イーサリアム(ETH)は6月18日、前日の米FOMCがタカ派的な内容となったことを受け、1750ドル台へと下落しました。約1億2400万ドル規模のロング清算が下値を圧迫する一方、ネットワークでは最大級のアップグレード「Glamsterdam」が最終テスト段階に入り、明日の米イラン和平合意の署名とともに次の支援材料として意識されています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月18日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、前日のFOMCを境に下落し、1750ドル台で推移しています。発表前は1800ドルの節目を前に膠着していましたが、タカ派的な内容を受けて売りに押されました。
下落の主因は、レバレッジ清算です。FOMCの結果を受けて約1億2400万ドル規模のETHのロングポジションが清算され、機械的な売りが価格を押し下げました。年初来で唯一の独歩高を見せていたイーサリアムも、マクロの逆風には逆らえなかった形です。
本日のイーサリアム(ETH)は、金融政策という逆風を受けつつ、アップグレードの進展という独自の支援材料を抱える局面にあります。投資家にとっては、短期のマクロと中長期のネットワーク進化のどちらに目を向けるかが問われる場面です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



金融政策が逆風に転じても開発が前進し続けるいま、あなたは目先の下げと将来の進化のどちらを重く見るでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、FOMCのタカ派転換で1750ドル台まで下げる一方、ネットワークの進化は着実に進む、対照的な状況にあります。価格動向のセクションでは、FOMC後の下落と大規模なロング清算、フィボナッチ水準での攻防を確認します。
マクロ環境のセクションでは、ドットプロットの利上げ反転がイーサリアムに与えた影響を整理します。地政学のセクションでは、明日の署名を控えた米イラン和平合意を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、最終テスト段階に入ったGlamsterdamアップグレードと、企業による継続的な積み増しを扱います。
注目すべきは、マクロの逆風で価格が下げる一方、Glamsterdamという最大級のアップグレードが着実に前進している点です。デリバティブ主導の短期の値動きと、ネットワークの根本的な進化。今の相場は、その時間軸の異なる2つを切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月17日9時15分時点(米国東部時間)のデータでは、イーサリアム(ETH)は1756ドル前後で推移していました。前日朝からおよそ59ドルの下落となっています。
その後のFOMC発表を受けてさらに変動し、6月17日夕方時点では1753〜1774ドルのレンジで推移しました。発表後の4時間で暗号資産市場全体で約1億2200万ドルが清算され、うちイーサリアムは約3802万ドルがロングを中心に清算された経緯があります。
テクニカル面では、61.8%のフィボナッチ・リトレースメント水準にあたる1754ドル前後を試す展開となりました。1700〜1720ドルの支持帯を維持できるかが当面の焦点で、これを割ると次の節目1645ドルへの下落リスクが意識されます。オンチェーンでは約5400万ETHが含み損を抱えており、これは2022年のFTX破綻後の水準に匹敵する売り圧力となっています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月18日) | 約1753〜1774ドル | FOMC後の下落から小動き |
| 前日比 | 約-2% | タカ派的なFOMCが重し |
| 当日安値圏(6月17日) | 約1750ドル前後 | 61.8%フィボナッチ水準を試す |
| 上値抵抗 | 約1800ドル | 回復には心理的節目の奪回が必要 |
| 下値サポート | 約1700〜1720ドル | 割れると1645ドルが視野 |
| 50日移動平均線 | 約1674ドル | 価格は同線をなお上回る |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル | 下向きで中期は弱含み |
| ETH清算額(FOMC後4時間) | 約3802万ドル | ロング中心 |
| 含み損を抱えるETH | 約5400万ETH | FTX破綻後の水準に匹敵 |
| 時価総額 | 約2120億ドル | 暗号資産で第2位を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約3分の1 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)の下落も、前日のFOMCが主因です。FRBは6月17日に全会一致で金利を3.50〜3.75%に据え置きましたが、その内容は市場の想定よりタカ派的でした。ドットプロットが3月時点の利下げ予想から利上げ方向へと反転し、リスク資産全体の重しとなりました。
イーサリアムは、株式市場との連動性を強めています。市場データによると、イーサリアムは直近7日間でS&P500と96%という高い相関を示しており、マクロ主導の値動きに大きく左右されている状況です。新議長ウォーシュ氏がフォワードガイダンスを撤廃したことで、緩和示唆の文言が失われた点も逆風となりました。
もっとも、cryptotimesの分析によると、今回の下落はデレバレッジ(過剰な持ち高の解消)とマクロ警戒の表れであり、ファンダメンタルズの崩壊ではないと指摘されています。クジラの積み増しやETF流入が長期的な下支えになるとの見方も示されており、当面は伝統的市場のセンチメントが短期の方向を左右するとみられます。



出典:cryptotimes(FOMC後の清算・デレバレッジ)、CoinMarketCap(S&P500との相関・フィボナッチ水準)
イーサリアム(ETH)と地政学・国際情勢
タカ派的なFOMCで地合いが悪化するなか、イーサリアム(ETH)にとっても下支えとして期待されるのが、明日6月19日にスイスで予定される米イラン和平合意の正式署名です。spotedcryptoによると、6月16日にイーサリアムが一時1788ドルまで反発した上昇は、もともとこの和平の枠組みを起点としたものでした。
影響の経路はエネルギー価格です。同メディアによると、和平期待を受けて北海ブレント原油は6月15日に約4%下落しており、原油安がインフレ鎮静化への期待につながっていました。署名が予定通り実現すれば、この流れが補強される可能性があります。
ただし、実行リスクには注意が必要です。同メディアは、2026年初めにも同様の停戦が崩れた前例があり、署名されるまでは持続性が最大の懸念材料だと指摘しています。イーサリアムはデリバティブの建玉が高水準にあるため、合意が崩れた場合には下落も増幅されやすく、署名の行方が重要な分岐点となります。



出典:spotedcrypto(米イラン和平合意・原油安とETHの反応)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
価格が下げる一方で、イーサリアム(ETH)のネットワークでは大きな前進がありました。cryptonewsによると、Ethereum Foundationは、最大級のアップグレード「Glamsterdam」について、計画されたすべてのEIP(改善提案)を含むテストネットがすでに稼働していることを確認しました。これは公開テストネット前の最終開発段階にあたります。
CoinMarketCapの集計によると、Glamsterdamは2022年のマージ以来最大のアップグレードとされ、ブロック生成の公平性を高めるePBSや、取引の並列処理を可能にするブロックレベル・アクセスリストの導入が柱となります。2026年後半の実装が目標とされています。
企業の積み増しも続いています。同メディアによると、6月17日には大口の保有企業BitMineが1億3600万ドル相当のETHを購入し、優先株発行で資金を調達して積極的な蓄積を継続したと報じられました。アップグレードの進展と企業需要が、価格の逆風下でも構造的な支えとなっています。



出典:cryptonews(Glamsterdam最終テスト段階)、CoinMarketCap(アップグレード詳細・BitMineの積み増し)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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| 設立 | 2024年11月13日 |
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