ビットコイン(BTC)は7月1日、5万8000ドル台まで下落し、下半期入りを厳しい地合いで迎えています。米最高裁がFRB理事の解任を認めない判断を示したことで、タカ派的な金融政策が当面続く見通しとなり、利回りを生まないビットコインには新たな逆風となっています。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年7月1日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
ビットコイン(BTC)は、5万8000ドル台まで下落し、6月24〜25日に付けた安値圏を再び試しています。約18%安と記録的に弱かった6月を終え、下半期入りも軟調なスタートとなっています。
新たな逆風となったのが、米最高裁の判断です。トランプ大統領によるFRB理事の解任が認められなかったことで、タカ派的なFRBの体制が当面維持される見通しとなり、利下げ観測がさらに遠のきました。
本日のビットコイン(BTC)は、金融政策の逆風が強まるなか、5万8000ドルの重要な下値を維持できるかが試される局面にあります。投資家にとっては、この節目を守れるか、そして下半期の反発の条件を見極めることが重要です。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



金融政策の逆風が固定されつつあるいま、あなたはこの安値圏を底値圏と見るか、それともさらなる調整の通過点と捉えるでしょうか。
本日のビットコイン(BTC)は、5万8000ドルを挟んだ攻防のなか、下半期入りを迎えています。価格動向のセクションでは、重要な下値の節目と、売られ過ぎのテクニカル構造を確認します。
マクロ環境のセクションでは、最高裁の判断がもたらしたタカ派的なFRB体制の固定と、その影響を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、需要の後退を示す供給の過剰感と、企業保有の動向を取り上げます。
注目すべきは、金融政策の逆風が固定されつつある一方、極端な弱気心理と長期保有者の蓄積が、底入れの芽をうかがわせる点です。目先の弱さに動揺するのか、それとも悲観の極みに芽生える反転の兆しを冷静に見極めるのか。今の相場は、その両面を見る視点を投資家に求めているといえそうです。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、7月1日1時5分時点(協定世界時)のデータでは、ビットコイン(BTC)は5万8294ドル前後で推移していました。前日比はおよそ2.6%の下落です。前日6月30日には、四半期末の取引を5万8000ドル台の安値圏で終えました。
6月は月初の始値約7万3674ドルから約18%安となり、記録的に弱い月となりました。10月の史上最高値の約12万6080ドルからは、半値以上下回る水準です。当面の最重要の節目は、6月の安値である5万8115ドルです。
テクニカル面では、CoinDCXによると、5万8115ドルを維持できれば6万1800〜6万2500ドルへの戻りが期待される一方、これを割ると5万5000ドルが視野に入ります。KuCoinの分析でも、下降トレンドを反転させるには20日移動平均線(約6万2450ドル)、さらに6万4000ドルの回復が必要とされています。14日RSIは36前後と売られ過ぎに近い水準です。市場心理を示すFear & Greed Indexは12と、サイクルで最も深い「極度の恐怖」圏まで低下しました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(7月1日) | 約5万8294ドル | 下半期入りも軟調 |
| 前日比 | 約-2.6% | 安値圏を再び試す |
| 6月月間騰落率 | 約-18% | 記録的に弱い月 |
| 最重要サポート | 約5万8115ドル | 6月の安値、割れると5万5000ドル |
| 下値サポート(次) | 約5万6200ドル | 5万8115ドル割れで意識 |
| 上値抵抗(20日EMA) | 約6万2450ドル | 反転にはまず奪回が必要 |
| 上値抵抗(節目) | 約6万4000ドル | 下降トレンド反転の条件 |
| 200週移動平均線 | 約6万2457ドル前後 | 長期的な強気・弱気の分岐点 |
| 14日RSI | 36前後 | 売られ過ぎに接近 |
| Fear & Greed Index | 12(極度の恐怖) | サイクルで最も深い悲観 |
| 時価総額 | 約1.17兆ドル | 暗号資産で最大規模を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約12万6080ドル(2025年10月) | 現値は同水準から半値以下 |



ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
本日のビットコイン(BTC)にとって、最大のマクロ材料となったのが米最高裁の判断です。BeInCryptoによると、最高裁は6月29日、トランプ大統領によるFRB理事リサ・クック氏の解任を認めない判断を5対4で示しました。FRB理事が「正当な理由」なく解任されない保護を持つことを確認した形です。
この判断は、金融政策の見通しに重要な意味を持ちます。Yahoo Financeによると、トランプ大統領は利下げに前向きな理事を送り込むためにクック氏の解任を求めていましたが、これが阻止されました。結果として、タカ派とされるウォーシュ議長率いるFRBの体制が当面維持され、利下げ観測が遠のく形となりました。
6月のFOMCが2026年の利下げ予想を撤回し利上げの可能性に言及したことに続き、今回の判断はタカ派的な地合いを固定しました。金利が高止まりする環境は、利回りを生まないビットコインには逆風です。加えて、ビットコインとドル円相場の負の相関が過去1年で-0.90に達するなど、為替との連動も強まっています。当面はマクロの動向が、相場の方向を左右するとみられます。



出典:BeInCrypto経由TradingView(最高裁の判断・FRBの独立性)、Yahoo Finance(タカ派体制の固定・利下げ観測の後退)
ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
需給面では、需要の後退を示す動きが続いています。Coinbaseが伝えるマーケット分析によると、機関投資家の需要が細るなか、約44億ドル規模の供給の過剰感(供給超過)が浮上しています。ETFからの資金流出も続き、最大のビットコインETFは6月に約3億ドルの流出を記録しました。
企業保有の動向も、市場心理の重しとなっています。CoinDeskによると、最大の法人保有者Strategyは、6月に株価が約41%下落し、過去12カ月で11カ月目の下落月となる見通しです。同社は約84万7363BTCを平均取得単価約7万5651ドルで保有しており、現在価格では約140億ドルの含み損を抱えています。証券会社TD Cowenは、ビットコインの弱さを理由に同社の目標株価を引き下げました。
もっとも、下値では長期保有者の蓄積を示す動きも続いています。KuCoinによると、取引所からの資金流出が流入を上回る状態が続いており、これは長期保有者による着実な蓄積を示すとされています。先物の建玉も減少しており、投機的な過熱感が後退しています。目先の需要の弱さと、水面下で進む蓄積が交錯するなか、下半期に需要が回復するかが最大の焦点となります。



出典:Coinbase(供給の過剰感・機関需要の後退)、KuCoin(取引所からの流出・長期保有者の蓄積)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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