げました。24時間の取引高は約37億〜100億ドルと集計により幅がありますが、時価総額は約2,100億ドルと、依然として時価総額2位を維持しています。
直近では、7月4日に1,795ドルの直近高値をつけたのち、地政学リスクで1,720〜1,745ドルまで押し戻される流れとなっています。上値では1,800ドルの心理的節目、下値では1,694ドルの200日移動平均線が意識される水準です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(7月9日) | 約1,741ドル | 小幅に軟化 |
| 前日比 | 約-1.2〜-1.6% | 24時間ベース |
| 週間騰落率 | 約+6.8% | 反発基調は維持 |
| 直近高値 | 約1,795ドル | 7月4日に到達 |
| 直近の安値 | 約1,720ドル | 7月9日の当日安値圏 |
| 直近レンジ | 約1,720〜1,795ドル | 足元の値幅 |
| 上値抵抗① | 約1,800ドル | 心理的節目・50日EMA圏 |
| 上値抵抗② | 約1,865ドル | 次の上値目標 |
| 下値サポート① | 約1,708ドル | 50日移動平均線 |
| 下値サポート② | 約1,694ドル | 200日移動平均線・重要な分岐点 |
| より深い支持帯 | 約1,580ドル | 過去3年で3度支えた需要ゾーン |
| 時価総額 | 約2,100億ドル | 時価総額2位 |
| 史上最高値(参考) | 約4,953ドル | 2025年8月24日に記録 |
史上最高値の約4,953ドルと比べると、現在の水準はなお6割以上低い位置にあります。今回の伸び悩み局面で1,694〜1,708ドルの移動平均線を維持できるかが、反発基調を保てるかの目安とみられます。



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
今回のイーサリアム(ETH)の伸び悩みは、マクロ環境の綱引きを反映しています。CoinDeskによると、前日の中東情勢を巡るリスク回避の地合いは和らぎつつあり、ビットコイン(BTC)は6万3,000ドル台まで反発しました。
ただし、イーサリアム(ETH)はビットコイン(BTC)の反発に十分に追随できておらず、相対的な弱さが目立っています。市場全体では、地政学リスクの緊張が続くなかでもリスク選好が戻りつつある一方、市場心理を示す指標は「極度の恐怖」の水準にとどまっています。
市場の次の焦点は、7月14日発表の消費者物価指数(CPI)です。中東情勢に伴う原油高がインフレ懸念を再燃させるなか、この結果が利上げ観測の後退という足元の支えを左右するとみられます。
イーサリアム(ETH)の当面の値動きは、ビットコイン(BTC)との連動を含め、こうしたマクロ環境に左右されやすい状況が続くとみられます。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
価格が伸び悩む一方で、イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ面では強気の材料が相次いでいます。CoinMarketCapによると、7月9日にニューヨークで初開催された大型カンファレンス「ETHConf」には、BlackRockやDTCC、Swift、Coinbaseなどから150人を超える登壇者が集まりました。
議論の中心はステーブルコインやトークン化、そしてイーサリアム(ETH)の金融インフラとしての成熟でした。ConsensysのCEOジョー・ルビン氏は、AI取引に対応した新しいウォレット機能を発表したとされます。伝統的金融の主要企業がイーサリアム(ETH)に本格的に関与し始めている表れとして注目されます。
また、CoinDeskによると、銀行や金融機関にイーサリアム(ETH)への理解を促す非営利団体「Ethereum Institutional」が発足したほか、大手銀行向けの取り組みも進んでいます。機関投資家の裾野を広げる制度整備が着実に進行しています。
ただし、需給面では慎重な見方も残ります。一部のアナリストは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などで未清算の買い持ちが積み上がっている点を、急落のリスク要因として警告しています。強気の期待と、市場構造上のリスクが交錯しています。



出典:CoinMarketCap(ETHConfと機関投資家の動き)、CoinDesk(Ethereum Institutionalと制度整備)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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