気をつけるべきポイントも解説するため、住宅ローン借り換えで失敗したくないという方はぜひ参考にしてください。

住宅ローンの借り換えとは?

(画像=PIXTA)

住宅ローン借り換えとは、新たな金融機関の住宅ローンを新規で借り入れ、既存の住宅ローンを一括返済することです。金利の高い住宅ローンから低い住宅ローンに切り替えるパターンが一般的で、月々の返済額を軽減することができます。

ただし、ここで気をつけておきたいのが諸費用です。諸費用も含めて住宅ローンを借りることも可能ですが、借入残高が増えて審査も厳しくなります。以前より金利が低くなっても、残高が増えたことで毎月の返済額がかえって大きくなることもあるので注意しましょう。

借り換え時に発生する諸費用は以下の通りです。

● 融資事務手数料
● 保証料
● 印紙税(印紙代)
● 全額繰上返済手数料
● 抵当権抹消・設定登記費用
● 司法書士報酬
● 火災保険料、団信保険料

事務手数料は金融機関に対して支払うもので、借入額に無関係の定額型と借入額に対して数%を支払う定率型があります。保証料は住宅ローンを保証する保証会社に支払うものですが、金融機関によっては不要です。

印紙税は契約時に必要になりますが、近年ネット銀行を中心に電子契約で締結する金融機関も増えており、その際には住宅ローン契約時に印紙が必要ありません。全額繰上返済手数料は現在返済中の金融機関に対して支払うものです。

住宅ローン借り換えでは、現在返済中の金融機関の抵当権を解除し、新しい金融機関の設定にしなければなりません。その際に必要なのが、抵当権抹消・設定登記費用や司法書士報酬です。

火災保険料は、今までの火災保険で対応できるのであれば 新たに支払う必要はありません。団信保険料は金利に上乗せされることが多いですが、最近は金利上乗せなしの団信保険料も増えています。

金融機関によって、かかる費用とかからない費用が異なりますので、気になる方は借り換え候補の金融機関に相談してみてください。借り換えシミュレーションを算出してくれるので、具体的にどれだけメリットがあるか数字で確認することができます。

なお、以下3つに当てはまるのであればメリットが出る可能性が高いです。

● 借り換え前後で金利差が1%以上
● 現在住宅ローン借入残高が1000万円以上
● 残り返済期間が10年以上

借り換えでおすすめのプランをランキング形式で紹介

各金融機関の住宅ローンを徹底比較し、おすすめの3商品をピックアップしました。ここからランキング形式で紹介します。

1位.【年0.38%】住信SBIネット銀行 ネット専用全疾病保障付住宅ローン(借り換え)

「NEOBANK」というブランド名を採用する住信SBIネット銀行の住宅ローンを1位に選びました。低金利という点はもちろん、保証会社を利用していないため保証料がかからない点、WEBで申し込みできるため、署名捺印が不要な点も1位に選ばれた理由です。

金利上乗せなしで団信加入できる点もおすすめ。対象範囲は全疾病保障なので、保障範囲が広い団信に加入している人はそれだけでも借り換えメリットが見込めるでしょう。

なお、2021年3月時点のキャンペーン金利は変動0.41%ですが、住信SBIネット銀行のグループ企業である三井住友信託銀行で所定の取引があれば最大0.03%引き下げることができます。年0.38%という金利はとても魅力的です。

金利0.38% 借換前 借換後 増減額
毎月返済額  9万6509 円  8万6553 円  -9956 円
年間返済額  115万8108 円  103万8636 円  -11万9472 円
総返済額(諸費用込)  2316万2045 円  2077万8287 円  -174万1758 円
 
諸費用総額(一般的な場合)  64万2000 円
抵当権設定・抹消費用  15万2000 円
事務取扱手数料  44万円
 その他登記関連費用  3万円
 印紙税  2万円

2位.【年0.41%】auじぶん銀行 住宅ローン(全期間引下げプラン/変動金利)

続いて、KDDIと三菱UFJ銀行が共同で設立したauじぶん銀行の住宅ローンがランクインしました。「一般団信保険料」「がん50%保障団信の保険料」「保証料」「一部繰上返済手数料」「資金移動」「収入印紙代」の6つが無料で、負担がかからないのが魅力です。

さらに、2021年3月時点の金利は変動金利0.41%の低金利ですが、2021年3月からスタートするau金利優遇割引を利用すると年0.31%で1位の商品よりも低金利になります。au金利優遇割引の条件を満たすには、au回線利用とKDDI株式会社が提供するじぶんでんきのサービス利用が必要です。

現在金利の年0.41%でauじぶん銀行HPでシミュレーションしました。既存残高などは1位商品と同条件です。

金利0.41% 借換前 借換後 増減額
毎月返済額  9万6509 円  8万6810 円  -9699 円
年間返済額  115万8108 円  104万1720 円  -11万6388 円
総返済額(諸費用込)  2316万2045 円  2143万9500 円  -172万2545 円
 
諸費用総額(概算)  60万5000 円
事務手数料  44万円
 登記関連費用(概算)  16万5000 円

3位.【年0.475%】三菱UFJ銀行 ネット専用住宅ローン(変動金利選択プラン)

3位は三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローンです。国内預金量・融資量ともにNo.1の三菱UFJ銀行なので、給与口座に指定するなど自身のメイン口座にしている方も多いのではないでしょうか。

変動金利で年0.475%なので1位、2位と比べる金利はやや割高になりますが、ネット銀行口座を持っていない方や、メガバンクの信頼感を優先したい方にはぜひおすすめしたい商品です。団信には保険料無料で加入することができますが、7大疾病に対応した「7大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉」には別途保険料がかかる点に注意しましょう。

こちらの商品も三菱UFJネット銀行のサイトでシミュレーションしました。結果は以下の通りです。

 
金利0.475% 借換前 借換後 増減額
毎月返済額  9万6509 円  8万7370 円  -9139 円
年間返済額  115万8108 円  104万8440 円  -10万9668 円
総返済額(諸費用込)  2316万2045 円  2096万8800 円  -219万3360 円
諸費用考慮したメリット      -157万3360 円
 
諸費用総額(概算)  62万円
事務取扱手数料  44万円
 司法書士報酬  約 10万円
 抵当権設定にかかる登録免許税  抵当権設定にかかる登録免許税

以上、いずれもネット申し込みできる住宅ローンがランクインしました。ネット契約は記入の手間がかからないだけでなく、印紙代金がかからない点も大きなメリットです。

なお、事務手数料は3行とも借入金額に2.2%(税込)をかけた金額で同じでした。シミュレーション結果で諸費用に違いが出ていますが、各金融機関で異なる登記費用概算を算出していることに伴うもので、実際の発生する費用には関係しません。

住宅ローンの借り換えで気を付けるべきポイント

住宅ローンの借り換えするにあたり、自分は審査を通過できるか気になる方も多いはずです。事前審査で失敗しないためにも、以下のポイントに気をつけてください。

新規の融資とは審査基準が異なる

新規融資と異なり、借り換えの際には担保物件よりも個人の属性に重点を置きます。借り換えの場合、年数の経過とともに物件の評価が下がることで、担保額が借入額より低い担保割れを引き起こしている可能性が高いためです。

転職直後などは審査に通りにくくなる

個人の属性には、年収だけでなく勤務先の情報が含まれます。たとえば、公務員や一部上場企業社員は比較的審査に通りやすいです。また、勤務先が中小企業でも財務内容が良好で、住宅ローン取引予定銀行と取引があると審査が通りやすくなります。

一方、勤続年数も重要な判断材料なので転職直後は審査が通りにくいです。金融機関によっては、借入条件に一定の勤続年数が含まれている場合もあります。

その他のローンや借り入れがあると審査に通りにくくなる

国土交通省がまとめた「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書(以降住宅ローン調査結果)」では、89.2%の金融機関が「返済負担率」を考慮すると回答しています。返済負担率とはトータルの借入額を年収で割った数字です。そのため マイカーローンやカードローンなど、住宅ローン以外の借入が以前より増えていると審査が通りにくくなります。

またくれぐれも延滞歴にも注意してください。例えば、過去にローンやクレジットカードの延滞・滞納があり、個人の信用情報に傷があれば審査に通らない可能性が高いです。個人信用情報照会については、各機関に直接問い合わせることができるので、気になる方は確認しておいてください。

なお、多くの金融機関で住宅ローン借り換え審査時に、返済用通帳や返済予定表の提出が求められます。軽微な延滞で信用情報照会に残らないものであっても、直近の住宅ローン延滞は審査にマイナスに働くため、毎月の返済をうっかり忘れることがないよう気を付けて おいてください。

借り換えでキャッシュフローを見直そう

おすすめの住宅ローンを比較した際のシミュレーションを見るとわかるように、より低金利の住宅ローンに借り換えることで、毎月の返済額を減らすことができるかもしれません。また住宅ローン事前審査で失敗しないためには、今回紹介した審査基準を参考にしておくことが大切です。

最近なぜか手元にお金が残らないと感じている方は、金融機関に住宅ローンの借り換えを相談してキャッシュフローを見直してみてはいかがでしょうか。