イーサリアム(ETH)は7月7日、1,780ドル台で底堅く推移し、週間では約11%高を維持しました。大口保有企業による買い増しやJPMorganのトークン化ファンドの急拡大など、機関投資家の動きがイーサリアム(ETH)の地力を支える構図が鮮明になっています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年7月8日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)は、7月に入ってからの強い反発の勢いを保ちつつ、1,780ドル台で底堅く推移しています。
CoinDeskによると、イーサリアム(ETH)は7月7日午前時点で1,785ドル前後、24時間では約2.6%高で推移し、週間では約11%高と主要銘柄の中でも際立った上昇を維持しています。
相場を支えているのは、7月初旬の弱い米雇用統計を起点としたリスク資産全体の地合い改善に加え、イーサリアム(ETH)固有の需給の強さです。The Defiantによると、大口保有企業Bitmineが先週4万2,197ETH(約7,400万ドル相当)を買い増し、保有量はイーサリアム(ETH)総供給量の5%に迫る570万ETH超に達しました。
加えて、機関投資家によるネットワーク活用も進んでいます。JPMorganのトークン化マネー・マーケット・ファンドがイーサリアム(ETH)上で運用資産を1カ月で約250%拡大させたと報じられています。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



足元の底堅さを、短期的なマクロ要因によるものとみるか、それとも機関投資家の本格参入という地力の反映とみるか——切り分けて考えたいところではないでしょうか。
イーサリアム(ETH)は6月末に1,540ドル前後の複数年ぶり安値圏まで沈んだのち、7月に入って11%高の反発を演じ、足元では1,780ドル台を維持しています。
この後の価格動向・チャート概況では、反発後に意識される上値抵抗と、下値の防衛ラインとなる水準を整理します。マクロ環境との連動のセクションでは、金利・ドルの動きとイーサリアム(ETH)の関係、そして新たな逆風となりうる日本の金利上昇に触れます。
さらにファンダメンタルズのセクションでは、大口保有企業の買い増しや、JPMorganのトークン化ファンドの拡大といった需給の強さを整理します。市場では、これらを長期的な強気材料とみる声がある一方、未清算の買い持ちが積み上がっているとの警戒も出ており、評価は交錯しています。
目先の値動きと長期的な構造変化、その両方を見据えながら、今回の反発をどう捉えるか、読者自身の視点で考えていただきたい局面です。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、7月7日午前8時44分時点(米国東部時間)のデータでは、イーサリアム(ETH)は1,785ドル台で推移していました。日本円換算ではおおむね1ETH=約28万円前後の水準です。
同時点の24時間上昇率は約2.6%、24時間の取引高は約85億ドルで、時価総額は約2,155億ドルと、依然として時価総額2位を維持しています。当日は1,797ドル前後で寄り付いたのち、1,775ドル付近まで小幅に軟化する場面もありました。
直近では、6月末に1,540ドル前後の複数年ぶり安値圏まで下落したのち、7月に入って急反発し、1,780〜1,800ドルで値固めする流れとなりました。上値では1,800ドルの心理的節目、下値では1,650ドル前後が意識される水準です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(7月7日) | 約1,785ドル | 反発後の底堅い推移 |
| 前日比 | 約+2.6% | 24時間ベース |
| 週間騰落率 | 約+11% | 主要銘柄の中でも際立つ反発 |
| 当日高値圏 | 約1,797ドル | 寄り付き付近 |
| 直近の安値 | 約1,540ドル | 6月末の複数年ぶり安値圏 |
| 直近レンジ | 約1,540〜1,800ドル | 反発局面の値幅 |
| 上値抵抗① | 約1,800ドル | 心理的節目 |
| 上値抵抗② | 約1,865ドル | 50日EMAが意識される水準 |
| 下値サポート① | 約1,650ドル | 反発維持の目安 |
| 下値サポート② | 約1,540ドル | 下抜け時の警戒水準 |
| 24時間取引高 | 約85億ドル | — |
| 時価総額 | 約2,155億ドル | 時価総額2位 |
| 史上最高値(参考) | 約4,953ドル | 2025年8月24日に記録 |
史上最高値の約4,953ドルと比べると、現在の水準はなお6割以上低い位置にあります。今回の反発が本格的な回復につながるかは、1,800ドルの心理的節目を上抜けし、1,865ドル前後の50日EMAを回復できるかが一つの目安とみられます。



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
今回の反発局面は、イーサリアム(ETH)がマクロ環境と連動していることを改めて示しました。相場を支えてきたのは、7月初旬の弱い米雇用統計を受けた利上げ観測の後退です。
ただし、CoinDeskによると、これまで相場を支えてきた金利低下期待に対し、日本の金利上昇が新たな逆風となりつつあります。日本の10年国債利回りが上昇し、米国債利回りを押し上げることで、リスク資産全体への向かい風となる可能性が指摘されています。
また、イーサリアム(ETH)はビットコイン(BTC)との連動性が強く、市場全体の地合いに沿った値動きが続いています。CoinDeskによると、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)両建てのETFには月曜日に新規資金が流入し、買いが戻りつつある兆しも見られます。
市場の次の焦点は、7月14日発表の消費者物価指数(CPI)、そして7月末のFOMCに移っています。金融政策を巡る市場の見方次第で、流動性環境が変わりうるため、マクロ指標の動向が引き続き重要な分岐点となりそうです。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
需給面では、大口保有企業による買い増しが最大の注目材料となっています。The Defiantによると、Bitmineは先週4万2,197ETHを取得し、保有量を570万ETH超へと積み増しました。これはイーサリアム(ETH)の総供給量の5%に迫る規模です。
同社のトム・リー氏は、このイーサリアム(ETH)の強さを、暗号資産の分類を定めるCLARITY法案の成立確率の高まりと結びつけて説明しているとされます。規制の明確化が、機関投資家の資金流入を後押しするとの見方です。
加えて、ネットワークの実利用も拡大しています。Token Terminalのデータによると、JPMorganのトークン化マネー・マーケット・ファンド「JLTXX」は、イーサリアム(ETH)上で運用資産を1カ月で約250%拡大させました。伝統的金融の資産がイーサリアム(ETH)上に移りつつある動きとして注目されます。
一方で、警戒材料も指摘されています。分析企業Alphractalのジョアン・ウェドソン氏は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などで未清算の買い持ちが積み上がっており、これが急落の引き金になりうると警告しているとされます。



出典:The Defiant/Coinbase(Bitmineの買い増しとJPMorganのファンド)、Alphractal/Coinbase(未清算の買い持ちへの警告)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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