5月27日(水)のイーサリアム(ETH)は、2,059〜2,114ドル付近で推移しています。ビットコインが地政学緩和とStrive社の積極買いを好感する一方、ETHは依然として2,000ドル割れリスクを抱えたまま方向感を欠いています。BitMineが約78億ドルの含み損を抱えながらも保有を5%目標の88%まで積み上げる構造的支援がある一方、強気指標5に対して弱気指標27という厳しいテクニカル環境で、ETH/BTC比率の悪化が止まらない難しい局面を迎えています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年5月27日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
5月27日(水)早朝時点のデータでは、イーサリアム(ETH)は2,059〜2,114ドル付近で推移していました。CoinDeskによれば5月26日13時34分(EDT)時点で2,059.02ドル(24時間-3.22%)、Fortuneでは5月26日朝に2,114.80ドル、MetaMaskでは2,078.97ドル、時価総額は約2,485億〜2,507億ドル前後となっています。
本日特に注目したいのは、ETHが2,100ドル前後で揉み合いを続ける中、テクニカル指標が極めて弱気に偏っている点です。CryptoNewsの分析によれば、現在のETHは強気を示す指標が5つに対し、弱気を示す指標が27と、84%の指標が弱気予想を示しています。恐怖・強欲指数も28(恐怖領域)にとどまっており、投資家心理の冷え込みは続いています。
ATH(史上最高値)からの下落率も気になる数字です。ETHは2025年8月24日の4,946ドルから約58%下落しており、ビットコインの-39%と比べて下げ幅が大幅に大きい状況です。CoinDeskの過去報道が指摘したように、BTCは50日移動平均の上を維持している一方、ETH・XRP・SOLは50日移動平均の下を取引しており、ETHの相対的な弱さが鮮明になっています。
テクニカル面では、CryptoNewsの分析によると重要な支持帯は2,109ドル、2,085ドル、2,065ドルにあり、抵抗帯は2,152ドル、2,171ドル、2,195ドルとされています。同社の予測では5月27日までに2,305ドル(現値から+11.31%)への上昇余地があるとしていますが、これは弱気指標が多い中での楽観的な見方であり、慎重に見る必要がありそうです。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



BitMine社が約78億ドルもの含み損を抱えながらも、5%供給目標達成に向けて買い増しを続ける——この光景は、機関投資家のETHへのコミットメントを示すと同時に、現在の価格水準でETHを保有し続けることの厳しさも物語っています。
本日のETH相場を理解する鍵は、3つの構造を同時に見ることだと考えています。1つ目は、テクニカル指標が84%弱気という極めて厳しい短期環境。2つ目は、BitMineが5.28百万ETH(流通供給の4.37%超)を保有し続け、Hong Kongの認可ステーブルコインがEthereumで技術試験を完了するなど、長期的な機関採用の地盤固め。3つ目は、CLARITY法案によるスマートコントラクト・プラットフォーム規制透明化への期待です。
後述の価格動向セクションでは、2,065〜2,200ドルの狭いレンジと、2,000ドル割れリスクを整理します。オンチェーン項では、BitMineの含み損78億ドルとETF流出という需要弱体化、ファンダメンタルズ項ではTom Lee氏の「ETHは原油との逆相関」発言の意味を掘り下げます。
短期的にはネガティブな数字が並びますが、Tom Lee氏が指摘するようにIran情勢の改善で原油が96ドル割れまで下落していることは、ETHにとって構造的な追い風となる可能性があります。BitMineが含み損を抱えても買い続ける姿勢は、長期視点での確信を示すシグナルと読むこともできるでしょう。短期の弱気指標に動揺せず、構造的な変化を見極めることが重要な局面と言えそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(5月27日) | 約2,059〜2,114ドル(約32万円) | CoinDesk/Fortune |
| 24時間変動率 | -3.22〜-0.03% | 方向感欠く揉み合い |
| 主要支持帯(直近) | 2,065〜2,109ドル | CryptoNews、3層の支持構造 |
| 主要抵抗帯(直近) | 2,152〜2,195ドル | CryptoNews、3層の抵抗構造 |
| 心理的節目 | 2,000ドル | 割れた場合、1,600ドル方向のリスク |
| サイクル高値・安値 | 2,462ドル / 1,764ドル | 現値はレンジ中央付近 |
| 50日EMA | 2,114.85ドル | 現値の付近、短期分水嶺 |
| 200日移動平均 | 2,116.80ドル | 強弱分水嶺、現値の付近 |
| 恐怖・強欲指数 | 28(恐怖領域) | 投資家心理の冷え込み継続 |
| 強気/弱気指標比 | 5 vs 27(84%弱気) | CryptoNews、極端な弱気バイアス |
| 短期予測(CryptoNews 5/27) | 2,305ドル | +11.31%、楽観的見方 |
| 強気目標(Tom Lee 2026年末) | 9,000〜12,000ドル | 「クリプトの春」確認後 |
| 強気目標(Standard Chartered 2026末) | 7,500ドル | BitMine構造的買い前提 |
| 時価総額 | 約2,485〜2,507億ドル | 暗号資産時価総額2位 |
| ATH(2025年8月24日) | 4,946ドル | 現値は約-58%下方 |
5月27日(水)早朝時点のデータでは、イーサリアム(ETH)は2,059〜2,114ドル付近で推移していました。日本円換算では約32万円前後です。
LiteFinanceの分析が示す視点は興味深いものがあります。同社のエリオット波動分析では、ETHは今週中に複合的な強気修正波[B]を完了する可能性があり、現在の水準で買って2,462ドルでの利益確定を推奨しています。ただしこれは強気シナリオの一例であり、保証されたものではありません。
CryptoNewsの分析によれば、現在のETH市場は強気を示す指標が5つに対して弱気指標が27と、84%が弱気予想を示しています。恐怖・強欲指数も28(恐怖領域)にとどまっており、過去30日のうち緑(プラス)の日は15日だけでした。サイクル高値は2,462ドル、サイクル安値は1,764ドルで、現値はちょうどその中間付近に位置しています。
長期予測ではLiteFinanceが2026年に3,000〜3,210ドル、2027年に5,614〜7,063ドル、2028〜2030年に9,721〜22,964ドルのレンジを示しています。Tom Lee氏のさらに強気な年末9,000〜12,000ドル予想、Standard Charteredの7,500ドル予想と比較すると、長期見通しには相応のばらつきがあることがわかります。



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
本日のオンチェーン面で最も重要なのは、Ethereum最大の機関保有者であるBitMineが約78億ドルの含み損を抱えながらも保有を続けている点です。これは、機関投資家のコミットメントの強さを示すと同時に、現在のETH価格水準の厳しさを物語っています。
The Coin Republicによれば、BitMineの保有ETHは5.28百万トークン(流通供給の4.37%超)に達し、暗号資産と現金を合わせた総保有額は126億ドルとなっています。一方で、ETHが2025年のピークから大きく下落しているため、約78億ドルの含み損を抱えている状況です。それでも同社は5%の供給目標達成に向けて保有を続けており、長期視点でのコミットメントを維持しています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| BitMine保有ETH | 5.28百万ETH(流通供給の4.37%超) | 5%目標達成まで約88% |
| BitMine総保有額 | 126億ドル(含み損約78億ドル) | 2025年ピークから大幅下落 |
| BMNR株年初来下落率 | 約-40%(18.70ドル) | レバレッジ商品の損失拡大要因 |
| 5/24 BitMine追加購入 | 60,000 ETH(約1.26億ドル) | 含み損下でも買い継続 |
| 5/18-22週ETH ETF純流出 | 2.16億ドル | 機関警戒継続 |
| 5/12-18週ETH ETF純流出 | 2.55億ドル | 1月30日以来最大週次流出 |
| 5/13 Wells Fargo BlackRock ETH ETF保有 | 110万株 | 機関採用の継続シグナル |
| 5/14 Jane Street ETHシフト | BTC ETF -70%・ETH ETF +8,200万ドル | 戦略的軸足転換 |
| 5/24 Hong Kong初認可ステーブルコイン | Ethereum技術試験完了 | 規制対応インフラ採用 |
| SharpLink Gaming保有ETH | 20億ドル超 | Joe Lubin運営、第2位機関保有者 |
| ステーキング総量 | 約3,720〜3,785万ETH | 流通供給の約30%、過去最高 |
| DeFi TVL(Ethereum) | 約450〜457億ドル | 絶対値最大、グローバルTVLの68% |
| Ethereumトークン化ETF市場占有率 | 72.6% | 2030年20兆ドル市場予測 |
注目したい構造的な動きとして、5月13日にWells FargoがBlackRockのETH ETF保有を110万株に増加させ、Jane StreetがBTC ETF露出を約70%削減してETH ETFに8,200万ドルを新規取得した事例があります。一部の機関投資家は、ETHの下落を戦略的な軸足転換のチャンスと捉えている形です。
もう一つの重要な動きは、5月24日にHong Kong初の認可ステーブルコインがEthereum上で技術試験を完了したことです。これは規制対応ステーブルコインインフラとしてのEthereumの地位を強化する象徴的なシグナルで、機関採用の地盤固めが地道に進んでいることを示しています。
韓国の葬儀互助会社Bumo Sarangがレバレッジ型BitMine ETF(BMNU)への投資で約3,300万ドルの含み損を抱えた事例は、レバレッジ型暗号資産商品のリスクを浮き彫りにしました。Korea Economic Dailyによれば、同社が投資した59.5十億ウォンは年末時点で10.2十億ウォンまで価値が下落し、韓国の葬儀互助業界では42.7%の企業が顧客前払金を下回る資産しか保有していないことが判明、6つの法案が審議中です。



出典:The Coin Republic(BitMine含み損78億ドル)、Blockchain.news(Wells Fargo・Jane Streetシフト)、Crypto.news(Bumo Sarang損失事例)、CoinMarketCap(Hong Kongステーブルコイン)
イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
マクロ環境では、本日5月27日は米国メモリアル・デー休場明けの本格的な取引2日目となります。4月新築住宅販売の発表が控え、明日5月28日には第1四半期GDPの第2推定値と4月PCE(個人消費支出物価指数)が控えています。FRBが重視するインフレ指標の発表を前に、市場は様子見ムードが続きそうです。
ETH固有の重要な視点として、BitMine会長Tom Lee氏が指摘する「ETHは原油価格と強い逆相関を持つ」という構造があります。FXStreetの過去報道によれば、Iran情勢の改善期待で米国原油価格は96ドル付近まで下落し100ドルを割り込んでおり、Lee氏はこれが「戦争終結時のETHパフォーマンス改善」を後押しすると分析しています。
金利環境は依然として逆風です。BlockchainReporterの整理によれば、30年米国債利回りは5.198%まで上昇しており、これはリスク資産であるETHにとって直接的な圧力となります。長期金利の上昇は、利下げ期待の後退と同義であり、CoinDeskが「Treasuries(米国債利回り上昇)が利下げ期待を抑制している」と分析した通りの環境が続いています。
注目すべきは、5月25日のETHが+1.99%上昇とBTCの+0.4%を上回ったタイミングがあった点です。これはTom Lee氏の指摘通り、原油下落がETHに対してより直接的な追い風となる可能性を示すシグナルでした。しかし翌26日には再び下落しており、ETH/BTC比率の継続的な悪化トレンドは依然として優勢です。



出典:FXStreet(Tom Lee氏 ETH原油逆相関)、BlockchainReporter(30年債利回り5.198%)、CoinDesk(利下げ期待抑制)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
本日のファンダメンタル面で最大のテーマは、Ethereum最大の機関保有者であるBitMineが厳しい含み損環境下でも長期戦略を継続している点です。同社のTom Lee会長は5月24日に60,000 ETHを約1.26億ドルで追加購入し、累計5.34百万ETH、5%供給目標まで約88%に到達しました。
BitMineの戦略には明確な前提があります。Lee氏は「ETHは原油価格との強い逆相関を持つため、戦争終結時にパフォーマンス改善が期待できる」と発言しており、Iran情勢の改善と原油下落がETHの構造的な追い風になると見ています。BitMineの保有戦略は、この長期シナリオへの確信表明と読み取れます。
規制面でも前向きな動きがあります。CoinMarketCapによれば、米国CLARITY法案は主要スマートコントラクト・プラットフォームへの潜在的な触媒として注目されており、フル上院通過時にETHを含む主要トークンが機関投資家から再評価を受ける可能性があります。5月14日に上院銀行委員会を超党派の15対9で通過した法案は、本会議での60票獲得を待つ段階です。
技術面では、Glamsterdamアップグレードが2026年第3四半期に予定されています。MEXCの過去報道によれば、L1(メインチェーン)の処理能力を3倍化し、ePBS(EIP-7732、エンシュリンド・プロポーザー・ビルダー分離)を実装する重要なアップグレードです。Vitalik Buterin氏もAI支援形式検証の活用を提唱しており、Ethereumのセキュリティ強化への取り組みが続いています。
一方で課題も明確です。JPMorganのアナリストは「ETHはネットワーク活動の弱さでBTCに遅れている」と指摘し、機関のビットコイン集中シフトを示唆しています。Goldman Sachsは第1四半期にETH ETF保有を70%削減しており、機関の選好が分かれている状況です。



出典:CoinMarketCap(BitMine追加購入・CLARITY法案)、FXStreet(Tom Lee氏戦略)、MEXC(Glamsterdam詳細)、CoinDesk(CLARITY法案進展)
イーサリアム(ETH)と地政学・国際情勢
地政学面では、Iran情勢の改善がETHにとって特に重要な意味を持ちます。Tom Lee氏が指摘した「ETHと原油の強い逆相関」という構造があるため、Iran合意による原油価格下落は、他の暗号資産以上にETHにとって直接的な追い風となる可能性があります。
Investing.comの過去報道によれば、Trump大統領は5月24日に「Iranとの平和合意覚書(MOU)が大幅に交渉された」と発表しました。報道される合意内容には60日間の停戦延長、ホルムズ海峡商業船舶への完全再開、Iranの無制限石油輸出再開が含まれており、これらが実現すれば原油市場の正常化が進む見通しです。
Marco Rubio米国国務長官も「米国とIranの交渉担当者は『かなり確固たる土台がある』、戦争を終わらせる合意が月曜日に成立する可能性がある」と発言しており、合意成立への期待が高まっています。Polymarketの「US x Iran 永久平和」予測市場では12月31日までの合意成立確率を91%と織り込んでおり、市場参加者は中期的な合意成立を高確率で見込んでいます。
ただしETHにとって懸念材料もあります。CoinDeskが指摘するように、ETHはビットコインに比べて地政学・マクロ・ETFフローへの感応度が高い傾向にあり、リスクオフ局面では他の主要暗号資産より大きく下落します。実際、ETH/BTC比率は継続的に悪化しており、ATH(史上最高値)からの下落率はBTCの-39%に対してETHは-58%と、その差は埋まっていません。
Iran合意が現実のものとなり原油が安定的に下落していけば、Tom Lee氏のシナリオ通りETHが相対的な強さを取り戻す可能性があります。逆に合意が遅延すれば、現在の弱気テクニカルが強化され、2,000ドル割れから1,600ドル方向への下押しリスクが現実味を帯びる展開も想定すべきでしょう。



出典:Investing.com(Trump大統領MOU発表)、CoinDesk(Rubio発言・ETH相対的弱さ)、News.Bitcoin.com(Polymarket平和市場)、FXStreet(Tom Lee氏 ETH原油逆相関)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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日本証券業協会
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第一種少額電子募集取扱業者 関東財務局長(金商)第3110号
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(※2023年1月31日に株式会社AWZから商号変更)
<登録番号>
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