ビットコイン(BTC)は6月18日、前日の米FOMCがタカ派的な内容となったことを受け、6万3000ドル台へと下落しました。新議長ケビン・ウォーシュ氏のもとでFRBが年内の利下げ見通しを撤回し利上げへと転じたことで、市場は明日6月19日に予定される米イラン和平合意の署名を、次の支援材料として見据えています。
ビットコイン(BTC) 相場解説(2026年6月18日)
ビットコイン(BTC)の注目ポイント
ビットコイン(BTC)は、前日のFOMCを境に流れが変わりました。金利発表前は6万5500ドル前後で安定していましたが、タカ派的な内容を受けて6万3000〜6万4000ドル台へと水準を切り下げています。
市場が驚いたのは、金利の据え置きそのものではなく、その中身でした。FRBの金利見通し(ドットプロット)が、3月時点の利下げ予想から一転して利上げ方向へと反転したことが、リスク資産全体の重しとなりました。
本日のビットコイン(BTC)は、金融政策という逆風を受けつつ、明日に控える米イラン和平合意の署名という支援材料を待つ局面にあります。投資家にとっては、対立する2つの材料の綱引きをどう読むかが問われる場面です。
ZUU Web3 竹原ビットコイン(BTC)に関するZUU Web3の見解



金融政策が逆風に転じたいま、あなたはこの下落を新たな下げの起点と見るか、それとも織り込みの過程と捉えるでしょうか。
本日のビットコイン(BTC)は、FOMCのタカ派転換で6万3000ドル台まで下げる一方、構造的な買い支えも確認される複雑な局面にあります。価格動向のセクションでは、FOMC後の下落と大規模なロング清算、テクニカル構造を確認します。
マクロ環境のセクションでは、ドットプロットの利上げ反転とインフレ見通しの上方修正が持つ意味を整理します。地政学のセクションでは、明日の署名を控えた米イラン和平合意の進捗を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、長期保有者の積み増しやノルウェー政府系ファンドの買いといった、下値を支える構造的な需要を扱います。
注目すべきは、金融政策の逆風と、長期保有者による底堅い買い支えが同時に存在している点です。短期的なマクロの重しに目を向けるのか、それとも静かに進む構造的な買いを重く見るのか。今の相場は、時間軸の異なる2つの力を見極める視点を投資家に求めているといえそうです。
ビットコイン(BTC)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月18日早朝(日本時間)のデータでは、ビットコイン(BTC)は6万4400ドル前後で推移していました。前日のFOMC発表直後には6万3000ドル台まで下落し、その後やや持ち直した水準です。
cryptotimesのデータによると、FOMC発表前に6万5500ドル前後で安定していたビットコインは、米国東部時間6月17日午後2時の発表を機に急落しました。発表後の4時間で暗号資産市場全体で約1億2200万ドルの清算が発生し、うちビットコインは約4463万ドルがロングを中心に清算されました。
テクニカル面では、発表前に支持帯として機能していた6万4350ドルを一時下回り、この水準が当面の上値抵抗に転じています。FXStreetによると、ビットコインは50日EMA(約7万0351ドル)を大きく下回って推移しており、戻り売り圧力が意識される構造です。今月の安値5万9130ドルが、下値の重要な節目とされています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月18日) | 約6万4400ドル | FOMC後の下落から小幅に持ち直し |
| 前日比 | 下落 | タカ派的なFOMCが重し |
| FOMC直後の安値 | 約6万3000ドル台 | 支持帯6万4350ドルを一時下抜け |
| 今月安値(6月) | 約5万9130ドル | 下値の重要な節目 |
| 上値抵抗 | 約6万4350ドル | 旧支持帯が抵抗に転換 |
| 下値サポート | 約6万2000〜6万3000ドル | 割れると5万9130ドルが視野 |
| 50日EMA | 約7万0351ドル | 価格は大きく下回り戻り売り圧力 |
| 14日RSI | 40台前半 | 弱気寄りで上昇の勢いは限定的 |
| 暗号資産全体の清算額(4時間) | 約1億2200万ドル | うちBTC約4463万ドル、ロング中心 |
| 時価総額 | 約1.25兆ドル | 暗号資産で最大規模を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約12万6200ドル(2025年10月) | 現値は同水準から約半値圏 |



ビットコイン(BTC)とマクロ環境との連動
本日のビットコイン(BTC)を動かした最大の要因は、前日のFOMCです。blockchainreporterの報道によると、FRBは6月17日に全会一致(12対0)で金利を3.50〜3.75%に据え置きましたが、その周辺の内容は市場の想定よりはるかにタカ派的でした。
特に注目されたのが、ドットプロットの反転です。同メディアによると、18人の投票メンバーのうち9人が年内に少なくとも1回の利上げを見込んでおり、3月時点では中央値が利下げを示していたことからの完全な方向転換となりました。さらにPCEインフレ見通しは年末時点で3.6%へと、3月の2.7%から引き上げられました。
加えて、ウォーシュ新議長はフォワードガイダンス(将来の政策方針の事前提示)を撤廃し、声明文を簡潔にする方針を示しました。市場が頼りにしてきた緩和示唆の文言が失われたことで、当面は「より高く、より長く」という金利環境が、米国債との資金獲得競争を通じてビットコインの重しになるとみられます。



出典:blockchainreporter(FOMCのタカ派転換・ドットプロット)、cryptotimes(FOMC後の清算データ)
ビットコイン(BTC)と地政学・国際情勢
タカ派的なFOMCで地合いが悪化するなか、ビットコイン(BTC)の下支えとして市場が期待するのが、明日6月19日に予定される米イラン和平合意の正式署名です。blockchainreporterによると、この署名がFOMCのタカ派姿勢に対抗し得る、当面の重要な分岐点になると指摘されています。
鍵を握るのはエネルギー価格です。同メディアによると、和平が実現して原油価格が75ドル前後まで低下すれば、それがインフレ鎮静化につながり、9月のドットプロット修正への最短経路になり得るとされています。地政学とインフレ、金融政策が一本の線でつながっている構図です。
ただし、実行リスクには引き続き注意が必要です。2026年4月にも同様の停戦合意が崩れ、相場が上昇分を失った前例があります。署名が予定通り実現するかどうかが、ビットコインが6万8000〜7万ドルへ向かう回復シナリオの前提となります。



出典:blockchainreporter(米イラン署名とインフレ・金融政策の関係)
ビットコイン(BTC)のファンダメンタルズ
マクロの逆風がある一方で、ビットコイン(BTC)の下値を支える構造的な需要も確認されています。FXStreetが引用するK33 Researchによると、現在ビットコインの流通供給量の79%が長期保有者によって保有されており、これは過去最高水準で、継続的な積み増しを反映しているとされています。
同調査によると、2年以上保有されている古いビットコインの再活性化(売却の動き)は今年に入って極めて低水準にとどまっており、長期保有者の売却意欲の弱さがうかがえます。これは弱気相場の終わりが近づく際によく見られる兆候だと分析されています。
機関投資家の動きも見られます。The Blockによると、ノルウェーの政府系ファンドNBIMが間接的なビットコイン保有を192%増やし、約7161BTC(約8億4400万ドル相当)まで拡大しました。長期保有者の積み増しと機関投資家の買いが、タカ派的な金利環境下でも下値を支える要因とみられます。



出典:FXStreet(長期保有者比率、K33 Research引用)、The Block(NBIMのビットコイン保有拡大)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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