イーサリアム(ETH)は7月2日、1570ドル前後で下半期入り後の底固めを探っています。史上初の3四半期連続下落という記録を残したなか、機関投資家向けの新たな非営利組織「Ethereum Institutional」が発足し、事業基盤の強化と、なお続くETF資金流出という強弱材料が交錯しています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年7月2日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、1570ドル前後で推移しています。ビットコインの反発に沿って、前日夜の安値からやや持ち直しました。2月のパニック安と重なる1500〜1550ドルが、引き続き最後の重要な支持帯です。
固有の材料として注目されたのが、7月1日に発足した機関投資家向け組織「Ethereum Institutional」です。大口保有企業などが資金を拠出し、機関投資家をイーサリアムの基盤に呼び込む「玄関口」となることを目指しています。
本日のイーサリアム(ETH)は、機関投資家向けの基盤強化という前向きな動きと、なお続くETFの資金流出という逆風が交錯する局面にあります。投資家にとっては、この綱引きがどちらに傾くかを見極める場面です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



機関投資家向けの動きが前進する一方で価格が安値圏にあるいま、あなたはこの乖離を仕込みの好機と見るか、それとも資金流出が止まるのを待つべき段階と捉えるでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、1500ドル台で底固めを探りながら、複数の材料が交錯しています。価格動向のセクションでは、安値圏での小反発と、重要な支持帯をめぐるテクニカル構造を確認します。
マクロ環境のセクションでは、FRB議長の発言を受けた市場全体の反発と、その持続力を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、新組織「Ethereum Institutional」の発足と、ETF資金流出・大口の買いという相反する需給を取り上げます。
注目すべきは、機関投資家向けの基盤が着実に強まる一方、目先の資金流出はなお続いているという、方向感の定まらない構図がある点です。目先の弱さに動揺するのか、それとも水面下で進む基盤強化を冷静に見極めるのか。今の相場は、その両面を切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、7月2日のデータでは、イーサリアム(ETH)は1570〜1577ドル前後で推移していました。前日6月30日の終値1569ドルからは小幅高で、ビットコインの反発に沿った動きです。24時間の値幅はおよそ1547〜1612ドルでした。
8月の史上最高値の約4946ドルからは、約68%下回る水準です。2月のパニック安と重なる1600ドルを割り込んで以降、戻りは限定的で、1547ドルが当面の重要な下値の節目とされています。
テクニカル面では、20日・50日・200日のいずれの移動平均線も下回り、強い弱気基調が続いています。14日RSIは35前後と売られ過ぎ寄りの水準です。複数の市場分析によると、当面は1547ドルを維持できるかが焦点で、日足でこれを割ると1400ドル方向が視野に入る一方、20日移動平均線(約1670ドル)、さらに1753ドルの回復が弱気シナリオを否定する条件とされています。市場心理を示すFear & Greed Indexは12〜15と「極度の恐怖」圏にとどまりました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(7月2日) | 約1570ドル | 安値圏で小反発 |
| 前日終値(6月30日) | 約1569ドル | 前日比は小幅高 |
| 24時間高値 | 約1612ドル | レンジ上限 |
| 24時間安値 | 約1547ドル | 最後の重要な支持帯 |
| 上値抵抗 | 約1670ドル / 1753ドル | 弱気否定には1753ドル奪回 |
| 下値サポート | 約1547ドル / 1500ドル | 割れると1400ドルが視野 |
| 20日移動平均線(EMA) | 約1670ドル前後 | 価格は同線を下回る |
| 200日移動平均線 | 約2294ドル前後 | 下回り長期は弱含み |
| 14日RSI | 35前後 | 売られ過ぎ寄り |
| 24時間出来高 | 約16億ドル | 薄商いが続く |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約68%下 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)の小反発は、市場全体の地合いの改善に沿ったものです。FRBのウォーシュ議長がインフレ上昇圧力の低下に言及したことで、追加利上げへの警戒がやや和らぎ、ビットコインをはじめリスク資産全体が持ち直しました。イーサリアムもこの流れに沿って戻しています。
もっとも、金融引き締め的な地合いは続いています。米10年債利回りは4.50%まで上昇しており、利下げ観測が後退するなか、利回りを生まないイーサリアムには逆風が残ります。イーサリアムはビットコイン以上に金利やハイテク株の動向に左右されやすく、市場全体の反発が続くかどうかが鍵となります。
目先の焦点は、本日発表される6月の米雇用統計です。加えて、シティグループがイーサリアムの目標を引き下げるなど、金融機関の慎重な姿勢も続いています。当面は、マクロ指標の結果とビットコインの動向が、イーサリアムの方向を左右するとみられます。



出典:Yahoo Finance(ウォーシュ議長の発言・市場全体の反発)、CoinMarketCap(シティグループの目標引き下げ)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
本日のイーサリアム(ETH)固有の材料が、機関投資家向け組織「Ethereum Institutional」の発足です。CoinMarketCapによると、同組織は7月1日に独立した非営利団体として正式に発足しました。大口保有企業のBitMineやSharpLink、共同創設者のジョー・ルビン氏らが資金を拠出しています。
この組織の狙いは、機関投資家との接点を一本化することにあります。同メディアによると、トークン化やステーブルコイン、オンチェーンの市場基盤の活用を検討する世界の金融機関に対し、中立的な「玄関口」として機能することを目指し、すでに500を超える機関との関係を構築したとされています。企業向けの働きかけという、従来手薄だった領域を補う動きです。
一方で、需給面の逆風はなお残ります。spotedcryptoによると、米スポットETFは6月中旬から下旬にかけて約2億7260万ドルの純流出を記録し、BitMineやSharpLinkによる約1億8200万ドルの買いを上回りました。もっとも、上場来の累計では約109億ドルの純流入を保っており、6月の流出は構造的な巻き戻しではなく限定的な調整との見方もあります。基盤強化と目先の資金流出が交錯するなか、資金フローが流入に転じるかが焦点です。



出典:CoinMarketCap(Ethereum Institutionalの発足)、spotedcrypto(ETF流出・大口の買い・累計流入)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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