イーサリアム(ETH)は6月21日、1700ドル台を回復し1729ドル前後で推移しています。前日まで続いた市場全体の下落と薄商いで一時1700ドルを割り込みましたが、ステーキング型ETFへの押し目買いやクジラの蓄積が下値を支え、弱気心理のなかでも底固めの動きが見られます。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年6月21日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
イーサリアム(ETH)は、1729ドル前後で推移し、いったん割り込んだ1700ドルの節目を回復しました。前日6月19日には市場全体の下落と薄商いが重なり、一時1700ドルを下回る場面がありました。
下落の主因は、イーサリアム固有の悪材料ではなく、FOMCのタカ派姿勢を引きずったマクロ主導の売りです。週末の薄い流動性のなかで下げが増幅されましたが、足元では下げ渋る動きも見られます。
本日のイーサリアム(ETH)は、テクニカルの崩れとマクロの逆風という弱材料と、安値での蓄積という下支えが拮抗する局面にあります。投資家にとっては、目先の弱さの裏で進む買いの動きをどう読むかが問われる場面です。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



テクニカルが崩れる一方で安値を拾う動きも出るいま、あなたはこの局面を下落の入り口と見るか、それとも底固めの過程と捉えるでしょうか。
本日のイーサリアム(ETH)は、1700ドルを挟んだ攻防のなかで、弱気材料と下支え材料が交錯しています。価格動向のセクションでは、チャネル下抜けからの回復と、移動平均線付近での攻防を確認します。
マクロ環境のセクションでは、相場を覆い続けるタカ派的なFOMCの影響を整理します。オンチェーンデータのセクションでは、クジラの蓄積やステーキング型ETFへの資金流入を取り上げます。
ファンダメンタルズのセクションでは、低コストのETF申請という前向きな材料と、根強いETF資金流出という逆風を扱います。
注目すべきは、マクロとテクニカルに起因する短期の弱さと、安値圏での蓄積という構造的な買いが、同じ相場のなかで同時に進んでいる点です。目先の崩れに目を向けるのか、それとも静かに進む拾いを重く見るのか。今の相場は、その2つを切り分けて見る視点を投資家に求めているといえそうです。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
チャートを直接参照したところ、6月21日1時13分時点(米国東部時間)のデータでは、イーサリアム(ETH)は1729ドル台で推移していました。前日比はおよそ0.4%の小幅な上昇となっています。
前日6月19日には市場全体の下落と薄商いが重なり、一時1700ドルを割り込みました。24時間の値幅はおよそ1758〜1838ドルと振れ幅が大きく、その後1729ドル前後まで水準を切り下げて落ち着いた経緯があります。6月16日の高値1847ドルからは水準を下げています。
テクニカル面では、50日移動平均線(約1674ドル)・200日移動平均線(約1668ドル)をいずれも上回って推移しており、これらが下値の支持帯として意識されています。1700ドルを回復できるかが当面の焦点で、割り込むと1620〜1580ドルへの下落リスクが残ります。市場心理を示すFear & Greed Indexは22と「極度の恐怖」圏にとどまりました。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(6月21日) | 約1729ドル | 1700ドルを回復し小動き |
| 前日比 | 約+0.4% | 下げ渋りから小幅高 |
| 24時間レンジ | 約1758〜1838ドル | 振れ幅が大きい |
| 直近高値(6月16日) | 約1847ドル | そこから水準を切り下げ |
| 上値抵抗 | 約1800〜1850ドル | 回復には節目の奪回が必要 |
| 下値サポート | 約1700ドル / 1668ドル | 割れると1620〜1580ドルが視野 |
| 50日移動平均線 | 約1674ドル | 価格は同線を上回って推移 |
| 200日移動平均線 | 約1668ドル | 下値の支持帯として意識 |
| Fear & Greed Index | 22(極度の恐怖) | 市場心理は慎重 |
| 24時間出来高 | 約39億ドル | 週末で取引は細る |
| 時価総額 | 約2087億ドル | 暗号資産で第2位を維持 |
| 史上最高値(参考) | 約4946ドル(2025年8月) | 現値は同水準から約3分の1 |



イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
足元のイーサリアム(ETH)の弱さの土台にあるのは、引き続き前々々日のFOMCです。タカ派的な金利見通しが示されて以降、年内の利下げ期待が後退し、リスク資産全体が圧迫されています。利回りを生まないイーサリアムにとって、金利が高止まりする環境は逆風です。
CoinMarketCapによると、6月19日の下落は、薄い休日の流動性のなかで市場全体が下げる動きにイーサリアムが巻き込まれたものとされ、イーサリアム固有の材料によるものではないと指摘されています。マクロ主導の売りが、価格を1700ドル割れまで押し下げました。
もっとも、過去の局面では金利のわずかな低下が地合いを和らげてきました。米長期金利やドルの動向が、当面のイーサリアムの方向を左右するとみられます。市場では、テクニカルの崩れとマクロの売りが、低コストのETFなどの強気材料を上回るかが焦点となっています。



出典:CoinMarketCap(市場全体の下落・薄商いの影響)
イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
価格が下げる一方で、イーサリアム(ETH)のオンチェーンでは安値での蓄積が確認されています。Investing.comによると、企業のBitmine Immersion(BMNR)は560万ETHの保有を開示し、これは時価で約104億ドル、ETH総供給量の約4.66%に相当します。大口による継続的な積み増しを示しています。
ステーキング型ETFにも、押し目買いの動きが見られます。TipRanksによると、iShares Staked Ethereum Trust(ETHB)は6月11日に約167万ドルの資金流入を記録し、運用資産は約5億4876万ドルに増加しました。価格が軟調ななかでの流入は、安値での再参入や利回り取得を狙った動きとみられます。
こうした動きは、価格の弱さとは対照的です。ただし、ステーキングを伴わない従来型のETFでは流出が続いており、新規資金が入っているのか、既存の需要が移っているだけなのかは見極めが必要です。蓄積と流出が併存する、需給の綱引きが続いています。
| 指標 | 数値 | 前日比・補足 |
|---|---|---|
| Bitmineの保有量 | 約560万ETH | 時価約104億ドル、供給の約4.66% |
| ETHB資金流入(6月11日) | 約167万ドル | 安値での押し目買いを示唆 |
| ETHB運用資産 | 約5億4876万ドル | 流入で増加 |
| 従来型ETF | 流出継続 | 需給の綱引きが続く |



出典:Investing.com(Bitmineの保有開示)、TipRanks(ETHBの資金流入)
イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
制度面では、イーサリアム(ETH)にとって前向きな材料が続いています。CoinMarketCapによると、6月19日にMorgan StanleyがイーサリアムとソラナのETFについて修正版のS-1申請書を米SECに提出し、その年間手数料は0.14%と業界最安水準とされています。低コストのETFは新たな資金の入り口を広げる可能性があります。
一方、資金フローは依然として逆風です。CoinMarketCapによると、市場が注視しているのは、持続的な流出から持続的な流入へと、スポットETFの資金フローが転換するかどうかだと指摘されています。1700ドルの支持帯を守れるかと並んで、フローの転換が今後の鍵とされています。
開発面では、Q3に予定されるGlamsterdamアップグレードへの期待が根強く残っています。並列実行やガス上限の引き上げによる処理能力の向上が見込まれ、機関投資家の信頼回復につながる可能性があるとされています。低コストETFやアップグレードといった強気材料が、テクニカルの崩れとマクロの売りを上回れるかが焦点です。



出典:CoinMarketCap(Morgan StanleyのETF申請・資金フロー・Glamsterdam)
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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