楽天証券とマネックス証券徹底比較!併用でメリットを最大限にする方法も
(画像=wealth map編集部)

ネット証券の中でも人気のある楽天証券とマネックス証券で、どちらを選ぶかわからない人も多いのではないでしょうか?

この記事では、話題の新NISAや口座開設数をもとに、楽天証券とマネックス証券が提供するサービスを紹介しながら各社の強みや利用するメリットについて解説していきます。

楽天証券とマネックス証券の比較

共に人気のネット証券である、楽天証券とマネックス証券。

楽天証券とマネックス証券の手数料や取扱銘柄、IPO実績などを比較しました。

楽天証券 マネックス証券
国内株式
取引
手数料
10万円 0円 99円
50万円 0円 275円
100万円 0円 535円
積立nisa銘柄数 206銘柄 202銘柄
取扱外国株 3ヶ国
(米国株・米国ETF/ETN、中国ETF、シンガポールETF)
2ヶ国
(アメリカ、中国)
米国株式
取引手数料
約定代金の0.495%
(最低0米ドル~上限22米ドル)
約定代金の0.495%
(最低0米ドル~上限22米ドル)
米国株取扱銘柄数 4,078銘柄 4,506銘柄
米国ETF取扱銘柄数 386銘柄 401銘柄
IPO実績 2021年 74社 72社
2022年 65社 61社
投資信託本数 2,562本 1,713本
※数値は2023年12月1日時点

複数の証券会社の口座を持つメリット

証券口座の開設を検討する場合は、自分の投資スタイルに合わせて証券会社を選ぶことが第一です。しかし複数の証券会社で口座開設をして投資目的に応じて使い分ける方法もあります。

各社のサービスの特徴を把握してそれぞれのメリットを享受

各証券会社によって手数料や商品・銘柄ラインナップ、ポイントサービスなど独自の強みが異なります。そのため1社だけを利用するよりも複数の証券会社で口座開設するほうがそれぞれのメリットを享受できるでしょう。

IPOの当選確率が上がる

人気のIPO(新規公開株)も複数の証券会社で申し込むことで抽選する権利を増やせます。抽選権利が増えることで、当選確率を上げることができます。

楽天証券とマネックス証券のIPO実績
2020年 2021年 2022年
楽天証券 引受幹事 38社 74社 65社
主幹事 0社 0社 0社
マネックス証券 引受幹事 50社 65社 61社
主幹事 0社 0社 0社
2023年12月1日時点

証券会社を比較する際に見るべきポイント

証券会社を選ぶ際は、どんなポイントを押さえておけばよいでしょうか。証券会社を比較する際の主なポイントを知っておきましょう。

①取引手数料

株式売買などの取引にかかる手数料は運用コストになるため、できるだけ低く抑えましょう。証券会社によって「取引ごとに手数料がかかる」「1日の取引額全体で手数料額が決まる」など、さまざまな手数料コースがあります。自分の投資スタイルに合わせて手数料を抑えられるコースを選びましょう。

②取引ツールの使いやすさ

「チャートが見やすい」「注文しやすい」など取引ツールは自分が使いやすいと感じるものを選ぶことが大切です。見た目や使い心地など自分に適するツールを提供している証券会社を選びましょう。

③ポイントサービス

証券会社では、さまざまなポイントサービスを提供している傾向です。しかしポイントの貯まり方や使途は証券会社によって異なります。できるだけ貯まりやすく使いやすい証券会社を選びましょう。例えばポイントを株式や投資信託の購入代金にあてることができれば、現金を使う必要がありません。ポイントが投資できる証券会社なら投資初心者でも気軽に投資を始められるでしょう。

④NISA対応

NISAに対応しているかどうかもチェックしてみましょう。NISAを活用すれば売却益や配当金を非課税にすることが期待できます。例えば特定口座(源泉徴収あり)で取引した売却益や配当金は、20.315%(復興特別所得税)が差し引かれますが、NISAなら非課税です。

⑤口座開設キャンペーン

口座開設キャンペーンを上手に活用することもお得に投資を開始するためのポイントです。キャンペーンの内容や条件は、証券会社によって異なるため、しっかりと比較してみましょう。

楽天証券とマネックス証券のメリット比較

楽天証券とマネックス証券のメリットを比較しやすいよう以下の表にまとめました。

楽天証券 マネックス証券
手数料
IPO
外国株
単元未満株 ×
投資信託
NISA
投資ツール
サポート体制
ポイント制度

以後では、各社のメリットについて具体的に説明していきます。

楽天証券のメリット①初心者でも始めやすい

楽天証券は、初心者でも投資を始めやすいことで人気があります。

口座開設は最短5分

投資にチャレンジしたくても口座開設が面倒な場合、途中で投げ出してしまう可能性もあるかもしれません。しかし楽天証券は、口座開設の手順が非常に簡単です。スマホで本人確認書類と顔写真を撮影して送付することもでき、本人確認書類などを手元に用意しておけば最短5分で口座開設が完了します。

翌営業日以降にログインIDがメールで届き、暗証番号や勤務先情報などの初期設定で入金後すぐに取引できます。

解説が豊富

初心者には、難しい投資に関する専門用語やチャートの見方、銘柄の選び方なども分かりやすいコラムや動画で解説してくれています。初めての人も楽しく学びながら投資できるので安心です。

楽天証券のメリット②ポイントが貯まる

楽天経済圏をフルに活かしたポイントサービスも楽天証券の大きなメリットです。

ハッピープログラムでポイントが貯まる

楽天証券

引用:楽天証券

「楽天ポイント」を目的に楽天グループを利用する人も多いのではないでしょうか。楽天証券でも株式や投資信託、FXなどの取引で楽天ポイントが貯まる「ハッピープログラム」を展開しています。さらに 楽天銀行口座と楽天証券口座を連携するマネーブリッジを利用すると楽天銀行ハッピープログラムの取引件数が獲得でき会員ステージをアップさせることができます。

ステージに応じてATM手数料が無料になったり楽天ポイントを振込手数料として利用したりできるなどさまざまな特典を受けることができます。

資産形成でもポイントが貯まる

楽天ポイントは、投資信託の保有残高によっても毎月付与されます。投資信託は、長期的な運用に向いている金融商品ですが毎日営業日信託報酬が引かれているため、保有期間が長いほどコスト負担が重くなりがちです。楽天証券では、その分をポイントで穴埋めできるため、将来への資産形成として利用する価値は大きいでしょう。

楽天証券のメリット③ツールが優秀

楽天証券の3つ目のメリットは、ツールが優秀なことです。

分析チャートや日経テレコンが利用可能

分析チャートや日経テレコン、四季報情報など投資に欠かせないさまざまな情報を豊富に取りそろえ、無料で提供しているのも楽天証券の魅力です。例えば日本経済新聞社が提供するビジネスデータベースサービスの「日経テレコン」は、日本経済新聞(朝刊・夕刊)、日経産業新聞、日経MJなどの閲覧(3日分)や過去1年分の新聞記事検索、日経速報ニュースの閲覧ができます。

楽天証券版にカスタマイズされているため、投資に必要な情報を逃しにくい点もメリットです。

マーケットスピードⅡを無料で提供

「マーケットスピードⅡ」は、プロのトレーダーも利用している取引ツールです。1画面に必要な情報が集約されているため、複数画面を表示する必要もなく瞬時の投資判断もしやすくなるでしょう。楽天証券ユーザーは、申請すれば無料で利用できます。

マネックス証券のメリット①充実の米国株

マネックス証券のメリットのうちまず紹介したいのが充実した米国株投資へのサービスです。

米国株の取り扱いは4,500銘柄以上

マネックス証券では、4,200銘柄を越える米国株を取り扱っています。アップル、アマゾン、フェイスブックといった世界的に有名な大型銘柄から他社で取引できないような中小型銘柄まで取扱っているため、選択肢が豊富です。また米国株を買付するときのスプレッド(為替手数料)は0銭、売却時は25銭と安く設定されています。

外国株も特定口座で取引が可能

マネックス証券では、米国株の取引も日本株と同じように特定口座を利用できます。米国株取引の損益だけでなく国内株式やETF、中国株などとの損益通算もすべてマネックス証券が計算してくれるため、確定申告の面倒がありません。米国株投資をするならマネックス証券を利用するのがおすすめです。

マネックス証券のメリット②完全平等なIPO抽選

マネックス証券は、IPOの抽選方法にも定評があります。

一般的なIPOが当たりにくい理由

IPO株は、公募価格に対して初値が極めて高くなる傾向があるため、多くの投資家に人気です。投資のベテランから初心者まで非常に多くの人が申し込みするため、競争率も非常に高くなっています。申込者が募集数をはるかに上回っているため、当選確率は非常に低くなっているのです。なお一般的に抽選権利は、申込株数に応じて配分される傾向のため、投資資金が多い人ほど有利といわれています。

マネックス証券のIPO抽選は何が違うのか

マネックス証券では、IPO申込株式数に関係なく1人あたりに1単位の抽選権利が与えられる完全平等な抽選方式を採用しています。そのため投資資金が少ない個人投資家でも当選チャンスを平等に得ることができるのです。大手総合証券会社を含む全証券会社の中でトップ5(2018年度)を誇るほどマネックス証券はIPOの取扱数が豊富な点も魅力といえるでしょう。

マネックス証券のメリット③資産運用にうってつけ

マネックス証券

非課税特典があるNISAもマネックス証券を利用することで独自のメリットを享受できます。

NISA口座の売買手数料無料

NISA口座で国内株式を売買したときの手数料が無料です。2021年7月5日(月)からはワン株(単元未満株)の買付手数料も無料になっています。また投資信託を毎日積み立てしていく「毎日つみたて」をNISA(つみたて投資は月額指定のみ)でも利用可能です。

残り非課税枠の金額で積立買付をする「NISA非課税投資枠使い切り設定」サービスもありNISAの非課税枠を効率よく利用できます。すべての購入時申込手数料が無料(ノーロード)となっているため、手数料の心配をする必要もありません。

楽天証券とマネックス証券のデメリット

楽天証券のデメリット

楽天証券のデメリット

  • IPO取扱数がやや少ない
  • 取扱っている外国株のエリアが限定的

IPO銘柄数が他の証券会社と比較してやや少ないこともデメリットとして挙げられます。しかし、楽天証券のIPOは完全平等抽選のため申し込みをしたすべての人に当選の可能性が等しくあるのは個人投資家からしたら嬉しいことでしょう。

楽天証券で取扱っている外国株銘柄は、米国株、中国株、ASEAN(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)株となります。欧州株や豪州株など、これら以外の外国株に投資したい人は、他の証券口座を開設する必要があるでしょう。

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マネックス証券のデメリット

マネックス証券のデメリット

  • 外国株の取り扱いが少ない
  • 日本株の売買手数料が少し高い

外国株の取り扱いが少ない

マネックス証券は、多彩な金融商品を取りそろえており通常の取引では他の証券会社と比較して遜色がない。ただ外国株式については、米国株と中国株のみなのが惜しいところ。例えばSBI証券では米国や中国以外にも韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの9ヵ国を取り扱っている。

そのため海外投資を幅広く試してみたい場合は、マネックス証券は少し物足りなく感じられるだろう。

国内と国外、あるいは先進国と新興国のように、異なる国・地域の資産・通貨を組み合わせて投資を行うことで、例えばある地域の経済状況の変化等によって、保有している特定の資産・銘柄が値下がりした場合には、他の資産や銘柄の値上がりでカバーする、といったように、保有している資産・銘柄の間で生じる価格変動のリスク等を軽減することができます。

引用元:リスク|投資の基本|金融庁

日本株の売買手数料が少し高い

日本株の売買手数料を比較した場合、マネックス証券は他の証券企業よりもやや高めに設定されている。例として人気の高いSBI証券・楽天証券と比較してみよう。

取引金額 マネックス証券 SBI証券 楽天証券
1約定制10万円 99円 0円 0円
1約定制50万円 275円 0円 0円
1約定制100万円 535円 0円 0円
1日定額制10万円 550円 0円 0円
1日定額制50万円 550円 0円 0円
1日定額制100万円 550円 0円 0円

売買の回数が増えるごとに手数料が発生し、重なれば金額も大きくなる。こまめに取引を行いたい人は、手数料に注意する必要があるだろう。

アイコン

手数料が少し高いため、コストを気にする人にはあまりおすすめではない。

\IPOに挑戦するならここ!/

楽天証券・マネックス証券は併用するのがおすすめ

ポイント投資やツールに強みを発揮する楽天証券と米国株や単位未満株、IPOなどで強いマネックス証券。両社を併用することでそれぞれの弱みを補完し強みを補強し合うことが期待できます。投資目的や投資資金に応じて両社を使い分けるのがおすすめです。

楽天証券・マネックス証券のQ&A

Q&Aをみていきましょう。

楽天証券はどんな人におすすめ?
まずおすすめしたいのは、楽天グループのユーザーです。楽天ポイントがどんどん貯まり投資に使えるのは楽天グループならではの魅力。また初めて投資をする人には、分かりやすい解説が豊富な楽天証券が使いやすいでしょう。
マネックス証券はどんな人におすすめ?
IPO投資をしたい人や米国株投資をしたい人は、マネックス証券をおすすめします。特に米国株投資では、銘柄数の多さだけでなく手数料や特定口座が利用できる点でも他のネット証券に比べて利用しやすいでしょう。
楽天証券の口座開設のやり方は?
オンラインで口座開設が可能です。楽天証券のホームページ内の「口座開設」ボタンから進みメールアドレスを登録すると確認メールが送信されます。メールに記載されたURLから申し込みを進め本人確認書類をアップロードし画面の案内に従い本人情報を入力。楽天証券の審査を受けてログインIDを受け取り初期設定すれば完了です。
マネックス証券の口座開設のやり方は?
マネックス証券では、オンラインと郵送の2つの方法で口座開設できます。オンラインの場合には、マネックス証券のホームページ内の「オンラインで申し込む」からメールアドレスを登録すると確認メールが送信されます。メールに記載されたURLから申し込みを進めていきましょう。画面の案内に従い本人情報を入力。

本人確認書類をアップロード、本人認証、マネックス証券の審査を受けてログインIDを受け取り初期設定すれば完了です。なお本人認証の際には、スマホで撮影した顔写真をアップロードするほか三菱UFJ銀行の三菱UFJダイレクトにログインすることでも認証可能です。

まとめ

楽天証券とマネックス証券は、どちらも独自の強みを持つネット証券です。両社に証券口座を持っていれば投資家にとってのメリットも広がるため、早速両社に口座を開設し投資にトライしてみましょう。