イーサリアム(ETH)は6月29日、1565ドル前後で2026年の安値圏にとどまり、四半期末・上半期末の節目を迎えています。主要銘柄のなかでも下げがきつかった上半期を終え、市場の関心は、下半期に予定される最大のアップグレード「Glamsterdam」が反転の起点となり得るかに移りつつあります。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月29日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、1565ドル前後で推移し、2026年の安値圏にとどまっています。四半期末・上半期末を迎え、年初来では主要銘柄のなかでも大きく値を下げた状態で上半期を終えようとしています。
市場の関心は、目先の弱さから下半期の見通しへと移りつつあります。とりわけ、下半期に予定される最大のアップグレード「Glamsterdam」が、イーサリアムが抱える構造的な課題を解消し、反転の起点となり得るかが注目されています。
本日のイーサリアム(ETH)は、弱含みで上半期を終えつつ、下半期の最大の材料であるアップグレードに目が向かう局面にあります。投資家にとっては、目先の安値圏での攻防と、長期的なネットワークの進化の両方を意識することが重要です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



厳しい上半期を終えるいま、あなたは下半期のアップグレードを反転の起点と見るか、それともなお慎重に見極めるべき段階と捉えるでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、1500ドル台の安値圏で、四半期末の節目を迎えています。価格動向のセクションでは、1500ドルの重要な支持帯と、売られ過ぎのテクニカル構造を確認します。
マクロ環境のセクションでは、四半期末の地合いと、金融政策の逆風を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、下半期最大の材料であるGlamsterdamアップグレードと、それがイーサリアムの構造的課題に与える影響を取り上げます。
注目すべきは、目先は極度の弱気に沈む一方、下半期にはネットワークの価値を取り戻し得る大型アップグレードが控えている点です。目先の弱さに失望するのか、それとも長期的な進化の可能性を冷静に見極めるのか。今の相場は、その両面を切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月29日のデータでは、イーサリアム(ETH)は1565ドル前後で推移していました。協定世界時の未明には1565ドル、前日からはほぼ横ばいです。週末から週明けにかけて、1500ドル台での小動きが続いています。
6月24〜26日に付けた1512〜1554ドルの安値が、当面の重要な下値の節目です。8月の史上最高値の約4946ドルからは、約68%下回る水準で上半期を終えようとしています。2月のパニック安と重なる1600ドルを割り込んで以降、戻りは限定的です。
テクニカル面では、20日・50日・200日のいずれの移動平均線も下回り、強い弱気基調が続いています。14日RSIは32前後と売られ過ぎ寄りの水準です。CoinDCXによると、当面は1500〜1512ドルの支持帯を維持できるかが焦点で、これを割ると1450ドルが視野に入る一方、1600ドル、さらに1708ドルの回復が地合い改善の条件とされています。市場心理を示すFear & Greed Indexは、サイクルで最も深い「極度の恐怖」圏にとどまりました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月29日) | 約1565ドル | 1500ドル台で小動き |
| 前日比 | ほぼ横ばい | 週明けも安値圏で推移 |
| 直近安値(6月24〜26日) | 約1512〜1554ドル | 当面の重要な下値 |
| 上値抵抗 | 約1600ドル / 1708ドル | 回復には節目の奪回が必要 |
| 下値サポート | 約1500〜1512ドル | 割れると1450ドルが視野 |
| 20日移動平均線(EMA) | 約1708ドル前後 | 価格は同線を下回る |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル前後 | 下回り中期は弱含み |
| 14日RSI | 32前後 | 売られ過ぎ寄り |
| ETH/BTC比率 | 約0.026 | サイクル安値圏 |
| Fear & Greed Index | 極度の恐怖圏 | 市場心理は慎重 |
| 時価総額 | 約1890億ドル | 暗号資産で第2位を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約68%下 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
足元のイーサリアム(ETH)の弱さの土台には、引き続き金融政策の逆風があります。6月のFOMCでタカ派姿勢が示されて以降、利下げ観測が後退し、利回りを生まないリスク資産であるイーサリアムには逆風が続いています。月末の上振れしたPCE物価指数も、この地合いを補強しました。
イーサリアムはハイテク株との連動が強く、ビットコイン以上にマクロの変動に弱い面があります。主要中央銀行が利上げ方向に傾く地合いのなか、リスク資産全体から資金が抜けやすく、第2位の暗号資産であるイーサリアムもその影響を受けやすい状況です。
本日は四半期末・上半期末にあたり、持ち高調整の動きも値動きを振れやすくする要因です。当面は、来週以降に発表される米国の経済指標と、ビットコインの動向が、イーサリアムの目先の方向を左右するとみられます。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
下半期のイーサリアム(ETH)にとって、最大の材料となるのが「Glamsterdam」アップグレードです。IGによると、これは2022年の統合(The Merge)以来、最大のプロトコル変更とされ、ブロック生成の仕組みをプロトコルに組み込むePBSや、取引の並列処理を可能にするブロックレベル・アクセスリスト(BALs)が柱となります。簡単な送金の手数料を約78.6%引き下げ、毎秒1万件の処理を目標としています。
時期については、当初の6月目標から後ろ倒しとなりました。Everstakeの6月時点の技術レビューによると、現在の内部目標は8月末で、現実的には第3四半期、慎重に見れば9〜12月が基本シナリオとされています。6月中旬に最終的な開発網の段階に入り、今後は公開テスト網での検証が、実装時期を測る手がかりとなります。
このアップグレードが重要なのは、イーサリアムが抱える構造的な課題に向き合うものだからです。IGによると、近年は取引がL2(レイヤー2)に移ったことで基盤レイヤーの手数料収入が大きく減り、ETHの価値の源泉が弱まる「価値の捕捉」の問題が指摘されてきました。Glamsterdamは基盤レイヤーの拡張に回帰し、この価値を取り戻す試みと位置づけられます。もっとも、IGは、これだけではL2への手数料流出の課題が完全には解消されない点や、実装が予定より遅れる可能性、「事実で売られる」リスクも残ると指摘しています。長期の希望と、足元の不透明感が交錯しています。



出典:IG(Glamsterdamの内容・価値捕捉の課題)、Datawallet(実装時期の見通し、Everstake引用)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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