イーサリアム(ETH)は6月27日、1570ドル前後へと小幅に持ち直しました。前日のPCE物価指数の上振れによる急落で一時1554ドルまで下落し、2026年の安値を更新したのち、わずかに戻しています。対ビットコインでの出遅れが鮮明になるなか、その構造的な背景が問われる局面です。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月27日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、1570ドル前後で推移しています。前日6月26日には米PCE物価指数の上振れを受けた市場全体の急落で一時1554ドルまで下落し、2026年の安値を更新したのち、足元ではやや持ち直しました。
足元で鮮明なのが、ビットコインに対する出遅れです。年初来ではビットコインの下落率を大きく上回り、対ビットコイン比率は10カ月ぶりの低水準に沈んでいます。この背景には、複数の構造的な要因があります。
本日のイーサリアム(ETH)は、対ビットコインでの出遅れという構造的な弱さと、安値圏で続く大口の蓄積が交錯する局面にあります。投資家にとっては、なぜ出遅れているのか、そして何が転換点となり得るのかを見極める場面です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



対ビットコインで歴史的な安値圏に沈むいま、あなたはこの出遅れを構造的な弱さと見るか、それとも反転を待つ仕込みの好機と捉えるでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、2026年安値圏から小幅に戻すなか、複数の材料が交錯しています。価格動向のセクションでは、PCE後の安値更新と、売られ過ぎからの反発を確認します。
マクロ環境のセクションでは、上振れしたPCE物価指数と、ハイテク株との高い連動を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、対ビットコインでの出遅れを生む構造的な要因と、それを覆し得る材料を取り上げます。
注目すべきは、ETF需要の弱さやハイテク株連動という出遅れの構造が続く一方、大口の蓄積やアップグレードという反転の芽も同時に存在する点です。目先の弱さに失望するのか、それとも構造変化の兆しを冷静に見極めるのか。今の相場は、その両面を切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月27日のデータでは、イーサリアム(ETH)は1565〜1580ドル前後で推移していました。前日比はおよそ1〜2%の小幅な上昇です。前日6月26日には市場全体の急落で一時1554ドルまで下落し、2026年の安値を更新した経緯があります。
6月16日に付けた1847ドルの高値から、数日で大きく水準を切り下げました。8月の史上最高値の約4946ドルからは、約68%下回る水準です。市場では、2月のパニック安と重なる1600ドルを割り込んだことで、1500〜1550ドルが次の重要な支持帯として意識されています。
テクニカル面では、50日・200日移動平均線をいずれも下回り、下降基調が続いています。14日RSIは30前後と売られ過ぎ圏にあり、短期的な反発の可能性も残ります。上値では1700ドルの回復が当面の課題です。市場心理を示すFear & Greed Indexは13と、サイクルで最も深い「極度の恐怖」圏まで低下しました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月27日) | 約1565〜1580ドル | 安値更新後に小幅反発 |
| 前日比 | 約+1〜2% | 売られ過ぎからの戻り |
| 当日安値(6月26日) | 約1554ドル | 2026年の安値を更新 |
| 直近高値(6月16日) | 約1847ドル | そこから水準を切り下げ |
| 上値抵抗 | 約1700ドル | 回復には節目の奪回が必要 |
| 下値サポート | 約1500〜1550ドル | 割れると一段安のリスク |
| 50日移動平均線 | 約2000ドル前後 | 価格は同線を大きく下回る |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル前後 | 下回り中期は弱含み |
| 14日RSI | 30前後 | 売られ過ぎ圏 |
| ETH/BTC比率 | 約0.026 | 10カ月ぶりの低水準 |
| Fear & Greed Index | 13(極度の恐怖) | サイクルで最も深い悲観 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約68%下 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
前日のイーサリアム(ETH)急落の引き金も、上振れした米PCE物価指数です。5月のコアPCEが前年比3.4%と2023年10月以来の高い伸びとなり、利下げ観測が後退しました。利回りを生まないリスク資産であるイーサリアムには、金利高止まりが逆風となります。
イーサリアムがビットコインより下げやすいのは、ハイテク株との連動が強いためです。crypto.newsによると、イーサリアムのナスダック100との相関は約0.78と、ビットコインの約0.55を上回ります。米長期金利が上昇し機関投資家がハイテク株から資金を引き揚げる局面では、イーサリアムはビットコインよりも強く売られやすくなります。
ビットコインが「デジタルゴールド」として価値の保存先と見なされる投資家層を持つ一方、イーサリアムは「技術プラットフォーム」資産と位置づけられやすく、マクロの変動に弱い面があります。当面は、PCE通過後の金利動向とハイテク株の地合いが、方向を左右するとみられます。



出典:crypto.news(ナスダックとの相関・ビットコインとの違い)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
イーサリアム(ETH)の対ビットコインでの出遅れには、構造的な背景があります。crypto.newsによると、イーサリアムは2026年に年初来で約32%下落し、ビットコインの約11%安を大きく上回りました。対ビットコイン比率は約0.0283と10カ月ぶりの低水準まで下げ、長期の移動平均線も下回っています。
IGの分析によると、出遅れの要因は5つに整理されます。ハイテク株との高い連動、規模が小さくETF資金流出が続くこと、ビットコインのような企業の保有による下支えが乏しいこと、L2(レイヤー2)が基盤の手数料収入を侵食すること、そして主要アップグレード「Glamsterdam」が第3四半期へ延期されたことです。これらが、構造的な売り圧力となっています。
一方で、反転の芽も指摘されています。複数の分析によると、6月初旬には47万5000ETH超が取引所から流出し、大口が安値で蓄積する動きが続いています。Standard Charteredは2026年末の目標を4000ドルに引き下げつつも、長期では強気の見方を維持しています。第3四半期のGlamsterdamが処理能力の向上と手数料の大幅な低下を実現すれば、出遅れを反転させる最大の材料となり得ます。構造的な弱さと、反転の芽が共存する状況です。



出典:crypto.news(年初来騰落率・ETH/BTC比率)、IG(出遅れの構造的要因・大口の蓄積)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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