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2026年 入社式 祝辞

2026年入社の皆さん、入社おめでとうございます。
本日、皆さんを新たな仲間として迎えられることを、心から嬉しく思います。

毎年この場では、これから一緒に働く仲間たちに向けて、私自身が大切にしている考え方を一つ、お伝えするようにしています。

今年のテーマは、「粘り強さ・諦めないこと」です。

まず、ZUUのパーパスについて改めてお伝えします。
我々のパーパスは、「機会格差を解消し、持続的に挑戦できる世界へ」です。「90億人が自分の夢や人の夢に熱狂し、心から応援し合いながら、ともに挑戦を楽しみ続けている世界を実現する。」これが我々の目指すところです。

「持続的に挑戦できる世界」。この「持続的に」が今日のテーマと深くつながっています。挑戦を一瞬だけするのは誰にでもできる。しかし、それを続けられるかどうか。そこにこそ、本当の価値があるのだと思います。

少し、私自身の話をさせてください。
私の原点は「継続力」です。

子どもの頃、近所の公園や多摩川沿いなどで一人で黙々とサッカーで上手くなるためのトレーニングを続けていたことを今でも時々思い出すことがあります。やればやるだけ少しずつでも上達するのが本当に楽しかった。弱気なゴールキーパーだった少年が、一歩ずつ、逃げない人間になっていきました。

サッカーにしても、受験にしても、ビジネスにおいても、最後の最後でやっと結果が出るような体験を何度もしました。それは、いつも「諦めずにやり続けた」からでした。

この13年間の経営でも同じです。
何度も大きな壁にぶつかってきました。そしてその都度、途中で諦めてしまう人、逃げ出してしまう人、弱気になり「こっちの方角じゃない」と自分に言い訳を作ってしまう人を、たくさん見てきました。

自信をなくして、「自分が考える道じゃないんだ」と、新しい道への言い訳を作ってしまう。これはほんとうに悲しいことですが、これが人間でもあるのだと思います。

でも、そこで耐えて、踏ん張れた人だけが、その先に行ける。これは、私が自分の人生を通じて確信していることです。

では、なぜ人は途中で諦めてしまうのか。そして、どうすれば踏ん張り続けられるのか。今日は三つ観点からお伝えしたいと思います。

一つ目は、「地図は明確か?」 ということです。

私は社会人4年目時に自分自身の経験を振り返り、社内の約1,000人に向け、「人が不安になるのは、『今やっていることは本当に正しいのか?』、つまり『目的地へ本当に近づいているのか?』と疑問に思う時だ」というレポートを書いたことがあります。これは今も変わらない確信です。

目的地が北海道なのか沖縄なのかが決まっていなければ、北に行くべきか南なのかもわかりません。目的地が決まっていても経路が、ある程度でも明確にイメージできなければ、大きすぎる回り道してしまいます。

さらに、歩きのままでは遠すぎて心が折れることもあります。歩きから走り、自転車、車、新幹線、飛行機へと、手段のレベルを上げていかなければならない。時には、飛行機に乗るために目的地とは逆方向の空港へ向かうこともあるかもしれません。

たとえば、毎日30分だけ財務分析の勉強をする。目の前の成績のための時間は少し減ることになるかもしれない。しかしその知恵が備われば、経営者との会話の質が変わり、成約率は上がる。歩きが自転車に変わるわけです。

ゴールが明確で、経路が見えていて、今の手段が正しいと確信できていれば、人は不安にならない。不安にならなければ、諦めない。だからこそ、目的地、経路、手段、この三つを常に明確にし、定期的に見直し続けてほしいと思っています。成長には必ず停滞する時期がありますが、その時にも「今は空港に向かって逆走しているだけだ」と思えるかどうか。これが最初の踏ん張りどころです。

二つ目は、「転んでも、すぐに先を見れるか?」 ということです。

地図を持っていても、転ぶことはあります。計画通りにいかないことなんて、いくらでもある。大事なのは、転んだその瞬間に何を見るかです。
ZUUは創業2期目に、倒産の危機に直面し資金も底をつきかけました。普通に考えれば、もうダメだと思ってもおかしくない状況でした。

しかし私は、そこで「終わりだ」とは思わなかった。何ができるかだけを考え続けました。結果として、メディアにおいて送客事業という新しい柱が生まれ、それがきっかけで資金調達もでき、会社を最初に押し上げてくれた。あの倒産危機がなければ、今のZUUは存在していません。

NVIDIAの創業者、ジェンスン・フアン氏も同じことを語っています。
「私が最も価値を置く能力の中で、知性はトップではない。苦痛に耐える力、長い期間一つのことに取り組み続ける力、挫折を受け止めてすぐ先にあるチャンスを見出す力。これらが私のスーパーパワーだ」と。

時価総額世界一にもなった企業を創った人が、最も大切にしているのが知性ではなく「耐え抜く力」だということです。失敗を「終わり」と捉えるのか「実験結果」と捉えるのかで、人生はまったく変わる。転んだ瞬間に、すぐ先を見る。この力は、逃げずに向き合い続けた人だけに身につくものです。

三つ目は、「苦しみが、あなたの人格をつくる」 ということです。

フアン氏はこうも語っています。「偉大さは知性からではなく、人格から生まれる。人格は、苦しみ、もがき、困難を乗り越えた人間の中にしか形成されない」と。

正直に話します。この3年間は、私にとってもZUUにとっても、本当に苦しい期間でした。

主軸の一事業が3分の1に急落し、大きな壁にぶつかり、自分自身の限界にもぶつかりました。創業2期目の倒産危機とは、また違う苦しさであり、あの時は若さと勢いがあった。でもこの3年間は、自分が積み上げてきたもの自体が揺らぐような経験でした。

それでも、逃げなかった。目的地を見失わず、経路を何度も引き直し、今できることに集中し続けた。そして今、ようやく新しい成長フェーズの入り口に立てている。振り返って思うのは、あの苦しみがなければ今の自分はいない、ということです。

皆さんもこれから、必ず苦しい場面に直面します。逃げ出したくなる瞬間、弱気になって「こっちの方角じゃない」と言い訳を作りたくなる瞬間が来ます。しかし、そのすべてに意味があります。苦しみの中で踏ん張った経験こそが、皆さんの人格をつくり、他の誰にも真似できない強さになっていきます。

覚悟を持ってほしい。
苦しみから逃げない覚悟を。
その覚悟が、皆さんを想像もしなかった場所へ連れていってくれます。

ZUUは、皆さんに機会を与え続けます。

3年目で部長に、4年目で執行役員になったメンバーがいるのがこの会社の歴史です。年齢は関係ありません。大事なのは、その機会の前で逃げずに、つかみにいく粘り強さです。

一度きりの人生です。中途半端なマインドではつまらない、一度逃げたらどんどん逃げる人生へ落ちていく。そうでなく、全身全霊で、自分の人生を、生きましょう。そして、一緒にこの会社で、この世界を最高に挑戦者で溢れる世界へしていきましょう。

皆さんの入社を、心から歓迎します。

2026年4月1日
株式会社ZUU
代表取締役 冨田和成