イーサリアム(ETH)は6月26日、市場全体の急落で1600ドルの節目を割り込み、一時1567ドルまで下落しました。本日のPCE物価指数と年内最大のオプション満期を控えるなか、主要L2「Base」の約2時間の停止というイーサリアム固有の悪材料も重なり、神経質な展開となっています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月26日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、2026年の重要な底値とされてきた1600ドルを割り込み、一時1567ドルまで下落しました。ビットコインが6万ドルを割り込む市場全体の急落のなか、主要銘柄のなかでも下げがきつくなっています。
本日は、米PCE物価指数の発表と年内最大のオプション満期という二重の関門を控えています。加えて、イーサリアムの主要L2(レイヤー2)であるBaseが約2時間停止するという、固有の悪材料も重なりました。
本日のイーサリアム(ETH)は、マクロの逆風に加え、ネットワーク固有の問題と大型イベントが重なる難しい局面にあります。投資家にとっては、複数の逆風と、安値で続く大口の買いのどちらが優勢かを見極める場面です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



マクロと固有の問題が重なるいま、あなたはこの下げをさらなる調整と見るか、それとも大口が拾う好機と捉えるでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、1600ドルを割り込むなか、複数の材料が交錯しています。価格動向のセクションでは、節目割れの下落と、次の支持帯をめぐるテクニカル構造を確認します。
マクロ環境のセクションでは、本日のPCE物価指数と年内最大のオプション満期を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、Baseの停止という固有の逆風と、安値圏で続く大口の蓄積を取り上げます。
注目すべきは、マクロの逆風とネットワーク固有の問題が重なる一方で、大口が安値で買いを進めるという、相反する力が同時に働いている点です。目先の弱さに動揺するのか、それとも静かに進む蓄積を冷静に見極めるのか。今の相場は、その両面を切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月25日のデータでは、イーサリアム(ETH)は1600〜1636ドルのレンジで推移していました。同日には一時1567ドルまで下落し、2026年の安値圏を更新したのち、やや持ち直した経緯があります。前日終値の1663ドル前後からは、約3〜5%の下落です。
6月16日に付けた1847ドルの高値から、数日で大きく水準を切り下げました。8月の史上最高値の約4946ドルからは、約66〜68%下回る水準です。市場では、2月のパニック安と重なる1600ドルが重要な底値とされてきましたが、これを明確に割り込みました。
テクニカル面では、50日・200日移動平均線をいずれも下回り、下降基調が続いています。次の下値の節目は1550〜1580ドルで、これを割ると1400ドル方向が意識されます。一方、RSIは売られ過ぎ圏にあり、短期的な反発の可能性も残ります。市場心理を示すFear & Greed Indexは17と「極度の恐怖」圏にとどまりました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月26日) | 約1600〜1636ドル | 1600ドルの節目を割り込む |
| 前日比 | 約-3〜5% | ビットコインの下落率を上回る |
| 当日安値(6月25日) | 約1567ドル | 2026年の安値圏 |
| 直近高値(6月16日) | 約1847ドル | そこから水準を切り下げ |
| 上値抵抗 | 約1700〜1750ドル | 回復には節目の奪回が必要 |
| 下値サポート | 約1550〜1580ドル | 割れると1400ドルが視野 |
| 50日移動平均線 | 約1660ドル前後 | 価格は同線を下回る |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル前後 | 下回り中期は弱含み |
| 14日RSI | 30前後 | 売られ過ぎ圏 |
| Fear & Greed Index | 17(極度の恐怖) | 市場心理は慎重 |
| 時価総額 | 約1950億ドル | 暗号資産で第2位を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約67%下 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)にとっても、最大のマクロ材料は米PCE物価指数と、年内最大のオプション満期です。ビットコインが6万ドルを割り込む市場全体の急落のなか、イーサリアムは高ベータの特性から下げを増幅する形で売られました。crypto.newsによると、6月25日の急落では市場全体で約14億8000万ドルが清算され、うちイーサリアムは約3億5900万ドルにのぼりました。
本日発表される5月のコアPCEは、2024年5月以来の強い物価上昇圧力を示すと予想されています。数値が予想を上回れば、年内の利下げ観測がさらに後退し、利回りを生まないイーサリアムへの逆風が強まる可能性があります。
同時に、本日は年内最大のオプション満期も重なります。The Blockによると、イーサリアムのオプションは約17億5000万ドル分が期限を迎え、コール(買う権利)優勢の建玉構成となっています。最大損失(マックスペイン)の水準は2000ドル前後と現在価格を大きく上回り、PCEと満期に伴うヘッジ取引が、値動きを増幅させる可能性があります。



出典:crypto.news(清算データ・市場全体の急落)、The Block(オプション満期の規模・建玉構成)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
イーサリアム(ETH)にとって、本日固有の逆風となったのが、主要L2であるBaseの停止です。Cryptopolitanによると、6月25日の協定世界時16時03分ごろから約2時間にわたり、Coinbaseが運営するBaseのブロック生成が停止しました。無効なブロックがシーケンサー(取引処理)の不具合を引き起こしたことが原因とされ、復旧後にはCoinbaseの株価も5%超下落しました。
同メディアによると、Baseはイーサリアム最大級のL2の一つであり、単一のシーケンサーがブロックを管理する構造ゆえに、ソフトウェアや合意形成の問題でネットワーク全体が停止し得ることが改めて示されました。資産の安全性は保たれたとされるものの、L2の拡張性に依存するイーサリアムの将来像にとって、信頼性への懸念材料となります。
一方で、下支えとなる大口の蓄積は続いています。CoinMarketCapが引用するArkhamのデータによると、6月24日には2つの大口ウォレットがKrakenなどから計約5883万ドル相当のETHを引き出しました。これはBitMineなど機関投資家の購入パターンと一致するとされ、ETHが30日間の高値から約21%下落した水準を「割安圏」と捉えた戦略的な買いとみられます。固有の逆風と、確信ある買いがせめぎ合う状況です。



出典:Cryptopolitan(Baseの停止・原因)、CoinMarketCap(大口の蓄積、Arkham引用)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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