営業職から転職したいと考えるには、さまざまな理由があります。しかし営業職をはじめ転職したいというその理由が、たとえもっともだと思う内容であっても注意点があります。次の就職先にスムーズに転職するためには、いくつかおさえておきたいポイントがあるのです。
ここでは営業職から転職したいと思ったときに、まず考えるべきことを解説していきます。営業職からの転職で次の職探しに有利になり、失敗のない転職に役立つ情報も一緒に解説していきましょう。
なぜ営業職は転職市場で有利なのか
営業職からキャリアチェンジする人も多い一方で、転職市場では前職が営業職である人物の求人が多いのも事実です。なぜ営業職からキャリアチェンジする人が再就職に有利であるかというと、即戦力になる数多くの能力を培ってきた人材が多いからです。
たとえ職種の違う企業を転職先に選んだとしても、営業職で培ったコミュニケーション力や分析力など、営業職で身につけた力は、意外と必要とされるのです。以下に具体的なアピールポイントをあげてみました。
- 対人において汎用的なスキルを多くもっている
- 若ければ転職先の選択肢も非常に多い
- マネジメントを経験していればなおよい
1.対人において汎用的なスキルを多くもっている
営業職からの転職者は、対人にさまざまな形で応じられる能力が培われていると評価されることが多いのです。それが再就職に有利となります。企業にはさまざまな職種がありますが、営業職とは卓抜したスキルはなくとも総合的な能力がなければ務まらない職種だからす。そういった点が転職に有利となるのです。
2.若ければ転職先の選択肢も非常に多い
2020年に総務省が行った労働力調査の平均値をみると、25歳から34歳が転職者数の最も多い世代とされています。若ければ未経験でも採用可能という求人も多いため、転職においては若年層の方が選択肢もそれだけ多いといえるでしょう。
転職のしやすさでいうと、20代後半までは有利だと考えられますが、それは一概にはいい切れません。転職志望動機がしっかりしていてそれに見合うスキルや経歴があれば30代、40代でも求人はあります。しかし若い人に比べると窓口は狭いかもしれません。
3.マネジメントを経験していればなおよい
営業職から30代で転職を考えている人は、マネジメントを経験していると特にに有利になります。年齢を経ることで積んでいける具体的な方針の立て方や、指示出しなどのマネジメントの経験は、総合力となるスキルとみなされます。近年ではIT企業などで20代の若い世代でも、優れたマネジメント力をすでに備えた人もいる時代です。
下記の4つはマネジメントにおいて重要なポイントとなります。マネジメントの経歴ではこの点を上手にアピールにすると、有利になることでしょう。
マネジメント経歴のアピールポイント
- 計画
- 実行
- 評価
- 改善
営業職の転職に強い転職エージェント
ここでは、営業職の転職に強い転職エージェントをいくつか紹介します。紹介する転職エージェントは転職市場に精通したキャリアアドバイザーと、各企業がつながりをもつアドバイザーがチームとなり、転職を総合的にサポートしてくれます。
もちろん下記のサポートは全て無料です。どの転職エージェントも、BtoB営業からの転職や営業からマーケティング、また営業から人事に転職したい場合など、状況に合わせてその道のプロがアドバイスしてくれるので心強いですね。
転職エージェントのサポート内容
- 転職先の紹介
- 応募書類の作成
- 面接対策
- 給与交渉
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営業職から転職したい人の主な理由
転職の理由は人間関係の問題や給与の問題、ほかにやりたいことがあるなど、どういった職種の転職にもそれぞれの理由はあります。ほかの職種と共通する転職理由もありますが、営業職から転職したい人の主な理由をみていきましょう。
- ノルマがきつい
- どういった商品も売らなければいけない
- 残業が多い
- 外回りがきつい
- 具体的なスキルが身につかない
- ワークライフバランスを保てない
ノルマがきつい
営業職の転職の主な理由に「ノルマがきつい」という理由があります。営業という職種は商品を販売したり契約を結んだりして、会社の利益をあげる職種です。そのため企業によってはそれぞれの営業にノルマを決めて、利益につなげようとする企業もあります。そのノルマが負担だという理由で、転職を考える人も少なくありません。
どういった商品も売らなければいけない
営業職は「売る」という結果を出さなければなりません。たとえ自社製品に価値を見出せなくても、売らなければならないことがつらく、転職したいという人もいます。
営業職は自社製品を理解し、好きで広めたいというような気持ちがあることが理想的ですが、なければかなり苦しい仕事になるでしょう。ある意味で企業のニーズに合っていなければ、できない仕事です。
残業が多い
営業職は対人で商談し、そのあと書類の整理などもしなければなりません。必然的に残業が多くなる仕事です。労働基準法によって労働時間などが決められているとはいえ、実際には残業が多くなってしまい、休日出勤が多いのは営業職の現状です。
外回りがきつい
企業の経営を支える主軸でもある営業職は、商談を成立させるためには外回りが多くなることは、おのずと知れることでしょう。外回りがきついと感じて、それを理由に転職したい理由にあげる人もいます。
仕事で裁量を任せられる範疇が広いことは、営業職の魅力です。しかし実際に外に出て企業を訪ね回るのは、体力的にも精神的にも楽なことではありません。
具体的なスキルが身につかない
営業職に就くことで、コミュニケーション力やヒアリング力などは確かに身につくでしょう。しかし将来を考えると、人との折衝能力だけではないスキルを身につけたいと考えるのも自然です。
ところが営業職という経歴を重ねても企画や推進力、経営に関与するスキルを得にくく、そのことで 転職を希望する人がいます。また仕事が多忙で、資格取得などの勉強をする時間がないため、転職を考えることもあるようです。
ワークライフバランスを保てない
営業職は顧客のスケジュールに合わせて行動しなければなりません。そのため残業が多いのも仕方がないことといえるでしょう。もちろん休日に仕事が入ることも多い職種です。そのために仕事と実生活のバランスを保ちづらいのは、この職種の特徴でもあります。それが転職の理由にもなります。
営業職から転職したいと思ったときに押さえるポイント
それでは本題となる、営業職から転職したいと思ったときに押さえておきたいポイントを解説します。営業職から転職を考える理由はさまざまですが、むやみにキャリアチェンジしても、人生の大切な時間を無駄にしてしまう場合もあるでしょう。
キャリアチェンジは、なぜそうしたいのか、志望動機をきちんと自分で把握しておくことが基本です。成功する転職のための具体的なポイントを見てきましょう。
経験やスキルの棚卸をしておく
まず自己分析をしてみましょう。自分のスキルや強み・経験などを分析し、キャリアチェンジする職種にマッチしているか考えることが必要です。自分の強みばかりではなく苦手とする箇所も知っておく必要もあるでしょう。
営業職からのキャリアチェンジは、仕事内容のみならず給与などの条件や環境面も、これまでとは大きく変わります。就職活動で企業側が採用する人に求めるものは「可能性」です。一方転職で企業側が求めているものは「即戦力」です。そのためにも経験やスキルの棚卸しをしておく必要があります。
次の職場が決まらないまま退職をしない
当たり前のことですがやってしまいがちなことが、次の職場が決まらないのに退職してしまうことです。転職を考えるとすでに辞めた気になってしまい、仕事にも力が入りません。そのため新しい職場が決まらないうちに、現在の職場を辞めてしまう人がいます。
転職はタイミングに乗って、スピーディーに行動することが必要です。しかし転職市場の動きによっては、行動する時期が今ではない場合もあります。当面の預貯金があったとしても、いつどのタイミングで転職先が決まるかわからないうちに退職してしまうのは、リスクが大きいのでやめましょう。
なぜ転職をするのか目的を明確にしておく
営業職から誤った転職をしてしまうリスクを軽減するために、なぜ転職したいのか自分と向き合い問いかけてみてください。転職することで何をしたいのか、転職によって最も自分がかなえたいことはなにか、転職志望の動機をはっきりとさせておきましょう。
それが収入アップしたいことであるかもしれません。なんであれ自分と向き合うことで見えてくる「転職する目的」をはっきりと自分で捉えることは、転職の成功につながります。
転職エージェントや社外の人間に相談してみる
転職エージェントや社外の人間に相談して、転職する時期や希望の職種について相談することも、キャリアチェンジする際に重要な情報源となります。たとえば営業職からの転職でも、マーケティングなどのように商品の分析や宣伝など営業職に近い職種があるでしょう。その職種について転職エージェントなどから話を聞いて、仕事の理解を深めておきましょう。
転職先の業界業種を深く調べる
転職にあたって転職先の業界業種をよく調べておくこともポイントです。同じ業界でも業種が違うと環境に違いがあり、給料も違うからです。特に仕事の内容は全く違うと思っていいでしょう。
転職したいと思ったら再就職する業界・業種を深く調べて、そのニーズに自分がマッチしているか前もって知っておきましょう。
感情的に転職を決めていないか冷静になる
転職を考えたときは、感情的になって決断を下していないかどうか、今一度考えてみてください。何かかを失ったりつらいことがあったりするとき、人は恐れを感じます。逆に自信過剰のときには、すべてが自分の思いどおりになると思ってしまいます。
転職活動の最中、内定が決まらないとだんだん自信がなくなるかもしれません。そのため転職しようと考えたときの目的や価値観を見失ってしまい、少々不利な条件でも、自分を受け入れてくれさえすればいいやと、再就職を決めてしまう場合があるのです。
また営業職時代のキャリアを自分で過剰評価しすぎて調子に乗って再就職し、その後自分の能力不足を痛感し、失意に暮れる場合もあるかもしれません。転職は感情的に決めてしまわないという点も、しっかりと押さえておきましょう。
社内の人間に転職のことは言わない
転職したくてもさまざまな理由でできない人も、なかにはいます。残業が多くてうんざりしている同じ職場から解放されようとしている人を、喜んでくれる人は少ないでしょう。同僚が転職することについて、人の考えは立場によってさまざまです。トラブルを避けるためにも、転職のことは社内の人間に言わないよう気をつけてください。
営業職からの転職で有利になる資格一覧
転職で有利になる資格は転職先や業種によっても異なります。かならずしも有利というわけではありませんが、営業職では下記のような資格を有することが有利となる可能性があるでしょう。またこれらの資格は、ほかの業種にも活用できる資格となります。
・ TOEIC(英文メールや電話の対応など語学のスキルアップ)
・ マイクロソフトオフィススペシャリスト(売上データの集計や資料作成など)
・ 経営コンサルティング(営業成績のよい営業職の人が取得し、経営状態の分析などを行う)
・ Google AdWords認定資格(広告やマーケティングで役立つ資格)
転職エージェントなどでは、営業職はほかの職種に比べて経験を高く評価されています。実際にどういった資格が有利になるかというと、それはケースバイケースで一概にはいえません。しかし上記のような資格は、ほかの職種にも有利に活用できる資格です。
営業職からの転職で有利になる経験一覧
前職が営業職であることで、転職に有利になる経験をあげてみましょう。
・ コミュニケーション
・ 交渉
・ ヒアリング
・ 分析
営業職に就いている間に対人にかかわる上記のような経験を培っておけば、転職の際に企業側に高く評価されます。
まとめ
営業職から転職を考えたとき、その理由はさまざまあることでしょう。まずは自分を見つめ直して転職志望動機をきちんと持ち、転職先などのリサーチをしっかりとしてください。
転職市場では前職が営業職である人材の求人は、企業側からも人気です。営業職で身につけた経験や有利になる資格などを見直し、再就職の成功につなげていきましょう。