イーサリアム(ETH)は6月23日、1750ドル前後で底固めの動きを見せています。前週の急落から売られ過ぎが解消されつつあるなか、CLARITY Actがイーサリアムを最大の恩恵銘柄と位置づけ、ステーキング機能付きETFへの道筋が開けるとの見方が、構造的な支援材料として意識されています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月23日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、1750ドル前後で推移し、前週の急落からは下げ止まりつつあります。売られ過ぎを示すRSIが反発し、市場では1700ドルを下値で支えようとする動きが続いています。
足元の値動きは、ビットコインと同様に米ドル高やタカ派的な金融政策に左右されています。一方で、規制面ではイーサリアムに固有の前向きな材料が育っており、価格の弱さとは対照的な構図となっています。
本日のイーサリアム(ETH)は、マクロの逆風による目先の弱さと、ステーキングをめぐる制度整備という長期の追い風が交錯する局面にあります。投資家にとっては、短期の値動きと構造的な変化を切り分けて見ることが重要です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



マクロの逆風が続くなかで制度整備が前進するいま、あなたは目先の弱さと長期の追い風のどちらを重く見るでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、1700ドルを挟んだ底固めのなかで、複数の材料が交錯しています。価格動向のセクションでは、売られ過ぎからの反発と、移動平均線付近での攻防を確認します。
マクロ環境のセクションでは、相場の土台にある米ドル高と、ビットコインと共通の金融政策の逆風を整理します。ファンダメンタルズのセクションでは、CLARITY Actとステーキング機能付きETFをめぐる、イーサリアム固有の制度的な前進を取り上げます。
注目すべきは、マクロの逆風で価格が伸び悩む一方、利回りを生むステーキングを軸とした制度整備という、イーサリアムならではの追い風が育っている点です。目先の値動きに目を向けるのか、それとも静かに進む制度の変化を重く見るのか。今の相場は、その2つを切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月22日9時時点(米国東部時間)のデータでは、イーサリアム(ETH)は1760ドル前後で推移していました。前日朝からおよそ30ドルの上昇で、底固めの動きが続いています。
6月19日に一時1700ドルを割り込んだあと、足元では1700ドル台を回復しました。複数の市場分析によると、これは下落局面のなかでの一時的な戻り(リリーフラリー)と位置づけられ、本格的な反転には上値抵抗の突破が必要とされています。
テクニカル面では、50日移動平均線・200日移動平均線がいずれも1670ドル前後に位置し、価格はこれを上回って推移しています。14日RSIは40前後と中立圏まで回復しました。上値では1800〜1900ドルの回復が焦点で、下値では1700ドル、さらに1650ドルの維持が当面の鍵とされています。市場心理を示すFear & Greed Indexは20前後と「極度の恐怖」圏にとどまりました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月23日) | 約1760ドル | 1700ドル台を回復し底固め |
| 前日比 | 約+1.4% | 売られ過ぎからの反発 |
| 直近安値(6月19日) | 約1700ドル割れ | その後回復 |
| 上値抵抗 | 約1800〜1900ドル | 本格反転には突破が必要 |
| 下値サポート | 約1700ドル / 1650ドル | 割れると1620ドルが視野 |
| 50日移動平均線 | 約1670ドル前後 | 価格は同線を上回って推移 |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル前後 | 強気・弱気の分岐点 |
| 14日RSI | 約40 | 売られ過ぎから中立圏へ回復 |
| Fear & Greed Index | 20前後(極度の恐怖) | 市場心理は慎重 |
| 時価総額 | 約2109億ドル | 暗号資産で第2位を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約3分の1 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
足元のイーサリアム(ETH)の上値の重さの土台にあるのは、ビットコインと共通の米ドル高と金融政策です。6月のFOMC後に利下げ期待が後退したことで、ドル指数(DXY)は約100.6〜100.8まで上昇し、米国債利回りも高止まりしています。利回りを生まないリスク資産であるイーサリアムには、逆風となる地合いです。
金融政策の見通しは、さらにタカ派方向へと傾いています。市場では、バンク・オブ・アメリカが2026年内に3回の利上げを見込むとの予想を示すなど、金利が「より高く、より長く」続くとの観測が強まっています。これがリスク資産全体の重しとなっています。
もっとも、季節性の面では注意も必要です。市場データによると、2016年以降のイーサリアムの6月の平均騰落率はマイナス6.74%と、歴史的に弱い月とされています。月末の個人消費支出(PCE)物価指数や6月26日のオプション満期を控え、当面はマクロの動向が目先を左右するとみられます。



出典:CoinDesk(ドル高・利上げ観測)、BeInCrypto(6月の季節性)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
価格が伸び悩む一方、イーサリアム(ETH)の規制面では前向きな材料が育っています。Yellow.comによると、Grayscaleのリサーチチームは5月22日付の調査ノートで、CLARITY Actの枠組みの恩恵を最も受けるブロックチェーンとしてイーサリアムを筆頭に挙げました。商品としての扱いが確立していることや、デリバティブ市場の成熟、機関投資家向けの保管体制の厚みが理由とされています。
とりわけ注目されるのが、ステーキング機能付きETFへの道筋です。同メディアによると、米SECは5月のガイダンスで、バリデーター報酬を運用者の努力による利益分配とは異なるものとして明確に区別しました。これは、ステーキング機能を備えたETF商品への道を開く動きと、複数のETF専門弁護士に解釈されています。
仮に現在のネットワーク利回り(年率約3.2%)のステーキング利回りが既存のETFに加われば、商品は単なる価格連動型から利回りを生む金融商品へと性質を変えます。これは、債券志向の投資家がイーサリアムを評価する枠組みを大きく変える可能性があります。BlackRockやArk Investがステーキング関連の申請・補足資料を提出しており、制度整備が着実に進んでいます。



出典:Yellow.com(CLARITY Actの恩恵・ステーキングETFの制度整備、Grayscale引用)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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